瞳のボサノバ 和久井映見



ねぇ 誰かの
くちびる借りて
言えたらいいのに
ねぇ ひとこと
愛していると
そんなささやきを

逢うたび見つめて なぜ
そらして感じて すぐ
迷ってうつむく ほら
瞳は踊る

好きよ
あなたが でも
何(なんに)も言えないの
恋する瞳のボサノバ
近くに来て
燃える心の火を
覗いてくれてもいいのに

もう わたしを
隠せなくなる
明日にはきっと
ねぇ 夕暮れ
情熱抱いて
庭の花を切る

悲しくするのは だれ
絡めた視線を また
ほどいて繋いで ほら
瞳は踊る

ゆれる
こころが 今
まつげに逃げ込んだ
せつない瞳のボサノバ
あなたにもし
誘い出されるなら
行けない場所などないのに

好きよ
あなたに ほら
ささやき続けてる
恋する瞳のボサノバ
近くに来て
燃える心の火に
触ってくれてもいいのに
触ってくれてもいいのに