新型コロナウイルスの感染確認が連日続く中、岩手県内では花粉の飛散がピークを迎えている。
症状が似ている花粉症と新型コロナウイルス。
具体的な症状の違いや注意点などを医師に聞いた。

民間の気象会社・ウェザーニューズによると2021年の県内の花粉飛散量は平年より少ないものの、2020年より多いとみられている。
患者が最も多いスギの花粉は、現在ピークを迎えていて、県内では5月の上旬まで続く見込み。
花粉症の症状といえば鼻水や鼻詰まりだが、こうした症状は新型コロナウイルスにも共通している。
県が新型コロナウイルスの患者の症状を分析した結果、約1割の人に鼻水や鼻詰まりの症状があった。
こうした中で花粉症と新型コロナウイルスについて、症状の特徴を専門家に聞いた。

佐藤耳鼻咽喉科医院 佐藤護人院長
「立て続けに出るくしゃみ、それに続いて鼻水がサラサラと止めどなく出る。その後にぴたっと鼻が詰まってしまう。それに9割方は目も痒くなるのが花粉症の症状」

まず、共通する部分、鼻水に加え、咳の症状。
一方、花粉症では目のかゆみは特有で現れるものの、発熱が出ることは稀。
高熱が出るのは新型コロナウイルスで特徴的な症状。
そして嗅覚や味覚障害、こちらも共通するが、鼻詰まりがあるのは花粉症、無いのが新型コロナウイルスの特徴だという。

花粉症の人が無意識に行ってしまう動作にも、これまで以上に注意が必要だという。

佐藤耳鼻咽喉科医院 佐藤護人院長
「(ウイルスが)手に付いたまま目を拭いたり鼻を拭いたりすると、粘膜からウイルスが入りやすい。マスクを取る前に手を洗ってアルコールでも。それから(マスクを)とって鼻をかんで、また手を綺麗にすることが大事ですね」

県内でこれまでに新型コロナウイルスへの感染が確認された患者の中には、元々あった花粉症の症状が続いていると思い、受診が遅れるというケースもあった。
異常に早く気付くためにも医師は、早めの相談、受診を勧めている。

佐藤耳鼻咽喉科医院 佐藤護人院長
「咳がでたり、熱がでたり、においがしないことがあったり、だるさが続いたりするときは、なるべく早めに医療機関に相談していただいて、受診してもらえれば安心かと」