手作り模型や手描きのイラストにこだわるデザイナーの悟。
携帯を持たない謎めいた女性、みゆき。
喫茶店「ピアノ」で偶然出会い、連絡先を交換せずに「毎週木曜日に、同じ場所で会う」と約束する。

直接会う事でかけがえのない時間を丁寧に積み重ねていく、そんなふたりの関係性を、
悟の親友の高木や山下らは「面白いかもな。時代に逆らったアナログな付き合い方。」と温かく見守る。
「幸せになりな」という母・玲子(高橋惠子)の言葉にも背中を押され、
想いが募った悟はみゆきの素性を何も知らぬままプロポーズすることを決意。

「来週、みゆきさんにちゃんとお話ししたい事があります」
「私も、お話したいことがあります。」
翌週に会う事を約束し、笑顔で別れたふたり。

しかし、約束のその日、彼女は現れなかった。その翌週も、翌月も…。
なぜみゆきは突然姿を消したのか。
彼女が隠していた過去、そして秘められた想いとは。

ふたりだけの“特別な木曜日”は、再び訪れるのか——。