5月25日に待望の第2作『かっかどるどるどぅ』を刊行した若竹千佐子さんから、読者の皆様へメッセージをいただきました!

68万部のベストセラー『おらおらでひとりいぐも』から6年、「ひとりで生きる」から「みんなで生きる」へ――
『かっかどるどるどぅ』は、現代社会で仕事や介護、家族やお⾦など様々な問題をかかえ孤⽴して⽣きざるを得ない、寄る辺ない⼈たちが、いかに従来とはちがった形で「共に⽣きていく」ことができるのかを描いた感動の群像劇です。

【内容紹介】
⼥優になる夢を捨てきれず、つましい暮らしを送る60代後半の悦⼦。夫を亡くし、舅姑の介護に明け暮れ、気づけば⾃分を持たぬままに68歳になっていた芳江。⼤学院を出たものの就職氷河期に重なり、⾮正規雇⽤の職を転々とする30代後半の理恵。そして⽣きることに不器⽤で、⾃死まで思いつめ河川敷に座り込む20代の保――それぞれに、ままならない不安な毎⽇を送る4⼈は、引きつけられるように古いアパートの⼀室を訪れるようになる。そこでは⽚倉吉野という不思議な⼥性が、⾃室を開放し、訪れる⼈たちに⾷事をふるまっていた――

【登場人物】
●里見悦子(さとみ・えつこ)
女優になる夢を捨てきれず、つましい暮らしを送る60代後半の女性。アパートの立ち退きが迫る。

●平芳江(たいら・よしえ)
舅姑の介護に明け暮れ、自分をもたぬまま気づけば68歳。路上で見かけた悦子に思わず声をかけ、自らの人生が動き出す。

●田口理恵(たぐち・りえ)
大学院を出たものの就職氷河期に重なり、非正規雇用の職を転々とする30代の女性。出来心からスーパーで財布を盗んでしまう。

●木村保(きむら・たもつ)
生きることに不器用で、自死を考える20代の男性。河川敷で「困ったらここに行け」と見知らぬ人から紙切れをわたされる。

●片倉吉野(かたくら・よしの)
古いアパートの一室を開放し、食事をふるまう。