安達祐実 強い意志が伝わる“初脱ぎ”「イメージ壊したかった」
女優が脱げば話題になるのは、昔も今も変わらない。
思春期に映画館に足を運び、やれ「名取裕子の乳首が見えた」だの「関根恵子(現・高橋惠子)の脱ぎっぷりは最高」「いやいや、かたせ梨乃や松坂慶子も負けてない」などなど、ひそかに胸弾ませた御仁は少なくないのではないか。
8月下旬から9月にかけて開催された第38回モントリオール世界映画祭。吉永小百合(69)が主演した「ふしぎな岬の物語」が2つの賞を獲り、「そこのみにて光輝く」の呉美保監督(37)が最優秀監督賞を贈られるなど、日本映画の奮闘が光ったが、そんな陰でこの作品も出品されていた。
11月8日に公開される安達祐実(33)主演の「花宵道中」だ。2006年に第5回「女による女のためのR―18文学賞」で大賞と読者賞をW受賞した宮木あやこさんの小説を豊島圭介監督が映画化。吉原遊女の甘美で切ない生きざまを描いた意欲作だ。
体温が上がると、白肌に花が浮き出てくる体質の遊女役。安達が初めてヌードを披露し、大胆な濡れ場にも挑んだ。ドラマ「家なき子」(日本テレビ系)などで天才子役と呼ばれた彼女も、芸能生活30周年。“初脱ぎ”には覚悟があった。
「ずっと子どもの頃のイメージを持たれているので、そろそろ壊したかった」と会見で話し、「花魁はいつか演じてみたいと思っていました。恋をすることの素晴らしさややるせなさ、運命の力強さや無情さを感じていただければ」とアピールもしている。
サービスカット的な脱ぎ方ではない。「大人の女優として生きていきたい」という強い意志がひしひしと銀幕を通して伝わって来た。
「一期一会」を大切にして、自分の高座を録音テープや映像に残すことを嫌った三代目古今亭志ん朝ではないが、70年代から80年代にかけて脱いだ多くの女優たちも、「映画館だけで」という意識は強かっただろう。だが今は時代が違う。脱げばすぐにもネットで広がり、遠からずDVDやブルーレイになることは女優自身も先刻承知だ。
CMスポンサーの絡みもあって「ヌード御法度」の女優は数え切れないほどいる。作品にほれこみ、「脱げと言われれば脱いでも構わない」と女優自身が思ったとしても事務所の意向でそうはならないケースも多い。
そんな中でも映画関係者が一目も二目も置いているのが寺島しのぶ(41)だ。「ヴァイブレータ」「赤目四十八瀧心中未遂」、そしてベルリン映画祭で最優秀女優賞を受賞した「キャタピラー」と、目のやり場に困るくらいの艶技を見せてくれた。
裸になることに抵抗感はないかと問われて、寺島はこう話した。
「女優になった以上は裸も衣装と思っている」
別に脱げばいいと言っている訳ではないが、出し惜しみやもったいぶった濡れ場ならくてもいい。安達はカメラマンとの恋も順調と聞く。私生活も充実する彼女の今後に注目したい。
引用:スポニチアネックス
