神戸市で明らかになった新型コロナウイルス変異株の感染者の増加。専門家は「神戸だけではない」として“第4波”への警鐘を鳴らしています。
3月3日の国会では菅義偉首相も懸念を示した新型コロナウイルスの「変異株」。その変異株について3月1日、神戸市は会見を開きました。
(神戸市 久元喜造市長)
「新規に陽性になった方の半数以上が変異株に感染している。」
今年1月以降、市内の感染者のうち1034人に対して検査を行ったところ、2月12日~18日の間では15.2%に当たる12人が変異株に感染していることが判明。さらに2月19日以降は新規感染者の半数以上が変異株に感染していることがわかったというのです。この結果について、ウイルス感染症の専門家に聞きました。
(厚労省クラスター対策班 古瀬祐気京大特定助教)
「(Q神戸で特異的に広がっている?)変異株は他の都道府県でも多く見つかっていますので、決して神戸だけの特異的な問題ではないだろうと考えています。」
変異株の検査は、専用の機器などでウイルスの遺伝情報を調べる「ゲノム解析」が必要なため、ほとんどを国立感染症研究所が行っています。自治体の中では例外的に環境が整っていた神戸市が検査を行い、変異株の存在が浮かび上がったとみられます。
(厚労省クラスター対策班 古瀬祐気京大特定助教)
「今見つかっているのは、きのう、きょうや1週間前に入ってきたものが見つかったというわけではなくて、おそらく年末とかそれぐらいの頃に入ってきたものが、今になって目に見えるレベルまで達してきた。日本中に広がる時間はあっただろうというふうに考えています。」
また、政府分科会の尾身会長は従来型よりも変異株が増える局面に入ったと言及しています。
(新型コロナ対策分科会 尾身茂会長 2月26日)
「ほぼ間違いなく変異株がだんだんと置き換わって、もうそのプロセスに入っている。」
これについて古瀬祐気京大特定助教は?
(厚労省クラスター対策班 古瀬祐気京大特定助教)
「今、日本は(感染者数が)減ってきて良いことなんですけれど、減ってきている時ほど置き換わりやすいというデータも出ていて。第4波ができる前に変異型が主流になってしまうという可能性はそれなりにあるんじゃないかなと思っています。」
そして感染力が高いとされる変異型が主流になった場合の感染再拡大に警戒感を示します。
(厚労省クラスター対策班 古瀬祐気京大特定助教)
「(Q第4波に影響は?)従来型がメインで起きるよりも、変異株がメインで起きた方が、早く起こる可能性が高いだろうし、起きた時には規模が大きくなる可能性が高くなると考えています。」
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