新型コロナウイルスの感染拡大で移動を自粛する動きが広がる中、愛媛県今治市の造船所で、船の建造で重要な進水式の会場に直接出席できない関係者のために、テレビ会議システムを使って出席してもらう、異例の「オンライン進水式」が行われました。
愛媛県今治市の造船会社では、東京の海運会社から受注したケミカルタンカーの進水式を、9日、造船所で行いましたが、来賓として訪れる予定だった船主の海運会社や荷主の代表らが、新型コロナウイルスの影響で移動を自粛する動きが広がる中、会場への出席を見送りました。こうした中、造船会社では、遠隔地でも出席できるようにと、会場に3台の小型カメラとスピーカーを設置し、テレビ会議システムを使って会場と東京などをオンラインで結ぶ形で進水式を行いました。式では神事が執り行われたあと、東京にいる荷主が端末越しにかけ声をかけると、その声が造船所に響き渡り合図となって、船を支えるロープが切断され、ファンファーレが鳴り響く中ゆっくりと船が進水していきました。進水式は、関係者が一堂に会し建造された船を初めて海に浮かべる重要な儀式ですが、造船業界の団体によりますと進水式をオンラインでつないで行うのは極めて異例だということです。伯方造船の木元裕行社長は「離れた場所から式典に出席してもらえて良かった」と話し、今後も要望があれば対応したいとしています。