1978年日本共産党と国際勝共連合の京都府知事選挙を書籍をもとに浜田聡前参議院議員が解説#浜田聡前参議院議員#日本共産党#国際勝共連合#京都府知事選

この資料は、日本共産党と国際勝共連合の間で繰り広げられた激しい対立の歴史を、浜田聡参議院議員が書籍を基に解説したものです。特に1978年の京都府知事選挙に焦点を当て、勝共連合がいかにして共産党系知事の連続当選を阻止し、自民党候補を勝利に導いたかが記されています。文中では、共産党の過去のリンチ事件を追及する勝共連合の街頭戦術や、両者の思想的な理論闘争が詳細に描かれています。当時の日本における社会主義勢力の台頭と、それに対する反共運動の具体的な攻防戦が浮き彫りにされています。全体として、戦後日本の政治史における特定時期の激しい思想対立を振り返る内容となっています。
1970年代における日本共産党と国際勝共連合(以下、勝共連合)の対立は、当時の日本の思想界、政治情勢、そして選挙結果に多大な影響を与えました。

主な影響は以下の通りです。

### 1. 「共産主義=科学的真理」という思想的風潮の打破
1970年代初頭の日本社会では、マルクス主義があたかも「科学的真理」であるかのように捉えられ、学会、言論界、マスコミなどのあらゆる分野で共産主義勢力が跋扈(ばっこ)していました。勝共連合は1971年に日本共産党に対して「理論戦」を宣言し、正面から思想的な戦いを挑みました。これにより、戦後の思想・言論空間において支配的だった「共産主義は真理である」という風潮が打ち破られ、国民に「共産主義は間違っている」という確信と勇気を与えることとなりました。

### 2. 公開討論とスキャンダルの追及によるイメージの変化
勝共連合は、日本共産党の宮本顕治委員長(当時)が関与したとされる戦前の「日本共産党リンチ殺人事件」や、連合赤軍事件との関連性を激しく追及しました。
* 大規模なキャンペーン: 勝共連合は機関紙の号外1,420万部やステッカー79万枚を配布し、共産党の「正体」を国民に広く宣伝しました。
* 理論戦の影響:勝共連合による理論的な批判は、共産党内部、特に学生党員の間にも動揺を広げ、共産主義理論そのものへの疑問を生じさせました。
* 出版物の改訂:共産党は勝共連合の批判に有効な反論ができず、理論的矛盾を隠すために、既に出版されていた書籍(『共産主義特本』など)を回収し、大幅に削除・改定して「新版」を出す事態に追い込まれました。

### 3. 「革新自治体」時代の終焉と政治地図の塗り替え
1970年代は「革新自治体の時代」と呼ばれ、東京、大阪、京都など主要な自治体が共産党を与党とする革新陣営の統治下にありました。しかし、両者の対立はこの流れを大きく変えました。
* 京都府知事選(1978年): 28年間続いた「革新の灯台」とされる京都の革新府政が、自民党推薦の候補に敗北しました。この選挙戦は実質的に「共産党 VS 勝共連合」の激しい論戦となり、勝共連合による過去のリンチ事件の追及などが、有権者の判断に影響を与えたとされています。
* 国政への影響:1972年に大躍進を遂げた共産党でしたが、勝共連合による啓蒙活動や国際情勢(ベトナムなどの共産化の実態)の影響もあり、1976年の総選挙では議席を半減させる大敗を喫しました。

### 4. 社会の喧騒と対立の激化
両者の対立は街頭や集会でも激しく繰り広げられました。
* 街頭での衝突: 京都府知事選の際には、宮本委員長の演説中に勝共連合の会員が「人殺し」と叫ぶなどの激しい妨害や応酬が繰り返され、京都市内が騒然とする事態となりました。
* メディアへの波及: テレビ局が両者の討論番組を企画するなど、この対立は社会的な関心事として広く注目されました。

当時の状況を例えるなら、「それまで誰も疑わなかった絶対的な『正解(共産主義)』という看板に、勝共連合が巨大な『?』という墨を塗りつけ、街中の人々を巻き込んで大騒動になった」ような状態と言えるかもしれません。この対立を通じて、日本社会における共産主義への警戒心は再び高まり、政治の潮流が大きく変化することとなりました。
日本共産党が『共産主義特本(特読)』の記述を改訂・削除した主な理由は、国際勝共連合による理論的な批判に対し、有効な反論ができなかったためです。

具体的には、以下のような背景と理由が挙げられます。

* 理論的矛盾の露呈:1970年代、勝共連合は共産党に対し「理論戦」を挑み、マルクスの「労働価値説」の矛盾や、共産党の革命路線の危険性を厳しく追及しました。共産党はこれにまともに回答できず、理論的な欠陥を隠蔽する必要に迫られました。
* 「正体」の隠蔽: 元々の『特読』(1966年版)には、共産主義政権樹立後の「自由なき独裁社会」が露骨に描かれていました。勝共連合が公開質問状などでこれらの記述を「共産党の正体」として国民に暴いたため、共産党はそれらの箇所を削除・修正せざるを得なくなりました。
* 党内(特に学生党員)の動揺への対策: 勝共連合の批判に対して党中央が明確な回答を避け続けたことで、党内部、特に対象となった学生党員の間で共産主義理論そのものへの疑問や動揺が広がりました。この危機を乗り切るため、批判された箇所を改訂した「新版」を出すことで事態の収拾を図ろうとしました。

**具体的な改訂・削除の例**として、以下のような内容が挙げられています:
* **職業選択の自由:** 初版にあった「(金労者を)社会主義的に目覚めた金労者として**改造**します」という記述を削除しました。
* **私企業の制限:** 商店主が利潤追求に精を出すのを「許すことはできません」としていた箇所を削除しました。
* **生産手段の没収:** 「資本家・地主階級から生産手段を**奪い取って**」という表現を、「社会全体の所有に」といった穏やかな表現に手直ししました。

結果として、共産党は書店から旧版を回収し、大幅な削除・改訂を行った「新版」を出版しましたが、勝共連合側からは、表現を変えても結局は「生産手段を奪い取ること」に変わりはないと、さらなる矛盾を指摘されることとなりました。#浜田聡前参議院議員#日本共産党#国際勝共連合#京都府知事選