【スカッとする話】夫が6億手に入れ離婚宣言「お前は用無しw」→私が離婚届を渡し家を売ったら、夫の人生に地獄が訪れた【修羅場】
香おり、離婚してくれないか? 私が洗い物をしていると、突然夫のサトしにそう言われた。え、突然どうして?あまりにも突然のことにさすがに私も驚く。実は近々 6億円が手に入ることになったんだ。すごい大金だろ。でもこれは俺だけのものだ。 お前に渡すつもりはない。それと離婚と どういう関係があるのよ。 俺が今まで香りと一緒にいたのはただお金 のためだけなんだ。お前の給料はかなり 少ないけど、俺1人の稼ぎだけになるより はマしだろ。だから仕方なく結婚生活を 続けていた。でも6億円が手に入るなら お前はよなしだ。これからは1人で ゆっくり暮らしたいから別れてくれ。 そういうことね。いいよ。そんなにお金が あるなら家も売り払っていいよね。家の ローンもそれで払えるしね。 私が全く嫌がらずに応じたため、サトシは 少しびっくりしていた。これでやっと今 までのうんざりした生活とおさばできる。 私はとある書類をサトに見えるように リビングの机に叩きつけた。 私の名前は山中香り。昔からおばあ ちゃん子だった私はお年寄りの助けになる 仕事がしたいと思い、今は介護師の仕事を している。 友達の紹介で出会った2歳年上のサトシと は結婚してもうすぐ8年になる。 今後いつか子供ができることを考えてこて を購入し、これから幸せな毎日が待って いると新婚の頃は思っていたのだが、結婚 してからすぐ優しかったサトシの態度が 一変した。だんだんとお金にうるさくなっ たのだ。 結婚前は私の仕事を人のためになる素敵な 仕事だねと言っていたのに結婚は香おりは 年寄りの話を聞いているだけなんだから いいよな。こっちは必死で働いているのに いいゴミ分だわ。紐ってお前みたいなこと を言うんだろ。違うかといつしか私の仕事 を批判することが彼の口癖になった。 介護士だって大変だよ。話を聞いてるだけ なわけないじゃない。私の行動1つ1つに 人の命がかかってるんだよ。そもそも大変 じゃない仕事なんてないわよ。 訴えても無視して聞いてもらえない。私は 悔しくて悔しくてたまらなかった。結婚し て8年経とうとしているのに子供がいない のもこれが理由だ。子供を作る暇がある なら今よりもっともっと働けと言われて しまう。 もしかして子供を理由に仕事をやめようと しているんじゃないだろうな。家のローン だってあるしこてだから税金だってあるん だぞ。それなのに子供が欲しいなんて何を 考えてるんだ。もう2度と子供の話はする なよな。 そうなられてしまい、何も言い返すことが できなかった。確かにサトシの方が年上だ しキャリアもあるから私より年収は高い。 でもそこまで大きく差があるわけではない 。ほんの数万円程度しか変わらないのだ。 それなのにサトシは何かと大きな顔をして いる。 私は自分の仕事に誇りを持っているし、 毎日やりがいを感じている。だからこそ理 不尽な理由で仕事と一緒に見下されるのは 屈辱的だった。 サトの1つ1つの言葉が心に刺さって 悔しくて1人静かに泣くこともあった。 そして最近サトは断るごとに1人になり たいというようになった。本当は俺1人で も生活できるんだけどお前とは仕方なく 一緒にいてやってるんだ。それを忘れず俺 に感謝して生活しろよ。 なんでこんなに上から目線なのだろうか。 おそらくサトの残業が増えたことと関係し ているのかもしれない。 お前が真面目に働かないから俺が残業まで して稼いでいるんだぞ。少しはありがたく 思ったらどうだ。 残業するようになってからそう責められる ことが多くなった。しかし残業している からと言って給料が増えている様子は なかった。私も家計はこまめに確認して いるからサトの収入に変化がないことは 分かっていた。でもそんなに残業してるの に給料はそんなに変わらないよね。それな のに収入傘にそんな大口叩かれても困るよ 。 この発言が激林に触れたのかサトは今まで にないほど怒り出した。今のこの生活が できているのは誰のおかげだと思ってるん だ。その気になったらお前を捨てること なんて簡単なんだぞ。それを覚えておくん だな。 まるで脅しのようなことを言われてしまっ た。結婚前はこんな人じゃなかったのに人 はこんなに変わるものなのか。この一見 以降私たち夫婦の会話はどんどん減って いった。そんなある日のこと私をさらに どん底へ落とす出来事が起きた。 お盆のタイミングで疑実家へ行った時、 義母がお茶を出しながら 2人とももう結婚して8年にもなるのよね 。かおりさんは以前子供が早く欲しいって 言っていたけど、年齢のこともあるし、 そろそろどうするとか具体的に決めてるの かしら。 相談するなら今このタイミングしかないと 思い、私が口を開こうとした時、母さん、 俺たちは子供は作らないよ。香りと ちゃんと話をして、そう決めたんだ。あら 、そうだったのね。そうなんだよ。仕事で 疲れているのに家でも子供の世話で疲れる なんて絶対嫌だって言うんだ。その気持ち は俺も理解できるしね。え、ちょっと待っ て。何言ってるの?母さん。だからこれ からはあまり子供のことについて触れない でくれないかな。香りもストレスになっ ちゃうだろうからさ。いや、そうじゃなく て、そうだったのね。確かに子育ては大変 だし、2人でそう決めてたのなら私は反対 とかしないわ。と言って義母は席を離れて しまい、私は何も相談することができ なかった。 帰りの車の中でどうしてあんな嘘をつくの ?私は子供が好きだし、今でも欲しいと 思っているのに、あなたがまだいらないっ て言って協力してくれないんじゃない。 なんで私がいらないと言っているみたいな ことになってるの?お前がまともに稼いで こないから。今子供を作っている場合じゃ ないっていうのは事実だろ。俺と同じ くらい稼いでから言えよな。 って人が足りないって聞くから給料も きっと高いと思ってたのによ。本当はれ 引いたわ。そんな言い方しなくてもいい じゃない。 そもそも 俺は子供が好きじゃないから元々作る気 なんてないんだ。子供なんていても金が かかるだけだし子供に使うくらいなら自分 に使いたいわ。 ショックを受ける私とは反対にはっとサト は軽く笑った。 このショックを仕事に持ち込んではいけ ないとは思っていたがさすがに今回の件は 引きずってしまった。 お年寄りは年の子もありそういうものには 敏感だ。私が担当しているうちの1人で あるみつ子さんが声をかけてくれた。 かおりさん、どうしたの?なんか今日は 元気がないような気がするわ。 すみません。心配かけちゃいましたかね。 私は大丈夫ですので気にしないでください 。そう言って仕事に戻る。みつ子さんは あまり喋る人ではないが、こういったこと に敏感に気づき、周りに気を使っているの がよくわかる人だ。おそらく若い頃から そうしていたため無意識にやっていること なのだろう。大丈夫じゃないわ。いつもは ニコニコ仕事をしているか香りさんが見て 分かるくらい元気がないというのは大変な ことよ。そう悲しそうに言われた。介護を して助けるべき人にまで迷惑をかける なんて情けない気持ちでいっぱいだった。 そうだわ。もしかするとか香おりさんのお 悩みは息子が解決してくれるかもしれない わね。息子は昔から困っている人を放って おけない性格でね。今でもいろんな人を 助けているらしいのよ。ちょうど明日来て くれるみたいだから少しお話ししてみたら 。 みつ子さんの面会にはいつも娘さんが来て いた。でも明日はたまたまいつも忙しくて 来られない息子さんが来るという。私は 大丈夫ですよと言ったがみつ子さんは紹介 したいと言って聞かなかった。み子さんの 息子さんとはみつ子さんが施設に入所する 時に見ただけで話をしたことはない。だ から会うとなると少しだけ緊張した。 そして次の日みつ子さんの言う通り息子 さんが施設にやってきた。お世話になって おります。み子の息子の件です。かおさん のことは母から姉によく聞いています。 いつも親味になって介護をしてくれている ようで本当に感謝しています。いえいえ、 こちらこそお世話になっています。すごく 丁寧な人だなという印象を受けた。でも やはり介護相手の息子さんに市場を話す気 にはなれない。まししてや内容が内容だ。 そう簡単に言えるものではなかった。 香おりさんがね、悩んでいることがある みたいなのよ。ちょっとお話を聞いて くれる?みつ子さん、ありがとうござい ます。気持ちはすごく嬉しいのですが、 かおりさんの気持ちもわかりますよ。たえ 家族でも言いにくいことがあるんですから 。今日会った人になんてなおさらですよね 。ただ母がすごく心配しているんですよ。 自分にできることがあれば是非協力させて ください。そう言ってけんさんから名刺を 渡された。その肩書きを見てびっくりして しまった。でも今思えばこれが運命が 変わる瞬間だったのだと思う。これを きっかけにサトシへの復讐を決意したのだ 。着くと復讐のその時のために準備を進め ている私にサトシは突然話しかけてきた。 なあ、俺と離婚してくれないか? 久しぶりにサトシが早く帰ってきたので 一緒に夜ご飯を食べた後のことだった。 洗い物をしていた私の手はそこで止まった 。急なことで私が戸惑っていると思ったの かサトシはにんまりと嫌な笑を浮かべ、 お前は離婚なんて嫌だろうが俺の気持ちは 変わらないからな。 一応突然離婚すると言い出した理由を聞い てもいい?今度体金が入ってくることに なったんだ。どれくらいの金額かって? 6億だ。すごいだろう。 何も聞いていないのにサトシは喋り続けた 。今までお前と一緒にいたのはただ金が 欲しかったからだ。俺に比べたらスズメの 涙ほどだが、俺1人の稼ぎよりは多少増え するからな。でも俺には6億円がある。だ からもうお前はよなしなんだよ。 さっさと別れてくれ。もう十分。紐生活は満喫しただろ。 そんな体金一体どこから出てきたのよ。色々言いたいことがあったが、まず最初に浮かんだ疑問をサトにぶつけた。そんなのお前には関係ないだろ。もう赤の他人になるんだからな。 そう分かったわ。 それじゃあ別れましょうか。 私があまりにも潔ぎよく返事したことが 信じられなかったのか。サトは少し驚いた 顔をしていた。ちなみにこんなちっぽくな 家に今後も住み続ける気はないからな。 なんて言ったって俺には6億あるからな。 この金を使って豪邸にでも済もうかと思っ ている。だからこの家も売り払うことにし たからお前がここに住むことはできない からな。 いいよ。それじゃあ私もアパートを探すね 。残ってる家のローンは6億円も手に入る んだから任せていいよね。そうだな。俺が 全部払うよ。それくらい当たり前だろ。俺 とお前じゃもう身分が違うからな。それ じゃあお願いね。私はそう言うと本格的に 行動を開始した。サトはテキパキ動く私を 見て不思議そうにしている。そして荷物を まとめたりアパートを探したりとにかく 忙しい日々が続いた。ある程度離婚と 引っ越しの目度が立った頃サトシと改めて 話をする機会を設けた。家のローの残りの 支払いはサトに任せるわ。この家ももう 売り払う方向で話は進めてるんでしょ。 あと今後一切私とは会わないようにして 何かと揉めたくないしそういうことを まとめた年も作ってきたからちゃんと読ん でサインしてって。おお、そうだな。お前 に後からぐチぐチ言われても困るからな。 どうしてサトシはいつも一言余計なの だろうか。 苛立つ気持ちが湧き上がってきたが、今は 冷静になる時だとぐっとこらえた。年に目 を通していたサトがあるところで止まった 。おい、この慰謝料2000万って項目は 何だ?なんで俺がそんな金払わなくちゃ ならないんだよ。どちらかと言うと真面目 に働かなかったお前が払うべきだろ。あら 、未だにバレてないとでも思ったの。本当 に脳天気な人だね。 私はそう言いテーブルの上にとある書類を 並べた。それを見てサトシの顔はどんどん 青くなっていく。毎日残業お疲れ様でした 。今まで頑張って働いてくれてありがとう 。サトシは仕事が大好きなんだね。だって 仕事で浮気相手と一緒にいられるものね。 そこにはサトシと女の人が仲良さそうに腕 を組んで歩いている写真があった。この人 はただの後輩だよ。たまたま腕を組んで いるように見えてるだけだろ。こんなもの で慰謝料を取ろうとしているのか。まだ 認めないつもり。これならこれはどう?私 はもう1枚の写真を突きつけた。サトシと さっきの女の子が一緒にホテルへ入って いくところが取られている。これで認める かと思いきや、なぜかまた逆切れしてきた 。こんな写真出っち上げだろ。最近の加工 技術はすごいって言うからな。 女の俺を騙せるとでも思ってるのか? 私は大きなめ息をついた。まさかここまで王上が悪いとは思わなかった。でもこんなこともあろうかと私はすでに手を打っていた。これは私が撮影したものじゃないの。もうそろ来ると思うけど。 そういったちょうどその時家の エインターホンが鳴った。サトはこれから 何が起こるのかとオどしている。私が玄関 へ迎えに行き、来た人を連れてリビングへ 向かった。私の担当弁護士の方です。この 写真は更新所の人に頼んで撮ってもらった ものなのだから加工の仕様がないの。 疑うなら今から更新所の人に電話して来てもらおうか。初めまして。かおさんの弁護士をしている鶴野直樹です。今後のお話は全て私を通してさせていただきます。それで写真に何か不満な点があるのですか?疑問や不満はおっしゃってければ全てお答えしますよ。 [音楽] 直樹さんの余裕の笑ミを見てサトはかなり 焦り出した。仕事が忙しいと言って残業し ていたのは全て嘘だったのだ。会社に確認 して毎日定時で帰っているということは 更新所の調べで分かっていた。残業して いるのに収入が変わらなかったのはそう いう理由だった。実際は残業していないの だから増えるわけがない。残業と嘘をつい て夜遅くまで浮気相手と過ごしていたのだ 。浮気が発覚したことで私の中で1つ納得 した点がある。それはサトが何かと1人に なりたいと言い始めたことだ。本当は浮気 相手と一緒になりたいからそう言ったの だろう。今回依頼した弁護士はかなり すご腕の人だった。この人と私をついで くれたのがみつ子さんの息子さんである けんさんだ。実はけんさんは有名グループ の社長をしている方だった。私の事情を 聞いたけんさんはすぐに更新所に連絡して さらに弁護士まで紹介してくれた。ここ まで大げさにしなくてもと思っていたけど 探せば探すほどサトシのボロが出てきた。 それに怒りを覚えてやるからには徹底的に やろうと私も気合いを入れたのだ。まるで 自分の手柄みたいな言い方しやがって。 そんなに慰謝料が欲しいのか?それくらい くれてやるよ。なんせ俺には6億あるから な。6億と比べたら2000万なんてはね だ。そんなのすぐに払ってやるよ。もう これ以上用がないならさっさと出ていけ。 2度と顔も見たくないわ。わざわざ言われ なくても出ていくわよ。今後何かあったら ちゃんと弁護士を通じて話をしてね。私の ところに直接来たりしないでよ。誰がお前 なんかに会いに行くか。サトは最後にそう 暴言を吐いた。私はそれ以上何も言わずに 荷物をまとめて家を出た。 サトシじゃなければもっと話を聞いていた のかもしれないが、サトシは最後まで 変わることはなかった。どこまでプライド が高い人なんだろう。そんなことを思い ながら私は家を出た。これで私の復讐の 物語は終わったと思っていた。それから数 ヶ月後、事件は起こった。アパートでの 新しい生活にも慣れてきてサトシという ストレス源がなくなってのびノびと生活し ていた。最初の頃はやはり離婚したという 事実にショックを受けていた。でもサトシ に対する恋心はこれっぽっちも残ってい なかった。だからある意味すっきりした 気持ちではあった。そんな状態だったのに サトシが引っ越し先のアパートまで 押しかけてきたのだ。頼む。話を聞いて くれないか。お願いだと玄関先で大きな声 で叫ぶので近所迷惑になっては困ると思い た。一体何なのよ。もう一切関わらない でって言ったよね。 サトは私の言葉なんか聞かずニヤニヤし ながら私の部屋中を見回している。本当に 気持ち悪くて仕方ない。なんだ、俺と離れ た割にいい部屋に住んでるんだな。この広 さで2部屋もあるなら1つはすぐにでも俺 の部屋にできるな。俺の部屋にできるって 一体何を言ってるの?赤の他人と一緒に 暮らすわけないでしょ。そんな冷たいこと 言うなよ。かつて夫婦だった中だろ。 あなたとは正式な手続きを踏んで他人に なっています。それよりもご要件は そんな他人行儀な言い方するなよ。怖い ぞり。なんていうか、俺にはやっぱり香り しかいないってわかったんだよ。お前も俺 といる方がいい暮らしができるだろう。 浮気相手と豪邸に住むとか私と一緒にいた のは仕方なくだったとか言ってなかった? 別に私はあなたと一緒にいなくても全然 困りませんけど。違う。あれは本気じゃ なくて一時の気の迷いだったんだ。俺には 香りが必要なんだよ。お前も強がってる けど本当は俺と一緒にいたいんだろ。 6億円が手に入るからお前はよ済だって 言ったのはあなたでしょ?そのお金で次の 奥さんでも見つけたらいいじゃない。違う んだよ。話を聞いてくれ。サトは突然泣き ながら話し始めた。実は6億円が手に入 るって言ったのは競馬で大穴を当てたから なんだよ。でも大穴で勝った馬の ドーピングが判明してそのレースは無効に なったんだ。だから6億なんて手に入ら なかったんだ。一体何を言っているの だろうか。私は呆きれて言葉も出なかった 。お前と別れる理由をずっと探してた。だ から6億手に入ると思ったらすぐにでも 離婚して好き放題できると思って換金前に 先走っちゃったんだよ。 私が冷たい目で見ていることに気がつくと サトシは慌ててでも安心してほしい。浮気 相手との関係はちゃんと終わらせてきた。 これからは香りだけを愛していくよ。だ からやり直してやる。お前はまだ俺のこと が好きなんだろう。何好きかってなこと 言ってるの?あなたが浮気相手との関係を 終わらせてきたとかどうでもいいわよ。 勝手にして。頼むから助けてくれよ。 6億円手に入ると思って上司に散々悪口 行って仕事をやめたんだ。今更自職を 取り消してくださいなんてことも言えない し。 がないと分かった途端に彼女も音信普通になっちゃったんだ。 サト氏は浮気相手からも見放されたようだ。それはそうだろう。仕事も家もなく唯一の体金も亡くなった罰一の男なんて誰も相手にしないだろう。音も払えないからすぐに住む家もなくなったんだ。もう香りだけが頼りなんだよ。 だから知らないって言ってるでしょ。これ 以上ここにいるなら私もそれなりの対応を 取るよ。離婚する時にサインした年のこと 忘れたの?約束を破った場合慰謝料を5倍 にして請求するって書いてあったでしょ。 サインしたんだから知らないとは言わせ ないわよ。お前こっちが下手に出てりゃ いい気になりやがって。いい加減にしろよ 。 カッとなったサトシが手を振り上げようと した。そんなことしていいの?私に手 を上げたりしたら即通報。障害剤になるか もね。このアパートはそこら中に防犯 カメラを設置していてね。逃げてもカメラ にはあなたの顔がはっきりと映っている でしょうね。その言葉に顔を青くした サトシ。 今すぐここから出ていって。じゃないと 不法侵入で通報するわよ。 通報という言葉にビビったサトシは逃げる ように出ていった。途中階段から 転げ落ちるような音がしたが、私はそんな ことは気にせずにドアを閉めた。その後 サトが来ることは1度もなかった。後日 義両親が私のところへ謝りに来た。まさか こんなことになっているとは思ってい なかったらしい。その時にサトシの近況を 教えてもらったが、サトシはあの時階段 から転げ落ちて足を骨折したそうだ。2 ヶ月の入院をすることになり、ただでさえ お金がないのにさらに出費が重なって しまったというわけだ。しかし、家の ローンや私への慰謝料の支払いもあるので 、できるだけ早く働き始めなきゃいけない 。上司に泣きながら在宅でもいいから退職 を取り消して欲しいとお願いしたそうだ。 だが、やめる時にかなりの悪体をついた らしく、最終職は許されなかった。慰謝料 は義両親が立替えてくれたらしく、それの 返済と家の論音返済があるから、これから はパートでも何でも中夜問わずに働か なきゃだろう。まさに自業自得とはこの ことだ。落ち着いてから私はみ子さんに 報告した。報告した時にはけんさんもいて 無事解決したことを伝えるととても喜んで くれた。いつも母がお世話になっているの で、いつか少しでも恩返しができればと 考えていたんですよ。まさかあんなことを お願いするとは予想していませんでしたが 、僕は知り合いに声をかけただけですよ。 解決して本当に良かった。かおりさんが また笑顔になってくれて私も嬉しいわ。 に人生を変えてくれた人だと言えるだろう 。頭が上がらない気持ちでいっぱいだ。 旦那には見下されていたけど、介護士をし ていたからこそ今の私がある。1つ1つの 出会いを大切にしなければならないと心の 底から思った。より一層仕事が好きになっ たのでこれからも頑張っていきたい。 貧乏人がよく来られたわね。 [音楽] タワマンに住むマ友のアイさんに招待されたパーティーに行くとアイさんが早速マウントを取ってくる。あなたが誘ったんでしょうが。あいさんは高想会の人間が偉いと思っているようで走会の人間をバカにしてくる。 せっかくお招きいただいたので、 偵察会に住んでいるにここにいる子供たちはね、みんな近くの私立小学校を受験するのよ。あの小学校のことはあなたも知っているでしょう。南関の超エリート小学校だからみんな英語がペラペラなのよ。 [音楽] そうだわ。今から面接の練習も兼ねて 1人ずつ英語で自己紹介をしましょう。 バカにしていられるのも今のうちだ。今に見てなさい。私の名前は鈴木智子。夫ともうすぐ 6 歳になる息子豊たかと一緒に暮らしている。最近仕事の関係でこの辺りに引っ越した。 ここは保育園や小学校、緑豊かな公園など が多く、子供がのびノびと過ごすのには 売っ付けの場所だ。近くにある幼稚園は 口込みサイトでの評判も良く、円見額に 行った際も職員の人たちがとても笑顔で 迎えてくれたため、そこに豊かを通わせる ことにした。今日は初めての当園日。豊か が緊張しているのが伝わってくる。私も 内心ドキドキしながら幼稚園に向かった。 おはようございます。今日から入園の鈴木 豊か君ですね。豊た君よろしくね。幼稚園 の門に着くと担任の先生が笑顔で迎えて くれた。 おはようございます。 豊かも緊張しつつしっかり挨拶ができた。すると 1 人の男の子が近づいてきた。ねえねえ、この子誰? 今日からお友達になる豊か君だよ。豊たか君?この子はゆう君。豊たか君って言うんだ。よろしくね。うん。よろしく。 同じクラスのゆう君が話しかけてくれた おかげですっかり緊張が解けた豊かはその ままゆう君と一緒に部屋に入っていった。 おはようございます。うちの子が連れて 行ってしまってすみません。豊かたちを 見届けているとゆう君のママが話しかけて きてくれた。とんでもないことです。 むしろおかげ様で豊かの緊張は解けたよう です。私たちはそのまま軽く自己紹介をし 、軽く断性を楽しんだ。豊か君ママって 面白い方ですね。そういえば最近越してき たんですよね。ええ、だからこの辺のこと まだよくわからなくて。お家はどの辺です か?私生まれも育ちもここなので案内でき ますよ。それはありがたいです。こう言っ て私がマンション名を言うとゆう君ママは 急に警戒したような顔になった。え? あそこに住んでるんですか?あそこの マンションは何か曰付きなのだろうか?不 動産の人はそんなこと言ってなかったけど 。ゆう君ママは急に用事を思い出したと 言って帰ってしまった。 何か気に触るようなことをしたかと思いながらマンションのエントランスに着くと女性が数人集まって話し込んでいた。あら、おはようございます。 [音楽] その中の1 人が声をかけてきてくれた。おはようございます。最近引っ越してきた鈴木と子です。よろしくお願いします。はーん。 愛はそう言って私を上から下までまるですめをするように見てくる。こちらこそよろしく。ともこさん。 ともこさんはお子さんはいらっしゃるの?はい。今ちょうどそこの幼稚園に送ってきたところです。 あら、私たちもそこに通わせてるのよ。何歳クラスなの? 年長クラスです。 じゃあ同じクラスね。 きっと今頃子供たちも仲良く遊んでいるんじゃないかしら。 集まっていた女性はみんなあの幼稚園のママと友らしい。綺麗な格好をしていてとてもママとは思えない。あさんはその中でも一際は豪華な格好をしていて話し方からもこのグループのリーダーだろう。ところでともこさんは何回に住んでいらっしゃるの? 2 階ですよ。 すると周りの空気が一瞬凍ったが、すぐに 笑いが起こった。 あら、2階。随分と掃にお住まいなのね。 私たちは全員高層会に住んでいるのよ。 まあ、私は最上会だけど。 はあ。だからなんだと言いたい気持ちを 抑えて私はその場を後にした。夕方幼稚 園に迎えに行くと、豊はゆう君と一緒に折り紙で上飛行機を作って遊んでいた。初日にしては楽しそうな様子で安心した。 ママ、お帰り。あのね、僕ゆう君とお友達になったの。 そう良かったわね。豊かが楽しそうに話をするので、私も自然に笑顔になっていた ねえ。 ママ、今日ゆう君とお家で遊んでもいい?僕も夜た君ともっと遊びたい。じゃあゆうママに聞いてみましょう。ちょうどそこにゆうくんママがお迎えに来たねえ。ママ、今日たか君の家に遊びに行ってもいい? え?もしよろしければでしょうか?私もゆうくママとお話したいですし。 ゆう君ママはしぶっていたが、ゆう君と 豊かが懇願して許可を出してくれた。 マンションのエントランスに着くと辺りを キョロキョロ見渡すゆう君ママ。何に そんなに怯えているんだろう。部屋に着き ゆう君と豊かが遊び出したので私はずっと 気になっていたことを聞いてみた。ねえ、 ゆうくんママ、どうしてそんなにこの マンションを警戒しているんですか?もし かして曰付き? ゆう君ママはしばらく沈黙した後、思い口 を開いた。ここのタワマンの人はみんなお 金持ちでしょう。私たちみたいに他の ところに住んでいる人間は貧乏人だって 馬鹿にされているんです。挨拶もろに返し てくれないし、たまに声をかけてくれたと 思ったらマウントしてきて、 まさかそんな幼稚なことをするなんて。で もゆう君ママがここまで言いづらそうにし ているということはきっと私もそう思われ ているんだろう。そんなことをする人たち の気がしれないわ。私はそんなことしない から安心してください。そうだ。ゆう君 ママさえよければ敬語はなしにしない。 うん。ありがとう。ゆうくママは少し ほっとした表情になり、その後はお茶を 飲みながらもない話を楽しんだ。 それから数日、豊かは毎日幼稚園に行くの が楽しみで仕方がないようだった。今日も ゆう君いるかなと毎日ウキウキしながら 言っている。しかしその日は違った。いつ もなら私より早く起きてくる豊かが なかなか起きてこないのだ。豊か? そろそろ起きないと幼稚園遅刻しちゃうよ 。行きたくない。あれだけ毎日楽しみにし ていた幼稚園に行きたくないなんて慣れ ない場所で疲れが出たのだろうか。熱は なく顔色も良好体調不良ではなさそうだっ た。しかし、あまりにも嫌がるため、私は 幼稚園に電話して休ませることにした。 その際に豊かの様子を聞いたが、特に 変わったことはなく、環境の変化で疲れた のだろうということだった。気分転換に 散歩にでも行こうと私は豊かを連れて外に 出た。するとそこに帰宅途中のゆう君ママ がいた。ゆうくんママ、おはよう。 ともこさんおはよう。今日は豊たか君お休みなの?実は私たちはそのまま近くの喫茶店に入り話を聞いてもらうことにした。一通り話を得るとゆうママは豊かに話しかけた。ねえ、豊たか君幼稚園で何かあった?豊たかは無言で下を向いている。 じゃあ何かお友達に嫌なこと言われた? 豊かの体がビクっと反応する。例えばゴミ とか。ゆうくママが言いかけたところで 豊かは席を切ったように泣き出した。 もうよち行きたくないよ。豊か大丈夫よ。 大丈夫。私は突然泣き出した豊かに驚き つつギュっと抱きしめた。しばらくすると 豊かは落ち着きを取り戻し、店員さんが気 を聞かせてティッシを持ってきてくれた。 前にマンションのママ友が私たちを馬鹿に してるって話をしたでしょ。実はあの幼稚 園子供たちの間でもそういう風潮がある みたいなの。特にママ友リーダーのアさん の息子はクラスでもリーダー的な存在 らしくて、まさか子供にまでそんな上下 関係があるなんて思っても見なかった。で もそれなら急に幼稚園に行きたくないと 言い出したこととも辻妻が合う。その日は そのまま帰宅し、夕飯を食べて眠りに着い た。翌朝、やはり今日も豊かは幼稚園に 行くことを嫌がる。さらに外に行くことも 拒むのだ。買い物に誘っても公園に誘って も首を横に振るだけ。仕方がないのでその まま幼稚園を休んで家で過ごすことにした 。豊かは幼稚園を休んでいいことを伝える とほっとした表情になった。昼ご飯の時間 豊かには幼稚園に持っていくためのお弁当 を用意していたためそれを出した。すると 僕はゴミじゃないよと言って豊かは 泣き出した。昨日のゆう君ママの話も 引っかかっていたため、私は思い切って 聞いてみた。豊か?豊かはゴミなんかじゃ ないよ。誰がそんなこと言っていたの? 同じクラスのカイト君。僕は2階の掃に 住んでいるからゴミなんだって。ああ、 カト君とはあさんの息子である。なんて ひどいこと。子供同士の悪ふざけにしても どがすぎている。でもゆう君は もっとかわいそうなんだよ。ゆう君いつも 無視されておもちゃも貸してもらえないの 。豊かはゆう君がいじめられているのを見 ているのも辛いのだという。私はただ ひたすらに豊かを抱きしめ続けた。豊かが ゴミなわけないじゃない。豊かはママと パパの宝物だよ。その日の夜、帰宅した夫 に昨日今日聞いた話を洗いざい伝えた。夫 は そうかそんなことがと冷静を予想っている ようだったが表情に怒りが見える。そりゃ そうだ。大事な息子がいじめられて黙って いられるわけがない。 翌日私がゴミ出しに向かうと山本さんたちがまたエントランスに集まって話をしていた。あら、ともこさん、最近幼稚園に来ていないけどどうしたの?しらじらしくあいさんが聞いてくる。幼稚園に嫌なお友達がいるらしくって。 あら、そうなの?それは大変ね。 相手はあなたの息子だと言いたかったが、 私が口を開く前にあさんが話し始めた。で もずっと家にいても退屈でしょ?私たち 明日ここのコミュニティルームで パーティーをするのよ。よかったら いらっしゃる。本当は放送会の人しか呼べ ないのだけれど。とこさんは特別に来ても いいわよ。話によるとそのパーティーは 小れの住人の解合のようなものらしい。 へえ、是非参加させていただきます。する と巻きの人たちがクスクと笑い出した。 まあ、恥知らずとはこのことね。この回の 参加者はみんな高想会に住んでいる エリートなのよ。貧乏人のあなたたちが来 たら浮いちゃうんじゃないかしら。貧乏人 は高想会なんて住めないからそもそも世界 が違うのよ。あんたが誘ったんでしょと 思いながらも私は引かなかった。 放送会に住むつもりもないですけどね。で も是非そのエリートお子様たちにお会いし てみたいです。きっと豊かにもいい刺激に なると思いますし。そんなに言うならとこ さんの席も用意しておくわ。是非ご主人も こう一緒にいらして。ではご機げよ。あ さんたちはそのまま各部屋へ帰って行った 。私は帰ると早速豊かにその話をした。 カト君のいるところになんて行きたくない 。絶対嫌だ。豊かが嫌がるのは100も 承知だった。しかしこれは豊かが参加し ないと意味がないのだ。豊か、豊かが嫌な 気持ちはよくわかる。でもね、ママにいい 考えがあるの。何それ はね。私は豊かにある作戦を伝えた。豊か はこの作戦に共感したようで顔色がパッと 明るくなった。あは明日を待つのみだ。 翌朝、私たちは早速着替えてコミュニティ ルームに向かった。 ドアを開けるとみんなが一斉にこっちを 見る。豊かが少し怯えた表情をしていたの で大丈夫だよと気持ちを込めて背中をトん と叩いた。あら、本当にいらしたの?貧乏 人がよく来られたわね。それにしても随分 素敵なお洋服ね。一丁らかしら。周りが クスクと笑う。こんな風に思われるのは 普段は動きやすさ重視の服装をしている ためだろう。TPOを湧きまえて服は選ん でるんです。普段こんな服を着てもしょう がないですから。あいさんは一瞬眉間にシ を寄せたがすぐにマウントを取ってくる。 まあいいわ。そうだ。ここにいる子供たち はね、みんな近くの私立小学校を受験する のよ。の小学校のことはあなたも知って いるでしょう?なんかの超エリート小学校 だからみんな英語がペラペラなのよ。そう だわ。今から面接の練習も兼ねて1人ずつ 英語で自己紹介をしましょう。知っている も何もと思ったが喉まで出かかったところ で飲み込んだ。豊かもそれってと言いかけ たが、私の顔を見て何か察したようで、 そのまま口をつぐんだ。じゃあまずは カイトからね。順番に自己紹介が始まる。 なるほど。悪くはないが、やはり付け場に 過ぎない。発音の未熟さや語の少なさ、 表現の幼稚さが目立つ。 これでエリーとね、他の子供たちも大したことはなかった。 さあ、最後は豊か君よ。どうぞ。 周りが一斉に豊かを見る。あさんは子供相手にも関わらず意地の悪い顔をして豊かを見つめる。たちにもこの雰囲気が伝わっているようできない無理だと口ぐに言っている。豊たかいつも通りでいいわよ。 でも大丈夫。ここの人たちはエリートなんだから。 わかった。 豊かは一息着くと自己紹介を始めた。周りがざわつく。当たり前だ。豊たかとこの子たちとではレベルが違う。豊たかは大人顔まけの発音で長にさらに振り手ぶりをしながら話した。 皆さんとしっかりお話をするのはこれが 初めてですよね。何か質問ありますか? 英語でどうぞ。誰も言葉を発さない。数秒 の沈黙の後、カト君が なんて言ってるかわからなかったと言った 。素直に分からないことを認められるのは いいことだ。でもそれをあさんはよしとし なかった。真っ赤な顔をしてカト君を睨ん でいる。そうね。子供には難しかった かしら。でもお母様方はもちろん分かり ましたよね。誰も目を合わせようとしない 。え、まさか幼稚園児の話が聞き取れ なかったんですか?エリートの皆さんが しょうがないですね。あいさん、皆さんに 日本語で訳してあげていただけますか? あいさんは明らかに焦った表情になり、 えあ と周りを見渡していた。エリートなんです よね。もちろんわかりますよね。 じゃああなたはどうなのよ?英語で話せる の?見事な逆切れだ。英語ね。私は 1息ついて軽く英語で自己紹介をした。まあ、分かるわけがないがどうかしら。あ、フランス語の方が良かったですか?きー。 [拍手] ちょうどその時夫が遅れて入ってきた。皆さん遅くなって申し訳ございませんでした。鈴木とやです。以後お知おきよ。 夫が自己紹介をするとみんながざわざわと 騒ぎ始める。鈴木ともやってまさかあい さんの顔が見るみるざめる。皆さんよくご 存知ですよね。そう、夫は子供たちが受験 する予定の小学校の理事長だ。私たちは 仕事の関係でこちらに引っ越してきたん です。まあ、もうすぐ引っ越すんですけど ね。ああ、でも隣のマンションに引っ越す だけなのでこれからもよろしくお願いし ますね。え、隣って?隣のマンションは ここよりもランクが高い。そこの最上会に 住む予定だったのだが、次が間に合わ なかったため、このマンションに仮まいし ていたのだ。皆さん、夫の小学校を受験し てくださるんですよね。ありがとうござい ます。 でも残念ながら今のままでは皆さん不合格ですな。 我が皇子が求める生徒は強調性と思いやりがある子供です。今のまま全と悪の区別もつかないようではうちには入れません。妻と通話をつなげていたので自己紹介も聞いていましたが英語のレベルもまだですね。あれではの遊びに過ぎません。 うちが超難光と言われているのは人間性と 頭の良さが両方備わった子供でないと入学 できないからです。いじめをするようなお 子さんは論外です。夫にばっさりと切られ 、周りのママたちは会いた口が塞がらない 。何を偉そうに。そう言って愛さ親子は 帰って行った。私たちもやることはもう 終わったので帰宅することにした。 豊たか、よくやったわ。作戦は大成功ね。 うん。みんなきっと僕がゴミじゃないって思ってくれたよね。私が豊かに言った作戦はみんなと同じように英語を話せると分かってことだった。言うまでもなく豊かの方がレベルは上だ。だから通りに話すことに抵抗があったのだろう。相手が理解できないと分かっているからだ。 豊かは相手のレベルに合わせて話すことが できる。あえていつも通りにさせることで 親はギャふンと言わせられるし子供は豊か を見直すだろう。そう思っていつも通り 話すよう指示したのだ。週明けの月曜日 豊かは久しぶりにした。帰って来ると豊か は嬉しそうに話をしてくれた。今日ね、 かと君以外みんなごめんなさいって謝って くれたんだよ。いつも豊かをゴミだと言っ ていた子供たちが反省して謝ってきた らしい。カト君は意地でも謝ろうとせず、 今はクラスで孤立しているようだ。その後 、豊かは楽しく幼稚園に通っていた。孤立 しているカト君を不便に思って声をかけて はいるが、そ歩を向いてどこかへ行って しまうらしい。でもね、僕知ってるんだ。 本当はかト君もみんなと遊びたいんだよ。 きっとあいさんがカト君に何か言っている んだろう。かと君自身は悪い子ではない。 親の教育の問題だ。月日は流れ卒の日を 迎えた。みんな卒演おめでとう。あれから 豊かは休むことなく幼稚園に通い楽しい 時間を過ごすことができた。 この春からは小学生になる。あのターマン のママたちは夫に一周された後に心を 入れ替えたようで事前活動を始めたり事故 を変えたりしたようだ。1人を覗いてだが あさんはあれからタマンのママたちの間で 孤立していったらしい。カト君以外の子供 たちは私立小学校に合格することができた がカト君は落ちてしまったようだ。その上 あのタワマンも無理して買っていたようで 現在ローン地獄だそう。効立の小学校に 通わせることになったがそこでもターマン マウントをするために散らに はあさんの夫の会社が倒産しは火の車だ。 それが原因で2人は喧嘩し離婚したようだ 。あさんは人知れずタマンを売り払い実家 に戻ったらしい。カト君もあさんに連れ られて引っ越し、天候をよぎ儀なくされた 。向こうではマウントを取らずに友達が できるといいな。私たちは予定通り隣の マンションの最上会に引っ越した。豊かが ゆう君と一緒の小学校を希望していた ため豊かは小学校に通っている。 こんにちは。お邪魔します。ゆう くいらっしゃい。ゆう君と豊かは相変わら ず仲がいい。結局どこに住んでいるか なんてさして問題じゃないんだ。子供たち が笑ってくれていたらそれでいい。私は 子供たちの笑い声を聞きながら窓の外を 見下ろしていた。 あれ? あんた高卒の超低学歴女じゃん。 現商品のお広めパーティーに来た私が 間違いなんじゃないかとそワそわしている と1人の酔っ払った女性が私を指刺して 近づいてきた。確か彼女はうちの会社の別 部署の川島さんという女性か係り長だ。何 でも仕事中常に高圧的で嫌味な態度で有名 らしい ねえ。 あんた確かみや明日下とかいう名前だっけ?高卒でこの盛大なパーティーはちょっと気が重いんじゃないのと私をこづいて馬カにしてくる。取引き先の担当者さんは分かってくれたが誰も彼も高卒ってことだけで馬鹿にしてきてと私はさすがに頭に来ていた。 その後もなお川島さんは私のことを高卒だ の、低学歴女は帰れだの馬鹿にしてきた。 しかしその時現れたある人物の言葉に川島 さんは青ざめだれるのであった。 幼い頃小学生の時に行ったお菓子工場の 見学のことを私は今でも鮮明に覚えている 。甘い香りがこれでもってくらいに満たさ れたその工場では当時の私が見たことも ないような様々なお菓子を扱っていた クラスのみんながいつも食べてるけど 出来たてってこんなに美味しいんだと目を キラキラと輝かせながら試食の チョコレートというお菓子を食べている中 私はこんな茶色いものが本当に美味しいの と思った記憶がある。すると工場に勤務も している人だろうか。近くにいた1人の おじさんが私に話しかけてきた。君食べ ないの?早くしないと溶けちゃうよ。え、 これって溶けるんですか?そりゃ チョコレートだからね。 ってお嬢ちゃん、もしかしてチョコレートを食べたことないのかい? はい、初めて見ました。チョコレートっていうか、お菓子自体食べたことありません。こんな茶色いもの本当に美味しいんですか?私があまりにも軽減そうな顔でチョコレートを見つめているので、おじさんは目をパチクリとした後に少し微笑えんで。 チョコレートはね、すぐに噛まないで口の 中で氷を溶かすようにコロコロと転がして 食べるともっと美味しいんだよ。正直まだ 疑っていたが、私はじっと手の中の チョコレートを見つめてからえいと 思い切って口にその茶色いものを掘り込ん だ。コロコロと口の中でチョコレートを 転がす。不思議な感覚だった。 チョコレートは四角の形をしていたのに口 の中でとろけて丸い形になっていく。その 甘くて少しほ苦いチョコレートは溶けて いくとともに小学生の私の心を激しく 揺さぶった。すごいすごい溶けて消え ちゃった。チョコレートって茶色いのに とっても美味しいんだね。私が目を輝かせ て感動に浸っているとおじさんはふん。 そうだろ。なんてったって我がの製品の中 で1番愛されているチョコレートだからね とどこか自慢に胸を張るのだった。私の家 は一言で言うと貧乏だったと言ってもご飯 は普通に食べさせてもらえていたし学校に だって行かせてもらっていた。 だけど下に妹がいることもあり家計は常に 火の車。お母さんはパートに行きながら いつもスーパーのチラシとにらめっこして 家計をやりくりしていたし、お父さんは夜 から仕事に行き、朝帰ってきて寝るという スケジュールだったために顔を合わせるの は休みの日くらいだった。お菓子が食べ たい。その一言を軽がしく言えるような 状況ではないことが幼かった私にも分かっ た。私は高校を卒業後、進学せず就職する ことを決意した。妹はまだ小学生だったし 、両親にも恩返しがしたかったのだ。父親 にそれを相談した時はメイ本当にそれで いいのか?今のご時世高卒だと後ろ指を 刺されることだってあるかもしれないぞと 言われたが私の決意は硬かった。心配し ないでお父さん。私もう何が何でも就職 するって決めてるから。何も恩返しと言う だけではなかった。私には昔からさやかな 夢があったのだ。様々なお菓子を手掛ける ようなお菓子職人にはなれないけれど、 それでもお菓子に関われる仕事がしたいと 。そんな夢を持つくらいあの時のお菓子 工場での出来事に心が強く揺さぶられたの だった。私はあの時工場見学に行ったお 菓子メーカーで面接をして採用された。 最初は雑務が大半で慣れない仕事で 落ち込むことも多かったけれど3年も経つ と任される業務も増えてきて取引先に交渉 に行ったり大事な仕事も任されるように なっていた。そんな時だった社長に 呼び出されたのは コンコンとノックをして社長室に入る。 失礼します。ああ、どうもと軽く挨拶して くる社長に私は一宿し切っていた。えっと 、あの社長本日はどのようなご要件でと 恐る恐る聞く。私が社長に直接会うのは 面接の時以来だった。 あまりに私が緊張しているのを見て社長は吹き出してその後豪快に笑った。はは。君は相変わらず疑い深いなあ。 え、あの、どういうことでしょうか?君もまだ小学生だったしなくても無理はないか?僕だよ。君がうちの工場見学に来てチョコレートを食べる時に話しかけた。 僕忘れられるわけがない。あの時食べた チョコレート1つで私の人生が変わったの だから。だけど小学生の時の記憶は曖昧で 話しかけてきてくれたおじさんがいたと いう事実は覚えていても顔までは覚えてい なかった。あ、あの時のおじさん。おじ さん。あの時は一応僕もギリギリまだ20 代だったんだけどなあ と社長は苦笑いを浮かべる。うわあ、 申し訳ございません。いいよ、いいよと 大らかに笑う社長。僕も君を採用した時は まだ気がつかなかったんだけどね。君が 休憩室であまりにも美味しそうにお菓子を 食べていたのを見てさ、なんだか騎士感が あってね、君の履歴書の出身小学校を見 たらビゴだったってわけな。なるほど。妙 に納得してしまった。私は今でもお菓子を 食べる時は家族曰く緩みきった顔をして いるらしい。これでね、今日君を呼んだの はその確認と君に是非任せたい仕事があっ てね。 数日後、私は改めてとんでもない仕事を 頼まれてしまったなと大きなビルを下から 眺めながらそう思った。あの話の後、 持ちかけられた仕事というのは高級家市で 有名な大手取引先との承談だった。 うちの会社にもロングセラーで愛されて いるお菓子はいくつかあるが、それでも まだ大手と比べると小さな会社だった。 それに比べてこの大手取引先は一般的に スーパーやコンビニに売られているお菓子 とは違い高級専門店を立ち上げている会社 だった。それでもうちの会社にも強みは ある。1つは小さな工場ではあるが、大量 生産できる設備が整っているということ。 大手取引先のお菓子は1つ1つが職人たち による手作業で作られたものだ。そして それとは別に低価格かつ高品質な歌詞を 手軽に世の中に届けるという授業を始める ことにしたらしい。それで小さな街交場も 大量生産できる工場を持つうちの会社に話 が来たわけだ。この話が決まればうちの 会社にとっても取引先にとってもお互いに 利益が出る。そんな下手すれば会社の社運 にも関わる大事な相談を私が任されて しまったのである。気を引き締めてかから ないと。私は姿勢をピシッと正して目の前 にそびえ立つ大きなビルへと入っていった 。受付で名前と要件を言うと受付の人が 少々お待ちくださいと言い内戦電話へと つげる。私は受付の近くでしばらく待って いた。すると宮下さんですね。お待ちして おりましたと30代くらいの田中という 女性が駆け寄ってきてお辞儀をした。私も 慌ててペコりとお辞事業を返す。それから 田中さんに会議室へ案内され、早速相談が 始まった。正談は順調に進んでいった。 社運も私自身の人生すらもかけた大事な。 そして何よりあの社長が時々に私を担当に してくれた仕事だ。ミスをするわけには いかなかった。いやあ、これでうちの事業 もようやく進みそうです。話が まとまりかけた時だった。それにしても 宮下さんはまだお若いのに本当にしっかり していらっしゃいますね。一体どこの大学 を出られたのですか?うと私は言葉に 詰まる。でも言わないとさすがに嘘は まずいと思って私は正直に高卒であること を伝えた。すると一気に場の雰囲気が 変わった。こ卒?こんな大事な人に高卒を 担当にしたんですか?あなたの会社は。 田中さんは顔を真っ赤にして怒り始めた。 すみませんが、今回の話はなかったことに させてください。やっぱり小さな工場 なんかに頼む案件じゃなかったわ。他の 工場を当たることにします。そ、そんな ちょっと待ってください。私は焦った。 父親が言っていた高卒だと後ろ指を刺さ れることがあるかもしれないぞという言葉 を思い出したが、今まで1度もそんなこと はなかった。改めて環境に恵まれていたん だなと感じた。だが何度を下げても田中 さんはもう話を聞いてくれそうになかった 。仕方がないので私は失礼しましたと頭を 下げて会社を後にした。その日から数日が 経った。私は今日も例の大手取引先に1人 で来ていた。どうしても納得ができなかっ たのだ。担当者が高卒であるというだけで こうまで乱雑に扱われるのかと何度も何度 も担当である田中さんに話をした。お願い しますと頭を下げた。1ヶ月も経った頃 田中さんはこん負けしたようで。わかり ました。それじゃあうちで扱っている商品 の全て特徴や色形まで暗記してきて ください。それができたなら話を聞き ましょう。私は正直無茶だと思った。でも やるしかないとも思った。せっかく与え られたチャンスだ。私は死に物いで大手 取引先の扱っている商品を何から何まで 覚えた。こんなに勉強したことはないん じゃないかというくらい製造工程も使って いる材料も全て暗記した。10日後、全て を暗記してきた私を前に田中さんは口を ポカンと開けたまま石になったように 固まってしまった。ほ、本当に全て覚えて きたんですか?はい。音社の歴史について も覚えてきました。えっと、音社の始まり は?いい、いいです。そこまで言わなくて も大丈夫です。田中さんは頭を抱えた後、 わかりました。約束です。話は聞きますと 言ってくれた。製造工程なども覚えてきた ので、その話も交えながら私はいかにうち の会社と契約すると低コストで事業を進め られるかということを踏まえて承談を進め た。最初は仕方なくといった態度だった 田中さんの態度が見るみるうちに変わって いった。その表情は驚きに満ちていた。 そして田中さんはついにわかりました。 宮下さん、この間の比例をお詫びいたし ます。是非これで話を進めさせてください と謝り頭を下げた。 として数ヶ月後新作の商品は大ヒットと 言っていいくらいに売れたというのも私が 通販にも対応してみたらどうかと提案した のだ。通販を提案するにあたりまた様々な 勉強や取引をしなければならなかったがお 取り寄せの高級お菓子ということでテレビ でも紹介されたこともありように商品は 売れていった。そして今日は大ヒットした 商品のお披めパーティーである。高級 ホテルのダンスホールを貸し切って招待さ れたのは今回の商品に携わった人たちや別 の取引先の方々、もちろん田中さんやうち の社長もいた。そしてなぜか私も パーティー会場だなんて私には間違いです よ。と最初私は首を横に振ったが、今回の 成功は君なしでは得られなかったものだよ 。是非出てくれないかなと社長に言われ、 断るのも失礼だと思ったのだ。だけど 間違いなことこの上ない。私はそう思って いたけれど、自ら手掛けた商品自体には 自信があったため、なんとかそこに立つ ことができていた。すると酒におった1人 の全く今回の授業には関わりのない別部署 の女長があれ、あんた高卒の超低学歴女 と私を指び刺して近づいてきた。確か彼女 は川島さんという人だ。でも仕事中常に 高圧的で嫌味な態度で有名らしい。ねえ、 あんた 確か宮明下とかいう名前だっけ?高卒で この盛大なパーティーはちょっと気が重い んじゃないの と私をこづいて馬カにしてくる。田中さん は分かってくれたが、誰も彼も高卒って ことだけで馬鹿にしてきてと私はさすがに 頭に来ていた。その時だった。よし ください。宮下さんを馬カにするのは私と 川島さんの間に入ってきたのは田中さん だった。と田中さん。いやあ、でもさすが に高卒の低学歴の人間がこんな豪華な パーティーに参加してるってのはどうかと 思うんですけど と川島さんは突然田中さんが割って入って きたことに驚いた様子だったがなおも私の ことを馬鹿にしてきた。田中さんはニコっ と笑って。いやあ、私も最初は高卒を担当 によしてくるだなんてと馬鹿にしていた身 だからあまり偉そうなことは言えないんだ けどね。宮下さんはこれでなかなか骨の ある人なんですよ。すごい努力化なんです よね。今やうちの社員よりも我が社の商品 に詳しくなってしまって、 それに常に斬新なアイディアを出して くれるんですよ。 そこまで私のことを認めてくれていた なんて。田中さんの言葉を聞いた私は少し 涙んでしまった。気づけばホールにいる 全員がなんだなんだと私たちに注目してい た。 ふと感じて後ろを見ると社長が立っていた。 社長と私が声を出すといいからいいから社長は穏やかにう。社長は川島さんの前に立つとゆっくり悟とすように話し始めた。川島さん僕は学歴なんて関係ないと思うんです。 僕はね、この宮下さんの人柄に惚れて今回 の正談を任せたんですよ。彼女は馬カにさ れながらも必死に食い下がった。この パーティーを開催できていることが何より も彼女の根気と努力が身を結んだことの 証拠になるのではないでしょうか。先ほど の田中さんといい、社長といい。私はここ まで人に認められていたのかと改めて胸が じんと熱くなった。私が今までやってきた ことは無駄なことなんかじゃなかったんだ 。どこからともなく白手が起きて私を中心 にしての輪は広がっていった。私はもう 明日死んでしまうんじゃないかってくらい に幸せな気持ちでいっぱいだった。それは そうと私が感動している中、先ほどまで 穏やかに笑っていた社長が急に厳しい表情 に変わり同揺している川島さんに 向かい合う。そして努力してきた人に そんな言葉を吐くだなんて。川島さん君は 心が最低な人間だな。私だったらそんな ことを平気で言う人とは一緒に働きたく ないですね。と川島さんを叱る。社長から 厳しい言葉を言われた川島さんは青ざめだ れていた。 パーティーの翌日、川島さんは社長から 呼び出され、時々に首を言い渡されたそう だな。美なんてその咲夜の出来事はお酒に いたせいなんです。私の本心ではないん です。本当に申し訳ありませんでした。だ から社長どうか首だけは勘弁していただけ ませんかと社長に頭を下げ謝るもお酒は人 の本章を引き出すものです。川島さん昨夜 の件で君の本性はよくわかりました。 あなたのような人はうちの会社には必要 ない。首は撤開しませんよ。明日からうち には来ないでください。社長はそう 言い放ったらしい。昨日のパーティーでの こともあるだろうが、元々の川島さんの 性格的に今まで社員に散々パハ間がの 嫌がらせをしていたのだろう。首になって も仕方がないなと私は思った。 そして後日、私は自社の製品を是非家族に 食べさせたいと思い、大きな紙袋いっぱい に商品を持ち帰った。そして先日の パーティーのことを話しながら、私って 本当にいい人に囲まれてるよねと言った。 すると父親が新発売の商品を食べながら。 いいよ、メイ。お前自身の努力だよ。社長 さんが言ったように、お前の粘り強い根気 と努力がこんなに美いしいものを生み出し たんだよと言ってくれた。私は父親が そんなことを言ってくれるなんて思わ なくって思わずえと驚いてしまった。メイ 、お前に唯一足りないものは自信だ。 こんなにいいものが作れるようになったん だ。もっと自信を持てバンと背中を 思いっきり叩かれて思わず無せてしまう私 だったが背中のじ人とした痛みはなぜか 不思議と胸が温かくなるような気がした。 中学生になった妹もねえねえ、お姉ちゃん 、これすっごく美味しいねと目をキラキラ と輝かせながら新作のお菓子を食べている 。まるで初めてチョコレートを食べた時の あの頃の私を見ているようだ。家族みんな の嬉しそうな顔を見ていると私も不思議と 表情が柔らかくなった。 あれ逮捕忘れちゃった。ママ友に誘われた 高級レストランのランチで財布を忘れた からと言って私が立て帰ることになった。 ま、忘れたならしょうがないけど。お会計 いくらかしら?お1人2万5000円に なります。え、そんなにしぶしぶ私が 立て替えて支払いをしたが、ママ友は全く 悪気を感じていないようだった。まさか この後にとんでもない事態になるとはこの 時には誰も想像していなかった。 私はり子40歳の専業主婦だ。2歳年上の 夫と小学校6年生の息子と3人暮らし。数 年前に古いながらも日当たりの良い マンションを購入し、この町に引っ越して きた。私自身生活に満足していたのだが、 1つだけ悩みがあった。それはママ友の みかさんの存在だ。みかさんは私と同じ マンションに住み、ミカさんの息子も同学 年で同じクラスだった。だから必然的に顔 を合わせる機会が多い。みかさんについて は初対面の時から少し引っかかるところが あった。みかさんは今まで働いたことが ないらしく、彼女と会話をすると社会人と しての常識がないように感じる部分が 多かったのだ。たまに会う時だけ我慢すれ ばいいと思っていたのだが、子供同士が仲 が良く毎日のように一緒に出かけていたの で、最近はそれでは済まなくなってきたの だ。ミカさんは専業主婦として節約に命を かけているのだが、その節約がやりすぎだ と思うレベルなのだ。みかさんは普段1円 でも安い野菜を買うために何キロも離れた スーパーに車で行ったりするらしい。 最近はガソリン台も高いので逆に高くつく ような気がするのだが本人に言うと面倒な ので黙っていた。さらにミカさんの息子が 毎日のようにうちに遊びに来るのでそれと なく聞いてみるとみかさんはどんなに暑く てもクーラーをつけないらしく息子君は うちに来ていたのだった。最初は半ば 面白がって話を聞いているだけだったが、 みかさんの節約はさらにエスカレートして いき、最近では私にも実が生じるように なってきた。例えばみかさんはたまに私を お買い物に誘ってきてはその際に食材や 消耗品などを私に奢らせるのだ。さらに みかさんが私の家に遊びに来た時などは 高価なブランド服やバークなどをおねだり するし、冷蔵庫の食べ物も半ば無理やり 持って帰ってしまう。それはもはや節約術 ではないのだが、みかさんはそういう時に 必ずこういう子供の将来のために節約して いるんだよね。 みかさん自身は節約だと思っているの だろう。そんなこともあり、私はみかさん がかなり苦手だったのだ。私は何度もみか さんの行動について夫に相談しようと思っ た。しかし私以外にはそんなことをしてい ないようだったし、私が我慢すればいいか と思い、我慢することにした。私の夫は 弁護士でそこそこ稼ぎが良くて金銭的にも 余裕がある。多少三かさんにたられても そこまでい手ではなかったというのも黙っ ていた理由の1つだ。そんなある日私は みかさんからランチに誘われた。外食を 滅ったにしないみかさんがランチに誘って くるなんてかなり珍しいことなので驚いた ねえ。り子さん明日一緒にランチ行かない ?みかさんが誘ってくれるなんて珍しいわ ね。 ほんまにはり子さんとご飯が食べたいなと思っていいわよ。じゃあ場所はどこにする? レストランは私が決めておくから決まったら連絡するわね。 そして翌日私が美香さんに指定された住所に向かうとなんとそこは高級イタリアンレストランだった。最近駅前にオープンした SNS でも話題になっていたレストランでもかなり高いはずだ。 私はあまりにも高級なレストランだったの で戸惑いながらみかさんに聞いた。ねえ、 こんな高級レストラン私入ったことない けど大丈夫かな?へ、ここそんなに高級な の?知らなかった。だってSNSでも かなり話題になってた有名な高級 レストランだよ。そうなんだ。ネットで 調べたら美味しそうだったからあんまり 調べないで予約しちゃった。 あんなにお金にしなみかさんが値段も調べ ずにこのレストランを予約したなんて私は 信じられなかった。しかし席に着いたみか さんはメニュー表を見ながら何の躊躇も なく注文していくので臨時収入でもあった のかと思い私も気にせず食事を楽しむこと にしたのだ。レストランの食事は評判以上 に美味しくて私たちはとても満足した。 珍しく会話もはみ、私はこれでみかさんと 距離が近くかもしれないなと楽しい一時を 過ごすことができた。そして食事も終わり 、いざ会計という段階になって、突然みか さんがバックを漁り出してこう言った。 あれ?財布忘れちゃった。え?お財布? ごめんり子さん。私お財布忘れちゃった みたいなの。 今日替えてもらってもいいかな?ま、忘れたんならしょうがないけど。お会計くらかしら?お 1人2万5000円になります。そんなに やっぱりかなり高いわね。シャンパンも開けたしね。みかさんは昼からシャンパンを頼んでいたので、それくらいの額になるのはある程度想像できていた。 もしかして最初から私に支払わせるつもり だったのではないかと私はその時かぐった 。念のため聞くけど最初から私に払わせる つもりだったわけじゃないよねえ。違うわ よ。本当に財布を忘れちゃったのよ。だっ て変えてもらっちゃってごめんね。 さんはとても焦った様子で私に謝ってきた ので本当に忘れてしまっただけなのかもと 思いその日は私が支払いをすることにした 。みかさんは必ずお金を返すっと言ってい たので私はそのまま様子を見ることにした のだ。そしてそれから2週間が過ぎた頃 みかさんはまた私をランチに誘ってきたの である。 りこさん、また一緒にランチに行かない? え、またいいけど。でもこな間だのランチ台まだ返してもらってないけど、 今度のランチの時にちゃんと返すってば。 そうならいいけど。そしてみかさんはまた高い価格設定のお店を指定してきた。今度は高級なお寿司屋さんだ。 私は嫌な予感がしつつもランチを楽しみ、 いざ会計の時間になった。すると安城みか さんは前回と同じようにバックの中身を 漁り、あれ、また忘れちゃったみたい。え 、また?今回の会計は前回よりさらに高く 3万5000円だった。2回合わせて 6万円だ。私はこれで確信した。やはり私 はみかさんに騙されていたのだ。みかさん は前回も今回も最初から私に会計をさせる つもりで誘ったのだった。みかさん、 こんなことを言いたくないけど最初から私 に払わせるつもりだったのよね。ち違うわ よ。どうしてそんなこと言うのよ。だって 2回連続はさすがにおかしくない。だから 本当に忘れちゃったんだってば誰だって 忘れ物くらいするでしょ。り子さんはし ないの?みかさんはまるで自分が被害者の ように涙目になりながら私に訴えてきた。 私は自分で言うのもなんだがお人しな ところがあるのでみかさんにそう主張さ れるとそれ以上は何も言えなくなって しまった。そこまで言うなら信じるけどお 金はちゃんと返してね。 分かってくれて嬉しいわ。でもこれくらい の角でちょっと大げじゃない?そんな怖い 顔しちゃって受けるわ。 私はみかさんのあまりに失礼な物言いに あとした。人からお金を借りておいて謝る どころかぶような発言をするなんて。私が 言い返せずにいると。じゃあ私これから スーパーに行って夕飯の買い物するので。 え、ちょっと待って。みカさんは私が静止 するのを無視してさっさとその場から去っ て行ってしまった。財布を忘れたのに今 からスーパーで買い物。私は帰宅するまで の間に徐々に怒りが込み上げてきた。 そんな時仲のいいママ友のかよから連絡が 来た。かよとは子供同士が同学年で 家族ぐるみの付き合いをしている中だった 。相談があるというので私のマンションに 呼び話を聞くことにした。 実はちょっと言いにくいんだけどみかさん のことで相談があってねえ。みかさんの こと?その後かが話してくれた内容に私は 衝撃を受けた。それから私たちは何度か 話し合い情報を共有した。調べれば調べる ほどこのままみかさんに好き放題させて おくわけにはいかなくなった。そして1 ヶ月が経ち、ある程度みかさんについて 調べがついた頃、小学校で土曜官があった 。半年に1度くらい土曜日の午前中に子供 たちの授業を見学できるよう学校側が企画 してくれるのだ。そしてその土曜の後、何 かのマ友で食事会をすることになった。 パーティールームをレンタルし、 デリバリーで色々なメニューを頼んで リッチな食事会をすることにしたのだ。 そこにはみかさんと夫のゆやさんも出席し ていた。彼女はいいママの仮面をかぶって ママ友たちに愛を振り舞いていた。そんな みかさんに他のママ友もすっかり騙されて おり。みかさんって本当にしっかりした奥 さんよね。 いえいえ、そんなことないですよ。なんださんもこんな素敵な奥さんをもらって幸せ物ね。やあ、ありがとうございます。旦那さんは美かさんの本章を知らないので自分の妻が褒められていて満足げだった。私はそんな会話を知らけた気持ちで聞いていたのだがマ友は私にも話を振ってきた。り子さんもそう思わない。 ミカさんって本当に素敵よね。そうですね 。いい奥さんですよね。と私はもう表情で あ槌を入れる。私たちもみかさんみたいな いい奥さんになれるように頑張らないとね 。やだ。私みたいとか言ったらハードルが 上がって皆さんがかわいそうですよ。私は みかさんの似ついた顔にむっとして。ああ 、そうだ。みかさん。台の6万円まだ返し てもらってないよね。そろそろ返して もらえるとついつい反撃してしまった。 みかさんは私にそう言われて顔が真っさに なった。さらにママ友たちも戸惑った様子 で私たちの会話を聞いている。ランチに 6万円。 みかさん、そんなにお金を借りてたの? ママ友が美かさんにそう聞くと、みかさんは青い顔でゼックしていた。旦那さんも私たちの会話を聞いていたので戸惑ったように私に質問してきた。り子さん、ランチ大 6 万円って何のお話ですか?あれ?みかさんから何も聞いてませんか? 聞いてないですよ。ていうかミカがそんな高い店に行くわけないじゃないですか。 旦那さんは私が冗談を言っているのだと 思い、半笑いで私を一周した。そしてみか さんも気を取り直したのか白を切り始めた のだ。そうよ。り子さん一体何のことなの ? やっぱり知らばっくれるのね。素直に認め たら黙っていてあげようと思ったけど。 て一体何のお話をしているんですか? 私は今までの美かさんの言動について旦那さんに話すことにした。ママ友たちもみんないるしみかさんの本書を晒らすには持ってこいの場面だ。みかさんにランチ代してるんですよ。 1回目は2万5000円のランチ、2 回目は3000円で計 6万円です。 へへ。情報団でしょう。ランチ台 2万5000円ってどんな店なんですか? みかさんが選んだレストランですよ。しかも昼間からシャンパンなんか飲むもんだからそんな額になったんです。それは本当の話なのか と旦那さんは美かさんに聞くがみかさんは何も答えない。それだけじゃないんです。 これまでスーパーの会計も払わされたし、家にあるブランド服とかバッグも無理やり持っていかれました。え、そんなの聞いたことないんだけど。 私の話を聞き、旦那さんはさすがに美かさんを疑い始めたようだった。 み、みか本当にそんなこと知ったのか? ち、違うわ。誤解よ。みかさんは旦那さんに問いたされて涙を流しながら否定し始めた。 なんでそんな嘘言うんですか?ひどい。ひどすぎるわ。 みかさんが泣き始めたことで旦那さんもママ友も焦ってみかさんをかい始める。り子さんでそんな嘘言うんですか?そうより子さん美かさんに何か恨みでもあるの?私は本当のことを話してるんだけど。 服とか食材とか確かにもらったけど、それ はり子さんが自分からくれたものなのよ。 は?何言ってんのよ。あなたが強引に奪っ ていったんでしょ?なんだってそんな高い レストラン私は行かないわよ。り子さんが 連れてってくれたのよ。はあ。何言ってん のよ。お店を選んだのはあなたでしょう。 みかさんは涙ながらに嘘ばかり並べ立てた 。さんは旦那さんや他のママ友の前では 良き妻を演じているので、みんなすっかり みかさんに騙されているようだった。私が いくら行っても信じてもらえない。脳した ものかと思っているとタイミングよく食事 の準備をしていたかが戻ってきてくれた。 私はやっと味方が来てくれたと判した。 そしてかよがまずみかさんを一括した。 みかさん、嘘はだめよ。かずよさんまで。 みかさんはかよの一括に一瞬いいたが、すぐに被害しゃぶって旦那さんにすがりついた。私嘘なんかついてないわ。誤解なの。みんな私を悪物にしたいだけなのよ。 みかさんが叫ぶとかよも続けてみかさん旅行にまでそんなことしていたのね。 私だけかと思って今まで黙ってあげてたのに。かよさん最初は真面目に節約してるだけだと思ったけどもうこれは節約のレベルじゃないわ。 かよさんまで何言ってるのよ。私は何もしてないわ。 旦那さんもママ友もかよの登場に雲雪が怪しくなったのを感じたようだった。 どういうことだ?一体ミカが何をしたって言うんだ? 私は節約しているだけよ。子供の将来のためにお金を貯めてるだけよ。 子供の将来のため?みかさん本当のことを話した方がいいわよ。もう全部分かってるんだから。何のことよ?私は子供のために。 り子さんもかよさんももうやめてくれよ。ミカがかわいそうだろう。 私はどこまでもみカに騙されている旦那 さんを哀れに思った。分かったわ。旦那 さんのためにも本当のことを教えてあげる 。本当のことってみかさんがたっているの は私とかだけじゃないわ。 実はあの日かから話を聞きかよもみカに 色々とたられていることを知った。その話 を聞いて私たちだけでは手に負えないと 思い弁護士の夫に相談することにしたのだ 。そして夫が知り合いの更新所の人に頼み 調査してもらったところ。なんとみかさん はサラキでも借金をしていることが分かっ たのだ。みかさんは夫の給料安すぎるから お金が足りないと言ってさ金で多額の借金 をしているらしいんですよ。嘘だ。そんな の聞いてない。 それに俺の給料はそんなに安くないけど。 借金は膨れ上がって 1000 万円近くの借入れがあるそうですよ。 1000 万いか一体何のためにそんな借金をしたんだ。 旦那さんは初めて聞く事実に衝撃を受けたようで然とした様子で美カさんを見つめている。カさんは下を向いたまま何も答えなかった。それだけじゃないわ。 そもそも美かさんが節約しているのは家族のためじゃない。はま君に見つぎたいからお金が必要だったのよね。 はま君。 サラキに多額の借金があることを不審に思い、更新所の人に頼んでさらに彼女の新辺を調べることにしたのだ。そして美かさんの行動を監視した結果若い男と回していることが発覚したのだ。 それからその男性を調べてみると男性が 大学生ではという名前であることが判明。 三さんは出会い系サイトで知り合った大学 生のはま君に見ついでいたのだった。私が その事実を暴露すると旦那さんもママ友も あとしていた。嘘よ。全部り子さんの嘘。 そういうと思った。でも証拠も全部揃っ てるから知らばっくれても無駄よ。みか さんは必死に言い訳をしようとしたが、 浮気現場の写真も手に入れていたので、 もう言い逃れはできない。私はスマホで その写真を旦那さんとママ友たちに見せた 。写真を見た旦那さんは一瞬にして顔を怖 せてみかさんを睨みつける。本当なのか? お前浮気していたのかよ。 みかさん子供の将来のためって言ってたじゃない。全部嘘だったの。みんなに責められて美かさんは一瞬ひんだようだったがすぐに開き直り本性を表した。あ、バレたんじゃしょうがないわ。や子供のためなんかじゃない。全部はマのためよ。 何開き直ってるんだよ、この浮気女。 どうせ私やか奪ったブランド服やバッグも全部売り払って。 金にしていたんでしょ。 ええ、そうよ。さ金で借りたお金も全部春のために使ったわ。かさんなんてこと。もう離婚だ。お前の顔なんか 2 度と見たくない。旦那さんは怒りに任せてその場で美カさんに離婚を言い渡した。すると美かさんは逆切れしながら開き直り、はるま君との再婚を宣言する始末。え、いいわよ。離婚してあげるわ。 これからはま君と一緒に生きていくから。 勝手にしろ。だが慰謝料は請求するからな。 慰謝料くらい払ってあげるわよ。その後旦那さんと美かさんの離婚が成立。離婚するにあたって旦那さんはみ香かさんとはま君に慰謝料を請求した。金がない香さんはさらに借金をして慰謝料を支払ったらしい。 一方、はま君はミかさんから慰謝料の 支払いを援助するように頼まれたが、 もちろん断ったそうだ。そんなみかさんに 呆きれ果てて、その後すぐにみかさんを 捨てたらしい。そもそもお金だけで繋がっ ていた関係のため、金がなくなったみか さんはよ済みだったというわけだ。リカ さんは再婚しようと考えていたはま君に 捨てられ、絶望の日々を送っているのだと か。ここまでの情報は共通の知り合いから 聞いて知っていたが、その後 みかさんの話は聞かなくなった。 次に美かさんを見たのは彼女自身が逮捕さ れたというニュースだった。ジャッキーの 返済が滞り、生活に困窮したミカさんは楽 に稼げると誘われた特殊詐欺グループに 加担し逮捕されたのだ。私はそのニュース を見て複雑な思いだった。つい数ヶ月前 まではママ友だったみかさんがそこまで 堕落してしまったのかと残念な気持ちも あったが結局は自得である。少しでも反省 してこの先の人生を歩んでいって欲しいと 願うばかりだ。一方私はママ友たちとの 関係は良好で楽しい毎日を送っている。私 はみかさんを反面教師にしてこれからも 家族の幸せを大事に考え楽しく人生を歩ん でいきたいと思っている。 お父さんの遺産は偽たるために使うから。あんたは遺産の受け取りを放棄して罪実家と関わらないようにしなさい。 婚臨罪ってそんないきなり父の遺産相続の話をしに来たはずがまさか今後実家と関わるなと言われるとは思わなかった。あんた独身だし 1 人でバリバリ働いているんだからお金はたくさんあるでしょ。 実家からの援助とか必要ないでしょう。 実家に関わる理由は援助が欲しいからではないのだが。ここまで言われて食い下がる気もないので。分かったわ。ご林罪実家とは関わらないようにするわ。姉の言うことを聞くことにした。姉も母親もまだ気づいていないようだが後から気づいて泣きついてきても助けてやる必要がなくなった。 私は三村か。32歳の独身女性。上に姉が いるからか、私は引っ込み事案で 大人なしいため。それがわいしてか未だ 彼氏なし。就職を木に家を出て今は賃貸 マンションで1人暮らし中。対して3歳上 の長女リカはコミュニケーション能力が 高くて周りに取り入るのがうまく外見も 子供の頃からアイドルのように可愛らしく 誰からも愛される子だった。特に母の 出来合いぶりはすごく姉が小学生に上がる と当時流行していた小役権アイドルにさ せようと芸能事務所に所属さしたほどだ。 残念ながら姉は目が出なかったが、その 理由を母は不細工な妹がいるからリカも 不細工になる血が流れていると思われたに 違いないと私のせいにし、ますます姉 ばかりを可愛がるようになった。 例えば姉は小中校一貫の私立の学校に行か せてもらえていたが、私は高立の学校で 勉強道具などは全て姉のお下がりだった。 姉の方が頭が良かったからというのもある が、私に回すお金がもったいない。お前に かけるお金があったら姉にかけた方が将来 のためになるとはっきり言われたことが ある。習い事などもそうだった。姉は ピアノや水泳など姉が興味を持ったものは 何でもやらせてもらえていたが私が何かに 興味を持ってもあんたなんかにやらせるの は金の無駄だと言われ私は何もやらせて もらえなかった。こういった具合で明らか に注ぐ愛情の量が違った。父も自分に似て いる私より姉の方を大切にしていて、友人 と飲むと言って家に友人を呼んだ時も紹介 されるのはいつも姉だけだった。 話には聞いていたけど本当に可愛いな。 そこら辺のアイドルより可愛いよ。などと 言われ目尻を下げていた父の顔を今でも 覚えている。そんな姉は25歳の頃に 玉のコをした。結婚相手は大企業の部長の 1人息子で姉にデレデレだった。彼女の 望むものは何でも買いているようで姉は いかにもセレブズといった感じになった。 そんな彼女からある日突然電話がかかって きた。 姉は私を下に見ていて、彼女から連絡が来ることはほとんどないので、突然のことに驚きながら応答するとお父さんが倒れて病院に運ばれて入院することになったの。 え、お父さんが大丈夫なの?今は起きてなんとか話をできているけど、あまり長くないでしょうってお医者さんが言ってた。 まさかそんな急にお父さんもお母さんも姉 を1番に考えているため私は必要ないの だろうと基本私から実家に連絡を取ること はしていなかった。そのため今回の件も姉 から聞くまで知ることがなかったのだ。 それでお父さんが生きている間に遺産の話 をしようってなってね。その遺産で偽住宅 を立てようと思ってるの。遺言書とかじゃ なくて生きてる間遺産の話をするの。それ に偽体住宅。ちょっと待って。どういう こと?そこには誰が住むのよ。私と私の夫 のケ太に決まってるじゃない。え、だって お姉ちゃんたち結婚した時にタワンを買っ たんじゃなかったっけ? セレブ妻ならタワマンという公式が姉の頭 の中にはあるらしく、新築のタマンの上の 方の部屋を結婚と同時に購入したはずだ。 私実は妊娠したの。だからこれからは実家 に住んだ方が何かといいかと思って。 それって子育てを全部お母さんに押し付けるってこと?人聞きの悪いこと言わないでよ。お母さんの方から子供の面倒を見たいって言ってきたんだからね。 2 世代住宅にするなら居するけどって提案しただけ。お母さんがそれでいいって言うならいいけどいいに決まってるでしょ。可愛い娘が同居するんだから。でも健太さんは疑実家で暮らすことになるわけでしょ。 いいって言ってるの?あいつの意見なんか関係ないの。あいつはお金だけ出してくれればいいんだから。やれやれ。健太さんもこんな姉の夫になってしまってお気の毒なことだ。とにかく遺産の話も詳しくするため週末に父が入院している病院に行くことにした。 土曜の午後病院に行くと病室にはすでに姉 が来ていて、用意されたテーブルの上には 住宅メーカーのパンフレットが山積みにさ れていた。どうやら母と姉が2人で住宅 展示場をしょっちゅ回っているらしい。 それはそうとして病室でそういうのを 拾えるのはやめた方がいいと思うのだが。 色々見て知り合いの公務店にも話を聞いた んだけど、偽住宅の費用が大体2500万 くらいなので、お父さんの遺産が 2000万くらいあるんでしょ?足りない 分は私たちで出そうと思ってるから、そう すればローンをほとんど組まなくていい から安心して住めるでしょう。 姉夫婦もお金を出して両親が賛成している のなら私が口を挟むことじゃない。 分かったわ。お姉ちゃんが受け取る お父さんの遺産の使い道については一切口 を挟まないから。そう言って席を立とうと すると待ってよ。ここからが本題なんだ けど。姉はじっと私を見つめるとそう 切り出した。こ罪実家とは関わらないで くれる?お母さんの面倒は全部こっちで 見るし、お父さんの最後もこっちで見とる から、あんたに余計な口出して欲しくない のよね。これって私に2 度と実家に出入りするなってこと?意味が理解できず問取問取り返すと。 そうよ。それとね、お父さんの遺産相続を放棄してほしいの。 驚いた。もう長くないとは言われているが、さっきから父本人の前で父の遺産の話をするのだから。今までの会話も含め思わず父の顔を見るとちょっと決まり悪そうに私から目をそらしながら言った。 俺も色々考えたが、独身のお前は仕事が 忙しくて母さんに介護が必要になった時で もあまり助けてもらえないんじゃないかと 思ってな。その点一流企業の旦那さんを 持って専業主婦の理下の方がなるほどね。 お母さんの幸せな老語のために私を 切り捨ててお姉ちゃん1本で行くってこと ね。本来ならカナも結婚して家族みんな 仲良くするべきなんでしょうけど、あんた はこれまでまともにお付き合いした男性は 1人もいないんでしょ。そんな情けない子 に我が家の財産を引き継がせるわけには いかないわ。母の気持ちが分からないでは ない。実家は田舎にあり、25歳過ぎて 結婚していない女性は今でもあまりよく 言われないのだ。でもまさか情けないと まで言われるとは。もうこの人たちと 繋がっていてもいいことは何もない。そう 思い分かっ た。私は一言そう返すと姉が差し出した 書類を確認。父の遺産の使い道には一切口 を挟まないこと。父がこの世を去った後の 遺産を放棄すること。母の介護は姉夫婦が 全てを行うこと。として私が今後実家に 婚罪関わらないことがしっかり書かれて いるのを確認した上で最後に一分追加して もらうことにした。それは万が一契約を 覇棄したくても両親と姉側と私双方の領が なくては契約は解消できないということ。 実は日体住宅の話を聞いた時ちょっと 引っかかることがあったのだ。そのため後 になってあの契約は無効と簡単に言われて は困ると考えたのだ。 そこ意地が悪いようだが、あちらが私を 内がしにするならも自分を守らなくては。 そして父が亡くなって1ヶ月後、案の母 から電話がかかってきた。 あんた結構稼いでるんでしょ?少しよて くれないかしら。いきなり何?偽体住宅の ことでちょっと必要になってね。150万 ほどだからデートする相手もいないかなら 簡単に払えるくらい貯めてるでしょう。 お金をくれというのにその傲慢な態度は どういうことなのか。そしてその額を聞い てこの前引っかかったことだとピンと来た 。そのお金家の解体費用でしょ。 姉たちは偽世帯を進築することにしたため 、今立っている実家を取り壊す必要がある 。姉たちの話を聞いた時、偽住宅を立てる 費用ばかり話していたため、もしやと思っ たのがビだった。在宅メーカーや公務店が 提示していた額はあくまで偽住宅そのもの を建てる費用だ。古い家の解体費など いわゆる初費費用は含まれていなかった ようだ。 で、150 万円は一旦置いておいて、カズマ費や引っ越し費用は用意してあるの? え?何それ?どういうことよ? あらあら、そっちも計算に入っていなかったのね。家を全面的に立えるのならその工事中の仮まいが必要になるし、当然引っ越し用だってかる。 そちらも大体150万程度かかると言われ ているので、解体費用と合わせて約 300万程度用意しなくてはならない。母 にそう説明すると泣きそうになりながら 援助してくれと懇願してきた。子供の頃は あれほど私を内がしにしたくせに今更 気の毒だとは思ったが、私はきっ張り拒絶 した。私はお姉ちゃんから実家とは縁を切 れって言われているの。だから余計な口を 挟まない代わりに手助けも一切しないから 。それだけ言うと一方的に電話を切った。 すると数時間後姉がちょっとあんた300 万くらい払いなさいよ。だって罪実家とは 関わらないでって言ったのそっちじゃない の?そりゃそうだけどあんたがこのまま 独身だったらあんたの老語は私の子供が 見ることになるじゃない。実家に戻って くる可能性だって十分あるんだから、それ くらい援助してくれたっていいでしょう。 姉にくし立てられ、私はうんざりした。 大丈夫。お姉ちゃんたちの世話には絶対に ならないよ。今からちゃんと考えてるから 。そう告げると途中で無理やり電話を切っ た。しかし姉がこのまま引き下がるわけが なかった。翌日から毎日のように電話をし てきては私を馴じるようになったのだ。血 も涙もないだの親を見捨てる気など耳元で 大声で和くものだからさすがにノイろゼ 気味になった。仕事にも師障が出るように なり考えた末に姉の夫であるケ太さんに 連絡した。母親はすでに姉側だから何を 言ってもダめだろうがケ太さんなら何とか してくれるかもと思ったのだ。 そして私は驚くべきことを彼告げられた。 あんたのせいでケ太と離婚することになったじゃない。何してくれるのよ。 け太にとめられたらしく、久しく連絡が途いた姉が私に怒りの電話をしてきたのはそれから 3 ヶ月後のことだった。実は太さんと電話で話をした時、彼が今回の偽世代住宅に反対していることと太さんがストラされたことを聞かされたのだ。 最終食はもう決まっているんですが、給料 がこれまでの2/3くらいになっちゃうん ですよ。このままではターマンのローンを 払い続けるのもきついので売却して僕の 両親と同居しようって話をしたんです。 その途端リカが彼女の実家を偽住住宅に するって言い出して。なるほど。旦那の 両親との同居なんてあのお姉ちゃんが我慢 できるわけないから。 急に材住宅を立てるって言い出したのか。 しかも聞いたことないような小さな公務店に頼むって言うんですよ。何でも大学時代の友達が経営するところだから安心してとか言って。 あのセレブ取りの姉が友達ってだけで無名の公務店なんかに頼むだろうか。疑問を感じた私は健太さんに提案しで姉のことを調べてもらうことにした。 すると姉がその公務店を経営する男性と 不倫していることが分かったのだ。お金は ないし性格も悪いが顔だけはいいという その男は姉の大学時代からの彼氏で姉の方 がべタぼれ。け太さんと結婚してからも ずっと関係が続いていたらしい。そして その男の公務店の経営がここ数年かなり 傾いていることを聞かされた姉が彼に偽体 住宅を立てさせようとしたのだろう。 あんたのせいで偽たの話は危なくなるわ。健太か離婚を言い出すわ。私の計画が全て台無しだわ。責任取りなさいよ。 不倫に関してはお姉ちゃんの問題でしょ。それにお父さんの遺産で偽世代住宅のお金の大部分が支払えるんだから足りない分はケ太さんじゃなくてお姉ちゃんが出せばいいじゃないの。そんな貯金なんかもうないわよ。家具とか家電とかバンバン買っちゃったんだから。 じゃあ、その不倫相手に偽宅の値段を下げてくれるよう頼めば間取りを変更するとかもできるでしょう。いや、せっかく彼が色々と私のためにって考えてくれた設計にケッチをつけるなんて。 ああ、そう。じゃあ請求された額を払うしかないんじゃない。とにかくなんと言われようと一戦も援助する気はないから。 はっきりそう意思表示すると姉は反響欄に 姉はケ太さんと不倫相手の奥さんから慰謝 料を請求されたのにどうやら姉は何らかの 理由を出ち上げてケ太さんに日があると 主張し離婚と同時に慰謝料もせしめること を計画したようだ。しかし更新所の結果を 見たケ太さんが先定を打ち姉に離婚と慰謝 料を請求。正確にはケ太さんではなく彼の 両親だが息子が姉に騙されていたことに 激怒し有能な弁護士をつけて慰謝料を請求 してきたという。しかも姉のお腹の中の 赤ちゃんのDNA鑑定もしろと言ってきて いるらしい。 鑑定すればいいじゃない。ケ太さんの子供 なら養育費を払ってもらえるでしょう。 そうあそう 。つまり不倫相手の子なのね。 あんたが更新所なんか使って全部ぶっ壊し たんだから訴えてやる。確かに更新所に 頼むことをけ太さんに提案したのは私だ けど申し込んだのも費用を払ったのも全部 ケ太さんよ。だから私を訴えても無駄だと 思うけど。そこまで言うと母が電話口に出 てきた。もう来月から家の解体が始まるの よ。あんた金はあるんだからとっとと援助 しなさいよ。 他に何もできないんだからこれくらいやりなさいよ。悪いけど臨罪実家には関わらないって約束させられたから。ちょっとかな。まだそんなこと言ってるの? それにお姉ちゃんが依頼した公務店の立てる偽宅じゃね。私はその公務店が経営不審になっていることとその理由を教えてあげた。 ケ太さんの両親が姉を追い詰めようと 更新所に大金を払って彼女の新辺も徹底的 に調査。結果浮かび上がってきた疑惑の 公務店の内場を私の実家での立場に同場し ていたケ太さんが一緒に戦いましょうと 言って教えてくれたのだ。それによると その公務店は非常に評判が悪くネットの 掲示板にも苦情がワンサと出てくるくらい だった。血管工事ばかりでやり直しをさせ られたり訴えられたりで大赤字なのだと いう。お姉ちゃんと自分の愛の素だろう から他の家よりは多少まししかもしれない けど数年もすれば雨とかひび荒れとか出て くるんじゃない?そんな家のためにお金を 払うなんて真っぴらごめんだから。それ だけ言って私は電話を切った。 その後姉たちは離婚し、姉はケ太さんと 不倫相手の奥さん双方から合計 1000万円近い慰謝料を請求されたよう だ。さらに不倫相手には子供がいたらしく 、不倫相手の奥さんからはお子さん2人分 の養育費も請求されたそうだ。 それなのに姉は不倫相手をつなぎ止める ため結局ねって偽宅の建築を強行した らしい。その回あって不倫相手は奥さんと 離婚し新築の偽住宅に転がり込んできた そうだがネットでの評判通り立ててすぐに ひび荒れや雨盛りがひどくなった。立てた 時に入った住宅保険で修繕費を賄おうとし たが立てられた家は建築法に違反していた らしく保険金が降りることはなかった。 さらに建築法違反の家を立てたということ で不倫相手は逮捕されそのまま不倫相手の 会社は倒産。今はボロアパートにおいられ た姉と母親がお互いを罵倒しながら中夜 問わずバイトで必死に働いているようだ。 姉は子育てもあってボロボロらしい。まあ 全員自業自得だろう。私の方は今回の件で 実家と決別でき、すがす々しい気持ちで 仕事をしていたら今までと雰囲気が変わっ たのか職場で関わりのある男性から食事に 誘われるようになった。今のところ彼とお 付き合いするところまでは言っていないが こんな私を好きになってくれる男性がいた ことがちょっと嬉しい。今後どうなるか 分からないが結婚についてもう少し真剣に 考えようと思っている。 お盆なんだし。高級ウナが食べたいから 頼んどいて。あとそれに会う日本酒もね。 ただしあんたらにウ獣はもったいないから あんたらはいつも通りの食事にしなよね。 妹はそう言って家事を全て私に任せて リビングでくつろぎ始めた。せっかく お盆んで実家に寄制しているし、しまい 喧嘩はしないようにと思っていたが、 あまりの応に言い返しそうになった。 そんな気持ちをぐっとこらえ、リビングで くつろぐに向かってわかりましたと一言 答えた。 あなた本当に恵たちの言うことを聞く つもりなの?まさかそんなわけないわ。 まあ、ウ獣くらい食べさせてあげてもいい かもね。 そう言って私は先ほど考えついたことの 準備を始めた。妹たちは今年がお盆を ゆっくり過ごせる最後の年になるだろうし 、十分満喫すればいい。 私の名前は上田未来。30歳の会社員だ。 まだ結婚はしておらず、実家から少し離れ たところでアパートを借りて1人暮らしを している。私には妹がいるのだが、妹は すでに結婚し、実家を出て暮らしている。 結婚してすぐに娘が生まれたため、あちら はあちらで3人仲良く幸せに生活している ようだ。そんな時父親が亡くなってしまい 、母親が1人になってしまった。しかし 実家には妹夫婦がいるし、妹は専業主婦で 日中も家にいるから特に問題はないだろう と気にしていなかった。 それから数年後、母が経度の認知症になっ たと妹から連絡があった。その話を聞いた 時にはもうすでに母を入れる施設は妹が 決めており、私への相談は特にせずに入所 させてしまった。妹は専業主婦なのだから 妹が面倒を見てもいいと思ったのだが妹は 私の意見など聞かないで一方的に行ってき た。 を出ていった人は口を出さないでくれるか な?文句があるならお姉ちゃんがお母さん を引き取ってよ。 小さなアパートで暮らしている私に母を 引き取ることは無理なので妹の言う通りに するしかなかった。 働いていた頃は公務員だった母は年金を 多くもらっているので施設に入れるお金も 問題ないだろう。入所する時は私も母と 一緒に施設に着いて行ったが、やはり寂し そうにしている様子を見ると、なんだか 悲しくなってくる。 母が寂しがらないようにと、私はできる だけ時間を見つけて母に会いに行っていた 。 私が会いに行くと母は嬉しそうに言って くる。 会いに来てくれるのは未来だけよ。恵は 1度も会いに来てくれないの。 そんなことだろうと思っていた。妹は昔 から私や両親に対してどこか一歩引いて いるところがあり、慣れ慣れしく付き合う ことはなかった。父が亡くなった時も私は ショックで慌てふめいてしまったが、妹は まるで人かのように淡々としていた。妹の 旦那も妹と似たところがあり、常に覚めた 目で私や母を見ている。妹夫婦は事務的に 父の葬儀をこなしていた。 葬儀後、遺産相続の話になると急に元気に なってきた。相続人は母と私たち姉妹だけ だったが、妹の旦那も積極的に話し合いに 絡んできたのだ。妹の旦那はネットで調べ てきたのか、専門用語を使って説明してき て妹が多く相続できるように頑張っていた 。父の遺産はそれほどなく、実家の土地と 建物がほとんどだった。妹の旦那は仕切り と母に主張していた。 実家は恵が相続した方がいいですよ。 お母さんが亡くなった時、また名義を 書き換えたりするのは面倒なので、今の うちに恵に捜索さした方が楽ですよ。 どうしても実家を妹に装続させたいようで 母が納得するまでしつごく説明していた。 母は姉妹2人に同じように財産を分け たかったようなので私に聞いてきた。 未来は実家を恵みに渡しても大丈夫? 妹が母の面倒を見てくれるなら実家は妹に 相続してもらっても不満はなかった。こう いう条件で妹の旦那の提案を私が了承する と妹夫婦は喜んで遺産相続の手続きを終え てしまい実家を手に入れた。手続きが 終わると妹夫婦はすぐに実家に引っ越して きて同居を始め。母も妹夫婦と一緒なら 安心するだろうと思っていた。 就職と同時に実家を出ていた私は連休の時 などは両親に会いに遊びに行っていたので 妹夫婦が同居してからもいつも通り実家に 顔を出していた。すると母は妹夫婦がい ないところで私に愚痴をこぼしてきた。 恵は家事を全くしないで全部私に押し付け てくるのよ。いくら私が仕事をしていない からと言ってもさすがにひどすぎるわ。 妹が母の面倒を見ると思っていたが、実際 には母が妹夫婦の世話をしていたようだ。 妹夫婦には女の子がいるのだが、孫の世話 まで母に押し付けているようだった。当時 幼稚園に通っていた目一を母が送り迎えを しなければならなかったようだ。妹も仕事 をしていないため家にいるのに面倒なこと は全て母に任せているようで、もちろん妹 の旦那も同じだった。妹夫婦が母の面倒を 見ると思って実家を妹に相続させたのに逆 に母が妹たちの世話をしている状況に腹が 立った私は妹に文句を言った。どうして 家事を全部お母さんに押し付けてるの?恵 も家にいるんだから2人で分担してもいい でしょ? 妹は馬カにしたように私に言い返してきた 。 何もしないで家にいたらお母さんも体が 弱ってしまうし、認知症になってしまうか もしれないからわざと家事をやってもらっ ているのよ。 私が何を言っても聞き入れない妹はとうと 逆切れして叫んできた。そんなに文句が あるならいちいち実家に帰ってこなくても いいから早く出ていけ。 一方的に怒鳴りつけてくる妹には叶わない ので仕方なく母を残して実家を出た。それ からはなんだか実家に行きにくくなり、母 とは電話で連絡を取り合うことにした。 ある時、私がお付き合いしている男性と そろそろ結婚したいねと話をした時、まず は実家に挨拶に行こうとなった。彼氏が 実家に挨拶に行くというので、私も久し ぶりに実家に帰った。母は私が結婚を しようとしていることを喜んでいたし、 彼氏のことも気に入ってくれたが、妹夫婦 はいつも通りの事務的な対応しかしなかっ た。彼氏もよそよそしい妹夫婦の反応には 驚いていたので私は謝った。 ごめんなさい。妹夫婦はちょっと変わって いるから気にしないで。結婚してもあまり 関わらないようにするから。これからも 実家にはあまり顔を出さないので妹たちの ことは気にしないでおこうと考えていた ところが1年前に妹から私に突然電話が かかってきた。 今度お母さんを施設に入れることにした から。最近なんだか認知症っぽくなってき たから私じゃ面倒見きれないの。 それは逆だろう。妹が歯に面倒を見て もらっていたのではないかと言い返し たかった。先日私が母と電話で話した時に は全く変わった様子は感じられなかったの で私は久しぶりに実家に帰って母の状態を 確認してみた。直接会うことが少なくなっ ていたので、久しぶりに私を見て母は喜ん でおり、認知症の症状など分からなかった 。母がいないところで妹に確認すると不き な顔で言ってきた。毎日一緒にいる私じゃ ないと分からないこともあるのよ。たまに やってきて偉そうなこと言わないで。 妹はすでに母の入手する施設との契約も 終えてしまったようで、母の荷物もまとめ てあった。確かに毎日母を見ている妹で なければ分からないこともあると思ったの で、そのまま母を施設に送り出した。入所 する施設には医療設備も整っており、入所 に立ち合った私もなんだか安心できた。妹 夫婦と同居して家事を押し付けられるより も医療設備が充実した施設で暮らす方が いいのではないかとさえ思えてくる。施設 のお金も母の年金で足りると妹の旦那が 教えてくれた。妹夫婦のことだから自分 たちのお金を使ってまで母の世話をしない だろうとは思っていた。 母が入手してからは毎週のように私は施設 に顔を出しており、施設の職員は母に声を かける。よく娘さんが来てくれているよう で良かったですね。職員の話では妹家族は 1度も顔を出していないようで母は私が 来るのを待っている。そうだ。さらに職員 はやはり母は経度の認知症であることを 教えてくれた。私と会っていても時々変な 話をすることがあり、やはり施設に入って もらって良かったと思った。母のところに は毎週のように行く私も母のいない実家に 帰ることなどなくなっていた。母がい なければ行く必要もなかったし、妹と顔を 合わせるとまた言い争うになりそうだった ためだ。 今年もお盆の時期になり、家でのんびり 過ごそうと思っていると、突然妹から電話 がかかってきた。 お盆にお母さんが施設から帰ってくるから 、お姉ちゃんも実家に戻ってきて面倒を見 てちょうだい。私は忙しくて年寄りの世話 なんかできないから。 妹の話では施設としても人手が足りない ようで、お盆や年末年始は入所者を自宅に 戻したいそうだ。母に会えるなら実家に 帰ってもいいけれど、年寄りの世話なんか できないと話す妹に怒りが湧いてくる。 自分は忙しいと話しているが仕事もしてい ない妹は何が忙しいのか不思議だった。 彼氏にお盆は実家に帰ると話すと彼氏も 少し顔を出そうかなと言ってくれた。 彼氏は仕事があるので行くにしてもお盆 期間の最後の方だけになるかなと話してい た。久しぶりにお盆を実家で過ごせるので 少しワクワクしながら実家に寄制したが私 が期待していたゆっくりはできそうも なかった。 実家に着くと妹は挨拶もそこそこに私に 色々な仕事を命令してきた。母の世話は もちろんのこと。実家の王掃除を私に 押し付けてきたのだ。キッチンから風呂場 、トイレの掃除をした後は猛所の中で外で ガラス掃除までさせられた。母が施設に 入ってからは誰も掃除をしていなかったの か。家中がとても汚くなっていて掃除する のも一苦労だった。おまけに食事の支度 まで私にさせて自分たちは買い物に出かけ てしまった。まるで私を飯使いのような 扱いをする妹に言い返してやろうと思った が、母の目の前でしまいを見せるのも嫌な ので仕方なく我慢した。母も体の調子が いいようで食事の支度の時は手伝ってくれ た。小さい頃に一緒に夕飯の準備をした ことを思い出したらちょっとだけ楽しくも あった。 ところが妹たちは食事の時になると私の 作った料理がまずいと文句を言ってくる。 妹に文句を言われるだけでも頭に来るのに 妹の旦那やめっこまでもがまずいと言って きた。 未来さんの彼氏も結婚したら毎日こんな まずい料理を食べさせられることになると 思うとなんだかかわいそうだな。今からで もいいからピザの出前を頼もうよ。こんな 食事は嫌だ。 口ぐ口に勝手なことを話しているが、結局 は食べ残すこともなく感触している妹家族 は何か嫌みを言わないと気が済まない人 たちのようだ。次の日も私を飯使い扱い する妹夫婦の要求は続いた。家の掃除が 一通り終わると妹の旦那の車を掃除させ られさらには小学生の目一っこの宿題の 手伝いまでさせられた。1個も妹や旦那に 似て可愛げのない子供で食の全てを私に 押し付けてきたのだ。あまりにもひどいの でできる限り優しくしりつけるとすぐ妹に 泣きついてしまう。それを見た妹は私に 怒鳴ってきた。子供に対してそんなに怒ら ないでよね。そんなことじゃ結婚しても 子育てなんてできないわよ。 わけのわからないことを言ってくる妹に 対して怒りが込み上げてきたが、なんとか 我慢していた。お盆も残すところ、あと2 日となっても私と母を残して妹家族は 出かけていってしまった。この日は母が 以前使っていた部屋を掃除していたが、 手伝っていた母が急に叫んできた。 そういえばお父さんの遺族年金と私の高 年金を恵みに取り上げられていたんだわ。 あれを取り返さないとお父さんにも申し訳 ないわ。いきなりそんなことを話し始めた ので認知症の影響かと思い私は適当に 聞き流していた。しかし母は真剣な顔で 自分の部屋を出ていくと妹たちの部屋に 行ってタスの引き出しを探している。 いくら母でも妹の貴重品を勝手に見ては まずいと思って止めようとすると母の手に は母の名義の通帳が握られていた。 さらに環も一緒に取り出した母は私に怖い 顔で言ってくる。 恵にお父さんの遺族年金と私の光戦年金を 取り上げられていたの。私の年金は施設の お金に使っているらしいけど、そのあまり やお父さんの遺族年金の方は恵が自分たち の遊ぼうお金に使っているのよ。 父も母だったので年金はかなりもらってい たようだが、遺族年金も厚生年金もどちら も母が管理していると思っていた。この時 の険しい母の顔を見るととても認知症の人 には見えなかった。 私はすぐに通帳とイ環を母の鞄にしまい、 このことは妹家族に内緒だと悟した。元々 は母が持っていなければならない通帳と イ環なので返してもらっただけのことだ から問題ないけれど知ったら大事になり そうだ。 1年前に母を強引に施設に入所させたのは 母の世話をしたくないこともあっただろう が、他に死の遺族年金や母の厚生年金を 自分で管理したかったからという理由も あったのではないかと思えてきた。 夕方に帰宅した妹家族は母が遺族年金の 通帳と因環を奪い返した事実も知らずに いつものように私の料理に文句を言って くる。妹は完全に私を飯しと思っているの か命令口調で言ってきた。 せっかくのお盆なんだからご自想を用意し なさい。妹の旦那は明日やってくる私の 彼氏が気になるようで笑いながら話してき た。 未来さんと彼氏さんはお茶漬けでも食べ てればいいよ。生意きなメイっこは妹夫婦 の話に大笑いしている。こんな人たちが 自分の妹の家族だと思うとなんだか 情けなくなってきた。お盆期間も終盤に なりご先祖様を送り出す準備は整っていた が、私は怒りで爆発しそうになっていた。 昼過ぎに彼氏も実家にやってきて、私の 様子を見て心配そうに聞いてきた。 大丈夫?未来すごく怒っている雰囲気だ けど何かあったの? 今までの経緯を話すと蒼いはゆっくりと 言ってきた。 お母さんを連れて未来の家に帰ろうよ。 お母さんが1人で寂しくしてるから一緒に ここを出て行った方がいいんじゃない? 私たちがこそこそと話し合っているのを見 た妹が叫んできた。 ほら火政府さんは遊んでないで仕事をし なさい。まだ夕飯を用意していなかった でしょう。今晩はウナを食べたいから高級 ウナとそれに合う日本酒も追加ね。 もちろんあなたたちとお母さんは普段の 食事でいいからね。 妹の言葉に切れてしまった私が言い返そう とすると彼氏が笑顔で答えてくれた。はい 、わかりました。 そんな彼氏の反応が面白くなかったのか。 妹は私たちを睨みつけながら去っていった 。素直に従った彼氏を私も思わず睨みつけ てどなってしまう。どうして言い返して やらなかったのよ。怒る私を確めるように 彼氏が言ってきた。1番高いウ獣とお酒を 注文して俺たちはお母さんを連れて家に 帰ろうよ。 それを聞いてやっと私にも彼氏の考えが 分かり一点して笑顔になった。私と彼氏は すぐに今からでも間に合う高級ウ獣と高学 な日本書を注文した。支払いはもちろん 配達の時に大引きで妹夫婦に払ってもらう ように手配することも忘れなかった。注文 し負えた私は母を彼氏の車に乗せると 取り戻した父の遺族年金と母の厚生年金の 通帳とイ環を確認する。家に帰る支度が 済んだ私は妹に向かって宣言した。ウとお 酒は注文しておいたので後はよろしくね。 じゃあ帰るから。そう言って車に乗って 帰ろうとする私に妹は驚きの声をあげた。 あんた何言ってるのよ。お母さんの世話は どうするの?振り向いた私は笑いながら 答えた。心配しないで。お母さんは ちゃんと私が連れて行くから。それから お父さんの遺族年金とお母さんの構成年金 はお母さんに返してもらったから。その まま車に乗り込んだ私は何か言いたそうな 妹を残して実家を後にした。私の家に戻っ てゆっくりしている時、妹から何度も電話 がかかってきたが、全て無視していた。ウ やお酒の支払いの件やと母の年金の件で 文句を言いたいのだろう。ウとお酒は妹に 言われた通りに注文しただけだし、年金は 元々歯が管理していたものだ。お盆が 終わり、母が施設に帰ってからも妹からの 電話が頻繁にかかってきたが、それらも 全て無視し続けた。すると妹夫婦が私の家 までやってきて怒鳴り出した。お盆のウ獣 や日本酒はなんで私たちが払わなければ ならないのよ。あんなに高いものばかり 注文して一体何のつもりよ。自分たちで しっかり食べておいて呆きれたことを言う に言い返した。 高級なウナと日本酒は美いしかった でしょう。そう馬鹿にしたように私が言っ たので妹はさらに怒り出した。ウ獣のこと はもうどうでもいいわ。そんなことより お父さんとお母さんの年金を返しなさいよ 。 自分のものでもない年金を返せという 身勝手な妹に教えてやった。 あの年金はどっちもお母さんのものだから 恵が勝手に使うのはダめだよ。 妹は納得しないようで叫び出した。あのお 金がないと借金を返せないのよ。 借金が返せないと聞いて私が黙ってしまう と妹の旦那が付け加えてきた。お父さんも お母さんも現役時代は給料が高かったよう で年金も結構な額をもらっていたんだよ。 だから俺たちはその年金を当てにして借金 をしていたし、実家のあの土地はもう担保 になっているからこれ以上お金は借りられ ないんだ。 妹が実家を相続して5年になるが妹夫婦は 実家の土地を担保に借金を続けておりその 返済を父と母の年金で行っていたようだ。 2人とも年間100万ちょっとの年金の ため、黙っていても手に入る都合のいいお 金だったのだろう。 お父さんとお母さんの年金はお母さんが 施設に持っていって金庫に入れて厳重に 管理しているから私に返してとか言われて ももうどうすることもできないわよ。 そう言うと妹夫婦はだっこのように 騒ぎ出した。そんな2人に対して私はいい 年していつまでも親のお金を当てにしてる んじゃないよ。となりつけた。今まで我慢 を続けていた私が一括したことで2人は 仕方なく引き上げていった。その後妹夫婦 は借金を払えなくなり自己破産をしてどう にか借金返済をなくすが実家も何もかも なくなってしまう。こんな教遇の妹と娘を 置いて妹の夫は蒸発してしまったらしい。 妹は目一っこと2人で家賃激安でまともな 風呂もトイレもないようなボラーパートに なんとか転がり込み、パートの仕事をし ながら失素な暮らしをしているようだ。 このことを母に教えようか迷ったが、妹を 心配して認知症を悪化させても良くないの で黙っていることにした。 私は今でも毎週母の元に行っている。最近 私と彼氏の結婚話が着実に進んでいき、 きちんと婚約をした。母にそのことを報告 すると大喜びをしていた。この年になって 母親を喜ばせることができて私も嬉しい。 こんな風に母親と幸せな生活を送って いければいいなと思う。 すみませんが、そちらのご主人はどちらにまだ待たせるおつもりですか?そう口を開いた寄少しイついているような口調だった。夫のユゴの家は厳しいご家庭だと以前から聞いてはいたけど、きっと私たちの結婚を祝福してくれるだろう。その時までは私はそう意な考えでいたのだ。 優ゴのご両親へ結婚のご挨拶をするに あたり、高級フレンチの店で解職を開く からそこに私の両親と共に来るようにと 申し渡された。そしてみんなが集まった ところで岐阜がそちらのご主人はどこにと 聞いてきたのだ。 ゆ子さんにはお伝えしていたのですが、主人は高校生の時に会しておりまして、本日は私のみ参加させていただきます。な んだってあくまで穏やかに母がそう返すと瞬時に疑じ家の面々の顔が曇もった。そしてその場の空気は一変し、私たち親子は家族からひどいを言われるのだった。 私だけでなく、私の母までも馬鹿にして くる義両親と義姉。そのことに対し怒りが 爆発しそうな私を母がせ、1倍の写真を 見せた。すると彼らの顔は見るみる仰ざめ ていくのだった。 私の名前は海かとある企業でOLをして いる。私の趣味というか大好きでたまら ないのは猫ちゃん。見るのはもちろんの こと触るのもとにかく大好き。ふわふわの 毛並みに撫でると嬉しそうにゴロゴロと喉 を鳴らし甘えてくる仕草がたまらない。猫 ちゃんもチーフのグッズが売っていると ついつい買ってしまいがちだし。地域猫が いればついふラフラっと追いかけてしまう ほどだ。もちろん猫ちゃんを怖がらせない ように最新の注意を払っているし、勝手に ご飯を与えたりはしないけれど、なぜなら 可愛いからという単純な理由で中途半端に 手を出して最後まで面倒を見ないという 人間の身勝手さが不幸な猫たちを生み出し てしまうことを知っているから。 猫好きが講じて私は保護猫の支援にも興味 を持ち始めた。 買えなくなったから捨てる。自分たちが 旅行に行く間のペットホテル台が高いから 捨てる。の時は可愛かったけれど、大きく なったら可愛くなくなったから捨てるなど 。そんな悲しい身な理由で命を奪われる猫 たちが決して少なくないことを知りなんと かしてあげたいと思った。 今の私の住まいはペット負荷の賃貸で資金 も大してないから私にできることと言えば 信頼できる活動家の方へのわずかながらの 金銭的な支援くらいだ。ビビたるものだ けれど地域猫の餌台代や病院に役立ててい ます。ご支援助かります。本当に ありがとうございます。などといったお 便りをもらうとすごく嬉しい。そんな私に は密かに叶えたい夢がある。そのために もっか貯金に励んでいるところだ。その夢 とは保護猫の上土会を開催できる場を作る ことだ。猫ちゃんたちと猫ちゃんと暮らし たいと望んでくれる方との橋渡しをしたい 。お世話の仕方の指導や猫ちゃんとの生活 を具体的にイメージできるようなお手伝い をしたい。例えばキャットフード1つ取っ ても子猫用や老病用、腎臓の弱い猫ちゃん 専用の治療など滝に渡る。それに猫ちゃん を買うことを決めた時に真っ先に調べて 欲しいのは病院のことだ。ペットの治療費 は人間と違い全額負担であり高額になって しまうことが多い。しかし、ペット ショップでは利益優先でそういう不合な ことは回手に教えていないことも多いと いう。それが結局不幸な猫たちを産んで しまっている。私はそんな負の連鎖を 食い止めたいのだ。それに何より私は 傷ついた猫ちゃんたちに生涯責任を持って 一緒に暮らしてくれる素敵な飼主さんを 探してあげたいと思っている。 そんな夢の参考にするため、私は勉強とし て頻繁にほ猫カフェに通っている。実は 恋人であるゆ子との出会いも保護猫カフェ だった。ゆゴも台の猫好きであったのだが 、ご実家が厳しくて買わせてもらうことが できないのだそう。両親には1人暮らし するって言ってるんだけど、そんな無駄な ことするんじゃないって聞き入れてもらえ ないんだ。もううんざりだよ。俺だって もう30近いのにさ。 そうは言っても家族のことは大事らしく、 家族に対して強く出られない融。最初は猫 好きということで息合したのだけれど、何 度も会話をしていくうちに優しくて穏やか な優ゴの人柄に引かれていった。そして優 に告白され、私たちは交際を始めた。1年 ほど経った頃にプロポーズされた。 海かといつか生まれてくる子供と猫たちと 賑やかで楽しい家族を気づきたいんだ。 夕殺らし素敵なプロポーズだった。結婚が 決まったのでまず最初に私の実家に挨拶に 行くことになった。私の母は女将として 旅館を切り盛りしている。元々は父と一緒 に経営していたのだが、私がまだ高校生の 頃、父は真金高速で休憩。1人でこれから お金のかかる子供を育てなければならない のはきっとかなりプレッシャーだった だろうに。母はそれを全く表に出さない 強い人だった。 あら、まあ、素敵な人と出会ったのね。 お母さんも嬉しいわ。ゆ子さん、どうか 海かをよろしくお願いしますね。 母は私たちの結婚を心から喜んでくれた。 ゆ子は父の仏壇にも手を合わせてくれて、 しっかり結婚の報告をしてくれた。 あの姿がね、なんだかとても嬉しかったの 。ああ、この人なら大丈夫だなって。本当 にいい人選んだわね。海か。 後々嬉しそうな微笑みを浮かべながらそう 母が教えてくれた。さて次は優子のご両親 への挨拶だ。厳しいご家庭だと以前から 聞いてはいたけどきっと私たちの結婚を 祝福してくれるだろうと私は安易な考えで いた。今思えば本当に脳内お花畑状態だっ た。 後のご両親へ結婚のご挨拶をするにあたり 、ご都合を伺うと高級フレンチの店で解職 を開くので、そこに私の両親と一緒に来る ようにと申し渡された。間違いの格好をし て恥ずかしい思いをしないようにと目い杯 おしゃれをしてお店へ伺うとすでに優ゴの ご両親とお姉さんが席ついていた。見る からに幻格そうなギフト義母、そしてツン とした険しい雰囲気をまとった義士。私は 想像とはかに駆け離れた鬼じ家の綿々を見 てごくりと唾を飲んだ。これは心構えが いさか足りなかったかもしれない。皆さん お待たせして申し訳ありません。ああが 疑実家の面々にやかに挨拶しながら席に つく。私もゆゴにそっと背中を押されて 緊張しながら席についた。裕子が挨拶を しようとすると岐阜がそれを遮げるように 口を開いた。ご主人はどちらにまだ待た せるおつもりですか?少しいるような口調 だった。一体いつまで待たせるのかとでも 言いたげな不機嫌そうな声。ゆゴを見ると 裕子もはっと言いたげな顔をしていた。 裕子さんにはお伝えしていたのですが、 主人は娘が高校生の時にしておりまして、 本日は私のみ参加させていただきます。 あくまでも穏やかに母がそう返すと瞬時に 鬼じ家のめ々の顔が曇った。ああ、まあ、 そうでいらしたのところで海かさん、 あなたどちらにお務めなさっているの かしら?お役職は? 顔は笑ってはいるが、目は笑っておらず きつい口調で尋ねてくる規模。あ、えっと 、普通の企業です。OLをしています。 役職はありません。 しドロモドロになり答えた私に義母は まあ普通の企業ですって。しかもただのオルだなんてと声をあげう薄ら笑いを浮かべた。ギフト師も今にも吹き出しそうなわざとらしい嫌な笑い方をしてこちらを見ている。全く融には困ったものだ。よりにもよって母家庭の女を嫁に選ぶとは。 岐阜が大げさなた免許をつきながら首を横 に振る。そして 海かさん、我が家はね、代々様々な有名 南関大学卒の人間ばかりを排出してきた 高学歴でね、もちろん勤務め先も一流企業 ばかりなんだよと突然自慢に話してきた。 それに被せるように士もそう。私の務めて いる会社もパパの経営するグループ会社な の。っていうか海かさんだっけ?家庭って ことは高卒大 卒。まあ貧乏なら仕方ないよね。名前も 言えないような土定企業でも仕方がないよ 。うーん。でもああ、そんな低学歴な人が 身内ち、しかも義まになるとか最悪 と私を舐め回すように見た後、せら笑って きた。おい姉さん自分が何言ってるのか 分かってるのか?海かにどれだけ失礼な ことを? ゆ子が声を荒げて義姉を叱るも義姉はどこ 吹服く風?なんて仕方ないじゃん。本当の ことだし何が悪いの?言われて困るような 人生を送ってるのはそっちじゃん。そう 言ってクスクスとバカにした笑いをやめる ことはなかった。ゆごいを叱らないで ちょうだい。間違ったことなんて言って ないじゃないの。そうだぞ。ゆだってお前 のことを心配していってくれてるんだ。 こんなに弟思思いの姉を大事にしないか。 それに学歴は大事だ。結婚のことはもう 1度よく考え直したらどうだ?岐阜と義母 は義師をなめるどころかむしろ全力で擁護 した。その光景を見て私の胸の中に静かに 怒りが込み上げてきた。確かに私の家は 裕福と言える家庭ではなかった。だけど 他人に貧乏と言われるほど不自由はし なかった。それは今まで一生懸命働いて私 を育ててくれた母のおかげだ。私のために コツコツ貯めてくれたお金をちゃんと残し てくれた父のおかげだ。全部全部両親の おかげなのだ。私のことを馬カにするなら 勝手にすればいい。でも私の両親まで馬鹿 にされる言われはない。両親への侮辱は誰 であろうと絶対に許せない。これが例え夫 の家族であっても 悔しさと怒りでぐちゃぐちゃに混ざり合っ た感情のまま声を荒げようとしたその瞬間 学歴でしたっけ?皆さんこの写真をご覧に なってくださいますか? 母がニコニコ笑いながらスマホを鞄から 出し疑実家の面々に差し出した。 かしげな顔でスマホを受け取った寄付。 それを覗き込む義母と義士。あら、この 写真が何か?ただの底辺大学での卒業写真 じゃないの?母の差し出した写真に移って いたのは卒業少々胸に抱き友人と腕を組ん で微笑む私の姿だった。義師は何も気が つかないのか馬鹿にした態度を崩さない。 よくご覧になって。母は写真の一部を指で 拡大した。岐阜と義母は何かに気づいた ようで見るみるうちに顔色が青ざめていく 。うちの娘が低学歴とおっしゃいましたよ ね。まさか世界の大学のレベルをご存知 ないのですか? その写真は拡大したらよくわかるのだが、 私が持っているのはイギリスの某有名大学 の交渉が入った卒業少書なのである。 そして写真を撮った場所はその大学の有名 スポット。世界的にも有名な場所だ。それ まで怒りで顔を赤くしていた優ゴは疲れた ようにはと息を吐きながら彼女は俺なんか 到底立ち打ちできないような世界的に超 有名大学を出てるんだよ。父さんや母さん 、姉さんよりはかに高学歴なんだよと言っ た。 するとわ震えていた義が突然顔を真っ赤に してな。何よ?騙してたの?飛んだし 終わる女じゃないと叫んだ。別に聞かれ なかったから答えなかっただけですけど。 私は冷静にそう言い返した。 勝手に人のことを見下して邪水してバカに してきたそっちの方がよっぽどし悪だ。 もう勘弁してくれよ、姉さん。これ以上恥 を晒らさないでくれ。俺は恥ずかしい。 こんな人を見下すような人たちが家族だ なんて。頭を抱える優護にバツが悪そうな 義両親。もう俺は決めた。この家を出る。 父さんの仕事もつがない。海かと2人で 暮らすよ。当然この家の誰も結婚式に呼ぶ つもりはない。子供が生まれたとしても 絶対に合わせないから。裕子は鬼実家の 綿々を冷たい目で見ながら絶縁を宣言した 。お、お前、そんな勝手が許されると思っ てるのか?お前は家の長男なんだぞ。後月 の義務は果たすべきだ。それまで黙ってい た岐阜が唾を巻き散らしながら怒鳴った。 義母もわと震えながら。そ、そうよ。 そんな勝手なこと誰が許すものですか? そんなのもう勝手にしてくれ。そんなに 目内に継がせたいなら姉さんに向こうでも 取ればいいじゃないか。 後の言葉に今度は義師がはあっと声をあげ た。ふざけないでくれる?私にそんな 古臭く家なんか継ぐ義務はないわよ。その 言葉に岐阜の怒りが義師に移った。なんだ その言い方は?どいつもこいつも親の言う ことが聞けないのか?ああ、もうそういう の本当うざいな。そっちが勝手に産んだ くせに家を告げだの。親の言うことが聞け ないのかだの。偉そうにしないでくれない ?なのえ、親に向かってなんだその口の 聞き方は。誰のおかげで今の会社に入れた と思ってるんだ。おい、お前の質は一体 どうなってるんだ?も父親を尊重できない なんてなってないじゃないか。ちょっと 自分の思い通りにならないからって私に 責任を押し付けないでもらえる。岐阜の 怒りの保先は義母にも向けられた。見 にくい親子の争いはそのまま見にくい夫婦 の争いに発展していった。 そうやって誰かに責任を押し付けてばかり で学歴なんて何の役にも立ってないじゃ ないですか。私がそう言って微笑むと 二両親と義師は顔を真っ赤にして固まった 。 社会で必要な常識も振る舞いも人との 関わり方も全部小学校から学び直すべきな んじゃないんですか?私がそう言うと隣で プっと吹き出す声が本当そうだな。海かの 言う通り1から学び直しが必要だよ。 父さんも母さんも姉さんも。それじゃ俺 たちはもう帰るから。ゆ子は笑いながら私 と母の手を取った。 待て ユゴ。まだ話は終わってないぞ。結婚を許した覚えは? いやいや、俺ももう 30 間近で十分大人なわけだし。親の許しがなくても結婚できるから。じゃあさようなら。今までお世話になりました。ゴは岐阜の言葉を遮え切り、そのまま私たち親子と一緒に料理店を後にした。 [音楽] お母さん、この度はうちの身内が失礼な 態度を取り、誠に、誠に申し訳ありません でした。海かも不快な思いをさせる。 どころか最低最悪の思いをさせて本当に すまない。ユゴは母と私に土下座して謝罪 した。母は顔をあげてとユゴに優しく声を かける。 だった環境をどこ言うつもりはないわ。 ゆ子さん、あなたはあなた。海かを大切に してくれているのだから私はあなたのこれ からを信じるわ。 母の優しい言葉にゆゴは換気余ったのか。 目頭を抑えた。お母さん、俺は絶対に一生 海かさんを大事にします。 涙声で一生懸命母にそう融合を見て私も この人も一生大切にしようと決めた。優は 宣言通り疑実家と一歳の縁を切った。不幸 中の幸いで優ゴの務めていたのは岐阜の 経営するグループ会社とは別の会社だった ため仕事を失うこともなかった。岐阜は姿 をくらました優ゴの行方を必死で探した ようだけど優ゴの方が1枚上手だった。 優ゴはさっさと引っ越し、住民表を変更、 さらに閲覧制限までかけていた。疑実家の 近所の人から聞いた話によるとギフト義母 は日々お互いに責任を押し付け合い、見 にくい夫婦減価を繰り広げているようで、 自慢の高級住宅地でひそひそ噂されている らしい。 意師の名前もギフト一気に折り合いが悪く なり、そこの悪さが目立つようになった そうで、さらに無断血筋が続くようになっ た義師に起こった岐阜から会社を首にされ たそうだ。元々岐阜のコで入社していた こともあり、あっさりと首にされたと聞く 。また首にされた義師の噂は岐阜の会社や 取引先にも流れ、岐阜の経営する会社の 評判は見るみる落ち倒産の危機に陥って いるらしい。そんな状態で取引先や銀行の 信頼を回復することは難しかったようで 結局多くの取引先や銀行から手を引かれ今 本当に資金繰りに苦労しているという。 このままだと自慢の高級車や高級住宅地に 立つ家を手放すことになるのも時間の問題 らしい。 義姉はと言うと会社を首にされ荒れに荒れ ているそうだ。何日も家に帰らず夜の繁火 街をぶらつきの悪い友人とつむように。 そしてホストに貢ぎまくりかなり金遣い の荒い生活をしているようだ。 私とゆ子は母が女将として働く旅館の近く に引っ越し、休日は旅館の手伝いをし ながら旅館経営について学んでいる。 私が引居したら旅館は海香とゆ子さんに 譲るからそうしたらあなたたちの好きな ようにしたらいいわ。そう母に言われたの だ。 今は1匹の保護猫を実際に優と育てながら 旅館を保護猫の上土会を開催できる場に するという夢を現実にするべく準備を進め ている。結局人は学歴じゃない。大事なの はどう生きるか、どんな道を選ぶのか、誰 とその道を進むのか、自分で決めること。 として支えてくれた人への感謝を忘れない こと。 おは自分で自分の足元を救く愚かな感情で あることをいつだって忘れてはならない。
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