[第3部]犯罪収益移転防止法に基づく本人確認手続き、疑わしい取引の届出に関する基礎講座
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ここから第3部です 第3部では 確認記録や取引記録の作成と保存
疑わしい取引の届け出 犯収法ハンドブックの活用の3つについて 学習していただきます 顧客の本人確認を行った後 直ちに確認記録と
取引記録を作成し契約から7年間保存することが 犯収法に基づく宅建業者の義務となって
います この制度の趣旨は犯罪などとの関連が疑われる
顧客について警察他から不動産売買に 関する問い合わせがある際にすぐに提出
できる概要書類を用意しておくものと言えます 確認記録は売買取引の顧客ごとに作成します
記録すべき項目としては確認した顧客の 氏名などの本人特定事項や
職業 取引の目的の他に利用した本人確認書類の種類 確認方法
確認の日付などです 他方の取引記録の必要項目は契約の日付
売買金額 売買不動産の移転と移転先の名義人 などです
確認記録については本人確認を実施済みの顧客が 再度の売買契約を行う場合などでは作成が
不要となる場合があります 一方 取引記録については全ての売買契約で
作成することになります なお 確認に本人確認書類の写しを添付して
おくケースも多いと思いますが法律で写しの 添付が指定されている一部の確認方法を
除いて写しの添付保管は義務ではありません 確認記録と取引記録の作成保存の方法としては 紙でも電磁的記録でもどちらでも可能です
皆さんの参考となるように確認記録と取引記録の 参考書式を当センターのHPに掲載していますので
活用してください なおこれはあくまでも参考様式 であり この書式をそのまま使用しなければ
いけないものではありません 参考書式には自然人用と法人用があります
また顧客カードの書式も掲載しています これは顧客に記入と提出を依頼し確認記録に添付
するなどの使用方法を想定したものです 顧客カードは作成が犯収法で義務づけられ
ている書式ではありませんので利用や作成は 任意です 本人確認を行っただけでは犯収法の義務は完了
しません 顧客について成りすましが疑われる 場合や 取引の目的 売買資金の流れに
ついて犯罪との関連が疑われるなどの場合には 宅建業者は監督行政庁に対して取引
内容などを速やかに届け出る必要があります 届け出された情報は最終的には国家公安委員会に 集められて分析され 犯罪捜査など
に利用されることになります この届け出に関しては売買取引が成立
完了したものだけが対象ではありません 商談が中止となって契約締結に至らなかった
案件や契約締結後に 解除 解約となった 取引についても疑わしい点などがあれば
届け出を行う必要があります 何が疑わしい取引に該当するのか その判断
基準の参考となるようにセンターのHPに チェックリストを掲載していますので
日常の業務に活用していただければと思います 成りすましや犯罪との関連などについて 届け出を行う基準に関しては 明らかで ある
証拠があるといった程度までの必要はなく 関連が疑われる 顧客の取引目的や態度
に不審な点がある などの状況で構いません 特に金融機関を通さないで他額の現金を
用いて行う売買取引については原則として 届け出を行う対象となると考えて
ください 届け出方法はオンラインによる方法と
書面による方法があります 手続きの案内や届け出の書式については
警察庁のホームページで確認してください 疑わしい取引の届け出に関して注意す
べき点があります 毎年国家公案委員会が 疑わしい取引の届け出件数を業界別に
集計して公表しています 宅建業者に関しては業者数や取引件数を
考慮すると届け出件数が極めて少ない状況です 皆さんも売買取引について少しでも 疑わしい点があれば 統括管理者と協議の上で
躊躇せずに届け出を行うようにしてください 疑わしい取引の届け出を行うこと 行わないことについて 顧客に伝えては
いけません 理由としては犯罪に関与していた場合に
証拠の隠滅につながるなどがあります 届け出の有無について宅建業者に報告を
求めるような顧客についてはむしろ 届け出を行う必要性が高まると言えます
またこの届け出は犯収法に基づく宅建業者の 義務であるので届け出を行う場合にも
宅建業法が定める守秘義務の違反や個人情報 保護法の違反などにも該当しません 疑わしい取引の届け出に関する説明の
冒頭でもすでにお話ししておりますが 次のようなケースであっても疑わしい取引に
該当する場合には届け出が必要となります ので注意してください
①売買取引の交渉があったが制約に至らなかった案件 ②制約となった後に解約 解除となった案件 特に①は契約が成立しなかったので 届け出は関係ないと誤解しないように
しましょう これまでに説明した事項も含めて犯収法の
本人確認手続きなどに関しては犯収法ハンドブックを 連絡協議会で作成しセンターのホームページで
公表しています 犯収法ハンドブックは3分冊になっています
各分冊の内容は次の通りです 第1分冊は犯収法に関する基本的な事項
本人確認の具体的な方法や確認書類の解説などです 第2分冊は疑わしい取引の届け出に
関する解説です 第3分冊は実践的なQ&Aを集めています
この犯収法ハンドブックの活用方法としては 印刷して手元に置き日々の業務において
本人確認の手続きなどを確認する 社内で勉強会を開き教材として使用する
などがあります このホームページでは他にも確認記録
疑わしい取引のチェックリスト 本人確認等に関する 業務規定 社内マニュアルの雛型などの参考書式も
掲載しています また法令改正の動向などの関連情報も追加で表示しています 犯収法ハンドブックなどのPDFやデータは
センターの債務保障 業界団体支援の中の ページに掲載しており 無料で閲覧や
ダウンロードができます ホームページのURLは画面の通りであり
「連絡協議会」「マネロン」のキーワードで 検索しても上位に表示されるようになっています
是非これらの資料を積極的に活用して いただければと思います
以上でこの動画は終了となります ご受講いただきありがとうございました
00:00 オープニング/第3部スタート
00:30 第3部の3つの学習テーマを紹介
01:10 本人確認後に必要な「確認・取引記録」の概要
02:25 確認記録書式と作成ポイント(自然人・法人)
04:15 疑わしい取引の判断基準と典型例
05:45 疑わしい取引の届け出手続き・注意点
08:25 犯収法ハンドブック(3分冊)の活用方法
10:20 まとめ/エンディング
レジュメ(第1部~第3部共通)
https://www.retpc.jp/wp-content/uploads/2025/05/kisokouza-resume.pdf
第1部:制度の背景と宅建業者に課される義務(約13分)
犯収法に基づく本人確認の意義を、民法・宅建業法の観点と併せて解説。犯収法の制度的背景や国際的な動向(FATF勧告)を紹介し、宅建業者に求められる確認・記録・届出の三大義務と、それを支える体制整備について説明します。
第2部:本人確認手続の実務(約20分)
自然人および法人に対する本人確認の手続方法を、対面・非対面の区別や確認書類の種別ごとに解説。加えて、近年需要の高まるオンライン完結型の本人確認手続についても紹介し、実務担当者が即座に対応できるよう、体系的に整理しています。
第3部:記録保存と疑わしい取引の届出(約12分)
確認・取引記録の作成および 7 年間の保存義務に加え、疑わしい取引に該当する場合の届出手続について具体的に解説。届出件数が少ない現状を踏まえ、判断のポイントや注意点を示すとともに、「犯収法ハンドブック」等の活用方法を紹介しています。
📌参考資料
犯罪収益移転防止法(e-Gov)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=419AC0000000022
不動産流通推進センター|犯収法ハンドブック
疑わしい取引届出オンラインシステム (FATF)
https://www.npa.go.jp/sosikihanzai/jafic/
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![[第3部]犯罪収益移転防止法に基づく本人確認手続き、疑わしい取引の届出に関する基礎講座 [第3部]犯罪収益移転防止法に基づく本人確認手続き、疑わしい取引の届出に関する基礎講座](https://www.tkhunt.com/wp-content/uploads/2025/07/1752253331_maxresdefault.jpg)