金価格、最高値への新秩序:中央銀行の金需要が示すものは?<塚本卓治>|ピクテ・ゴールド 2025.6
皆さんこんにちは ピクテジャパンの塚本ですピクテゴールド マンリー2025年6月後へようこそこの 1年間を振り返ってまいりますと足元の 中東情勢も含めて地性学的な緊張と第2期 トランプ政権のもたらした経済政策の転換 によって世界の株式や国際といった伝統的 な資産を両がし一貫して輝きを放ち続けて いる資産がありますそれがゴールドです しかしそれは単なる周期的な上昇ではない という風に考えています私たちは今戦略的 資産としての金の役割が根本的に変わると いう重大なパラダイムシフトの抹採中に いると考えています本日のゴールド マンリーではこの金価格を支える新しい 秩序とも言える相互に関連した3つの強力 な要因を徹底的に分析してまいります第1 に高まるスタグフレーションすなわち景気 交代とインフレの同時進行という要因第2 に伝統的な安全一への信頼を組織的に侵食 している地性額に加えた財政リスクについ てそして第3脱つドル化の動きを見せる 中央銀行による外貨準備のシフトです まずその真実を示唆するような客観的な データからご覧いただきたいと思います こちらのチャートは金が他の主要資産から いかに配理した動きになっているかを示し ています 2024年そして2025年の年来におい ても金は先進国株式や世界株式そして最も 注目すべきはここですね 世界国際と比較して卓越したリターンを 記録していますこの突出した パフォーマンスは極めて重要な問を提起 するのではないでしょうかすなわちこの 安全資産と言われる2つの資産の間のこの 回利を突き動かしている根本的な力は一体 何なのかという問ですこれは市場の ランダムなノイズではありません世界の 金融システムにおけるリスクと安全の定義 が根本から再評価されてきていることを 示す明確なシグナルである可能性があると 考えています さて今年の4月以降の短期的な値動きに目 を向けてみたいと思います変動要因として 様々なニュースが挙げられます例えば4月 のトランプ氏による完税引き下げの可能性 の資唆これが金科学の頭を抑えてくる一方 で5月のムーディズによる米国国際隠下げ そして6月に報じられたイスラエルによる イラン設備日の攻撃など知性学的な緊張の 高まりが短期的な価格上昇のきっかけと なりました しかしこうした日々のヘッドラインのみに 注目することはより大きな全体像を見余る ことにつがりますこちらのより長期の チャートが示すことこそが今起きている 本質をより表すと見ています 2022年以降金価格の上昇トレンドは 構造的に変化してきていますその流れが こちらにお示ししておりますように 2024年以降の金価格の動きにも示され ておりますけれどもそれがこちらですね 25年以降さらに上昇のスピードが加速し そしてこの上昇トレンドにはまだ変化の 気兆差しが見られないことがご確認 いただけるかと思いますこれこそが今日の テーマです市場のいば変動要因というのが 変化してきていますその背景には従来型の 安全資産の定義そのものが由来できている ことがあるのだろうと考えていますこの 新しい現実を理解するために今日はここに 示しております3つのポイントに沿って 進めてまいりますまず第1話景気原則と ネ強いインフレがもたらす スタグフレーションリスクというマクロ 経済環境第2に伝統的な安全資産を揺がす 知性額に加えて特に財政のリスクそして第 3に市場のゲームのルールを変えつつある 中央銀行の外準備における構造的な需要 構造の変化ですそれでは第1のポイント から見ていきましょう 金を取り巻く投資環境を考える上で今後の 政策の方向性は無視できません例えば トランプ2.0がもたらす可能性のある 政策というのは私たちがこれから議論する 3つのリスクすなわちインフレ景 財政悪化のリスクをそれぞれ増幅させる 可能性があります 後半な輸入品にられる税は本質的に インフレを誘発しその現実が今後数ヶ月 以内に経済データに現れてくる可能性が 高まってきてると考えられていますそれに よって引きされる貿易摩擦の不確実性は 企業の投資意欲を減させ経済成長を鈍化さ せる可能性が出てきていますこのような不 確実性の高い環境化で金への注目がさらに 高まることが予想されています 金を支える第1のポイントは否定しがい スタグフレーションリスクの存在ですこれ については米連邦準備制度理事会FRBが 6月に開催したFOMCで示した経済未 投資で明確に現れていますまこちらの FOMC参加者の経済未投資をご覧 いただきますと2025年のここですね 実質GDP成長率予想をご覧いただきます と3月時点の1.7%から1.4%へと そして来年2026年の見通しも1.8% から1.6% へとすなわち潜在成長率を下回る水準へと 過法修正されました この一方で物価の基調を表します2025 年のコアPCE価格指数の動きをご覧 いただきますと3月時点の2.8%から 3.1%へと引き上げられそして26年 27年も情報修正された状態がご覧 いただけるかと思いますすなわちより低い 成長率とより根強いインフレこれこそが スタッフ環境の典型的な定義になります これは株式や債権で構成される伝統的な ポートフォリオにとっては最も難しい投資 環境の1つであり歴史的に見れば金にとっ ては最も有利な環境の1つとなりますこの 状況が示唆するのはFRBは深刻な政策的 な事連場いわば袋工事に陥っているという 現実です通常であればFREは景気交代の 可能性に対しては利下げでそしてインフレ に対しては利上げで対抗します しかし両者が同時に発生するこの スタグフレッションという環境の中では どちらの政策も一方の問題を悪化させる リスクを伴いますこの矛盾を払んだ状態と いうのは市場の不確実性を高めこれまで 市場を支えてきましたいわゆる FRBプットすなわち銀行による救済措置 への期待を打ち砕いてしまうリスクを内放 しています投資家は中央銀行が経済を管理 して通貨価値を守る能力への信頼を失うと 予想した時には合理的にはそれらのリスク がより少ない資産へと資金を向かわせて いくそういう可能性が出てきますいかなる 中央銀行の負債でもない超国家的な金融 資産である金というのはこの森人の創失 から恩恵を受ける究極的な資産と考える ことができますすなわち金の価値というの は経済データそのものによってだけでは なく政策当局が効果的に対応できないと いう事実によっても高まってくると考える ことができますそしてこちらのグラフは金 価格を動かす新しい秩序の時代へと入って きていると考えられる証拠になります こちらのチャートですがかつて金価格と 縦軸ですね横軸の米国の実質金利の間に見 られた強い逆感の関係すなわち実質金利が 下がれば金価格は上がるという関係が 2022年以降明確に崩れてしまっている いわゆるデカップリングが起きてる状況が ご覧いただけるかと思います 22年以降実質金利がぐっとですね急闘 する局面においても金は脅異的な強さを 見せむしろ価格がこれですね上昇してきた 状況もあったことがご覧いただきますこの ように市場はこれ以上ないほど明確な メッセージを送っているのではない でしょうか金の価値は金利を生まによって 生じるいわゆる機械費用というものだけで 決まるものではなくこの後議論させて いただきますシステム的な財政の崩壊 リスクと知性的な不安定性に対する究極の ヘッジとしての従来の安全資産にはない 特性が金の需要を生み出してるということ を示しています トランプ政権のもたらす通称政策の不確実 性については様々なデータで示されている ところによれば若干の改善が見られます ただこの改善を持ってしてもこれからご 紹介する地性学リスクや財政リスクといっ たより強力な逆風をすなわちリスクの 大きな風を相細するには至っていません こちらにお示ししておりますのは米国が 時国第1主義を施行するようになってから 地性学リスクのいわば新たな状態ニュー ノマルとなっている状況です今回の中東で 起きた地性リスクはこのトレンドの中で 起きた地性リスクの1つの高まり1つの 現れに過ぎないと考えることもできるかと 思いますこのニューノーマルにおいては 知性リスクはご覧のように構造的に高まっ てきてる状況がご覧いただけるかと思い ますこうした状況は安全資産への根強く 継続的な需要を生み出していくと考える ことができます 市場はこの後紹介する財政リスクも含め 高まるリスクを明確に価格に折り込み始め ていますこちらのチャートは米国10年 国際のタームプレミアムの推移を示してい ますこのグラフタームプレミアム平異な 言葉で言えばこれは長期国債を保有する ために要求される追加的なリターンいわば リスク量になります 24年の9月以降見られるこのターム プレミアムの上昇というのは投資家が米国 国際を長期で保有するリスクに対してより 高いを要求していることを意味しています 本質的にこれまで無リスク資産とされてい た米国国債が市場によって徐々にリスク 資産として再評価され始めている状況が 示されています いやば来の安全資産である米国国産への 信頼が徐々に侵食され始めている現実に ついて見ていきたいと思います今年の5月 アメリカの大手格付け会社である ムーディズは米国のソブリン格付を最上位 のトプルAからW1へと1段階引き下げ ましたこうですね これは2011年のS&P2023年の フィッチによる格でありこれにより米国は もはやどの主要格付け機関からも最高の トリプルAを得られない国となりました この格下げの理由はこちらのチャートを 見れば明らかです米国の政府債務残高対 GDP費でご覧いただくと対GDP費で ご覧のように爆発的に増加してきています そしてここに極めて有慮すべき転換点が 示されています近代市場初めて米国国際の リ払い費がこうですね 国防費を上回ると予想されています経済の ニールファーガソン氏が指摘するように ある帝国の債務返済コストが軍事費を 超える時それは歴史的に終わりの始まりを 告げるシグナルとされてきました これは単なる金融問題ではありませんこの リスク認識の高まりが投資家に高いターム プレミアムを要求させそれが国際利回りの 上昇をもたらしそれは政府の利払い費を さらに増加させますそしてこの膨れ上がっ たリ払い費が財政をさらに悪化させると いう自己増殖的な悪循環感いわば負の螺線 を生み出していくのですこのサイクルは 世界の鬼軸通貨であり主要な安全資産で ある米ドルと米国国際の地位をシステム的 にこう侵食していくそういったリスクを 払んでいます世界の金融システムの土台 そのものに起裂が見える時投資家の資産は その代替となるより信頼性の高い資産へと 投資先を探さざるを得ません信用リスクが なくいかなる国家もその価値を意のままに 既損することができない金というのはこの システム的な信頼の喪失から恩恵を受ける あいわば理論的かつ究極的な資産の1つと 考えることができます 第3のポイントをご紹介させてください 世界の中央銀行による外貨準備における金 の大転換です こちらはワールドゴールドカウンシルが 70を超える世界の中央銀行を対象に実施 した2025年中央銀行準備調査から得 られた証拠ですまさに驚くべき内容となっ ていますこちらのチャートが示すように 回答した中央銀行の実に76% が今後5年間で外準備の総準備だがどの ように変化すると予想していますかという 質問に対して増加すると予想しています 対象的に米ドルの割合が減少する と答えた中央銀行は73%に登りますこれ は脱ドル化という大きな調流と金の戦略的 な資産の再配分が世界の中央銀行の間で 明確なコンセンサスとなりつつあることを 示しています なぜ今このような動きが起きているの でしょうかその背景にあるより深い性格的 な同機はリスク提減にあるのではない でしょうか 2022年に西川諸国がロシア中央銀行の ドルテ資産を凍結したことは世界中の外科 準備の管理者にとって分水冷となる出来事 となりましたこの出来事はドル資産が 単なる資産ではなく発国である米国の政治 的意図に左右されることを白実のもに さらすこととなりましたこれが米ドルへの 依存を減らしいかなる国の影響も受けず カウンターパーティーリスクも持たない 中立的な資産すなわち現物の金と資産を 多様化する構造的かつ長期的な動きを加速 させてきています 世界の中央銀行は過去3年連続で年間 1000tを超える金を購入しており そしてそれ以前10年間平均の2倍以上の 規模に登りますこれにより価格に比較的 左右されにくい巨大かつ継続的な金事が 生まれ金価格に下座を提供しています つまり金貨薬が下落するような局面では 中央銀行の買が下値を支える可能性が 高まるためダウンサイドリスクが抑制さ れるとも考えられます こうした構造変化こそが金がより高い水準 で評価されることを正当化される根拠の1 つと考えています 中央銀行が金を保有する理由として上げ られているのは 危機的な状況化でのパフォーマンス効果的 なポートフォリオ分散そして長期的な価値 の保存これら全ては金が伝統的に持って いる優れた特性ですしかし近年の購入増加 の背景には先ほど述べた制裁リスクからの 防衛といったより切実な知性リスクへの ヘッジであるとか財政の悪の対策そのため のこのデフォルトリスクがないこうした 同機が存在することを理解することが 極めて重要かと思います それでは本日のポイントもまとめます第1 に今後予想される景気減速とインフレ すなわちスタッフリスク第2人米国の財政 の悪化と地性学リスクの高まりが伝統的な 安全資産である米国国際への進任を揺がし 分散投資先としてのゴールドの魅力が さらに輝いてきてるということそして第3 に脱ドル化の潮流の中で世界の中央銀行が 金を戦略的に購入し続けるという構造的な 需要が生まれてきてるということでこうし た投資環境は金にとって追い風として続く 可能性があるということになりますそれで はピクテゴールド川星値あり川値なしの5 月の基準科学の変動要因を見てみたいと 思いますそれではピクテゴールド川値あり の5月の基準価格の変動要因を見ていき ましょう5月30日の基準価格は 1万5331円 前月末費-106円 -0.69% の下落となりました月刊の変動要因ですが 金要因が-30円カスヘッジコスト等が -70円となりました 次にピクテールドエッジなし5月30日の 基準回復は2万776円 前月末費プラ481円 1.76% の上昇となりました月刊の変度要因を見 ますと金要因は-7円となりましたけれど も川わせの変動要因はプラ570円となり ました最後に私たちは今サグフレーション 圧力システムの根換である従来型の安全 資産の進認の低下そして向上的な知性 リスクの高まりに特徴られる新しい投資の パラダイムにいますこの世界において金の 戦略的な重要性というのがまさに最後にご 紹介させていただいた中央銀行の外科準備 における評価これによって改めて示されて いるのではないでしょうかこれは短期的な トレンドではなく長期にわる構造的な現実 と考えることもできるのではないでしょう かピクテゴールドファンドはこのトレンド に対して皆様のポートフォリオで対応する ための直接的かつ柔軟な手段を提供する ものと考えています私たちは金がもはや 単なる大胆資産オルタナティブと言われる 資産の一種というよりはこれからの新事態 において必須となる小資産の1つになると 考えています本日はご成聴いただき誠に ありがとうございました
00:00 金価格、最高値への新秩序:中央銀行の金需要が示すものは?
19:10 ピクテ・ゴールド 2025年5月の基準価額変動要因
過去のパフォーマンスや詳しい情報について
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)
https://www.pictet.co.jp/fund/goldnh.html
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
https://www.pictet.co.jp/fund/goldh.html
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概要/次回申込/過去の動画はこちら
https://www.pictet.co.jp/seminar/pictet-theatre-live.html#event-list
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塚本 卓治
ピクテ・ジャパン株式会社
シニア・フェロー
日系証券会社にて債券およびデリバティブ業務に従事した後、外資系運用会社および日系ファンド・リサーチ会社にて投資信託のマーケティングを担う。通算20年以上にわたり運用業界で世界の投資環境を解説。ピクテではプロダクト・マーケティング部長、投資戦略部長等を経て、現職。全国の金融機関や投資家を対象に講演を行う。マサチューセッツ工科大学(経営学修士)、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト
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審査番号:20250625-C76F86