アメリカのトランプ大統領が日本時間2日午後2時ごろ、ツイッターで自身が新型コロナウイルスに感染したことを明らかにしました。

アメリカ政治に詳しい早稲田大学の中林美恵子教授に聞きます。
※トランプ大統領の感染について
“オクトーバーサプライズ”があると思っていました。これだけ新型ウイルスがアメリカで感染が広がっているだけに、誰が感染してもおかしくない状況で、もしかしたらバイデン氏かなと心配していましたが、驚いたことにトランプ大統領が感染。これからのトランプ大統領の容態によっては、事態は大きく揺れると思います。トランプ大統領にとって一番痛いのは、コロナは国内の問題ではなく「中国が悪い」と言ってきましたが、今回、国内のコロナ対処の問題にスポットライトがしっかり当たってしまう状況を自らが作り出してしまった。アメリカではマスクは政治的な論争になる側面がありました。部下たちがマスクをしないことが大統領に対する忠誠心の表現になっていた。だから、ホワイトハウスのスタッフに広がっていたら、対処の仕方にもスポットライトが当たることになります。国内が揺らぐと、今度は安全保障などの問題が起きてきます。ロシアも中国も東も見ている。

※職務困難になった場合について
職務継続が困難になったら、ペンス副大統領が代行することになります。ペンス副大統領も感染してしまったら、下院の議長であるナンシー・ペロシさんが第3の継承権を持っています。

※大統領選の行方について
トランプ大統領は経済さえよければ、自分の手柄と考えてきました。コロナで経済が悪くなったのは中国のせいだと訴えてきました。自分が大統領を続ければ、経済がV字回復すると主張してきました。しかし、「マスクをしなくていい」など、あおって、自身が感染。選挙戦は厳しい状況にならざるを得ない。15日のトランプ大統領氏とバイデン氏の直接対決の場である討論会は、2週間の隔離期間中にあたるので、本人が来てやることはできない。リモートが考えられますが、トランプ大統領は出てこない可能性があります。例えば、声がかすれていたり、咳をするところを見せると、トランプ大統領の“パワー”が見せられなくなって、選挙戦にマイナスになる。出ないのもマイナスだし、出るのもマイナス。非常に難しいです。投票日は変わりません。コロナが蔓延したとき、一度、話が出ましたが、議会が法律を変えて、動かすというところまでいかないといけない。今、下院は民主党が多数を占めているので、これは動かない。さらに、郵便投票も始まっているから動かないです。トランプ大統領が、この厳しい状況から脱するのは2つ。自身が軽症であること。若者のように症状が出なかったら「それ、見たことか。私が言ったことが正しかった」と言えます。あと、もう一つは、感染者に寄り添うこと。「私は、みんなの気持ちがわかる大統領だ」とアピールする。「コロナが蔓延しないように努力します」と変身を遂げると、支持率が上がる可能性があります。この2つくらいです。
[テレ朝news]