「素晴らしき日々 ~不連続存在~」は私が今までプレイしてきたノベルゲームの中で、1、2を争うぐらいの名作です。
このゲームは、とにかく狂気です。
特に2章。
暴力、ホラー、強姦、薬物、乱交、殺人、洗脳などの要素を含み、とてもじゃないですが、これはR18指定でなければ作品化できません。
ですが、この作品は、決してそのような反社的なものではなく、物語はちゃんとエンタメとして完結しますし、救いもあり、感動も出来ます。
…で、何よりすごいのが、このゲーム製作者の天才的とまで言えるほどの頭の良さです。
物語の適切な場面で、哲学者や劇作家、詩集などから言葉を引用し、それが神BGMと絶妙に調和し、プレイヤーを飽きさせること無く作品に引き込みます。
良くも悪くも、中二病を拗らせるであろう10代後半あたりの若者の心を、ドンピシャで捉える事間違いなしの作品といえます。
以下、私がセンスを感じた場面です。
シーン1:
学校の屋上で水上由岐と高島ざくろが出会い、高島ざくろが「シラノ・ド・ベルジュラック」からのセリフを引用する場面(BGM「夜の向日葵」)
「ボクたちは、ただ名ばかりでシャボン玉の様にふくらんでしまった……そんな空想の恋人に恋いこがれている……」
「さぁ、君、取りたまえ。この空想を、そして本物に変えるのは君だ」
「ボクは恋の嘆きとか書き散らかしたけど……彷徨う鳥の留まるのを君は見る事が出来る人なんだ」
「さあ、取りたまえ。実はないだけ雄弁だと……君にも分かる日が来るから」
「さあ、取りたまえ!」
シーン2:
ところどころで引用される、エミリー・ディキンソンの詩(BGM「夜の向日葵」)
僕たちの頭はこの空よりも広い……
ほら、二つを並べてごらん……ぼくたちの頭は空をやすやすと容れてしまう……
そして……あなたまでをも……
ぼくたちの頭は海よりも深い……
ほら、二つの青と青を重ねてごらん……
ぼくたちの頭は海を吸い取ってしまう
スポンジが、バケツの水をすくうように……
ぼくたちの頭はちょうど神様と同じ重さ
ほら、二つを正確に測ってごらん……
ちがうとすれば、それは……
言葉と音のちがいほど……
はい、間違いなく神ゲーです。
#素晴らしき日々
#論理哲学論考
#終ノ空
