作詞・作曲・英訳・歌:堤隆夫●Related Videos:「百年の孤独」
「生きること 続けること」
「忘れてはいけない—愛は燃えているか」
「天国はいらない, 故郷がほしい(セルゲイ・エセーニン1895-1925 ロシアの詩人)」
「そして、誰もいなくなった。あらまほしきものは、正しくあるべき立憲民主国日本の姿」
母は24年前にいなくなり、父は66年前にいなくなった。
ただ、存在として私の前から目に見える姿としていなくなったというだけで、
私の体と心は母や父、祖母や祖父から成り立っている。
夜風にそよぐ柿の葉の風鈴、朝やけに匂い立つ草いきれの躍動、私は35億年前の三葉虫の記憶の中から生まれてきた。
去りゆく日々、去りゆく人たち、去りゆく悲しみ、去りゆく歓び。みんな私を育ててくれた。みんな私を愛してくれた。みんな私を懐かしんでくれた。
嘆くまい、悔やむまい。今、私が立つ慈愛の夕陽のこの丘は、35億年前に私の祖先が立っていた場所。私の祖先が愛しあっていた場所。
私という個が普遍であるからには、あなたという個も普遍である。私とあなたが互いの差異を認めあい、共に手を携えることこそ、今、ここに生きているということの意味。今、この国にある日本国憲法13条の意味。
多様で複雑な個々の苦しみを思いあう想像力。想像力こそが人間の尊厳の源泉。
今ここにあるということは、ありがたいこと。ありがたいとは、有難いこと。有ることは存在することは、何兆分の一の確率でこの世に生まれてきたということ。
何を成したとか、何が出来たかという前に、生まれきてこの世にあるという奇跡の僥倖に感謝しよう。生きることの幸せは、穏やかな日々を続けること。
正しくあるべき立憲民主国日本の姿こそ、今、あらまほしきものなり。2018.6.9 堤隆夫