アメリカでは感染者が連日10万人を超えるなか、多くの人が帰省で移動する感謝祭を迎えます。こうしたなか、トランプ大統領が七面鳥を丸焼きにせず「恩赦」する感謝祭行事に臨んでいます。

 最後になるかもしれないホワイトハウスで過ごす感謝祭・・・。トランプ大統領は七面鳥に歩み寄り、恒例の儀式です。アメリカ全土で大量の七面鳥が消費されるこの時期。選ばれた2羽に対して時の大統領が恩赦という形で命の猶予を与える・・・。人間の罪悪感の現れなんでしょうか。こうして歴代大統領が同じ施しをしてきました。恩赦を与えられた七面鳥はフカフカのベッドでVIP待遇・・・。食べられるその他の七面鳥とは雲泥の差です。
 ニューヨークタイムズ紙は、そもそもトランプ大統領は自分の鶴の一声で誰かの命運を左右するのが好きで、ただし、そうしたボス的な振る舞いができる期限も迫っていると指摘しています。
 一方のバイデン氏は政権移行に向けた準備を加速させています。外交や安全保障の人事を発表し、トランプ外交と一線を画す姿勢を強調。そんなバイデン氏を意識したのか、トランプ大統領は七面鳥恩赦の式典で・・・。
 トランプ大統領:「アメリカファーストから離れるべきではありません。アメリカファーストです」
 さて、そんなアメリカ・・・。新型コロナウイルスの感染者数は1200万人を超えました。春先にコロナで亡くなった人の遺体600体が、いまだに冷凍車で保管されているといいます。しかし、感謝祭で数百万人が移動し、空港はかなり混雑していると報じられています。
 クオモNY州知事:「特別なマスクを作りました。今年の感謝祭ではバカなことをしないで、マスクを着けて下さい。Don’t be a turkey」
 マスクに描かれたのは七面鳥の顔。「七面鳥」には「間抜けな人」という意味もあり、そうなるなという掛け言葉。
 ニューヨーク州では入院患者が2856人と3週間前から倍増していて、家族の集まりを10人以下に制限するなど帰省の自粛を呼び掛けています。
[テレ朝news]