深夜2時。吸い込まれるように暗く静かな夜に
『darkee』の携帯が鳴る。『koma』からだ。
重たい体をゆっくり起こしながら、
「・・・わかった。」
ポツリとつぶやく様にそれだけ言うと
ぼさぼさの髪を掻きながら
既に準備してあった懐中電灯を手に取り
無音の闇へと繰り出した。
集合場所である吹けば飛ぶ様な
古びた小屋の中でそっと息を潜め、ある男を待つ。
程なくするとその男が小屋へ入ってきた。『koma』だ。
何も言わずに持ってきた懐中電灯だけ渡すと
彼は2度3度、軽く屈伸をした後、
どこかへ行ってしまった。
それにしても静かな夜だ。
自分の心臓の音がよく聞こえる。
一度、大きく深呼吸をした後komaとの計画通り、
事前に覚えた地図を頼りに無人の工場へとひた走る。
・・・突然、心臓の音が急激に跳ね上がる。
立ち止まり、物陰に身を隠す。息は切れていない。
静寂な夜が包む工場の周りに地鳴りのような心音が鳴り響く。
darkeeは確信した。これは、”おれの”じゃない。。。
しばらくすると心音は消え、静寂が帰ってきた。
また1つ深呼吸をして工場の窓へと忍び寄る。
この窓には鍵はかかっていない。
音を立てずなれた様子で窓を乗り越える。
バチーン!!!!
鈍く大きな音が工場内に響き渡る。
ベアートラップ。その名の通り熊を狩猟するための
罠で一度踏むと足に鋭利な歯が食い込み、二度と外せない罠である。
日本では”虎挟み”というらしい。
それが今、darkeeの左足を抉って離さない。
外そうとすればするほどそれは深く足に食い込んでいく。
先程消えたはずの爆音が帰ってくる。
壊れて不規則に点滅している街灯に一瞬それの姿が映る。
瞬時に確信した。こいつだ。
全身血に塗れた大男。
血がべっとりついたマスクで表情は見えないが
血塗れの服の上からでもわかる膨大な筋肉。
”そいつ”は何も言わず、動けなくなった
darkeeを罠ごと軽々と片手で担ぎあげた。
その刹那、眩しい一線の光が大男のマスクを照らした。
darkee!こっちだ!
『koma』の声が聞こえる。
目が眩み大男の腕の力が緩んだ一瞬を
darkeeは逃さなかった。
腕を振りほどき
komaと全力で走る。
迫りくる心音、足の出血。
ただその時…darkeeとkomaの表情は恐怖でも苦悶でもない..
笑顔だった。
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