海に流れ出たプラスチックごみを回収し、有効利用しようという動きもある。香川県では、底引き網漁でかかるごみを、内陸も含めた県内の全市町が費用を負担して処理している。協力する高松市の漁師、西谷明さんの漁に同行した。
 底引き網を巻き上げるとタイやイカなどの間に色とりどりのごみが見えた。ペットボトル、鍋用調味料のレトルトパック、洗剤が入っていたとおぼしき容器……。西谷さんは素早く魚を種類ごとによりわけ、ごみを船の片隅に集めていく。港に持って帰れば、回収車が持って行ってくれる。
 香川県の方法を参考に、環境省は今年度、漁業者が引き揚げた海底のごみを回収する実証実験を始める。全国7地域で3年程度、漁協の協力を得て回収の効果やごみの発生源などを調べ、全国展開を目指す。