先週末は札幌市内の小学校の運動会のピークとなりました。いつもの年は5月がシーズンなんですが、2020年は新型コロナウイルスの影響で大きくずれ込みました。その内容も、様変わりしています。

 リレーのバトンがなぜかリングに?ソーシャルディスタンスを保つ新競技!校庭の外から応援する人。2020年の運動会は何かが違う!

 児童:「最高の競技」

 児童:「最後の運動会、楽しくできたので良かった」

 工夫を凝らしたコロナ禍の運動会に密着しました。

人数制限で「1家族2人まで」 離れたところから見守る祖母の姿も…

 長岡 伶奈 記者:「保護者の方が集まってきました。みなさん間隔をあけて、子どもの出番を楽しみに待っています」

 おととい運動会が行われたこちらの小学校では、校庭に入ることができるのは1家族につき2人まで。応援席も間隔があいています。人数制限のため、外から応援する人の姿も。

 孫の応援に来た人:「入れないので、外から見ていた」

 保護者:「(児童の)祖母と一緒に暮らしているのに、一緒に応援に来れず残念」

入場行進や優勝旗返還もなし 応援は「拍手で」

 例年だと入場行進や優勝旗返還などのセレモニーが行われます2020年は省略。競技が開始されます。応援の仕方もいつもとは違います。

 校内放送:「今年は感染症対策のため大声は難しいですが、大きな拍手で応援をお願いします」

 飛沫感染防止のため歓声の代わりに拍手が響きました。運動会の華といえばリレー競走。このリレーも2020年はいつもと違います。

 スターター:「よーい、パン!」

 長岡 伶奈 記者:「今リレーが始まりましたが、あれ、児童が手に持っているのは普通のバトンではありませんね」

 児童が手にするのは見慣れた筒状のバトンではなくリング状の物。一体なぜなんでしょうか?

バトンではなく「リング」でリレー “ソーシャルディスタンス”保てる新競技も

 スターター:「よーい、パン!」

 リレー競走で児童が手にするのは、見慣れぬリング状のバトン。実はこれ、接触を減らすための工夫なんです。一人一人が リング状のバトンを持ち、中継地点でコーンに掛けたら次の選手がスタートします。バトンは児童が新聞紙とガムテープで作りました。

 競技に参加した児童:「掛けるのが難しかった」

 保護者:「楽しかったよね、一緒に作るの。自分の好きな色のテープで作って」

 恒例の玉入れや騎馬戦も接触が多いため中止に…。代わりに2020年からお目見えした新しい競技が。

 放送:「ナイスキャッチ!」

 2人1組で交互に板でボールを跳ね飛ばし、キャッチしながら前へ進みます。二人三脚のように接触せず、ソーシャルディスタンスを保てるんです。

 競技に参加した児童::「練習の時に板が折れて練習にならなかったが、今回は新しく太い板で作ってくれて、最高の競技になった」

2学年ずつ1時間ずつ… 児童「あっという間に終わっちゃった」「開催できただけよかった」

 運動会は2学年ずつ3回に分けて行い、子ども達も応援の保護者達も入れ替わります。1回あたりの所要時間は1時間あまりでした。

 競技に参加した児童:「全児童集まれなかったが、最後の運動会を楽しくできて良かった」

 保護者:「あっという間に終わったのが残念だが、新型コロナウイルスで大変な時に開催できてよかった」

 保護者:「いつもと違っい場所取りも必要なく、ゆっくり見られてよかった」

 例年とは様変わりした今年の運動会。新型コロナ対策の様々な工夫が凝らされていました。

札幌市の学校は2つの対応に分かれた

 札幌市内の学校では、おもに2つの対応がとられました。

 1.「密」を避けるために、2学年ずつ時差で行う
 2.授業時間を確保するために、体育の授業を参観日にする

 いずれも時間が大幅に短縮される形となりましたが、やはり、残念がる保護者や児童もいたようです。