【医療者向け・音声のみ】ポリオ根絶へ大転換!副作用リスクを克服した次世代ワクチンnOPV2の衝撃成果 Lancet

皆さん、こんにちは。靴オレディオです。 この番組は複雑に入りり組んだ感染症に 鋭いメスを入れ、様々な謎や疑問を徹底的 にするポッドキャストです。それでは皆 さんご一緒にせーの靴オレディオ エコ付きです。ポリト流病気混絶まで えっと本当にあと1歩っていうところまで 来てるんですよね。でもその混絶を収む なんていうか非常に皮肉な問題が起きて いることご残でしょうか?実はですねポリ を予防するためのワクチンそのものが新た なポリ発生の原因になることがあると今日 はあなたが共有してくださった医学 ランセットの記事をもにこのパラドックス を解決するために開発された新しいより 安全なポリワクチン候補その臨床試験の 結果をじっくり見ていこうと思います。 はい。 この問題の確信にあるのがワクチン由来ポリオウイルス CVDPV と呼ばれるものなんですね。 CVDPV。 え、特に新苦型です。今も一部で使われているently蛍光ポリオワクチン OPV っていうのは弱毒化させた生きたウイルスを使うんですけど あ、生ワクチンですもんね。 そうです。 これがま、ごく稀れにですけど、人の体内で電波を繰り返すうちに遺伝子変異を起こして再び病性を取り戻してしまうことがあるんですよ。 怖いですけど、そういうことが起こりうると。 ええ、で、今回見ていく研究っていうのはこの遺伝的な専りが起きにくようにわばウイルスの設計図から作り直した新しいワクチン候補が 2つありまして、 設計図から はい。 それが従来のワクチンと同じくらいの安全性と効果を持つのかっていうのを検証した、ま、非常に画期的な研究なんですよね。 なるほど。えっと、まず現状を整理したいんですけど、野生株のポリオウイルスはもう 2型と3型は混絶されたんですよね。 はい、その通りです。 で、残るは1 型だけで、しかも流行地域はアフガニスタンとパキスタンだけ。これってもう人類の大きな成功と言っていいじゃないですか。 ええ、間違いなく大成功です。 でもその一方でワクチン由来株が毎年増えてるってなるとこれは手放しでは喜べない状況ですよね。なんか 1 つの頭を潰したら別の頭が生えてくるヒドラみたいで まさにその表現がぴったりだと思います。素晴らしい成果の裏で特に 2016 年以降ですね、ワクチン由来のポリオウルスそれも新苦型による感染が世界各地で増加しているっていう非常に深刻な問題が出てきていたんです。 ちょっと待ってください。それってつまりワクチンを広めるっていう全員の行為が結果的に新しいポリオの金をばらまくことにもつがってた可能性があると。 うーん。まあ、そういう側面があったことは否定できないですね。 そんな根本的な問題を抱えたまま何十年も使われてきたってことなんですか? いや、血管と呼ぶのは少し濃くかもしれないんですけど、初派の件であったことは間違いないです。 従来の傾向ワクチン、いわゆる精品株は摂取された人の便からウイルスが排出されるんですね。 はい。 それが衛生環境がまだ整っていない地域で周りに広がることでワクチンを直接打ってない人にも免疫が広がるっていう、ま、関節的な要望効果があったんです。これがポリオ混絶を大きく後押ししたのも事実で なるほど。それ自体はすごい大きな離点ですもんね。 ええ、ただワクチン摂取率が低い地域でこの弱毒化されたウイルスがこう人から人へと静かに長期間伝わり続けるとですね はい。 ウイルスの遺伝子が少しずつ変異を蓄積してしまうと、そしてある時点で 1000 を超えて神経に対する毒性つまり病原性を取り戻してしまうリスクがあった。これが CVDPVの正体なんです。 全意で広めたウイルスが時間をかけて元の危険な姿に戻ってしまう。 で、この問題が特に新潟で申告だったから世界的に新潟を含む傾向アワクチンの使用が中止されたわけですよね。 そうなんです。 でもそうすると今度は新潟ウイルスに対する集団全体の免疫が下がってしまうっていう。 まさにそこが事連まで使用を中止したことで今度は新潟に対する防御が手薄になって、もしどこかでワクチン由来株が発生した場合にアウトブレイクが起きやすくなるという非常に難しい状況に陥ってしまったんですよ。 なるほど。 事連マですね。ワクチンを止めれば免疫が下がるし、続ければ変異株のリスクがある。え、正直発砲下がりに聞こえます。 ええ、 でもあなたが共有してくれたこの論文の面白いところは科学者たちが止めるでも続けるでもない第 3の道を選んだことですよね。 はい。 ウイルス自体を作り替えちゃおうっていうアプローチ。 ええ、まさに現代科学の新骨調だと思います。 論文では2つの新しいワクチン候法 NOPV2C1とNOPV2C2が 紹介されています。どちらも従来の整備新苦型株がベースなんですけど、遺伝的に安定するように複数の公な遺伝子改編が加えられてるんですね。 1 つじゃないんですね。 1 つの弱点だけを潰してもウイルスは別の抜け道を見つけるかもしれないから念には念を入れたみたいな感じですか? まさしく例えば NOPV2 通法にはウイルスの独化に最も重要なドメイン V っていう部分の遺伝子配列を変異が起きないのにガチガチに安定させてるんです。 ほう。 さらにウイルスの複製に関わる別の遺伝子配列の位置をわざと変えたり、ポリメラーゼっていう複製酵素そのものを改して他のウイルスと遺伝子が混ざり合う組み換えが起きにくくしたりとか へえ いわば何十もの安全ロックを遺伝子レベルでかけたみたいなものですね。 なるほど。1 つの鍵が破られても次の鍵、そのままた次の鍵があるみたいなイメージですね。 じゃあ、もう1つのNOPV2C2 はどういうアプローチなんですか? こちらも安定化させたドメイン V はもってるんですが、それに加えて子最適化の解除っていう非常に面白い手法を使ってるんです。 古化の解除。 ええ、これすごく巧妙な逆転の発想でして。 逆転の発想。 はい。ウイルスが増殖するには人間の細胞の仕組みを借りて自分のタンパク質を大量生産する必要があるじゃないですか。 ええ。 その設計図がコなんですけど、実は同じアミノ酸を作るのにも複数の、ま、方言みたいな古どがあるんですよ。 ほう。 で、従来の精株はたまたま人間にとってすごく効率のいい方法言を使ってたんです。そこで科学者たちはあえてその設計図を意味は同じでも細胞が翻訳しにくい効率の悪い方言に書き換えたんです。 母なのぼつにウイルスの増殖スピードを意図的に少しだけ落としておくと その通りです。これによってウイルスは増殖のスピードが少し落ちるんで病性を取り戻すような危険な変異を蓄積する前に私たちの免疫系に排除される時間的猶予が生まれるとこれもまた非常に洗された安全ロックと言えますね。 いや、めちゃくちゃ高度な技術ですね。 で、これら何十にも安全対策が施された新しいワクチンをどうやってテストしたんでしょうか?論文読むと比較対象になる従来のワクチンが試験を始める頃にはもう手に入りにくくなってたっていうなんかユニークな課題があったみたいですけど、 ええ、そこがこの研究の非常に重要な点で研究デザインの匠みなところなんです。新しいワクチンと従内のワクチンを同じ時期同じ条件で直接比較するっていうのがもう不可能だったんですね。 ああ、そうか。 そこで研究者たちはすごくクレバーな 2段階の戦略を取ったんですよ。 2 段階の戦略。 まずステップ1として2016年に従来の 2 科傾向ワクチンが世界的に使用中止される。まさにその直前にベルギーで健康な成人を対象に試験を実施したんです。 はい。 これを歴史的対象試験って言うんですけど、ここで従来のワクチンのデータを未来の比較のためにいわばタイムカプセルみたいにしっかり確保しておいたんですよ。 なるほど。 未来のために過去のデータをあらかじめ取っておいたとすごい先見の目ですね。 そうなんです。そしてステップ 2として2018年から2019 年にかけて同じくルギーの同じ施設で今度は 2つの新しいワクチン候補の第 2層 臨床試験を実施してその結果をステップ 1 で取っておいたデータと比較したというわけです。 参加者は18歳から50 歳の健康な成人ということですが、この研究で特に重要だと思ったのが彼らを過去のワクチン摂取歴で 2つのグループに分けたことでした。 ああ、そこは非常に重要なポイントですね。 1つは過去に蛍光性ワクチン OPVを摂取したことがあるグループ。 はい。 もう1つは駐車による不化ワクチン IP のみを摂取したことがあるグループです。 なんでそんな風に分ける必要があったんですか? これによって免疫の状態が違う人たちで新しいワクチンの効果と安全性を評価できるからです。傾向性ワクチンを経験している人は血液中の交代だけじゃなくてウイルスの新入である長官にも免疫ま免疫があると考えられるんですね。 ええ、 一方で不活化ワクチンだけの人は血液中の交代はあったも長感免疫はほとんどない。 で、特に重要なのがこっちのグループなんです。 ほう。なぜですか? 彼らはポリオ混絶の最前線にいる性ワクチンに 1 度も触れたことのない子供たちの免疫状態をシミュレートしているんですよ。 ああ、なるほど。 このグループで強力な免疫を誘導できなければこの新しいワクチンは実世界では使えない。まさにワクチンの進化が問われる最も厳しいテストケースだったわけです。 なるほど。 試験のデザイン自体がめちゃくちゃ密に考えられてるんですね。それだけ習頭に準備したテストでこの期待の新型ワクチンは一体どんな成績を納めたんでしょうか?やっぱり 1番気になるのは安全性ですよね。 はい。結論から言うと新しいワクチン候補はどちらも安全で任用性も良好でした。 おお。 ワクチンとの関連が明確な重な有害事称は一見も報告されていません。 頭痛とか検体感、下痢といった副反応の頻度や重症度も過去の従来のワクチンのデータと今回の新しいワクチンとの間に大きな差は見られませんでした。 それは素晴らしいニュースですね。じゃあワクチンとしての効果、つまり免疫をしっかり作れたのかという点はいかがでした。 こちらも非常に良好な結果でしたね。まず過去に傾ワクチンを摂取したことがある参加者。 ええ、 彼らは試験開始時点ですに 97% が十分な交代を持ってたんですけど、新しいワクチンを 1 回摂取したら全員が交代を持つレベル、つまり血成防御率 100%に達しました。100% ええ、これは従来のワクチンと同等化それ以上と言える結果です。 それはすごい。 特にさっきの最も厳しいテストケース、つまり長免疫がないはずの不活化ワクチンだけのグループでもですか? まさにそこが驚くべき点で彼ら免疫がほとんどない状態のグループでも新しいワクチンをたった 1回摂取しただけで全員が結成防御率 100%を達成したんです。 へえ。 これは初めて生ワクチンに接する人たち、つまり世界の子供たちに対しても極めて強力な免疫を誘導できる可能性を強く示してますよね。 安全で効果も非常に高い。そしていよいよこの研究の確信である遺伝的な安定性、つまり変異しさについてはどうでしたか?これこそがこのワクチンが作られた最大の理由ですよね。 ええ、そしてこれが最も有望な結果と言えるでしょう。 参加者の便から排出されたウイルスを次世代シークエンサーっていう最新の技術で詳細に解析したところ、新しいワクチン候補では病原性の回復に関わる要な遺伝子部位、例えばさっき説明したド面部位とかですね。 はい。はい。 そこでの先祖帰り返異が全く見られなかったんです。 全くですか? はい。この試験で解析されたサンプルでは検出されませんでした。 これは従来の精便株ワクチンだと接取後 7 日目以降にこの部位の変異がかなりの頻度で見られることとはもう際だった対象です。 ということは科学者たちが遺伝子にかけた何十者の安全ロックが人間の体内という実際の環境で設計図通りに完璧に機能したということですね。 まさにその通りです。いや、この論文のデータを見た時研究チームの執年みたいなものを感じましたよ。 何年もかけてウイルスの遺伝子を延期 1つ1 つレベルで睨みながらこの安全ロックを設計したわけですから。 うん。 その努力がこの臨床データという形で見事に欠実した瞬間ですよね。ウイルスの排出量は従来のワクチンとほぼ同じくらいなのに遺伝的には役に安全。理想的な特性が示されたと言います。 では今回の結果をまとめると従来のワクチンと同等に安全で効果があってかつ遺伝的にはるかに安定した 2 つの新しいワクチン候補ができたということになりますね。 はい。これはポリオ混絶に向けたとてつもなく大きな一歩じゃないですか? その通りです。この成人での良好な結果を受けて実際にワクチンが最も必要とされる入用児や子供たちでの試験に進むことが可能になりました。 で、この論文でも触れられてますけど、その後実際に子供たちでの試験も行われて同じように良好な結果が得られてるんですね。 ということは実用家もかなり近いと。 はい。これらのデータが世界で続くワクチン由来ポリオのアウトブレイクを食い止めるために WHO の緊急使用リストへの申請に向けた極めて重要な科学的根拠になったわけです。 ああ、なるほど。 そして実際にこのNOPV2 はすでに世界の一部地域で使われ始めています。 ポリ混絶という最終目標の最後のピースを 埋めるための強力なツールがついに手に 入ったと言えるでしょうね。素晴らしい ですね。さて、最後にこの話からあなたに 考えていただきたい問を1つ投げかけたい と思います。今回は既存のワクチンの リスクを遺伝子工学という最端の技術で 精密に取り除くという話でした。この技術 がさらに進歩すれば私たちがこれまで 仕方ない副作用として受け入れてきた他の ワクチンや薬のリスクも同じように精密な 設計によって解決できる未来が来るかも しれません。あなたが考える現代医療に おける必要とも言えるリスクの中でこの アプローチによって解決されるものは何 でしょうか?少し考えてみてください。 大学医学部感染制御学では感染症に関する 研究人材育成啓発活動のためのご寄付をお 巻きしております。詳しくは反大感染制御 学のホームページをご参照ください。皆 さんのご寄付が日本の感染症対策につがり ます。

Safety and immunogenicity of two novel type 2 oral poliovirus vaccine candidates compared with a monovalent type 2 oral poliovirus vaccine in healthy adults: two clinical trials

Citation
The Lancet, 2021; 397: 39–50

論文の要約
本研究は、より遺伝的安定性を高めた2種類の新規型2経口ポリオワクチン候補(novel OPV2-c1, novel OPV2-c2)を、従来のサビン株単価型2 OPV(monovalent OPV2)と比較し、安全性と免疫原性を評価した第2相試験(および単価型2 OPVの歴史的対照第4相試験)である。
対象と方法
健康な成人(18〜50歳)で、既にOPVまたはIPVによる3回以上のポリオ接種歴を有する者を対象とした。
OPV既接種群では、monovalent OPV2またはnovel OPV2(c1またはc2)を1回または2回投与
IPV既接種群では、novel OPV2(c1またはc2)またはプラセボを2回投与
主評価項目は投与28日後の中和抗体によるセロプロテクション率および28日以内の安全性。

結果
安全性:いずれのワクチンも重篤なワクチン関連有害事象はなく、全般に良好な忍容性。発熱・頭痛・筋肉痛などの軽度〜中等度の全身反応が主体。
免疫原性(OPV既接種群):投与前から97%以上が既にセロポジティブで、投与後は全員がセロプロテクションを維持。中和抗体価はmonovalent OPV2と同等かそれ以上。
免疫原性(IPV既接種群):投与前のセロポジティブ率は約90%、投与後は100%に到達。セロコンバージョン率はnovel OPV2-c1で100%、c2で92%。
ウイルス排泄:OPV既接種群では排泄率が低く(最大31%)、IPV既接種群では高かった(約88%)が、いずれも28日以内に停止。
遺伝的安定性:両候補株とも、サビン株で見られる主要弱毒化部位(domain V)の変異・逆戻りは検出されず、遺伝的安定性が高いことが示唆された。

意義
両候補ワクチンは、成人において安全で免疫原性はmonovalent OPV2と同等であり、遺伝的安定性が向上していた。これらの結果は、小児・乳児での臨床評価および緊急使用リスト申請の根拠となった。

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