【感動★総集編】元カノと再婚すると離婚宣言した夫が土壇場で手のひら返し…私が本気で離婚を決めた瞬間、夫が青ざめた理由とは？【感動する話】

【感動★総集編】元カノと再婚すると離婚宣言した夫が土壇場で手のひら返し…私が本気で離婚を決めた瞬間、夫が青ざめた理由とは？【感動する話】

私の名前はカリナ。旦那のは斗と結婚して早や20年になる。私たちはお見合いで知り合った。何度かご飯に行くたびに一緒にいて心地よいと感じるようになった。どうやらそれは彼も同じだったらしく、なんとなく付き合い始め結婚。それなりに好きではあったけど、話に聞く恋愛結婚ほどの情熱はなかった。なぜ私が斗と結婚したのか、それは義両親の存在が大きかった。私の両親は小さい頃に亡くなってしまった。そのため今まで祖父母に育てられてきたのだ。もちろん感謝はしているけど両親に憧れがあるのも事実。こんな私のことを義両親はまるで本当の娘のように可愛がってくれた。色々大変だと思うけど何かあったらすぐに相談してね。家計のことでも料理のことでもアドバイスできるから1人で考え込まなくてもいいのよ。義母は優しく笑いながらそう言ってくれた。今多発する嫁止め問題なんてものをみも感じさせないような人だった。ガリナさん、と結婚してくれて本当にありがとう。私がこんなことを言うのも変な話だが仲良くしてやってほしい。結婚の挨拶をした時に深ぶかと頭を下げた岐阜の姿を忘れることは一生ないだろう。義両親のためにもしっかりしなければいけない。私は身を引き締めて結婚生活に望んでいた。鬼実家付き合いはかなりうまくいってたと思う。それに関しては安心していたのだが問題があるのは斗の方だった。おい、帰ってきて、早々、彼は玄関で大きな声をあげる。お帰りなさい。今ちょうどご飯もできたところだよ。お風呂もすぐに湧くけどどっちにする?そんなのご飯決まってるだろう。俺はお腹が空いてるんだよ。やぼなこと聞かないでくれ。時間の無駄だ。私にカを落ち着けるとは斗はリビングへ向かった。帰る時間を予測して家事を終わらせてご飯を作っているのに悲しい気持ちになる。それにこの前聞いた時はお風呂に入ると言っていたのだ。その日の気分を察することなんてできない。私は専業主婦をしている。元々仕事はしていたのだが結婚を気にやめた。それがは斗の要望だったからだ。俺と結婚したいなら仕事はやめてくれ。嫁さんにも働かせてるなんて思われるのは恥ずかしくてたまらないからな。生活は俺の給料だけでなんとかなる。友働きしている人はそんな気持ちでやってないと思うよ。お前口ご応えするもりか?他の人がどうであれ?俺はそう思うんだよ。 [音楽] [音楽] だから従ってくれ。私の言い分も聞かずには斗は上から押し付けた。はい、わかりましたとしか言えずいいダと従う他ない。幸い私に仕事への熱量はあまりなかった。むしろそれだけと表紙抜けした。それもあっては斗の要求を受け入れることにしたのだ。しかし実際に生活してみるとこのざ家に帰ってきては何かと文句を言う。私なりに頑張ってるつもりだがには伝わっていないようだった。その女のさが少し寂しく感じる。はあ。今日は野菜痛めかよ。俺が人参嫌いなの知っててやってるのか。ただの嫌がらせだろう。栄養バランスの取れた食事したいから作ったんだよ。お昼は忙しいからってコンビニ弁当で済ませてるって前には斗が言ってたじゃない。なんだ俺が仕事で忙しいのが悪いのか。業務を放っていい食事をしろっていうのかよ。誰もそんなこと言ってないじゃん。大きなため息きをつきながらは筒のものをテーブルの上に置いた。そして無言で丁寧に梱包されたそれを開けていく。中から出てきたのはとても高華そうなワインだった。こ、これ何?誰からもらったの? 糸からもらうわけないだろ。俺が自分で買ったんだよ。こんな高級なワイン誰かにあげるなんてもったいなさすぎる。買ったっていきなりすぎじゃ。ちなみにいくらだったの? 大体3万円くらいかな?これでも安くしてもらったんだぜ。また買いに来るから安くしてって店長と交渉してきたんだ。あ、カリナはないからな。当然だろ。何もしてないんだから。これは俺が全部飲む。は斗は嬉しそうにグラスにワインを注ぐ。私はもう言葉を失っていた。毎日どれだけ考えて生活しているか、彼は全く理解していない。偉そうなことばかり言っているが、早の給料はそこまで多くはない。どちらかというと少ないくらいだ。食費や日用品など無駄がないように計算づで買い物をしている。それなのにいきなり3万円もするワインを買ってこられると来月までの調整が狂う。店長と話をしたというのは本当なのか? それ以来は早斗はその店でお酒を買ってくるようになった。義母の影響なのか元々酒好きだったがより拍者がかかったように思う。そして絶対に私には飲ませてくれないのだ。飲みたくてモヤモヤするのではない。夫婦なら楽しみを分かち合うものだろう。なのに阻害され続け不安や焦りを感じるのだ。店長とは斗の妙に親密な関係にも緊張してしまう。しかしこのモヤモヤはすぐに消えていった。何度も同じことをされるにつれては斗に対する気持ちはなくなっていったからだ。無関心とはまさにこのことを言うのだろう。それよりも気になるのは金銭面である。生活がかかっているので無駄遣いはやめて欲しい。は斗がお酒を買うなら働いてもいい?このままだと本当に生活が苦しくては俺が言ったこと忘れたのか?どらきは嫌なんだよ。俺の収入だけでなんとかしろよ。それはそうだけど、今は状況が違うでしょ。は斗がお酒を買ってくるようになったから苦しくなってるんじゃない? 苦しい中やりくりするのがお前の仕事だろ ?それを放棄するなら俺は明日から会社に行かないぞ。困るなら俺に口応えしないでくれ。もうに何を言ってもダメかもしれない。心の底からそう感じた。義両親からは何かあったら遠慮なく相談してと言われている。ただそれでも実の息子のことまでは話しにくい。そんな事連マを抱えながら結婚して3年が経った頃岐阜が体調を崩して入院することになった。とても真面目な岐阜はいつも仕事に励んでいた。年齢を感じさせない働きぶりだった。もしかするとその疲労が溜まっていたのかもしれない。これを受けては斗はこんなことを言い出した。ガリな、日頃からお世話になってるんだから両親にお金の支援をしてくれ。なんか俺がしろとか言ってうるさいんだよ。一生懸命働いてるんだから自分のお金は自分で使ってもいいだろ。でも母さんだけだと大変なのも分かる。だからお前が助けてやってくれ。そう真顔で言ったのだ。確かに義両親には色々と優しくしてもらった。正月やお盆などで集まるのもとても楽しかった。しかし今の私の状況ではどうしようもない。それに普通は覇斗が支援するべきだろう。その言葉を飲み込んで私は言った。その気持ちは分かるけど、うちだって厳しいよ。は斗がお酒をやめてくれるならなんとか支援はできると思うけど。だからそれをなんとかやりくりするのがお前の仕事だろ。何度言わせれば気が済むんだよ。それでも厳しいならパートでもすればいいだろう。少しは頭を使えよ。きつい物言いに普通の人ならショックを受けるかもしれないが私は違った。しろ覇斗など書類上の夫度としか感じていなかったからだ。それにあれだけ働くなと怒らにはいいだなんて。簡単に意見を変えるのかと失望したが両親のために働きたい気持ちがあったので迷わず動することに。 [音楽] おかげ様でビビたるものではあるが仕事もできるようになった。たまに疑実家に行って1人りっきりの義母と話をしたりもした。介護と聞くとかなり大変なイメージがあるかもしれない。しかし不思議と全く区ではなかった。義両親は会うたびにありがとうと感謝の気持ちを伝えてくれる。それだけで私は満足だった。そして料始めてから20年が経った。かなり長い期間パートを続けているので正社員にならないかと何度も声をかけられた。しかしその申し出は全て断っている。なぜなら岐阜の体調が安定していないからだ。ニュータ員を繰り返していたので何かあった時に融通が効くパートという役職が私にはあっていた。は斗は相変わらず高いワインを買って飲んでいる。もうこの頃になると彼に対して注意したりもしなくなっていた。とある準備が整いつつあったからだ。最近は斗は仕事から帰ってくるのが遅い。付き合いがあるからと言ってお酒を飲むことがかなり増えたのだ。帰宅した時にはもうかなり酔っていてそのまま寝る生活が続いている。不人に思った私は先手を打つことにしたのだ。いつものように夜ご飯を作っているとは斗が顔を真っ赤にしながら仕事から帰ってきた。手には何やら髪を持っている。おい、お前の口座から金を盗んでるだろ。明らかに残高が減ってるんだよ。勝手に引き出すとか何を考えてるんだ? 荒ぬ疑いをかけられて私はびっくりする。何言ってるの?通帳はそれぞれ分けて管理しようって決めたでしょ? どこにあるかも知らないのに盗むなんてできないよ。パートしてるからお金に余裕がないわけじゃないし。うるさい。だからなんだよ。減ってるのは事実なんだよ。それに引き出し時間は大体昼だ。お前だけが自由に動ける時間帯じゃないか。やっぱり専業主婦は規制中だな。こんな古速な手を使うなんて信じられん。さっさとこの家から出ていけ。あと離婚届けももらってきたから別れてほしい。お前と一緒にいるなんてもううんざりなんだよ。ふんざりなのは私の方だと心の中でツっコみを入れた。しかしこれは逆にチャンスなのかもしれない。わかりました。それじゃあ出てきますね。お、物分かりがいいな。それだけが絵だもんな。お前 3 日だけ待ってやる。その間に荷物の整理やらませておくんだな。 3日もあれば十分だ。必要なパーツは全部揃う。そうして私の復讐撃がようやく幕を開けた。そしていよいよ話し合いの日。ニヤニヤしながらは言った。心の準備はできたか?俺がいなくなって寂しいだろうが、もう決まったことだからな。お前も承諾したし、今更やり直すなんて言わないでくれよ。誰がそんなこと言うのだろう。さすがにうぼれすぎだ。そう呆れていると玄関のインターホンが鳴る。どうやら街人が来たようだ。私はその人をリビングに連れてきては斗の前に座らせた。それじゃ話し合いを始めましょうか。とりあえず見て欲しいものがあるんだけど。いやいや、ちょっと待てよ。その男は誰だよ。もしかしてお前浮気してたのか? なるほど。だから俺にはいようなことばかりしてたんだな。それなら慰謝料もしっかりもらうから。パートみたいなちっぽケの稼ぎじゃ苦しいかもしれないが頑張れよ。その言葉そっくりそのまま返させてもらうね。そう言いテーブルの上にとある写真を置いた。そこには斗と派手な風貌の女性が手をついでホテルから出てくるところが映っていた。この写真どういうことか説明してくれる?浮気しているのは斗の方でしょう。のことだから何か言い訳をしてくるかと思っていた。しかし彼はなぜか開き直り始めたのだ。だからなんだよ。何が言いたいんだ?浮気されたから私がかわいそうってことか。は斗の挑発的な態度に隣の男性も驚いていた。そもそもお前に魅力がないから浮気されるんだろう。当たり前のことじゃないか。俺は全く悪くないよ。せっかくだから教えてやる。相手はいつもワインを買っていた店の店員だ。最近入ってきた新人なんだけどすごくいい子でさ。優しくて気が聞いて俺がどんなものを買おうと文句を言わない。一緒にいて本当に楽しいんだよね。お前とは大違いだわ。知ってるよ。ちゃんと調べてもらったからね。仕事付き合いで飲んでたっていうのも嘘だったんでしょ。そのお店で浮気相手と仲良くしてたのも分かってるよ。でも随分懐が深いんだね。自分の講座のお金まであげるなんて私には規制中だとか言っといて呆きれるわ。はあ。どういうことだ? そのままの意味だよ。自分の講座の暗証番号まで教えるなんて本当に信頼してたんだね。まあそれがあになったんだろうけど。は斗はおかしくなったのか急に笑い始めた。 [音楽] [音楽] カリナ嘘をつくならもっとマな嘘にしたらどうだ?確かに口座の情報は教えたよ。でもあの子は老費なんてないしお金に困ってないんだよ。そう。これを見てもそんなことが言える。私は追加でもう1枚写真を差し出した。そこには浮気相手がパチンコ店から出てくる姿が映っていた。男性が私の代わりに説明してくれる。この女性なのですが、しょっちゅパチンコ店に出入りしていますよ。 ATM を行ったり来たりしているのも目撃しています。そのたびに封筒を持っているのでお金を下ろしていると考えられるのですがには覇斗の座を使ったんじゃない?お昼頃にこの人を見かけって調査でわかったし。 [音楽] ま、まさかそんなでも俺にはそんなこと言わなかったぞ。そりゃ言わないでしょ。お金を盗んでるんだから。先ほどまでのは斗の勢いはなくなりつつあった。その時さらにインターホンがなる。そこには義母が。挨拶もそこそこにズカズカとリビングへ入っていくと覇斗に向かって叫んだ。あんたこのワインずっと飲んでたの?どこで買ったのよ?早く言いなさい。いきなりなんだよ。母さん。この前渡したワの話か。惜しかっただろ。ちょっと贅沢して4万円するのを買ったんだよ。は斗の話を聞いて義母はフラフラと倒れそうになる。このワインコルクにワイナの夜勤がないじゃない?ちゃんとしたものなら必ず入ってるのよ。だからこのワイン偽物よ。あんた騙されてるのに気づいてる?早くお店に連絡した方がいいと思うけど。義母の話を聞いては斗の顔は真っさになる。つまりあなたはその浮気相手に騙されてたってことだね。ワインも偽物をつまされて通帳からお金も引き出されるとかかわいそう。まあでも私たちはもう赤の他人なんだし関係ないよね。とりあえず浮気した分の慰謝料はきっちんと払ってもらうからね。そ、そんなことはない。俺が裏切られてたってことか。まさかそんな慌ててスマートフォンを取り出し、浮気相手に電話をかける。しかし何度かけても出る気配が全くない。離婚したいんだよね。いいよ。というか私も別れたいから必要事項を書いたら明日すぐに出してくるね。待て。俺が悪かった。本当にすまなかったと思う。許してくれ。もう1度好きになってくれなんて言わないだから。何言ってるの?は斗とやり直す気なんて全くないです。それじゃあ私は出ていきます。今までありがとうございました。後のことはそちらの弁護士の方にお任せします。は弁護士?おい、まだ話は終わないぞ。待ちなさい。は斗。今の話ってどういうこと?あんた浮気したの?ちゃんと説明しなさい。こうしては斗は義母に捕まり全てを白除することになった。ことの天末を聞いた義母は大激怒。は斗とは縁を切ることになったそうだ。そして私は無事彼と離婚することができた。今回の件がきっかけで仕事もやめさせられたようだ。とは本当に全てを失ってしまったのだ。あれからずっと浮気相手を探しているが見つからず騙されたお金は帰ってこないまま。慰謝料の支払いもしなくてはならないのですっかり借金まみれだとかきっとバチが立ったのだろう。一方私はパートから正社員に昇格して働くことにした。もう文句を言う人はいない。自分の時間が増えたこともあり、のびノび過ごしている。は斗と離婚すると義両親との縁が切れてしまうかもしれない。それが少しだけ心残りだった。しかし2人は以前と同じように接してくれた。カリナさんには恩があるからね。複雑かもしれないけどこれからも仲良くしてもらえると嬉しいわ。義母にそう言ってもらえて本当に嬉しかった。最近は岐阜の体調もいい。来週末に義両親とショッピングに行く予定を立てている。今からとても楽しみだ。ちょっといいかな?別に構わないよ。何? どうしてお父さんにはあんなに冷たい態度を取るの?さっきお父さんショック受けて 1人でどっか行っちゃったわよ。母さんは父さんのことが好き? え?ええ、もちろん当たり前でしょ? 僕は父さんに冷たくする理由を言ってもいいけど、きっと母さんは傷つくよ。その覚悟はある? 私は傷ついてもいいから理由を教えてくれる?じゃあ言うよ。父さん多分だけど不倫してるは。息子はいきなり夫が不倫していると言い出した。しかし夫とは夫婦中が悪いわけでもないし、仕事も真面目にしてくれてる。私は息子の言葉が全然信用できなかった。ただ息子のIQは140もある。何の根拠もなしに言っているわけではないだろう。私は息子に詳しい話を聞き、一緒に事実を確認する。結婚から15年。私は10年も不倫をされてきたようだ。しかも夫はおそらくその不倫相手と旅行に行く予定らしい。もしかしてあの時から私10年間も浮気されてたみたい。こうなると夫との関係を検討しないといけない。ふと息子の顔を見ると表情が少し変わっていた。やっぱり母さんは傷ついちゃったね。これは許せないな。父さんを後悔させていい? 息子には考えがあるようだ。私は息子の作戦に乗ることにした。私はエリカ。42歳でどこにでもいる会社員だ。15年前に結婚した3つ年上の夫の信事は営業マ。ちょっと成績は良いものの特別優れた人間というわけでもない。出会いも共通の知人を通して知り合い、ドラマチックな出会いをしたわけでもなければ大恋愛をした上で結婚に至ったということもない。唯一変わったことといえば私たちは授かり込んだ。しかしそれも大して珍しいことではない。私たちは一般的な夫婦のテンプレみたいな存在である。しかしそんなテンプレ夫婦の私たちにも 1 つだけ声を大にして叫び散らかしたいくらいの自慢があった。これはまたすごい点数だなあ。社会なんて 100点じゃないか。学校のテストは塾のテストと比べるとそれほど難しくないからね。それでもすごいじゃない?私が中学生の時なんて頑張って [音楽] 70 点しか取ったことないわ。俺らと比べるのは無意味だろう。息子がテストで点を取ってくるのはいつものことだ。しかし私と夫は息子がテストで良い点を取るたび毎回喜んでいた。息子のハルトは 15歳。そろそろ受験が本格化するので大変な時期になるはずなのだが、私たちは何の心配もしていなかった。息子は本当に私たちの子供なのかと疑ってしまうくらい優秀なのだ。すでに私たちよりも賢いと思う。息子が賢いと判明したのは4歳の時だ。当時の息子は周りの子供たちとよく衝突していた。幼稚園の先生の話では息子の方から友達に話しかけていて気がつくと友達の方が起こり出しているらしい。私はなんで友達を怒らせるようなことを言うのか息子に確認してみた。今日もお友達を怒らせたんだって。どうしていつもお友達を怒らせるようなことを言うの? だって折り紙はまとめて取ってちぎったらノりがすぐに使えるでしょ。教えてあげたらうるさいって言われた。息子が何を言ってるのかよくわからなかったが、どうやら友達にアドバイスをしてあげたようだ。しかしは自分のやりたいようにやると言って喧嘩になったというところだろうか。それからも息子はよく友達と衝突して話を聞いてもよくわからない状況が続いたので、私と夫は息子が発達障害の可能性があるのではと思って病院に相談した。病院では息子の発達を客観的にチェックするため IQテストを行うことになった。その結果を聞いて私と夫は驚く。級は140もありますね。 140ってすごいんですか? 100が基準なのでかなり高いですね。でもハルトはあまり会話が上手じゃないみたいで何を言ってるのか分からないことがあるんですけど。それはハルト君がまだ 4 歳で使える言葉や表現が少ないからでしょう。詳しく理解できてるけど、その伝え方が分からないから重要な言葉だけを並べているのだと思います。さっきハルト君と話しましたけどだっていやだからとか接続士を使っていました。これは自分の中ではちゃんと物事を考えることができ自分なりの結論を持っているということです。でも息子は友達をよく怒らせてるんですが、それは賢い子に見られる特徴でもあるんですよ。ハルト君は頭の回転が早いので周りの子たちよりも先に結果や結論が分かるんです。だから友達にアドバイスしてあげてるんでしょうね。でもハルト君の考えが友達よりも先に進んでしまっているから理解してもらえずに衝突するんでしょう。私たち大人にもあるでしょう。正しいことでも専門的な難しい話をずっとされると何を言っているのかわからなくてイライラしてしまうのと同じですよ。そうか。じゃあ春とは天才だから俺たちの方が理解してあげられてなかったってことか。まあそういう考え方もできるかもしれませんね。でもIQ140と言っても今の時点での話でこれから年齢や発達によって変化することもあるのであまり数字にこだわりすぎないでください。よくうちの子は賢いと思って無理な勉強をさせようとする人もいますのでわかりました。注意します。医者からは子供に期待をかけすぎて負担を与えないように釘を刺された。 140と聞いて嬉しそうにしていた私たちを見て心配になったのだろう。でも子供が賢いと言われて喜ばない親はいないと思う。息子のIQが140もあると分かると今までちょっと変わってると思えた息子の日常の行動が全部納得できるようになった。本を買ってあげるとすぐに次の本を欲しがることがあった。なのかと思ったが、読んだ本はすぐに内容を覚えてしまうので、次の本が欲しくなるようだ。またずっとテレビのリモコンを眺めていたかと思うとポチポチといろんなボタンを押すことがあった。いたずらかと思ったが、リモコンの仕組みが気になったようだ。私は息子のIQの高さにも喜んだが、こうして息子の考えが理解できるようになったことにも喜びを感じた。息子は色々なものに興味を持ち、高い集中力でどんどん知識を吸収していく。医者からは IQは変化することもあると言われたが、息子はずっと賢いままだった。私は息子の明るい未来を想像するだけで幸せな気分になる。しかしこの頃から私の知らないところで暗い未来が迫ってきていた。息子がIQテストを受けた後、夫は今まで以上に仕事に気合いを入れ始めた。遅くまで仕事をするようになり、休日も勉強してくると言って出かけてしまう。仕事を頑張るのは良いのだが、私は急に頑張りすぎではないかと夫を心配した。仕事を頑張るのはいいけど体は大丈夫? ほら、頑張りすぎて体調崩す人って多いじゃない?心配しなくても大丈夫だよ。これからハルトが小学生になれば何かとお金がかかるだろう。塾に行きたいって言うかもしれないし、私立に通わせることになるかもしれないだろう。それにハルトは賢いから頭の出来が良くない俺が親としての異厳を保つためには頑張ってる姿くらい見せておかないとなあ。冗談混じりの言葉が返ってきたことで私は夫が無理をしているわけではないということが分かり安心した。息子が小学生になると使える言葉や表現が増え、会話の内容がよくわからないということはなくなった。なんで授業中にトイレ行くだけでいちいち先生の許可を取らないといけないんだろう。トイレ許可がいるほどのこと。黙って言ったら先生は生徒がどこに行ったのか把握できなくなるでしょう。ああ、なるほど。でもそれなら机にトイレって書いたでも立てればよくない?それならトイレの許可を求めて授業を止める必要もないし、どこに行ったのかも把握できるじゃん。それだとを立ててトイレに行かずにサボる子が出てきそうじゃない?サボって後で苦労するのは本人なんだから放っておけばよくない? そういうわけにはいかないでしょう。何かあったら先生の責任になるんだからね。ルール守らせたりとか責任追ったりとか大人って面倒なんだな。息子は幼稚園の頃と比べると上手に会話ができるようになったが合理的すぎてちょっとドライなところがたまに傷だ。また頭の回転が早すぎて周りの子たちとあまり会わないことも幼稚園からのままである。ただ息子は自分の頭の回転が早いことを自覚していて、なんとか周りに合わせようとはしているようだ。その手段の1つとして息子は小学5年生になると心理学に興味を持ち始めた。心理状況を把握すれば相手に合わせやすくなるという考えなのだろう。もはや小学生らしからぬ考え方でるで社会人が職場での人間関係に悩んだ時の対策のようだ。夫は相変わらず仕事を頑張ってくれている。しかし夫の思惑である息子への異厳を保つという部分はあまりうまくいってない。父さんの仕事って営業でしょ。楽しい。仕事だから楽しいことばかりじゃないかな。でも営業は外を走り回るから会社の顔みたいなもんだ。やりがいはあるぞ。でも外で仕事することが多いからサボる人もいるんでしょ。まあそういう人もいるみたいだなあ。俺はそんなことしないけどな。別に父さんがサボってるなんて言ってないよ。え、ああ、そうだなあ。息子は周りに合わせようと努力する子だ。ドライな部分はあるが、決して人を見下したりもしない。しかしなぜか夫にだけは反応が冷たいような気がする。俺ハルトに嫌われてるのかな? そんなことないと思うわよ。あなたが仕事を頑張ってることを春とは知ってるし。でもお前は俺みたいに冷たい反応したりしないだろう。え、まあ、そうかな。それはあれじゃない?子育てで父親は母親には勝てない的な話。それ言われたらどうしようもないじゃん。夫は父親として定番の悩みを抱えてしまった。息子は合理的な考え方をするので接し方を変えたり物を買ってご機嫌を取ったりなどすれば見かされて逆効果となるだろう。これはもっと仕事を頑張って息子に自分の父親すごいと思わせるしかないと思う。夫の悩みはさておき、息子はどんどん成長していく。小学校を卒業すると地元の中学に進学。今は中学2年生になりそろそろ受験に向けて本格的な準備を始めないといけない時期となってきた。しかし息子のことなので焦る必要はないし心配もしていない。ただ息子は中学2年生ということで四春機に入ったっぽくこれについては心配している。勉強ばっかりしてたらストレスが溜まるだろう。今日は日曜だ。どっか遊びに行くか。勉強は好きでやってるからストレスなんてたまらないよ。むしろそうやって行きたくないところに連れて行かれることの方がストレスなんだけど。そうなのか。そうか。それはすまんな。じゃあ勉強頑張ってくれ。ちなみにどこに連れて行くつもりだったの? え?おあ、美術館とかはどうだ?教科書に載ってる写真じゃなくて美術品の実物を見に行くんだ。いい経験になると思わないか? 父さん、美術館なんて言ったことあるの? ない。でもお前のためになるんじゃないかと思ってなあ。どうだ?興味が湧いてきて行きたくなったか? ちなみにって言ったの聞こえなかった。息子は夫との会話を切り上げるようにしてリビングから去る。リビングに残された夫はまるで失恋したかのように落ち込み、フラフラと [音楽] 1人で家を出て行ってしまった。そばで息子と夫のやり取りを聞いていた私は置き去りにされた夫を見て不便に思う。この3年で息子はさらに夫に対して冷たい反応を取るようになってしまった。これでは少し夫がかわいそうだ。私は夫を助けるべく息子に話を聞くことにした。春と勉強中。ちょっといいかな? 別に構わないよ。何? 私が息子の部屋に行くと勉強の手を止め話をしてくれた。きっと夫なら勉強してるから出て行ってくれと言ったと思う。どうして夫にはそんなにも冷たいのか。どうせ回しに聞いても息子はすぐに私が本当に聞きたいことを察しまうだろう。私は細かい駆け引きはなしにしてストレートに聞くことにした。どうしてお父さんにはあんなに冷たい態度を取るの?さっきお父さんショック受けて 1人でどっか行っちゃったわよ。私の質問に息子は難しい問題を解くような表情になった。息子の次の言葉を待っている間、部屋は静かになり、私は妙な緊張を感じる。しばらくすると息子は難しい表情で話し始めた。母さんは父さんのことが好き?え?ええ、もちろん。私は息子から想定外の質問をされ戸惑う。正直に質問に答えはしたのだが、それを聞くと息子はさらに難しい顔となった。母さんの言葉本当っぽいね。当たり前でしょ。僕は父さんに冷たくする理由を言ってもいいけど、きっと母さんは傷つくよ。その覚悟はある? 何を言ってるの?私は息子の言葉が分からずに混乱した。まるで幼稚園の時の息子と話しているような感覚だ。ただ幼稚園の時の息子はうまく自分の考えが伝えられなかっただけで色々なことを考えていた。きっと今の息子も色々と考え、何かを理解した上で私に問いかけている。そのため理由を聞けば息子の言う通り私は傷つくことになると思う。しかしそれでも息子と夫の関係を改善するために私は理由を聞かないといけない。私は腹に力を入れて覚悟を決めた。私は傷ついてもいいから理由を教えてくれる? その言葉も本当っぽいね。じゃあ言うよ。父さん多分だけど不倫してるはあ。息子はまた想定外の言葉を放ったので私は混乱して固まってしまった。夫が不倫夫婦中が悪いわけでもないし、仕事も真面目にしてくれてる。私は息子の言葉が全然信用できなかった。それはないでしょう。どうしたの?急にそんなこと言い出して。僕もまだ推測の段階だよ。でも父さんいつも嘘ばっかりついているんだ。特に会社とか仕事のことで嘘つくことが多いかな。だから会社の人と不倫してるんじゃないかな。いつもってお父さんがいつ嘘ついたのよ。さっきもついてたよ。美術館に行ったことがないって言ってたけど本当はあると思う。俺称午の時に心理学の本ばっかり読んでただろう。その時に嘘の見抜き方も覚えたんだ。嘘の見抜き方って視線とか声のトーンとかを観察するってやつ。そんなので本当に嘘を見抜けるの?僕が使ってるのはもう少し上等なやつだよ。会話での誘導とか糸が嘘をついた時に瞬間的に現れる反応とか。さっき俺が母さんに質問した時母さんは戸惑ったり覚悟を決めたりしただろう。そういう反応を会話で引き出して殺するんだ。それで称午後の時からずっとお父さんの嘘を見抜いてきたってこと? そう。父さんが初めて嘘ついてるって思ったのは称午後の時に父さんにサボってるって聞いた時だよ。あれはサボってはないけど何かやしいことがある感じだったね。この3年間で父さんがついてきた嘘を整理するとどうしても不倫って結論になるんだ。たださっきも言ったけど父さんの不倫はあくまで推測。それでも僕は父さんが不倫をしてると思ってる。そんな父さんと仲良くできるわけないだろう。いくら息子が賢いと言ってもさすがに人の嘘を簡単に見抜くことはできないと思う。しかし、夫が不倫していると息子が思っているうちは問題は解決しない。私はどうすれば息子が夫と仲良くしてくれるのか頭をひねって考える。父さんが不倫してないって僕が確信できればいいんだよ。ああ、なるほど。どうやら息子は私の心の中が読めるらしい。こうなると嘘を見抜けるのも本当のような気がする。でも不倫してないってどうやって調べるの? 母さんが協力して1つだけ確認して欲しいことがあるんだ。どうしても僕だけではできないことでね。分かった。何をすればいい?不倫について調べたことがあるんだけど、不倫相手とのデートでクレジットカードを使ってればその履歴から分かるんだって。なるほど。でもううちに紙の迷彩は送ってもらってないのよね。お父さんがウェブ迷彩に切り替えたから。そういえば私いつも通帳で確認してるからカードで支払った合計額しか知らなくてお父さんが何にカード使ってるか知らなかったわ。それ履歴を確認されないための上等手段らしいよ。 [音楽] Web迷彩を確認しよう。ちなみに母さんのカードは家族カードってやつ。そうだけど何か問題あるの? いや、その方がいいんだ。家族でも勝手にカードの履歴を見るのは違法らしい。でも家族カードって母さんがカードを使った履歴と父さんがカードを使った履歴が一緒に記載されてるんだろう。だから父さんのカードの履歴が見えるのも仕方ないよね。グレーゾーンオンってやつね。アカウントのID とかパスは分かる?大丈夫。大事なパスはメモしてまとめてあるからそこにあると思う。私はなんだか探偵気分になり、ちょっとウキウキしてきた。を疑うようなことをするが後で事情を話してれば分かってくれるはず。むしろとの関係を改善できるのだから感謝してくれるはずだ。 [音楽] 私は息子と一緒にパソコンでクレジットカードの迷彩を確認した。するとそこには信じられない支払いがいくつもあった。どういうこと?これ。この点名にラブホだよね。1週間か2週間に1回くらいのペースで行ってるなあ。ラブホの前には必ず飲食店の支払いがある。ご飯食べてから言ってるんだ。私は夫が不倫をしていないと思っていたので、頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けた。しかし息子は元々夫が不倫していたと疑っていたので至って冷静なようだ。どうしてあの人が不倫なんて不倫に理由なんてないらしいよ。家庭円満でもする人はするみたい。ちょっといい感じの人がいると曲がさしたなんて言って始まることもあるんだって。だからどうして不倫を始めたとか考えるだけ無駄だよ。理由があったとしても不倫をしていい理由にはならないし不倫をする人の気持ちなんて知る必要もないだろう。それもそうね。でもあの人には不倫のそぶりなんて一切なかったのに。母さん、ドラマとかネット動画の見すぎだよ。不倫の気兆しが分かりやすくあったり、不倫現場を偶然目撃したりすることが現実的にあると思う。不倫してるんだよ。徹底して隠すに決まってるじゃん。実際はこんな感じで発覚した時に想像もしてなかったってことが多いんじゃない?私が夫の不倫にショックを受ける横で息子は冷静にカチカチとWeb名細彩を細かくチェックしていく。履歴は1年くらい前までしか確認できないなあ。いつから始まったんだろう?不倫って期間の長さが重要なんでしょ? あの人は仕事を頑張るって言い出したのはちょうど 10年前ね。もしかしてあの時から私 10年間も浮気されてたみたい。 10年も前のことなのによく覚えてるね。ハルトがIQテストを受けたすぐ後だからよく覚えてるわ。私は夫が不倫していると心の中で認めてしまった。事前に全く気がつかなかった分、いきなり不倫の事実を突きつけられた私のショックは大きい。これなら夫婦喧嘩をしたり服から知らない香水の匂いがしてくれていた方が良かったと思う。こうなると夫との関係を検討しないといけない。ふと息子の顔を見ると今まで冷静だった息子の表情が少し変わっていた。やっぱり母さんは傷ついちゃったね。これは許せないなあ。父さんを後悔させていい? 息子には考えがあるようだ。私は息子の作戦に乗ることにした。夫の不倫が発覚した後、私は何も知らないふりをして生活を続けていた。来週は出張るから。出張は久しぶりね。あるの? 木曜に出て金曜には仕事が終わるけど夜に帰るのは面倒だからもう 1泊して土曜にのんびり帰ってくるわ。木曜日の朝、夫は出張のため家を出た。夫を見送ったので、そろそろ私も家を出ないといけない。じゃあ私も行くわ。おかずは作って冷蔵庫に入れてあるから米くらいは自分で炊けるわよね。あと戸締まりと火の扱いだけには気をつけてね。そんなに心配しなくて大丈夫だって。お母さんの方こそせっかく仕事まで休んだんだからゆっくりしてきな。私は息子に留守番を頼み、キャリーケースの音をガラガラと立てながら出発した。新幹線に乗り予約した温泉旅館に向かう。温泉なんて久しぶりだ。1泊2日と短い旅だが温泉にゆっくり使って日頃の疲れを癒そうと思う。旅館に到着。写真で見るよりもずっと大きくて立派に見える。これは探検したくなる。私は部屋に荷物を置くと旅館の中をスマホで撮影して回った。作りが細かくてすごく綺麗だ。撮影した動画は帰ったら息子に見せてあげよう。ゆっくり温泉にも浸り、美味しい料理も楽しみ。私は満足だ。翌朝私はチェックアウトした。しかしすぐに旅館は出ずにロビーにある椅子に腰かける。しばらく待つと見慣れた顔が見知らぬ女性と現れたので声をかけに行く。あら、こんなところで偶然ね。名所の滝は見に行った。観光はこれからかしら。え、お前なんでここにいるんだ? 夫は期待通りの反応をしてくれた。私は偶然と言ったが、もちろん偶然ではない。ちゃんと夫の不倫現場を狙い打ちしてここにやってきた。 [音楽] Webを確認したのよ。あんたクレジットカードで旅行会社に支払いしたでしょ?その旅行会社に電話したのよ。Web名細を確認した時、息子は旅行会社への支払いがあることに気がついた。会社名が分かったので、私は電話をかけてパンフレットをなくしたので欲しいと伝えた。にパンフレットを取りに行く時はもし夫が不倫相手と一緒に申し込みに行ってたら私が旅行に行く本人ではないとバレるかもしれない。そう思ってヒヤヒヤしたがスタッフの人はたくさんのお客さんを相手にするのでいちいち顔までは覚えていなかったようだ。すんなりとパンフレットをもらうことができの旅行先が判明。また旅行先についてもさりげなく確認しておいた。この料理の写真が止まる旅館のものでしたっけ?いえ、お泊まりになるのはこちらの写真の方ですよ。旅行の日程は出張の日なので特定するのは簡単である。旅行先と日程が分かっていたので私は不倫現場に乗り込んだというわけだ。こちらが不倫相手の方ね。いきなり何を言い出すんだ?出張だって言っただろう。この人は会社の人だ。この反応は息子でなくてもすぐに嘘だと分かる。嘘だと分かると夫が冷静をよって焦っていることもよくわかる。なるほど。息子はこんな感じで夫の嘘を見極めていたのか。そう、会社の人なのね。いつも夫がお世話になっております。失礼ですが、名刺を1 枚いいてもよろしいですか? 夫と不倫相手が顔を見合わせて無言で会話をしている。少しするとしぶしぶながら不倫相手は財布から名刺を取り出して私にくれた。ほら、俺が務めてる会社名と同じだろう。この人は会社の人なんだ。お前の勘違いだって分かっただろう。もう帰れよ。分かったわ。その人は会社の人なのね。でも会社の人なら一緒の部屋に泊まるのはまずいんじゃない? お前なんでそこまで知ってるんだ? 私は笑いをこえながら昨日スマホで撮った動画を夫に見せた。そこには時々夫と不倫相手が一緒にいるところが映っている。また同じ部屋に入っていく様子も取っていた。旅行や同じ部屋に泊まる写真や動画はラブホに入るものと同じで不倫の証拠になるのよね。お前何してるんだ?こんな隠し取りするなんての侵害だ。これは隠し取りじゃないわよ。私はただ1人旅行の記念撮影をしただけよ。そこにあんたが勝手に映り込んできたの。私の旅行動画に文句をつけるなら他の人にも文句つける。ほら、あそこのカップルが写真撮ってる。画格的に私たちが入ってるかも。ほら、俺たちを取るなってごちゃごちゃ言ってきなさいよ。そんなことができるはずもなく、夫は悔しそうに私の顔を睨みつける。今の夫にできるのはそれくらいだろう。これは息子が考えた作戦だ。カードの履歴だけでは不倫の証拠にならないので、私と息子は夫の不倫証拠を得るための作戦を考えた。ただ私が提案した作戦は息子にこごとく却下された。あの人のカに盗長機仕掛けるってのはそれ違法。それに電池も切れるだろう。じゃあ探偵を雇うとか探偵行ってすごくお金がかかるんだよ。 1時間で2万くらいが相場だったかな。ざっくり計算だけど、旅行が3日として 2人が寝てる時以外に張り付いてもらったら1日18時間くらい。1日で36万、 3日で108万。しかも交通費や宿泊費も必要だよ。現実的じゃないって。じゃあ母さん、もういいよ。やっぱりドラマとかネット動画の見すぎ。もっと現実的な方法を考えよう。結局息子が旅行会社に電話して旅行動画で夫の不倫現場を撮影するという作戦を考えてくれた。私は何もできずに恥ずかしい思いをしたのだが、作戦の実行は母さんにしかできない。俺が旅行会社に電話してパンフレットを取りに行くのは変だし、1人で旅館に泊まることもできないからね。だからこれは俺が作戦の立案。母さんが作戦の実行っていう協力プレイだからね。さすがIQ140で心理学も勉強した息子だ。作戦を立てるところから私のメンタルケアまでばっちりである。あんたたちはもう1泊するんでしょう。ごゆっくり。不倫と離婚の件については帰ってきてから話しましょう。私は温泉でリフレッシュし、夫の不倫の証拠まで手に入れたので、気分よく旅行を終えることができた。その後もちろん私と夫は離婚。証拠があるので話はスムーズに進んだ。当然息子は私が引き取ることになり、元夫には慰謝料と養育費を支払ってもらうことになっている。しかし、このままでは元夫と不倫相手がくっつくだけなので復讐完了とはならない。そこで息子は旅行が終わった後のもう1 手をすでに準備していた。俺の読み通り不倫相手は会社の人だったでしょう。だから会社に不倫のことを伝えて2人のことをもうちょっと引っかき回す。なるほど。会社に職場で不倫をしてる人がいるって連絡して2人に処罰してもらうのね。不倫はプライベートのことだから会社は処分できないよ。それに不必要に不倫をばらして回るようなことをすればこっちが名誉既になるよ。もうドラマとネット動画の知識は忘れてよ。ごめん。でもそれならどうするの?不倫相手の名刺はもらってきた? もらってきた。不倫相手に話しかけたり、父さんに相手のことを聞いたりしてないよね。ええ、ハルトの言われた通りにしたわ。それなら僕らは不倫相手のことはこの名刺に書いてあることしかわからないってことだ。そういうことになるわね。これから不倫の慰謝料を請求するのに内容郵便照明ってのを送るんだろう。それって原則自宅に送らないといけないんだ。でも僕らは不倫相手の名前と勤務め先しか知らない。こういう場合は会社に送ってもいいらしいんだ。なるほど。会社に不倫の慰謝料の郵便が届けば職場に不倫の話が広まって職場にいづらくなっちゃうってわけね。正確にはちょっと違うかな。内容郵便証明は他の人が開けられないから内容が不倫に関するものとは誰にも分からない。でも不倫の噂って車内では流れやすいものなんでしょう。きっと2人の職場でもすでに噂が出てると思う。そこに謎の内容郵便証明。しかも父さんは離婚する。あはみんなが勝手に色々なお昼をつけて話を広げてくれるよ。この作戦も息子の読み通りとなった。職場には不倫の噂が広がり、2人は会社にいられなくなって転職した。ただ1つだけ息子が読みを外したことがある。不倫相手も既婚者だったようだ。不倫相手は不倫がバレたことを何とか旦那に隠し通そうとしたのだが、私から慰謝料を請求されたことがきっかけでバレたらしい。不倫相手は旦那から離婚を突きつけられているらしく、2人に慰謝料も請求するつもりのようだ。仕事から生活までズタボロとなった元夫と不倫相手が手を取り合ってこのめちゃくちゃな状況を乗り越えようという気力があるはずもなく結局は喧嘩別れしたようだ。これで10年も何くわぬ顔で私を裏切り続けていた元夫への復讐は終わった。元夫との件が片付きこれまでのことを振り返った私はあることに気がついた。私は息子が作戦を立てているところを見ていたが、最初から何でも知っていたわけではない。分からないことは調べ、知ったことを応用する。知識をたくさん持っているから賢いのではないということを私は息子から学んだ。その息子だが、親が離婚したことにショックを受けるのではと、私は心配した。しかしそれは必要なかったようだ。学生の時から父さんのことでずっとモヤモヤしてたんだ。解決してすっきりしたからこれで勉強に集中できるわ。恐ろしいことに息子はまだまだ勉強の伸び代があるようだ。また今回の件で息子は法律に興味を持った。法律って言葉遊びみたいで面白いんだ。父さんみたいに悪いことした人に反省させられるしね。将来は法律関係の仕事をしたいと言い出した。これは学費がかかりそうだ。私は息子のために仕事を頑張る決意をする。私の名前は大とけ子。私には今日が 20十歳の誕生日という娘マリナがいる。本来ならば夫と3人で来るはずだったが会社の付き合いがあるからと娘2人でお祝いをすることになった。ならば高級レストランで夫のいない寂しさを埋めようとやってきたのだがそこでまさかの光景を間の当たりにしてしまった。誕生日おめでとう。お父さん不在の誕生になっちゃったけど、食後にはケーキも頼んであるからね。ありがとう。ところでお母さん、お父さんのドッペルゲガーがいるわよ。え? 娘の指刺す方向に目を向けると確かに夫大機にそっくりな人がいる。あれってドッペルゲガーというよりはお父さんそのものだよね。確かに似ている。似すぎている。じっと目を凝らして見てみると夫だと思えた。しかし夫と一緒にいるのは女性。私よりもかなり若い。お父さんって会社の付き合いって言ってたよね。 [音楽] そうなんだけど、きっと他にも誰かいるんじゃないかしら。これは自分に言い聞かせた言葉。娘が疑いの目を向けているように私も夫が嬉しそうに話している相手を見てこれはもしやと思っていた。おかげでせっかくの誕生意祝は無言で食事をすることとなってしまった。すると夫と女性の声がかに聞こえてきた。今日は娘さんの誕生だったんでしょ? ああ、そうだよ。いいの?私と一緒にいて。構わないさ。あれの誕生日は今までずっと一緒にいたんだ。別に今日だけのことじゃないんだから。それに俺としては、まゆみと一緒にいる方が楽しいしね。嬉しい。きっと娘さんの誕生日は私と一緒にはいてくれないと思って寂しいと思ってたのよ。でも奥さんには秘密の関係だからわがままは言えないと思って我慢しなくちゃって。まゆみは本当に毛け投げだな。そういうところが可愛くて大好きだよ。大好き。私は大のことを愛いるのに。こっちの俺だって愛しているよ。耳を疑った。これは完全に不倫の関係。もしくは愛にしても裏切りだ。娘を見ているとじっと俯いて夫の話を聞いているらしく唇を強く結んでしまっている。せっかくの誕生日なのに。は思っても出ていく気にはなれなかった。この先どんなことを話すのか、どんな展開になるのか気になるからだ。私たちの関係ってもう 3年になるのよね。ああ、そうだね。いつまでこんな関係でないといけないのかしら。どういうこと? もう分かってるくせに。女はすねたように身をくねらせた。やたらと可愛い子ぶリっこしてくれるじゃない。あの女。お母さんあれって浮気だよね。娘が突然口を開いた。浮気を通り越して不倫だわね。笑ってていいの? こんなところで修を演じることはできないでしょ。そうだけどなんかあんな女に鼻の下伸ばしてるなんて悔しいしキモい。確かにキモいが初詮は男だ。だが浮気にしろ不倫にしろどうせやるなら分からないようにやればいいものを。どうして高級レストランに連れてくるのか。今日は誕生日だから高級レストランでお祝いをすると言ってあったのに。私たちって周りからどんな風に見えるのかしらね。そうだな。年齢からして夫婦だろうな。そうよね。どう見ても夫婦に見えるわよね。きっと若くて可愛い奥さんだと思われてるよ。上手ね。そうやって他の女にも言ってるんじゃないでしょうね。そんなことはないよ。まゆみだけだよ。俺はね、妻と結婚したことを心から失敗したと思っているんだ。20年早く真みに出会えていたらきっと真みを選んでいたと思う。たまたま敬が目の前にいたからあの女を選んだだけなんだ。そんなに失敗したと思うのはどうして?そうだなあ。料理が下手だな。そうなの?ああ、あれは味覚音痴なんだろうな。だから家に帰るのも面倒になるんだよ。選濯してもアイロン 1 つまともにかけられないんだ。嘘。そんな人とよく 20 年も一緒にいたわね。そこは我慢だよ。どうして我慢していたの?それなら私と出会った時に離婚したらよかったのに。それはさ、子供の問題があるからね。やっぱり娘さんのことが大事なのよね。大事だからじゃないさ。娘のマリナは母親そっくりで一緒にいても息義が詰まるくらいだ。でも離婚となれば養育費を払わないとならないだろ。もったいないじゃないか。そうね。まゆみと結婚しながら向こうに養育費を払うのは嫌だろう。ええ、まあね。でもこんな日陰のような立場は嫌だわ。大丈夫だよ。邪魔の子娘がやっと成人したんだ。もう養育費なしで離婚できるんだからな。これで安心して別れることができるんだ。あ、そうよね。あとはまゆみという恋人がいることさえ分からなければ慰謝料も払わずに離婚することができるんだからあと少しの辛抱だよ。嬉しい。結婚式はしなくてもいいけどハネムーンには行きたいわ。どうせなら海外がいいわね。そうだな。嬉しそうに話している2人だが、こっちは全く嬉しくはない。やたらとハートを飛ばしまくっている2人の会話は耳障りにしかならない。できることならこの場で叩きつしたいが、そんなことをすれば自分がピエロになるだけだ。ケーキにしようか。うん。済まない料理はもう終わりだとナイフとフォークが揃えられている。こんなはずじゃなかったのにという後悔が押し寄せる。2人では食べきれないほどのケーキが運ばれ、お誕生日おめでとうございますと店員が声をかけてくれた。それに作り笑いを浮かべケーキがさに盛られた。するとマリナが立ち上がったのだ。どうしたの? お母さん見ててね。そう言ったかと思うと皿のケーキを手に歩き出した。どこへ?なんと娘は夫と愛人のテーブルへと向かったのだ。え、お父さん、今日は会社の人と一緒じゃなかったの? マリナ、誕生は驚き血の毛の引いた夫の顔。なんと不ざな姿だろう。やってるわよ。今日はここでディナーだって言ってあったじゃない。私の誕生日をかげながら祝ために来たのかと思った愛人を連れて。あんまりな、この人はそういうのじゃなくてねえ。お父さんの愛人さん、母の料理はとっても美味しいのよ。お父さんはまずいって言うだろうけど、いつも美味しいお皿を舐めるように綺麗に食べちゃうのよ。お父さんたらお母さんのことが大好きなくせに愛人の前で目を張ってるのね。違うんだよ、マリナ。そうじゃないんだ。お父さんの会社の付き合いって女の人と 2人っきりだったんだね。これは放っておいたら大変なことになりそうだ。そう思った私はマリナの元へと歩いていった。私の姿を見た夫はさらに驚き目を見開いた。こちらの方はあ、あえんのはええや。その誤解しないでくれ。会社の同僚なんだよ。へえ、そうですか。さっきまでの会話とはまるで違う回答。これでは愛人の方は溜まったものではないだろう。私は勝ち誇ったように女を見た。すると女はあれほど妻をこけ下ろしていた夫にイついているようだった。大奥さんとは別れるんでしょう。だったらはっきり言えばいいじゃない。ちょうどいいタイミングだと思わないの? まゆみさん、まだ早いんだよ。あら、まだ早いって何がかしら? あや、そうじゃなくて、奥さんとの結婚は失敗だって言ったじゃない。なんで目の前にしたらそんなにドギまぎするの? そうじゃないんだよ、2 人とも。そうじゃないから落ち着いてくれ。素敵な誕生になったわね。そういった私は娘にテーブルに戻るようにと指示し、本の余裕とばかりにっこりと女に笑顔を向けた。お父さん、お母さんに似てる私ってそんなに嫌だったんだね。さって娘は席に戻ってくると先ほどとは打って変わってケーキを放張り出した。私もそれは同様で、あのままならばケーキすら美味しいとは思わなかっただろう。それがどこかすっきりとして胸の使えが降りたようにケーキを食べることができたところが今度は女の方が面白くないらしくヒステリックな声が聞こえてきた。なんでさっきはっきりと言わなかったの?娘も成人したんだからいつでも別れられるんじゃなかったの?いい加減にしてよ。今日が誕生日というだけでまだタイミングがね、ちょうどいいタイミングだったじゃない。このチャンスを逃したらどうやってチャンスを作るのよ。結婚するって言ったのはあれは嘘だったの? 嘘じゃないよ。嘘じゃないけどそんな話はできないだろう。ほら、せっかくの料理なんだ。食べよう。食欲なんてなくなったわよ。今日ここに奥さんと娘が来るってことあなただって分かっていたんでしょ?それなのになんでここで食事しようって言ったの?それって出会うこともあるって分かっていたのよね。奥さんに別れ話を切り出すためじゃないの? そうじゃないよ。まゆみちゃん機嫌直して。機嫌直してじゃないわよ。あんなに私と結婚するって言ってたのに話が違うじゃない。今まで言っていたことが本当ならなんとかしてよ。分かった。分かったから他のお客さんの迷惑になるからね。本当になんとかしてくれるんでしょうね。ああ、なんとかするから。愛人に詰め寄られた夫はなんとかすると繰り返していた。それを聞きながら私と娘はケーキの美味しさに下ず包みを打っていたのだった。それから1ヶ月後のことだ。夫は意を消したように私の前に離婚届けを広げたのだった。なあにこれ離婚届けには夫のサインがされている。別れる意思を明確にしているように見えた。別れてくれ。ふん。あれだけの場面を見ているのだからこれで別れなければこっちが惨目だ。しかもあれから娘とも話し合っているのだ。そして娘の結論は離婚一択でしょというものだった。お母さんあんなにバカにされてそれでもお父さんと続けるなんてそんなのありえないよ。私は嫌だからね。そりゃ私も同じ気持ちだ。娘が離婚してもいいというのであればいろんな度ない。だから離婚届けを出された今私の答えは簡単だった。いいわよ。そうか。よかった。何が良かったのかアンドの色を浮かべる夫。でも後悔することになるわよ。後悔だってするはずないじゃないか。もうお前も分かっているだろうが。俺には、まゆみという恋人がいるんだ。お前と別れたら結婚するんだから。そう、お好きにどうぞ。私はペンを持つと離婚届けに大とけ子と書いた。大と書くのはこれが最後になる苗字だ。それと浮気していたんだから慰謝料をもらうわよ。ああ、覚悟してるよ。お前の言いなりに払う。大きく出たわね。当たり前だ。俺は社長なんだからな。ふう。そう。お互い地位のある身ですからね。慰謝料はかなり高額になるわよ。脅しのつもりか。そんなことを言っても俺の気持ちは変わらないさ。お脅しなんかじゃないわよ。いくらだ?行ってみろや。2億 2億。当然でしょう。貯金や員報酬を踏まえたらそのくらいはもらわないとね。ま、まあいいだろう。まゆみと一緒になれるんだ。そのくらいはくれてやるさ。夫はそう言うと小ぎって切ろうとした。こぎっては受け取らないわよ。なんでふ当たりになったらこっちが損するからよ。ふ当たりになんかになるか。さあ、それはどうかしらね。世の中何が起こるかなんてわからないんだから。あなたの与貯金と役員報酬をそのままもらうから。それで2億くらいはあるはずよ。確かに。夫の余貯金と役員報酬を私がもらえば夫が処持しているものは現在のタワマンだけとなる。だが、それを夫に残す気もない私はさらに要求を出した。それとこのマンションもね。え、このマンションもか。そりゃそうよ。ここを追い出されたら私たち親子は行くところがなくなるのよ。そんな無慈悲なことをするつもりなの?あなたはあの女のところに行けるんだからいいでしょ。ううん。まあ、個人の資産を取られたところで俺は社長なんだからな。痛くも痒くもないさ。そうよね。まだあなたは社長なんだもの。じゃ、これで決まりだな。ええ、長い間お疲れ様でした。ああ、お前もな。じゃあ俺は荷物の整理をするからな。夫はそう言うと嬉しそうに荷物をまとめ、愛人の元へと走っていった。夫の車が走り去るのを見ながら私は呟いていた。社長ね、その翌日のことだ。夫が会社に行くと社長会認が決定していた。それを知った夫は副社長である私の元へと顔色を変えてやってきた。おい、どういうことなんだ?どうして俺が解認されないとならないんだ。だから後悔すると言ったでしょ。お前は分かってたのかよ。当然よ。なんでだよ。どうして俺がミスなんてしてないのに行だって上がってるはずだ。この会社は私の父が作ったものなのよ。それが何だよ。今は俺が社長だ。そうよね。昨日まではあなたが社長だったわよね。私と離婚するまでは。でもね、マリナの誕生日にあなたに愛人がいると分かって、すぐに会長である私の父に相談したの。そうしたら数日後には取り締まり役が開かれて社長の会認が決まったのよ。こういう時一族経営って楽よね。課長会認なんて簡単に決まるんだから。決まっていたならどうして今まで誰も言わなかったんだよ。あなたが言い出すまで黙っていることにしたのよ。社会的に何もないのに社長を介任したとなったら会社の信用問題になるでしょう。イメージダウンにもつがるかもしれないしね。じゃあ社長がいなくなったら困るのは会社なんだぞ。俺がいなくなればこんな会社はすぐに倒産するに決まってるんだ。大丈夫よ。ご心配には及びません。社長の代理は会長がいることになってるもの。会長が。そう、さすがに私が社長に着くのは不安があるからね。会長に社長になってもらってその下で私が教えてもらうの。そうしていれは私が社長になるってわけ。お前にできるわけないだろ。さあ、それはどうかしらね。他人のあなたにできたんだもの。私にもできると思うわよ。しかも会長をじ々きに教えてもらうんだし。何よりもこの会社を他人のあなたに渡すことはできないというのが一族の考えだから。そんなバカな。俺は今まで会社のために頑張ってきたのに。どんなに頑張っても妻を裏切るような人はだめよね。そういうことを平気でやる人はいずれは会社も裏切るでしょうしね。だからあなたはもう社長じゃないのよ。私物をまとめてさっさと出て行ってください。なんてことだ。はがっくりと肩を落とすと会社を出て行き、その足で愛人の元へと言ったようだった。ところが愛人の元へ行ってみると届いたばかりの封筒を開け真っさになっているまゆがいた。どうしたこれ?今届いたんだけど。大は真みから手紙を受け取るとこれまた驚いた。 3000万だと。なんでこんなのが来るのよ。誰からだよ。あなたの元妻からよ。慰謝料おって書いてあるわ。こんなの私に払えるはずないじゃない。ああ、普通に考えても高すぎるな。なんとかしてよ。分かった。あれに電話するから心配するな。女に格好をつけた大機は私の元へと電話をかけてきた。電話を受けながらきっとかけてくるだろうと思っていた私はやっぱりねと北縁だ。おい、これはどういうことだ?これって言われても何のことかしら?慰謝料だよ。真のところに慰謝料の請求が来てるぞ。ああ、そりゃ行くわよ。何せ人の夫を横取りしたんだもの。のこっ取りって何?浮気が原因の離婚なのに慰謝料を請求されないとでも思っていたの?だって俺から 2億も取ったじゃないか。それはあなたからの慰謝料でしょ。 3000万はあなたの浮気相手への慰謝料請求よ。それにしても高すぎるだろ。そんなことないでしょう。何せ社長の愛人だったんだもの。それなりのものをもらってるはずじゃないの。どうしても現金がないならもらったものを売り払ったらそのくらいの金額はすぐに作れるでしょう。確かに色々プレゼントはしたが、それを金に変えろなんてかわいそうじゃないか。買えたくないなら買えなくてもいいんじゃないの。どうやって3000万を作るかは本人の自由なんだから。私は1つの案を足しただけよ。これもっと安くならないか?あら、社長だったあなたがねるのミットもないわね。でも払えないだろ。払えないものを請求されたって。払う気があれば何とでもするでしょ。人の家庭を壊したんだから当然の結果じゃないの。マリナだってあなたたちのおかげで傷ついてるんだから。それと支払いは一括でお願いね。ちまちま払われたんじゃ。そのうち踏み倒されそうだからなんてやつだ。何とでも言ってよ。別れたいのをずっと我慢していたんでしょうから、今更何と言われようとどうってことないわ。じゃ、そういうことだから。そう言って私は電話を切った。ねえ、どうなったの? 一括で払えって。そんな無理に決まってるじゃない。どうしてはっきり言ってくれないのよ。うん。うん。じゃないわよ。こんなの払うなんてできっこないのに一括でなんて無理に決まってる。まゆみにあげたプレゼントを金に変えればさ。冗談じゃないわよ。欲しいからもらったのよ。しかもあなたからのプレゼントなのに。また買ってあげるからさ。だったらあなたが払ってよ。社長なんだからあなたが払えばいいじゃない。 3000 万くらいどうってことないでしょ。うん。分かったから俺が払うから。その時まゆみのスマホが鳴った。え?誰から?知らないなんだけど。そう言いながら出てみると、まゆみさん大機の元妻よ。え?なんで私の番号を知ってるのよ?そのくらい簡単に調べられるわよ。何せ副社長だもの。副社長だったらこんな慰謝料いらないでしょ。なんでこんなに請求するのよ。それはあなたが私の家庭を壊した大償。それにね、副社長だからこそ金額が大きいのよ。それなりの地位の人を奪ったんだもの当然でしょ。こんなの払えない。払えるとか払えないの話は置いといてくれる?それよりもあなたに教えたいことがあるのよ。何よ?今あなたの隣にいる人ね。その人を会認されたから。え?社長会人?そうだから今は資産0の貧乏人よ。嘘よ。今だって慰謝料の3000万を彼が払ってくれるって言ったんだから。見え張っただけなんじゃないのかしら。そんな信じるか信じないかはどっちでもいいわ。でも教えないのもフェアじゃないでしょ。だから教えてあげたのよ。大期はね、慰謝料 2億を私に払ってるのだから貯金は 0。その他にタワマンを持ってるけどそれも財産分与として私がもらったから。さらに社長会認で今後は無入。飛んだ外れを引き当てたわね。そんな社長だと思ったから今まで耐えてきたのに。残念でした。それだけ言うと電話を切った。どういうことよ。え、何が社長会認ってどういうことよ。それはまゆみとのことがバレて妻が会長に相談したんだよ。あの会社は妻の父親が作った一族経営の会社だから妻を裏切る男を社長に据えておくことはできないって。それで買にということは本当に無一問なわけ? ああ。うん。冗談じゃないわよ。社長じゃなけりゃあんたなんて何の価値もないじゃない。そんなこと言うなよ。俺たちは愛し合ってるだろう。愛があれば何でも乗り越えていけるよ。冗談でしょ。社長だと思ったから結婚しようと思ったのに。貧乏人なんかと誰が結婚するのよ。あんたのようなクズとこの先もやっていこうとは思わないわよ。さっさと出ていってヤクターズ。まゆみはそう言うと慰謝料の請求書大機に押し付けた。これもあんたが払いなさいよね。そう言ってマンションを追い出されたそうだ。徒方にくれた大機は娘に連絡してきた。マリナ父さんだけど。大とおじさんお久しぶりです。マリナ、そりゃないよ。気やすく呼ばないでください。気持ち悪いです。そう言うなよ。お父さんが悪かったよ。父はいません。私の父は私の 20十歳の誕生日に亡くなりました。きついな。な、今度ちゃんと誕生日を祝ってやるから。無一問の貧乏人が何を言ってるんですか? え、知ってるの? 社長介でございます。そうか。それも知ってるのか?あのさ、お母さんはいるか?仕事してるんだからいるわけないでしょ。そうだよな。お父さんはあのと別れたんだよ。捨てられたの間違いじゃないんですか? お、ま、そうなんだが。そんなことだと思った。え、どうして? お父さんが社長だから付き合っていただけでしょ。お金が欲しかっただけの泡ず連れよ。そんなことにも気がつかないですっかり上がっちゃってみっともない。しかもお母さんの悪口を言うとか信じられないわよ。ごめん。悪かったと思ってるよ。そこでさ、お父さんは気がついたんだよ。やっぱりお母さんが 1番だって。気がついた。ああ、そうなんだよ。だからお母さんとやり直したいんだ。それ気がついたんじゃなくて愛人に捨てられて社長も会されて困り果てた末のことじゃないの。それでお母さんに助けて欲しいだけでしょ。そう、そんなことはないよ。お父さんはお母さんを愛してるんだ。あっちにも同じようなこと言ってたよね。そんなに軽々しく愛なんて言葉を使ってると誰にも信じてもらえなくなるわよ。まナ、そんなこと言わずにさ、また 3 人で暮らせるようにお母さんに取り持ってくれよ。お断り。自業自得なんだから。諦めることですね、王じさん。愛人に捨てられ、娘にまで捨てられた大機は行く当てを失ってしまったのだった。その後社長を介認された大機は愛人に捨てられた上に多額の慰謝料を押し付けられ、住むところまで失ってしまった。そのためなんとか見つけたのが隙間風のボロボロのパートだった。 [音楽] なんとか一括で慰謝料の3000万を払おうと手を出したのが消費者金融だったが社長だったことが邪魔をして就職も決まらなかった。やっと決まったのが清掃員のパート。それだけでは到底生活できないと思った大機は夜はコンビニのバイト、早朝は新聞配達と走り回ることとなった。それでもバイト台はスズメの涙で借金を返済すると手元に残るのは食べていくのがやっとの金額なのだとか。あまりの苦しさに私に連絡してきた大機は何をちまったのか復縁を迫ってきた。だが娘から電話があったことを聞いていた私はしっかり断った。そんなこと言うなよ。社長介認されて慰謝料を払うために作った借金返済に追われて本当に大変なんだよ。自業自得でしょ。お前があんな高い慰謝料を請求するからじゃないか。文句があるなら過去の自分に言ってくれる。家庭を壊されたんだから当然の報いだって思うけどね。まあ頼むよ。もう一度やり直そうよ。あなたを愛してくれる女性を探してください。私はあなたへの愛なんて米粒1粒ほどもないのよ。そう言ってブロックした。それから連絡はなく、ニュースに大機の名前が乗らないところを見るとなんとか生きていると思われる。私はと言うと近い将来社長の椅子に座るべく頑張っているところだ。娘も大学を卒業したらこの会社に就職することになっている。いつの日か娘と一緒に働ける日を楽しみに今日も充実した日々を過ごしている。私は裕子会社員。友働きで家事をこなす 30歳の専業主婦。同じく会社員の夫サトは6歳年上。子供がいない私たち夫婦は地区30年の男事前でお金はそんなにないけれど日々平和に暮らしている。私もいい年だしそろそろ子供が欲しい。優しい性格の夫は子供が生まれてもいいパパになるだろうと思っていたのだがそんな夫の様子が変わってしまったように思えてきた今日この頃。先日の仕事中夫から突然のメッセージがあってそろそろ連絡があると思うんだけど母さん今日家に来るからね。え、今日って何時?聞いてないんだけど。そうだっけ?明日子休みだろ。だから来るんだ。お試しって感じで。来月から一緒に住むからさ。ええ?どういうこと? なんかさ、最近母さんちょっと調子悪いみたいでさ、 1 人暮らし不安みたいで兄貴のとこか俺のとこで一緒に暮らしたいんだって。夫の話についていけず、私は困惑して固まってしまった。 [音楽] [音楽] 兄貴のとこ子供小さいからお姉さん大変だからね。うちで預かることになったんだ。そんなわけで今日はひとまずお試しで来てもらうから。夕方電話かかってくるから迎えに行ってね。じゃ、そういうことでそのまま音信不通になる夫。夫が何の相談もなくこんな重大なことを勝手に決めたことに驚いた。しかもそれをメッセージで伝えてくるとは。その後私は慌てて今日の業務をこなし、定時で走って代謝したのだった。結局夫は週末出張で家にはおらず、お母さんと2人で過ごした。夫とはすれ違い状態で同居の話もできずじじまい。義母はとても優しくて私が尊敬する女性だ。だから同居や介護が嫌だとは思わない。でも私にも仕事がある。お母さんも今は調子が悪いくらいで大丈夫と言ってくれているけど、介護が必要となったら何よりうちの地区30年の団地が問題だ。古い団地な上狭いしお母さんのための部屋が作れない。経済的にも不安がある。夫の給与だけではやっていけないからこその友働きなのに。モヤモヤしたまま週が開けいつもの日常が戻ってきた。色々と気になることが多く悩んだ末義兄に連絡を取ることにしたのだが予想外の返事が帰ってきた。実は夫が義母を預かりたいと申し出ていたらしい。義兄が言うには私も同意の上と聞いていたとのこと。その夜帰宅した夫を問い詰め事実を確認することにした。お兄さんから聞いたけどサトがお母さんを預かるるって言ったらしいじゃない。え? 何?勝手に兄貴に連絡してるんだよ。いや、聞くでしょ、普通。お兄さんの家の方が広いし、経済力だって上なんだから、お母さんにとって快適なのはお兄さんの家じゃない。はあ。お袋と住むのがそんなに嫌なのか。そうじゃないよ。問題はそこじゃない。相談もないし、お兄さんに私が同意してるとか嘘までついてなんで何考えてるの?俺の親のことなんだから別にいいだろ。一緒に住みたいと思って何が悪いんだ? お母さんの介護するからって。お兄さんから援助金もらってるんでしょ?それはどうしたの?聞いてないけど。私が続けて問い詰めたので夫は少し同揺している。あ、なんで言ったんだよ。聞いたのか?それはだな。除金貯金だよ。ほら、俺の稼ぎじゃマイホームなんて夢のまた夢だからさ。だから兄貴にちょっと援助してもらおうとね。夫が義母を預かるのはお金が目的だったのだ。 [音楽] [音楽] 呆きれて固まる私に夫は開き直ってこう言った。家族のためなんだからさ。マイホームがあれば母さんと同居も介護もできるだろう。母さんだって安心だろうし、それに俺たちだって子供が生まれたら色々かかるんだぞ。マイホームは兄貴から少し援助してもらって、子供の教育費くらいならお前の給料で行けるだろう。俺らもいい年なんだし頼れるところはお互い様ってことだ。そういうわけだからね。同居しよう。夫は自分の稼ぎを汚したくないのだろうか。家族の問題なのに全て他人任せ。そもそも夫には老費癖があり、結婚を私に駆け付けると言ってきたほど少ない給料から貯金するなんてできっこないと本人が言っていた。それを今更区面しようなんておかしな話だ。マイホームや子供の話なんて夢のまた夢なんて思っていたくらい。ということで明日も大阪出長で朝早いので寝るわ。おやすみ。そう、一方的に言って部屋に行ってしまった夫。家族のためという夫の言葉を信じるしかないと思いつつも、夫の態度に違和感を覚えた。そしてそのまま話は終わってしまったのだった。結局悩んだ末、夫に押し切られる形で義母との同居が決まった。そして私の同居生活がスタートした。結局私は会社をやめパートタイマーとして働くことに。同居を始めた頃は元気だった義母が体調を崩したからだ。同居後すぐ義母は病院に通い始めたが徐々に弱々わしくなり家で寝ていることが増えた。心配した義兄から義母を預かると言ってもらったが義兄に頼りっぱなしなわけにはいかない。それに義母の精神状態を考えてもまた住まいが変わるのは良くないと判断した。義母は優しい人だから今も私に気を使ってくれているのが分かる。そんなわけで義兄には大丈夫と返事をし、うちで義母の介護をすることにしたのだ。夫はと言うと休日は出張と言って出かけるばかりで介護は私に任せきり、義母の様子を気遣うことすらしない夫に苛立ち、夫婦減価が耐えない毎日になっていた。半年後、義母ががと宣告され緊急入院事態は急変した。さらに私の妊娠3ヶ月が判明。私にとって念願の我が子は嬉しいのだが、こんな時にと複雑な心境になった。でもこの報告によって夫との絆が深まるように思えて夫婦仲が良くなると明るい未来を想像していたのだ。しかしふと現実に戻り経済的な不安が押し寄せてきた。私は我が家の貯金総額が気になり出し、これからかかる義母の入院費や出産費用で頭がいっぱいになったのだ。そこで夫の預金額を確かめに引き出しを分けると相変わらずぐちゃぐちゃになった請求書が詰め込まれていた。経費生産で提出するために取っているであろうETC の支払い明彩や宿泊費、破れかけているその請求書をまとめていたら書かれている内容が気になった。大阪出長と言って出かけたはずが目的地が違うのだ。何度も確認したが日付は合っている。何枚もある請求所の目的地の全てが大阪ではない。そして最後に1冊の通帳を発見した義兄からの振り込み記録と夫が引き出したと思われる出勤記録。残高ほぼなし。私はその瞬間この勘は当たりだ。そう確信した。そして怒りに震えながら即座に行動。私は探偵を雇った。浮気調査の結果がすぐに出た。ズボらな夫のことだ。気づかれていないと思っているだろうと予測はしていたが、出張として不倫旅行を繰り返す夫の行動は全く隠されていなかったのだ。その夜が寝たのを見計、夫のスマホを見てみることに。やはり不倫相手との会話がメッセージアプリにそのまま残っていたのだった。この前の週末も楽しかった。旅行もご反もただにしてくれてありがとう。会社の経費ってありがたいよね。次はどこがいいかな?考えとくね。楽しみ。不倫旅行のために経費の使い込みって呆れて絶したがそうしていられないと我に帰り2人の会話履歴を全て記録。この後どうなるか見ていろと復讐を決めたのだった。調べた夫の浮気相手は同じ会社の事務か勤務2人で会社の経費を使い込み不倫していたのだ。これで相手も判明、証拠も揃ったところで私はいよいよ行動に移すことに。夫の態度だけではなく罪悪感のない堂々とした行動に愛情のかけらも残っていない私。態度が急変した状態で問い詰めた。これ誰?どういう関係?2人で仲ムつまじく旅行に出かける2人の写真を見せながらさらに続ける。さっさと質問に答えなさいよか。会社の人だな。仕事中かな? 会社の人と仕事中にイチャイチャするわけないでしょ。どういう関係よ。な、なんでそんなに怒ってるんだよ。バレてないと思ってたら甘いのよ。ごまかしたら社会的にも精神的にも再起不能にしてやるから本当のことを言いなさい。不倫相手です。隠れてこそこそと浮気なんて。いや、あの、ごめん。本気なんだ。浮気じゃなくなったんだ。本気で好きだから離婚してください。 [音楽] と下座して告白する夫。それを日やかに眺めながら私は答えた。離婚はあんたが全て原因。こっちは全部調べてあるの。本気ならちゃんと責任を取る覚悟はできてるんでしょうね。それでも離婚でいいんでしょう。 [音楽] 分かってる。俺が全部悪い。必ず全ての責任を取る。だから離婚してくれ。私はこの時のために用意した離婚届けを出した。私のランはすでに記入してある離婚届けだ。向かい合って座り、その場で夫にサインを要求。書面を完成させ、そのまま追い出したのだった。もちろんこの時の一部指重は録音済み。完全な証拠が揃った瞬間だった。翌日、義母に一部支重を報告するため病院へ。私の妊娠を喜んでくれた一方で泣きながら謝罪させてしまうほどだった。何度も何度も謝られ頭を下げる義母。こんな優しい人を泣かせる元夫が許せない。そう思っていると義母が私にあるものを手渡してきた。これをあなたに託すわ。頼ってしまって本当に申し訳ないのだけれど。でもあなたしかいないから許して。生まれてくる孫のためにもバカな息子に教えてやってほしいの。家族の大切さを。義母の言葉を聞き、手渡されたあるものを握りしめ、私は元夫へのさらなる復讐を決意した。半年後、私は無事を出産した。孫を抱きながら義母は涙を流し喜び、それから間もなく元夫は義母の葬儀に裂しなかった。これまでのことで算列できるわけがないと思いながらも許せなかった。育ててくれた恩を忘れた元夫。義母の意思。これだけは何が何でもやり遂げる。私は復讐を開始した。しばらくして元夫からすぐに連絡が来た。どういうことだよ。偉そうな口聞かないで。ちゃんと受け取ったみたいね。子供ってなんだよ。聞いてない。教育費ってはあ焦ってわめく夫に冷静に説明する。嘘だと思ってるの?DNA鑑定も済ませているの。あんたの息子だと証明されてるのよ。だから息子に養育費払う必要があるの。 DNA金欲しさってことか。ふざけるな。そんな女だったのか。不倫のためにお母さん預かって介護費だってお兄さんからお金取ってたくせに。う、うるさい。しかも遺産渡さないってどういうことだ? まだ状況が飲み込めていない元夫。お母さんが私に託した遺言症。そこに書かれてた。あんたに遺産は渡さないって。そんな反論することもできなくなった夫に私は畳みかける。どんなことでもすると責任を取ると言ったんだから当然責任取ってもらうから。 [音楽] お母さんの葬儀代、お兄さんから削取した介護費、離婚の慰謝料、息子の20年分の養育費、総額1300万と共有財産2/3 を今すぐ支払ってそ、そんなの俺の給料で払えるわけないだろう。知ってるくせに俺の給料安いこと。ふん。じゃ会社に使い込みばらすわ。証拠もあるしね。な、何のことだよ。知ってるのよ。会社の経費使い込んで不倫旅行してたこと。や、やめてくれ。そんなことしたら首になる。俺生きていけないじゃないか。遺産はないし。慰謝料と養育費請求されてるのに。じゃあ支払うしかないじゃない。わ、分かった。支払う。支払うから会社にだけは言わないでくれ。今週よ。今週中に全額支払いがなかったら会社にばらすから。なんとかなんとかするから。全部責任取るって言ったこと守りなさいよ。録音して全部取ってるから。なんだってそこまでするか? するでしょ。それだけのことをしたんだからまだ分からないの?分かった。支払うから。そう言って電話を切る元夫、こちらに全ての証拠があると観念した様子。さすがに焦ったのだろう。元夫はすぐに全額を支払ってきたのだった。 [音楽] それからほどなくして元夫から慌てた様子で連絡が助けてくれ。何言ってるの?本気の彼女と幸せに暮らしてるんでしょ? それが経費横が会社にバレて俺たち首になったんだ。私がばらしたんだけどねと心でつぶやきながら元夫の話を聞いていた。それで私に何のよう? お前金あるじゃないか。少しでいいんだ。 [音楽] 次の仕事見つかるまで援助してほしい。図々C にもほどがある。離婚した以上もう関係ない。それすら分からないのかとどうかしていると本気で思った。頼む。兄貴にも断られた。頼れるのお前しかいないんだ。義兄系は介護費の使い道が不倫だったことに本気で起こっていた。家族のためだと援助してくれていたのだから当然である。その義兄が元夫を許すはずがない。しかもまだ許されるような努力を何もしていないのだから断られて当然だ。家族を内がし代にしておいて誰かに頼ろうなんて虫が良すぎる。自力で頑張るわ。元夫が謝りながらはめいていたがそれを聞くこともなく電話を切った。自らが招いたことなのだから事後自得だ。これほどの窮地に追い込まれているのに何の努力もせず簡単に元嫁を頼るのか。離婚して欲しいと言ったのはそっちだろう。さらに許せないのは相手の女性。実は元夫の不倫相手は既婚者で単心不妊中の夫がいたのだ。幸い子供はいない。どうやら元夫はそのことを知らない様子。不倫相手は自分の夫が単心不妊なのをいいことに新婚ごっこをしているのだ。例え元夫がこのまま無職であったとしても何くわぬ顔をして自分の夫のところに戻るに違いない。その程度の関係性だろう。2人のことを本当に許せないと思うのは家族への愛のなさだ。これだけは当人たちに任せることだと思っていたが、やはりそれではダメなよう。私は最終手段に出た。私は単心不妊中の不倫相手の夫に2人の関係を知らせた。当然相手の夫は激怒。離婚となるのは目に見えていた。どうにかできないかと私に連絡をしてきたので事情を話し私が担当してもらった弁護士を紹介。離婚訴訟と慰謝料請求をすることになった。元夫は真実を聞かされ愕然としていたらしい。不倫相手は最後まで悪がきをしていたが、嫁のために1人頑張る夫が許すはずもなく結局離婚。慰謝料の支払いを命じられた。結局2人は逃げることもできずさらなる借金地獄に落ちたのだった。よく晴れた気持ちのいい午後。息子と共に過ごす楽しい一時。家族といられる幸せを噛しめながら私は毎日平和に暮らしている。実は今実家で暮らしているのだ。両親が受け入れてくれて孫を可愛がってくれているし、それを受けて息子もスクスク育っている。両親の協力のおかげで私は仕事を見つけ息子のためにまた正社員として働き始めた。さらに子育てに理解のある社長と会社の人たちの協力もあり、感謝する毎日だ。仕事もコツコツ頑張ってきたことが身を結び、全職よりいい体遇でやる気満々。充実した日々を送っているのだ。あの後、元夫たちがどうなったかは知らない。もう関係のない人たちだから。人に感謝することも忘れ自分たちの欲に走ってしまった彼ら。私はあの時義母が教えてやってと言っていたことは感謝だと受け取った。私たちは常に誰かに支えられて生きている。それがどんなに小さなことであっても見落とさず気づくべきだ。ありがとうと言えることに何より感謝し、毎日丁寧に生きること。義母の意思を告げたのだろうか。いや、あの人たちに分からなくてもいい。ここからは義母の意思を息子に伝えられるよう私自身が実践すればいいだけ。か義母に自信を持って報告できるように今日も1日頑張ろうと思う。その人とはどういう関係なの?そう問いかける私に夫はニヤニヤしながら答えた。ああ、彼女。彼女は俺の最婚相手だけど。最婚相手?しかも今妊娠してるんだ。お前不妊だし嬉しいだろ。生まれたら子供の面倒を見させてやるよ。私を馬鹿にするかのように心ない言葉をぶつける夫。浮気相手は勝ち誇った笑を浮かべ、見せつけるようにお腹を撫でている。子供の面倒を見させてやる。一体どんな神経でそんなことが言えるの?目の前の彼らに体がわと震える。ここまで言われて黙っていられるわけがない。許さない。こうなったら最悪の結末をあんたたちに用意してあげるわ。私の名前は名雲30歳。大学で幼児教育を先行していたこともあり、今は公立の保育所に務めている。夫の高一とは結婚して2 年。本来なら結婚生活にもなれ幸せに暮らしているところだが、私たち夫婦にはすでに気裂が入っていた。理由は他でもない子供ができないことにあった。結婚後、夫婦の営みも普通に行ってきた。だが私は今まで1度も妊娠できていない。友人や同僚が結婚し、妊娠出産を済ませていく中、私だけが1人取り残されたような気分になる。私がいつまで立っても妊娠しないので最近は夫も協力しなくなった。それなのに義両親からはまだ孫は見れないのかと最速の連絡が来る。この日も仕事を終えてスマホを確認すると義母からの着信が13件も入っていた。ふーっと息を吐き出し折り返すとすぐに義母が電話に応じた。もしもしかさん。何度もかけたのにどうして電話に出ないのよ。すみません。お母さん。私今仕事が終わったところでして、そうやってすぐ言い訳をするのね。いつになったら仕事をやめるの?あの、お母さんいつも言ってますが仕事をやめるつもりは?あのね、そんなんだから子供 1人も満足に妊娠できないんじゃないの? Sirリ滅烈な義母の発言に思わずはいと聞き返してしまう。それ以上言葉が出ない私に彼女はダラダラと続けた。何度も言ってるでしょ。仕事をやめて家庭に入りなさいって。それが本来嫁としてあるべき姿よ。ですから、今はそういう時代ではちゃんと家庭に入ればすぐに妊娠できるわよ。でもあなたは家庭をないにして仕事ばかり続けている。だから未だに妊娠できないのよ。お母さん、それは違います。仕事と子供は関係ない。ああ、もう口だけは達しなのね。高一ってばどうしてこんな生意きなこと結婚したのかしら。義母は何やらよくわからないことを怒り散らし、一方的に電話を切った。槍り場のない大きなため息が冷たい空気に溶けていった。帰宅するも案の上夫の姿はない。高一は子供ができないことを私のせいにし、半年ほど前から自分の好きなように生活していた。仕事終わりは飲みに行ったり、どこかへ出かけたまま止まっていったり。私が連絡してもすぐに返事が来ることはない。ここのところ夫婦で食事も取っておらず作り置きの料理を1人で消費する日々。幸せな結婚とは言えない今の生活にじわじわと限界が近づいていた。そんなある日のこと風呂から上がると珍しく夫の姿があった。お帰りと声をかけるも相変わらず反応はない。夫はこちらへ顔を向けずおむに口を開いた。ビールとつまみさっさと用意しろよ。え、それくらいは自分ではこっちは仕事で疲れて帰ってきてんだよ。俺の許可なく先に風呂まで入ったくせに口応えすんな。許可なくって連絡しても返事をくれないのはそっちでしょ。ご飯やお風呂だって返事をくれれば帰ってくるまで待ってたのに。私の言葉に夫はちっと大きく下味すると苛だった様子で立ち上がり、乱暴に冷蔵庫からビールを取り出した。お苦しい空気が漂う中、先に口を開いたのは高一だった。今日母さんから電話があった。孫はまだかって。この前私にも電話が来たよ。仕事をやめて家庭に入れって。お前に日があるのになんで俺まで孫の要求をされなきゃならないんだよ。何それ?私の日って何?妊娠できないのだってどっちに原因があるかなんてわからないじゃない。そんなのお前に原因があるに決まってんだろ。不妊なんて大体は女の問題なんだから。そんなの分からないでしょ。勝手に決めないでよ。は、分かりきってるだろ。不妊は女の問題。 [音楽] つまりお前自身の問題だ。そんな子供ができない原因を夫は全て私のせいだと思っている。私に不妊因があるかどうかすら定かではないのに。一方的に責められるこの状況が苦痛で仕方なかった。それから [音楽] 1 週間後、私は不人の原因を確かめるく隣町ちの夫人家へ向かった。不妊の検査というのは想像よりもずっと大掛かりなもので全てを終えるのに約2 ヶ月はかかるという。一通りの説明を聞き終えた私は木晴らしにデパートで買い物することにした。夕飯を作るのが面倒だったので地下の相材コーナーを物拭していると叶えと声をかけられた。振り返るとそこには父方の従子である正の姿があった。数年ぶりの再開に思わず笑顔になってしまう。えわ、正斗君、なんでこんなところに?叶えこそ。いやあ、久しぶり。元気だったか?うん。私は元気よ。ああ、でもやっぱ元気じゃないかも。 [音楽] え?どうしたんだよ。いつもの私なら人前でこんな風に弱ねを吐くことはなかっただろう。 [音楽] だがこの時は不人家からの帰りだったせいもあり疲れがどっと出ていた。今にも泣きそうな私を見て正斗が近くの喫茶店へと連れて行ってくれた。落ち着いたか? 注文を得て人息つくと同時に何があったんだと正斗が訪ねてくる。そんな彼に私はゆっくりと話し始めた。実はね、旦那うまくいってないんだ。え、そうだったのか。早くに結婚したからてっきり幸せなんだと。最初はね。でも結婚してもう [音楽] 2 年が経つのに子供ができなくてそのことで夫と喧嘩するしの母には孫はまだかと言われて。マジか。それはきついな。今日もね、実は近くの夫婦人家に行ってたの。 [音楽] 子供ができない原因はお前にあると夫に言われたから一応検査しようと思って。そっか。金も色々辛いんだな。正斗の優しい言葉にじわじわと涙が込み上げてくる。こんな風に結婚生活の辛さを誰かに打ち明けられたことが嬉しくて仕方なかった。注文していたコーヒーが届き、正斗がカップに口をつける。それをゆっくり飲み込むと、彼は困った顔で話し始めた。いや、実はさ、俺も今的にすっごいきつくて、え、正斗君も何かあったの?彼女っていうか婚約者がいなくなったんだ。え?こ、婚約者がいなくなった? 正斗の言う意味が分からず、反射的に同じ言葉を繰り返してしまう。彼はうつなめでわけわかんないだろうと無理やり笑顔を見せた。俺も未だに受け入れられないんだ。巨つもりで彼女に200万渡してた。それなのに急にいなくなったんだよ。もうやっていけないってメッセージだけ残してさ。何それ?じゃ、その200万丸ご取られちゃったってこと。式場に直接振り込むっていう彼女の言葉を飲みにしてたんだ。俺もバカだったよ。幸せすぎたせいで現実がよく見えてなかった。正斗君でもすげえ自慢の彼女だったんだぜ。可愛くて優しくてまさかこんな形で裏切られるとは思わなかったよ。正斗がスマホ画面を私に向ける。そこに移っていたのは幸せそうに微笑えむ正斗と女性の姿だった。この人が正斗君の婚約者。ああ、みさって言うんだ。可愛いだろ。本当ね。背が小さくて可愛らしい。こんな人が結婚詐欺みたいなことをするなんて。もし見つけたら絶対にあの [音楽] 200 万を取り返してやる。せめての復讐としてね。 [音楽] そっか。見つかるといいね。ああ、聞いてくれてありがとうかな。え?うん。こちらこそ。正斗君のおかげで少し気持ちが楽になったよ。 [音楽] 1時間ほどたいのない話をし、私たちは別れた。こんな形で従子に遭遇するとは思っていなかったが、おかげで私の気持ちは少しだけ軽くなっていた。不妊検査を終えてから2ヶ月後、私は結果を聞くため不人会へ出向いた。すると驚くことに私に原因はなかったことが判明した。検査結果を何度見ても記載内容は変わらない。確かに私は不妊ではない。よかった。私の体にはなかったんだ。相手との相性やタイミングなどでも妊娠は大きく左右されるが、それでも私自身に原因がないと分かっただけでどん底から救われたような気持ちになった。結果も分かったことだし、今日はちゃんと高一に自分の気持ちを伝えよう。親になるために 2人でまた頑張るんだ。私は夫と話し合いの場を設けるため話したいことがあるのと高一にメッセージを送った。すると珍らしくすぐに返事が送られてきた。俺も大事な話がある。彼の言う大事な話とはひょっとして離婚かもしれない。だがそれでも私は自分が不妊でないことを伝えできることなら再構築したいと思っていた。そう。この時までは数時間後、私の気持ちは一瞬にして打ち砕かれる。帰宅した夫が1人の女性を連れていたのだ。その女性のお腹はふっくらとしており、妊娠中であることが分かる。さらに驚いたのはその人物に見覚えがあったことだ。同揺する中、震える声で私は尋ねた。おち、その人とは一体どういう関係なの?そう問いかけると夫はニヤニヤしながら答えた。はあ、彼女。彼女は俺の最高相手だけど。最高相手? しかも今妊娠してるんだ。お前不妊だし嬉しいだろ。生まれたら面倒見させてやるよ。私を馬鹿にするかのように心ない言葉をぶつける夫。 [音楽] 浮気相手の女性は勝ち誇った笑ミを浮かべ、見せつけるようにお腹を撫でている。私は夫に納得できる説明を求めた。どういうこと?ずっと浮気してたってこと ?今気づいたのかよ。お前って本当鈍いよな。もう彼女との関係1年ほど続いてるんだぜ。そんなに信じられない。気づかないお前が悪いんだろ。離婚してすぐに出ていけっていうのも不便だしばらくはここに置いてやるよ。は、さっきも言ったろ。子供の面倒を見させてやるって。お前は保育士だし、俺たちの子供の世話をさせてやる。ありがたく思うよ。その時だった。わずかに残っていた夫への愛情が憎しみに変わったのは信じられない。結婚してるのに浮気相手を妊娠させるなんて。こうなったら徹底的に追い詰めて地獄に叩き落としてやる。復讐を決意した私はわなと震える体を抑え廊下に出てある人物に電話をかけた。呼吸を整えリビングに戻る。私の姿を見た夫は気持ちの悪い笑を浮かべて口を開いた。どうするんだ? 何が離婚した後のこと?さっきも言ったろ?まあ行く当てもないだろうし。ヘビーシッターとしてお前を雇ってやっても余裕釈々な表情で馬鹿げたことを言い出す夫に思わず吹き出してしまうな。何がおかしい?立つ様子の彼に私は皮肉をたっぷり込めていった。 [音楽] やっぱり何も知らないのね。は、大丈夫。もうすぐ分かるわ。そこにいる女性がどんな人間かっていうことがね。何言ってんだよ。お前がどうして彼女? [音楽] その瞬間インターホンが鳴った。家に招き入れた人物を見て浮気相手の女性がタガタと震え出す。そんな彼女の様子に夫は焦り始めた。おい、どうしたんだよ。みさ、大丈夫か? あ、あ、みさ、みさってば。そう、私が呼び出したのは従子の正だった。夫の連れてきた浮気相手こそが正から [音楽] 200万円を奪って行方をくらましたの婚約者だったのだ。彼女を見た瞬間、私は目を疑った。 [音楽] 話に聞いた従の婚約者が今目の前にいるのだから取り乱すみ咲をよそに私は夫に告げた。そこにいるみさんは私の従子である正斗君の婚約者なの。突然行方不明になった。は何言ってんだよ。み咲は恋愛経験がなくて俺が初めての相手なんだよ。そんな嘘を信じてたのばっかみたい。この女はね、正斗君から 200万円奪って逃げたのよ。へ?お、おい、みさ、本当か? 夫がそう尋ねるもみさは真っさになったまま口を開こうとしない。呆れた正が夫にきっぱりと言い捨てた。お腹の子も父親は俺かもしれない。もちろん光一君かもしれないが断定はできない。 [音楽] そんな嘘だろ。だってみさは俺が最初で最後の相手だって。はあ。俺も前にそんなこと言われたな。まあ、俺もその言葉を信じただからお互い様だけど。う、嘘だ、嘘だ、嘘だ、嘘だ。だったら俺は何のために今まで彼女に貢ついでたんだ? どうやら夫はこれまで数百万ものブランド品や旅行などを先に見ついでたらしい。貯金はすでにそこをついているとか。酷な現実を間の当たりにした夫はヘなとその場にへり込んだ。絶望に浸る彼に同場などいらない。私はその場で容赦なくまくし立てた。これで分かった。あんたが散々お金をかけて関係を築づいた女はそんな詐欺師だったの。私との夫婦生活を犠牲にしてあんたは一体何を得たの?浮気女からの行為。それもあんたのお金目当てだったけど、どう?自分が都合よく利用された気持ちは? いや、やめてくれ。違う。俺は利用されてなんか現実を見なさいよ。あんたは私を傷つけて浮気にも利用されただけ。言っとくけど、私は不人じゃなかった。あんたに原因があるとすればその女の子供の父親は別の人ってことになる。おそらくお腹の子供は正斗君の子でしょうね。お前が不人じゃなかった?なら不人の原因は俺ってことか? そういうことになるわね。これがあんたに見合ったバツよ。あんたはその女のた乱に利用されただけ。今回の出来事に一生囚われて生きていけ。ざ見ろ。そんなひどいよ。俺彼女と子供と 1から頑張ろうと思ったのに。これでも見て現実に打ちのめされろ。このク男が。 [音楽] 私は今日受け取ったばかりの検査結果を夫に投げつけた。それを見た高光一は仰ざめたまま声をあげて泣き始めた。くそ。くそ。俺が不妊だったなんて。俺はこの女に騙されていたなんて俺の人生を返してくれよ。夫の高一とは数日後に離婚した。全てがどうでも良くなったのか。私への慰謝料請求と離婚に彼はあっさり応じた。その後みは正への200万円の返済と慰謝料を含めた300万円の支払いを弁護士から命じられたという。彼女は今両親の監視のも必死に働いているらしい。一方の私だが数年ぶりの1人暮らしを満喫中だ。元夫からの慰謝料があるので生活に不自由はなくお金を十分貯金に回すことができている。正斗とはあれから定期的にお茶をしている。彼もまたみ咲との一見から少しずつではあるが立ち直っているようだ。あの時正と出会わなかったら私の人生はもっと悲惨なものになっていたことだろう。落ち着いた今になって思うことがある。こうなることが分かっていたからこそ私はあえて子供を授からなかったのかもしれないと。いつかまた誰かを愛せる時が来たらその時は今度こそ大好きな人との子供を授かりたいと思っている。 [音楽] [音楽] 今日は3度目の結婚記念日。夫の提案で雑誌でも有名な温泉旅館を訪れていた。露天風呂は広く非日常的な空間を醸し出している。ゆっくり風呂に使っていると日頃の疲れが流れていくようだ。だが幸せを満喫する私を待っていたのは予想外の展開だった。あの、今何て言いました? 打ち明けられた事実に私は思わず聞き返してしまう。すると旅館の女将はバツの悪そうな表情を浮かべた。早く逃げて。今すぐ帰ってちょうだい。あの、どうして私にそんなことを言いから旦那さんからすぐ逃げて。意味が分からずその場に立ち尽くす私に女将はゆっくりと口を開いた。私の名前はさ七美31歳。大学卒業後銀行員として働いている。私の務め先は大手都市銀行なので視点がいくつもある。給料や福利構成も整っており社会人になってもうすぐ10年。今でも就活を頑張って良かったと思っている。だが安定しているからと言っていいことばかりではない。視点が多い分クレームも多く、システム障害が起きると修復までに多大な迷惑をかけてしまう。私はただの銀行員に過ぎないためシステム面では何もできない。それでもクレームを受けるのは私たち受付の役目だ。利用者からの信頼を保つため、私たち銀行員は相手の気持ちに寄り添って接客する必要がある。このようにやりがいはあるものの、それなりに神経をすりらす仕事だ。私1人ならおそらく心が折れてしまっていただろう。今の私が頑張れているのは身近に愛する人がいるからだ。私にとって夫はそれほど掛けがえのない人物だった。夫の秋と結婚したのは今から約3 年前のこと。友人が企画した合への参加がきっかけで私たちは出会った。銀行員なの。すごいかっこいい。自己紹介を終えた私に真っ先に声をかけてきたのがあとだった。それまであまり恋愛経験もなく話しかけられた時はかなり緊張したのを覚えている。心臓が口から飛び出そうになりながらも私は必死に返事をした。別にかっこよくなんかないですよ。地味な作業ばかりですし。そんなことないって。俺普通の会社員だからさ。銀行で働いてる人尊敬するわ。そ、そうですか。そんな大したものじゃないですけど。しかも営業銀行ってかなり大きいよね。そんなところに就職できるなんてすごいじゃん。彼のその言葉に思わず胸が高なってしまう。私自身就活は本当に頑張ったと思っているし、今でも後悔はしていない。とはいえ、昔からそれなりに勉強ができたため、銀行への就職が決まった時も両親が褒めてくれることはなかった。友人たちからもまあ七みだしね。昔から真面目だったしなどと言われる始末。それなりに努力して手に入れた就職先なのに6に褒めてもらった経験がないのだ。そんな私を秋とはキラキラした目で見てくれる。自分が初めて認めてもらえた気がして、私は本当に嬉しかった。その後はト、拍子に関係が進み、1年半の交際を経て秋とからプロポーズされた。結婚後は毎日が本当に幸せだった。仕事で辛いことがあっても彼がいれば乗り越えられる。今の充実した私があるのは秋とのおかげと言っても過言ではない。だがここのところ夫は仕事が忙しいらしい。最近は帰りも遅く日付を超えるギリギリに帰宅することも多い。この日も夕飯を作って待っていたが何度連絡しても返事はない。風呂と家事を済ませて待っていると0時前にようやく夫が帰宅した。お帰り。今日も遅かったんだね。そう声をかけるも夫はどこかそっけない様子だ。ご飯できてるよと伝えると彼はけだるそうに口を開いた。あのさ、最近俺が残業で疲れてるの見てわかんない。夕飯いちいち用意しておかなくていいから。で、でも毎日コンビニ飯だと栄養偏っちゃうし。そういうの面倒だからやめてくれない。心配されるほど子供じゃないし。自分のことは自分でできるから。それは分かってるよ。でも残業ばっかで疲れてるのに栄養取らなかったら。ああ、もうしつこいな。こうやってね言われるから帰ってきたくなくなるんだよ。夫は声を荒げると大きく下落ちして部屋を出ていってしまった。この数ヶ月で急に変わってしまった夫にショックよりも困惑が先に来る。私自分で気づかないうちに秋とに何かしちゃったのかな。残業が多くて疲れてるのもあるだろうけどいくらなんでも冷たすぎるよ。交際中はこんなこと今まで1度もなかったのに。自分の行動を思い返してみるがこれと言って気になる点は見当たらない。だが自分では気づいていないだけで何気ない言動が彼を不快にさせているのかもしれない。あまり彼に口出ししない方がいいのかな。夫婦として寂しい気持ちもあるが快適な結婚生活を送るためにはそのような気遣いも必要なのだろう。その日以来、私は夫の行動にあまり口出しをしなくなった。残業は相変わらず多いが、私が余計なことを言わなければ彼も普通に接してくれる。そうか。今までは私が余計なことを言っていたから夫の機嫌が悪かったんだ。そう自分に言い聞かせ、私は夫の機嫌を損ねないことを再するようになった。ある日の休日、私は久しぶりに1人で買い物をした。夫も誘ったのだが忙しいと断られてしまい仕方なく1人で出かけた。夕方に帰宅すると夫がリビングでキャリーケースを広げていた。え、どこか行くの? そう尋ねる私に夫は嬉しそうに言った。ああ、月曜から2日間の出張なんだよ。言うの忘れてたわ。出張。秋との会社って出張とかあったっけ?最近俺たちの部署も出張が増えたんだ。まあ、たったの 2日だし俺がいなくても大丈夫だろ。それはうん。寂しいけどなんとかするよ。お土産買ってくるからさ。家のことはよろしく。呑キにそう口にする夫に少しだけ立ってしまう。家のことはよろしく?日頃から家事を手伝ってくれるわけでもないのに。 [音楽] 言い返したい気持ちをぐっとこらえ、私は夕飯の準備に取りかかった。その間も夫は花歌を歌いつつ楽しそうに出張の準備を続けていた。夫が出張中の間何度か連絡をしたが1度も返事がなかった。何かあったのではないかと心配していると21時過ぎにようやく玄関の悪く音がした。急いで玄関へ向かうと夫は嬉しそうにただいまと挨拶した。ただいまじゃないよ。連絡来ないから心配してたんだよ。ごめん、ごめん。いやあ、色々と忙しくてさ。だからってスマホを見る暇がなかったわけじゃないでしょ。そうだけど時間を確認するくらいでスマホをほぼ見てなかったんだよ。お土産も買ってきたしそんなに怒るなよ。夫は上期限で土産の温泉饅じを渡してくる。なぜ温泉饅じなのかは分からなかったが、私はそれ以上に彼の太陽に腹が立っていた。するとこちらの機嫌の悪さを察したのか彼は私を後ろから抱きしめてきた。来月結婚記念日だろ?いい宿見つけたから一緒に行かないか?え?結婚記念日覚えてくれたの?当たり前だろ。温泉旅館を見つけてさ、七と一緒に行きたいなと思って。本当に嬉しい。私も行きたい。じゃあ決まりな。ああ、でも旅費は夫婦の貯金から頼むわ。お金のことなどうでもいい。夫が結婚記念日を覚えていてくれた。そして私を旅行に連れて行きたいと言ってくれた。それがただただ嬉しかった。 [音楽] [音楽] 夫はもう私になど関心がないと思っていたが、そうではなかったらしい。単にここのところ残業続きで私のことまで構う余裕がなかったのだろう。ここ数ヶ月の寂しさがようやく埋まった気がした。1ヶ月後、私たちは予定通り夫の進める温泉旅館へ向かった。受付を済ませ案内された部屋へと向かう。部屋はとても広く、2人で止まるには贅沢に感じてしまうほどだ。夕飯の時間までしばらくあったため、私たちは温泉へ行くことにした。旅館はかなり広いので歩くだけで迷ってしまう。温泉の位置を確認しようとすると夫が私の手を引いた。こっちだよ。男女別だけど場所は一緒だから。あきとよく知ってるね。調べたの? え?あ、ああ。実はさっきフロアマップを見たんだ。そうだったんだ。かなり広いから迷っちゃうよね。そ、そうだな。あれ、思ってた場所と違うかも。もう一度マップを見ておこう。夫は私の手を引き、再びフロアマップを確認した。まるで子供のような彼の態度に思わずくすっ笑ってしまった。だが、そんな私たちを何とも言えない表情で眺めている人物がいた。あの人、この旅館の女将さんかな? 目が合うと、その女性は深ぶかと頭を下げた。服装からして他の中いとは明らかに違う。おそらくこの旅館の女将で間違いないだろう。貫禄があり、同じ女性としてかっこよく感じた。その後は夫と別れ、 1人温泉へと向かった。私は比較的上がるのが早く、逆に夫はゆっくりと浸るタイプだ。この旅館にはサウナも併設されており、サウナ好きの夫からすれば私服の時だろう。先に上がった方から部屋に戻る約束をし、私は早速湯に使った。露天ブロは広く、非日常的な空間を醸し出している。ゆっくり風呂に使っていると日頃の疲れが流れていくようだった。はあ。幸せだな。全ての温泉を堪能し、脱所でフルーツ牛乳を一気のみする。これほどの幸せを感じたのはいつ以来だろうか。その後、私は1人部屋へと戻った。すると先ほど見かけた女将がすっと私に近づいてきた。の少しよろしいかしら。年は私の両親と同じくらいだろうか。その表情はどこか切っぱ詰まっている。私を別室へと通すおに不思議に思いつつも聞き返した。あのこの旅館の女将さんですよね。私に何か?こんなこと言うのは余計なお世話かもしれないけど旦那さんとは早く別れた方がいいわ。え、あ、あの、今何て言いました?意味が分からずにいると、目の前の女将はバツの悪そうな表情を浮かべた。早く逃げて、今すぐ帰ってちょうだい。あの、どうして私にそんなことをいいから旦那さんからすぐ逃げて。え?意味が分からずその場に立ち尽くす私に女将はゆっくりと口を開いた。実はあなたの旦那さん先月うちの旅館に来たの。そのあなたじゃない女性と一緒に。はい。変なこと言うのはやめてもらえませんか?夫に限ってそんなこと。これを見てちょうだい。え、これ秋と女将が取り出したのは1枚の写真だった。先月夫がこの旅館に来た日、旅館の設立記念日でイベントをしていたという。その際、宿泊者全員にシャンパンをサービスし、旅館の入り口に飾るために許可を得て写真を撮ったらしい。そこには確かに夫が映っていた。しかもその隣には見知らの女性の姿が。夫は女性の肩に手を回し、親密そうにくっついている。あまりの衝撃に私は言葉が出なかった。すると女将は私の背中を優しくさすってこう言った。実はずっとおかしいと思っていたの。男の人は結婚指輪をつけているのに女性の方はつけていなくて。でも今日はあなたを見てあなたが本当の奥さんなのだと確信したわ。そんなでもどうして私にこのことを都合上こういうのは話しちゃいけないんじゃ。そうね。でもあなたの旦那さんが写真の女性と話してるのを聞いてしまったの。嫁の貯金を全部引き出すから、そしたら結婚しようって。えうう、嘘。私が口を挟むのは筋違いかもしれないわ。でも私も夫の浮気が原因で離婚したから分かる。あなたには傷ついて欲しくないの。旦那さんの浮気なんかで負けて欲しくない。女将さん。今にも泣きそうな女将を前に私まで泣きそうになってしまう。ず知らずの相手だというのにここまで私を思ってくれるなんて。同時に夫への気持ちがすっと凍りついていくのが分かった。まさかあの出張がただの浮気旅行だったなんて。しかも私の貯金を全て引き出す。冗談じゃないわ。これ以上秋との好きになんかさせない。必ず地獄へ落としてやる。急いで部屋へ戻った私は自分の荷物を全て鞄に戻した。おそらく夫はサウナに入っているはずだからしばらくは戻ってこないだろう。私は荷物を抱え急いで旅館を後にした。それから数時間後、夫から何度か連絡があったが全て無視して自宅へ戻った。その後何か浮気の証拠はないかと夫の部屋を探し始めた。すると彼のベッドの下から彼が普段愛用しているタブレットが見つかった。私は機械に疎いのでパソコンも最低限の操作しかできない。私には使いこなせないと思いたのだろう。タブレットにはロックがかかっておらず、私でもすぐに開くことができた。メッセージアプリなどは入っておらず、メールの受信ボックスがあるのみ。恐る恐ろそれを開くとそこには浮気相手と思われる人物とのやり取りが大量に保存されていた。旅行の日も彼の言う出張日と完全に一致した。普段から残業と偽わりふき相手と会っていたのだ。タブレットのフォルダーには女将が見せてくれた写真と全く同じ女性との2ショット写真がある。それを見た途端吐き家が込み上げてきた。必死に吐き家と戦いながら私は浮気の証拠を自分のスマホに移した。浮気の証拠を掴んだ私は先ほどからなりっぱなしの夫の着信に応じた。もしもし。おい、なんで出ないんだよ。てか今どこ ?夫はすぐさま声を荒げイつきをぶつけてきた。そんな彼に私はきっぱりと言い放つ。離婚しよう。あなたの荷物は実家に送っておくから。もう2度とこの家には帰ってこないで。は、お前いきなり何言ってんだよ。離婚なんて冗談で言っていいことじゃないぞ。冗談なわけないでしょ。あんたが浮気したから離婚しようって。そう言ってるだけなんだけど。えう、浮気?俺がそんなことするわけ?まさかあんな形で知るとは思わなかったけど、もうあんたのタブレットから浮気の証拠は掴んでるから、今からあんたのご両親にこれを見せに行くわね。は、ちょ、ちょっとやめろよ。お前そんなことして許されると思ってんのか? どうやら夫は自分が置かれている状況を理解していないらしい。明らかに自分が不利な立場だというのにまだ強気に私を従えようとしている。だがもうその手には乗らない。私はもう離婚すると決めたのだから。電話の奥で罵倒し続ける彼に私はここばかりに言い放った。あんた自分の立場を分かってる?浮気して私を裏切ったのはあんたよ。それなのにどの口が言ってんのよ。こうなったのも全部あんたのせいじゃない?ち違う。俺は別に本気じゃない。ただの遊びで私の貯金を全額引き出そうとしてたくせに今更何言ってんの?あんたが浮気相手と企んでること全部知ってるんだからね。さっき通帳を確認したけど今までも勝手にちょこちょこお金を引き出してたみたいね。その分もきっちり請求してやるから覚悟していなさいよ。そ、そんなやめてくれ。違うんだ。本当に俺は夫の声を遮切り、私は言わさず電話を切った。その後何度も折り返しがあったが、それらを無視して私は疑実家へと向かった。そこで私は義両親に浮気の証拠を突きつけ、事情を説明した。 [音楽] 岐阜母は常識的な人なので夫の比裂な行為に大激怒。岐阜はその場で夫に連絡し感動を言い渡していた。後に弁護士事務所を尋ねるとすぐに離婚手続きと慰謝料請求を進めてくれた。1ヶ月後には無事離婚が成立。秋と浮気相手に慰謝料を請求し、勝手に引き出した分のお金を請求したことで彼らは相当揉めたらしい。結果2人はあっさり破局した。私への慰謝料を払ったことで彼らの貯金はマイナスになり、しかも家族からも見放され、彼らの生活は血に落ちたという。いい君だ。生反省するといい。一方の私はと言うと離婚成立後再びあの旅館を訪れていた。女将に指輪のついていない左手を見せると彼女は少し複雑そうな表情を見せた。私のせいよね。ごめんなさい。余計なこと言って。え、さんのおかげで無事に離婚できたんですから。私今本当にすっきりしているんです。ほ、本当に?はい。あの時さんが夫の浮気を教えてくれなかったらきっと後になってもっと苦しんでたと思います。その説は本当にありがとうございました。私の人生を変えてくれて。過去に同じ経験をしたからだろう。 [音楽] 女将は目に涙を浮かべて頷いていた。家族以外の誰かがここまで私の人生を変えてくれるなんて。これから先どんな縁も大切に生きていこう。私はそう心に決めた。 [音楽]

スカッとする話を中心に朗読形式でお届けしています！
☆チャンネル登録はこちらからよろしくお願いします☆
https://www.youtube.com/channel/UC5H2HIMfOu-JA_xGcjAf5xA/

★いっきにスカッとするならこちら（動画いっき見）★

※ナレーションが不要だと感じられた方はミュートにしてお楽しみ下さい。
※動画の再生速度は右上の設定から変更可能です。
※スカッとワークショップ!! では実際にあったエピソードを元に再現、編集してご紹介しております。
※当チャンネルの動画に登場する人物は仮名です。実際の人物や地名とは関係ありません。
※当チャンネルのストーリーはオリジナルです。
二次利用、複製、無断転載等の行為は固く禁じております。

画像、映像は著作権フリー素材を使用しております。
BGM引用元：YouTube Audio Library
若林タカツグ/カッパエンタテインメント