【日本のドラマ】 そうか､もう君はいないのか 【フルムービー】
うん。 [音楽] 綺麗ね。 ああ、綺麗だ。 おい、あの雲面白いな。あれなんか空飛ぶおム裂だなあ。おい。 が 茅ヶ崎の家の敷地には家が2件あります。 1件は私たちが子供の頃からあった古い家 。 今は父の仕事のための本や資料を入れる 物置きと貸しています。 その隣にもう1件 と母が晩年次の住かにしようと立てた家 です。母は新しい家を作る時、家に仕事を 持ち込まないことを父に約束させました。 それはせめて家だけは仕事を忘れて くつげる場所にしてああげたいという母の 思いやりでもありました。おいぞい [音楽] はい。 何?なんか踏んじゃったの?グニって。え?あ、帰える。いやあ。 [音楽] でもこれビニールのおもちゃだわ。ほら、もうきっとパパよ。 本当に子供みたいなんだからどっちもどっち 引っかかった。引っかかった。 もう いたずらばかりなさって 覚えてらっしゃい。 じゃく お父さん はい。 これ飲んでってな んだこれは 体人ですってこんよ。 ウコン 井上のお友達がね沖縄送ってくれたの。朝食が飲んでもらおうと思って大ぎで持ってきたんだから。はい。 え、うん。 うん。 そんなにまずいの? むっつり。 え? うん。 何それ?はい。お昼は 夕食は今日外で済ますが。 はい。賛成。 じゃ、行ってくる。 行ってらっしゃい。 待って、待って。 お母さん、じゃあね。ありがとう。大通りを通った方が近いんじゃない? うん。ちょっと遠になるけどね。こっちの方がいいんだよ。 そうね。羽焼きがあって家並も楽しめる。 何よりも季節の釣り変わりが分かるんだ。 ね、お父さん。 うん。 夫と一緒に買い物に行ったんだけど、最近お母さん疲れてるんじゃない? まだほらバクーバー行った疲れが取れてないんだろう。 ならいいんだけど。 それよりも裕子どうだ?学校の方は 相変わらず。 そうか。まだ学校に馴染まないのか。 だいぶ前から父は駅前のマンションの一室 を仕事場にして毎朝家から通っていました 。何かと便利なんだと言いつつ、それは母 を仕事のことで患らわせたくないという母 への気遣いでもあったのです。 仕事場はマンションの 10 階にあり、正面に高い建物がないのでベランダから茅ヶ崎の海が一望できるのです。そうか。じゃあオタくもな娘さんが結婚して夫婦 2人っきりの生活に戻ったわけだ。 ま、とりあえず親としての責任は果たしてほっとしておりますが、 同時にあるしの虚しさがなんかこう 気が抜けたような そうなんですよ。ニョと2 人聞いてうちの中にいるとなんかうちが広すぎて 落ち着かないっていうか調子くれちゃいましたね。 うん。 僕たちの場合はだいぶ前だったけども、これは人生の 1つの小切りだからね。ま、夫婦 2 人になってまた新しい生活をどう始めるかだね。 ああ、でもうちとてもそんな境地には今日も嫁にやった娘のことで朝から喧嘩ですよ。お宝でもお子さんがしっかりしてらっしゃるから。 いやいやいやいやしっかりしてるなんてそんな ご長男はニューヨークでお仕事なったるし。 うん。ただね僕たちにしてみるとね、アメリカまで行かないと誠の顔見ることができないわけだから。 これがまあどうにも不便でね。 でも娘さんすぐそこの鎌倉にいらっしゃるじゃないですか。 ま、でもま、私のお子さんたちもそのうち落ち着いて、あなた方ご夫婦も 2 人切れていることにすっかり慣れてしまう。 そんなもんですかね。 そんなもんですよ。 でもやがていつかは いつかは 永遠の別れがやってくるというか、ま、それだけは例外なくどんな夫婦にも訪れる。 ま、え、 でもやっぱりこっちが先に行きたいもんですよね。 そういたいね。こちらが残されたりしたら どこにくれるだけだ。 ま、そのために女て長きするようにできてるわけですから。これもしっかり見送ってもらわないと。 もうちょっと目話してキッチン抜け出して油売ってる。 これですから本当に女ですよ。 なんですっても奥さんまだ うん。 はあ。うちにとおっしゃってたのにね。 ニルーズなのは彼女の唯一の決点でね。 いえ。奥様がお待たせするのは先生だけなんです。 甘えてらっしゃるんです。それだけ先生には気を許してるってことですよ。 あ、この前お仲間の高木先生がおっしゃってましたよ。 高木がなんで あの奥さんが白山は小説家になれたんだって。 [笑い] 高の休み。 奥様先生の小説の大ファンでいらっしゃるんでしょ? 反対だよ。 うん。 うん。 彼女僕の小説はほとんど読んでないんじゃないかな。 そうなんですか。 まあでもその代わりね、仕事のことに余けな口を出さず僕のしたいようにさせてくれた。ああ。 うん。 ま、その方が僕にはありがたかったんだが こっちこっち。 ゆうちゃんついたよ。お家だよ。ついた。 大晦日かにあれっぱかりの荷物だけでお逃げでもしてきたんじゃないかしら。 それにしちゃ明るいわね。 ああ、いいな。 ここなら落ち着いてかけそうだ。君はどう思う? 私はあなたが良ければどこだって。 すまん。名古屋にいると新人もらったっていうだけでちやほや有名人扱いされてあのままじゃ自分がダメになると思ったんだ。 ここならぴったりじゃないですか。東京からも離れているし、尋ねてくる人はいないし。書きたいだけ書けばいいじゃありませんか。 あ、でも当面は大学の講師は続けるつもりだ。 でもずれは筆 1本でやっていきたいんでしょ。 静かにマイペースでコツコツ書いていく。 それで認められなければ僕に才能がなかったということだ。静かに行くものはやかに行く。 健やかに行くものは遠くまで行く。 あなたの好きな言葉ね。 この先の油ツは水中特攻の基地が置かれた場所なんだ。 水中特 潜水服を着て棒の先に嫌いをつけたものを持って海底で待ち受ける。そして敵が来たら鑑定に嫌を付き上げるんだ。 さらしい。 僕は軍国少年だった。 当時は誰でもでしょ。 いや、当時理科系学とは徴平を免除されたんだ。僕はせっかく県立構成に受かったというのにその猶予を取り消して海軍特別幹部練習生に志願したんだ。 お父さんに聞いたことがあるわ。理か系に受かってほっとしたと思ったらって。 ところが それまでして入った海軍で僕ら少年兵は 毎日殴られ続けた。 朝から晩まで。 もしも戦争の集結があと少し遅かったら 僕は特攻として この海で死んでいたかもしれない。 僕はあの時1 度死んでしまったんじゃないかと思うことがある。今の僕はまるで別の人間なんじゃないかと。 そんな悲しいことおっしゃらないで。 ただ戦争が終わった時僕には何が確かでこの先どう生きていけばいいか分からなかった。全て初めからやり直すなかったんだ。 それで小説は 1 つでも書くことができれば書いてください。あなたの書きたいことをあなたにしか書けないことを思いっきり書けばいいじゃないですか。 私 応援します ね。 [音楽] おい、 おい、ママ。 はい。 はい。はい。はい。ゆうちゃん、お父さんのお仕事中はし。 うん。外でじゃ遊びましょうね。 はい。 朝早くから深夜までひたすら書き。就職後海で泳ぐこと昼寝をするだけの単調な日家。 そんな日々が父はすっかり気に入ったのだ そうです。 でもご主人この前おっしゃってましたよ。 流行作家モて生やされているけど新人作家 たちには発表の場も少なくて小説だけで 食べていくのはなかなか難しいって。 え、でもとにかく食べていけて主人が満足しているなら私はそれでこんなものでよかったらいつでも持ってきますから。 いつもすいません。 うん。できすぎて困ってるんだもの炎慮しないで。 おお。 よし。できたぞ。 おお。 いや、 よし。 起きたって 危ないからな。 うわあ。 うが上げるぞ。 [音楽] よし、食べよう。 食べよう。さって。 はい。はい。 はい。はい。 よいし。 お父さんがってあげるぞ。 先生、先生。はい。先生、先生。 はい。あら、よしさん。 あ、奥さん、オタクの先生に電話が。 ああ、すいませんね。つも 新聞社の人だそうで、直きさんとかなんとか 直きさん どうした?ああ、こんにちは。 わちゃ、 あなた新聞社の直きさんって方から電話ですって。 直き知らないな。どこの新聞者かって 何しろひどく急でて何でもいいからすぐに呼んでこいっていうもんで私も話をよく聞かないで飛び出してきしまったんです。とにかく直きだって言えば分かるからって。 まさか 思い出した。 あさん自がいるよ。え、 父が直き賞を受賞した時家にはまだ電話がありませんでした。 私はその年に生まれました。 奥様遅いですね。 そのまま うん。 これまでもこんなにはおかしいですわ。私ちょっとおタクに いやいやい大丈夫。 あ、ごめんなさい。 お待ちですよ。どうぞ。あなたって。 今日は目の前で何がやったんだ? だってほらいつも目の前で電車のドアが閉まっちゃってとか目の前でやっと来たクシーに乗られちゃってとか目の前でが君の決まり文句じゃないか。 今日はそうじゃなくて。 うん。あー、私どうして どうしたの? 車で来たの? うん。 そしたらついそこで別の車に後ろからドーンって お掘られたんですか? 私が掘っちゃったの。 あ、それでどうしたんだよ。 そんなに強くぶつかったわけじゃないし。相手がいい人で車の修理台負担してくれればいいって言ってくれって。 [音楽] とにかく向こうさんにも君にも怪我がなくて良かったよ。 本当。 お2 人ともお腹ペっコペコでしょ。お食事にしましょう。 今日あの相のいい真鯛が入ってました。お願いします。よっし。ま、しかし珍しいね。君までほら自己らしい事故が起こしたことなかったね。 [音楽] [音楽] 私確かにブレーキ踏んだはずなんだけど。 踏んでれば追突はしないだろう。 本当なのよ。本当にブレーキ踏んだのよ。 ま、とにかくママ気をつけてくれないとね。 君にもしも何かあったらさ、 分かってます。私がいなきゃパパ何もできないんですもの。パパのこと置いていけませんよ。パパの後 10年は頑張らないとね。 [笑い] やっといつものマに戻ったが。 [笑い] ああ、お腹ペっコペコ。お待たせいたし。 後で分かったのですが、すでにその頃母の体内では岩細胞が血液の中に入り込んでいたずらしたりの機能を邪魔したりし始めていたのです。この時そのことが分かっていたらと父はあ々まで悔んでいました。 [音楽] おい。どうしたんだ? うん。なんだかこの頃すっごく疲れて。 え、 食うたらばあさんでごめんなさい。 それが年なんだよ。今までが元気すぎたんだよ。 あなたお出かけ? うん。ちょっとね。 あ、だめよ。その上着じゃ。 え、いいよ。これで そのシャツじゃ合わないもの。いい、いい。これでいい。 ええ、 あなたという人はゴルフに赤い私のカデガン来てってみんなに褒められたって喜んでるような人なんだもん。 だってみんながよく似合うって言ったぞ。 今回はね。 うん。あ、もう僕が取ってくる。 そう。 とにかく君は今日はね、ゆっくり休んでる方がいいからね。うん。 そうもかないのよ。のんちゃんと待ち合わせてお買い物に行く約束したんですもの。 まね、少しは自分の年を考えなさい。 年じゃないわ。 夏だからよ。 ああ。 ゆ子。 おじいちゃ。 ごめんなさい。おじいちゃんまで心配させて。 いや、心配してないよ。うん。君のマだって幼稚園へ行きたくない。 ママも投稿拒したことあるんだ。 そうだからね。君が行く気になったらいけばいい。無理することはない。うん。かほら 私に どうかな?そういうのは。 ドン人間関係に気を使わない。 ドン。 周りが何を言おうと気にしない。 楽。そうすればどんどん気が楽になり 楽しくなります。 そう。どんどん楽だ。 どんどん楽か。おじいちゃん。 うん。 ありがとう。無理をしないこと。 お母さん。 あ、 お父さん。 うん。 今日ね、買い物に付き合わされたんだけど、やっぱりお母さん歩くのなんか辛そうで。ちょっと前までは女子高生追い抜いたって自慢するほど早足だったのに。 うん。それはうちでもすぐに疲れたって座り込んでること。 自分では夏場でだって言ってるけどもね。 ねえ、1 度ちゃんと検査受けた方がいいんじゃないかしら。 いや、しかし山崎で月 2回診察受けてるからね。 1 度肝臓の検査の後であんたの肝臓はホアグラダーなんて笑われたって。 いや、僕もね、あの先生はちょっと とにかくちゃんとしたところで検査を受けた方がいいわね。 そうだな。 チクトしますよ。 はい。大きく息を吸ってください。そこでお止めください。はい。楽にしてください。 それでは検査を始めます。 母の精密検査は丸1日たっぷりかかりまし た。 ガンガンガン ちゃんガンタラタ [音楽] ガンガンガン ちゃんガンタラ た。 ガンガンガンちゃんガンタラた ガンガンガン ちゃんガンタラたん 大丈夫だ。 大丈夫だ。 俺がちてるから。俺がちしてるから大丈夫。 う [音楽] 。 起きている間は色々あるが 眠れば 時計より静か。 おいと声をかけようとして やめる。 50億の中でただ1人おいと呼べるお前。 立に ネキを続けてくれなくては困る。 つまり入院は せずにご自宅から通印して治療したいと。 手術はしたくない。抗罪も嫌だと。 ただ本人が納得できるワクチンやサプリメントを用いると言ってます。 ま、ま、僕としてはですね、聞くのならばどんな方法でも試して欲しいんですけど、とにかく当人が頑固に言いやるもんですから。 分かりました。できる限りご党人の希望にうような治療を考えましょう。 先生お願いします。君お願いします。あ、お嬢さん。 [音楽] はい。 ちょっとお話ししておきたいことだ。あ、女性じゃないと分かりづらいことなのでロビーで待ってる。 [音楽] じゃ、お父さん行きましょう。 よろしくお願いします。あら、綺麗。 [音楽] 雲がガラスの色に染まってき麗。 [笑い] おい 。 [音楽] 3ヶ月か。 ええ、 そか。そんなに 先生が手術も抗罪も嫌だというお母さんの希望を聞き切れてくださったのももうではないという。 [音楽] 私先生にお母さんには言わないでくださいってお願いしたの。 お父さんには 聞かせたらショックでお父さんの方が先に参っちゃうかもしれないし。兄さんと私だけが知ってれば それでいい。 分かった。 じゃあ僕7 時の便に乗るからしばらくられるといいんだけどすまないな。 うん。忙しいのにすぐに来てくれてありがとう。 まだ来るじゃ 気をつけて。 それから2ヶ月が過ぎました。 病院へ通う以外、母はこれまでと変わら ない生活を続けていました。 そんな母を見ているとこ まの状態がずっと続くのではないかと思っ たりしました。 おお。クリスマスリーが久しぶりだな。 覚えてる?この飾り。 覚えてるよ。 ええ、君たちが子供の頃毎年飾ってた。 私のうちに持っていって うん。 裕子の釣りに使ってたの。 ああ、そうか。 今年はお母さんに見せてあげようと思って。 どんちゃん、ちょっと何?ちょっと来てくれない? [音楽] 行ってくる。ちょっと、ちょっと。何よ?お母さんいいから。いいから。 何?こんなに広げちゃって。 ねえのんちゃん、これお母さんのお気に入りだけど嫌ない? それより今日は出かけるんでしょ? うんね。これもほらね、竹さえ直せばほらぴったり来て。 母さん、この袋のはクのお友達にあげようと思って。 こんなにあげちゃうの? うん。 なんだか急に整理したくなっちゃって。 わあ、 懐かしいわ。おい。 今日はお出かけ どこ行くんだ?ちょっと銀ブラしてきます 。新ブラってお前 冗談まで 同じようなもんじゃないか。 検査だとかだとかで今年はまだおせ母の手配してないんですもの。それが気になって まあま ここにお中とお正のリストがあったはずなんだけど。 ま、今そんなことしなくてもいいじゃないか。 言っても無駄よ。 1 度い出したら聞かないんだから。私だって予定があったのに急に呼び出されて。 あら、行きたくないんならいいのよ。私 1人でも行きますから。 いいえ。音もします。 そう。そんな方がいいです。頼むぞ。 大丈夫よ。パパ。 うん。 パパのお昼ここに用意しておきましたからね。 うん。 じゃ、行ってきます。なんちゃん、 お昼何食べよっか。新しいお店に捨てたんだけど。パ行く。 びっくりつでも電話しなさい。 ただいま。 ただいま。 お帰り。 お帰 ごめんなさい。パパ。遅くなっちゃった。 よし。 はあ、疲れた。 あら、言わんことじゃない。 あ、大丈夫よ。疲れたけど気にかかってた。おせの手牌が住んじゃって胸がすっとしたわ。 早速 帰りにね、 のんちゃんと千引き屋でフルーツパフェ食べちゃった。 お、 パパのお夕食はデパチカでウり買ってきましたからね。 あら、パパ、お昼召し上がらなかったの?昼あんまり腹が減らなかったんだ。 お父さん。 うん。 お母さんが帰ってくるまで気がきじゃなかったです。 そんなことないよ。 のんちゃん。うどれだったっけ?これ。これ。 パパ。 うん。 明日来てらっしゃる服とネクタイ 出してかけておきましたからね。 あ、ありがとう。 うん。お、これいいな。 何? 亡くなった人の事をね。 人工餌に乗せて打ち上げて宇宙をぐるぐる回るんだぞ。だよ。文字通り天国でのうまいかがでしょ。僕が死んだらそうしてもらおうかな。 いや、そんなの。 え?あ、す、 私としてはあなたにそんな空から四く自中監視されてるなんてたまったもんじゃないわ。 あいつまた銀座ぶらついてなんて言われて おい くれないか? おい。 どうしたん? 私 ちょっとトイ よこ よ。 よ子よこ。はい。よいよ。 [拍手] [音楽] バイタルは 血圧180の110+120呼吸数22 です。 意識状態は 意識レベル100です。対岸ありません。 サチュレーションは5Lマスクで98 です。 あ、急ぎましょう。 はい。 お父さん、 急に倒れ。 それでどうなの? 中に見えても邪魔なだけなし。 お母さんの予態は?先生 次さん。 あの、娘ですが、母はどんな、 とりあえず現在の状態をお話ししておきます。奥様は脳戦を起こしています。つまり脳の結果の一部が詰まって脳の血流が妨げられているんです。 母はこちらの病院で肝臓の治療を受けてるんですが、それと関係が 関係あるかないかは調べてみないとな何ともそれより深刻なのは今になっても意識が戻らないということです。 じゃあ いわゆる植物状態になる可能性が高いということです。 植物 はっきり申し上げますが、今夜一晩持つかどうか。 先生、お願いします。 ちょっと失礼します。 お母さんデパートなんかに行ってきっととっても無理してたんだ。 それなのに私 田舎へ行って お母さんがあんまり楽しそうだったからつい私がついていながら 長野山が 2人でそれ それがいい。ママが植物状態になったので。 そんなことまだどうなるかわからないでしょう。 は お父さん、今日はもう も下呼んでみる。 よ子 ママ。 おい、 目を覚せ。 ママ起きてくれ。おい、よう子。マ、おい、 おさん。 ママ、また明日来る。 お母さん、またしたね。 そうだ。 お父さん、明日テレビで総理と対談することになってるんでしょ?こんな時に東京行くわけにいかないからな。 だめ。ちゃんと言ってください。 しかし何なんが? お母さん。自分が万が一の時お父さんがきちんと仕事できるかどうか気にしてた。 デパートでも総理との対談のこと何度も言ってた。漫画か ね。自分のことで急に仕事に穴を開けて周りの人に迷惑かけるの。お母さん 1番辛いと思うの。お願いします。 そうか。 ままだ。 お父さん。 父は母のベッドのそばでいつまでも母を 見つめていました。 これでお別れだというつもりだったのでしょう。その日父は母との約束を果たしました。 え、1 つだけ。ま、これは私ども戦争してる世代の人間の義務として言わせていたことです。私の方は言論統の怖さというものを身持って知ってるわけです。 言論と自由というものが失われた時日本をあの戦争に突入していった。 だからこそですね私たちは表現と言論の自由がいかに大切かということを言い続けなければならないと思うですよ。 戦争反対と面言うよりも さんお母様が さん分かりますか? 声をかけてみてください。 お母さん。 お母さん。 お母さん、 よかった。 え、た、何言ったってお父さん、 また行ったの?ソルとの対談。 た、 行ったわよ。ちゃんと お母さんが用意しておいたスーツ着て ネクタイして。 今テレビで放送してる。 そう。 よかった。 お母さんたらこんな時までお父さんのこ あ、そうなんですか。 そこの駅弁って有名なの。 ええ、 記者が停車すると売店の前に病ができるんですもの。 こっちは金がきじゃないよ。君は弁当借にけに戻ってこないしさ。そのうちにさ、発射のベルがなり始めるし、 やっとバが来て 2 つちょだってお金渡してお弁当受け取って猛しっくり返さないように駅弁をこう捧げ持ってね。 結局ね、列車にな乗り損になって え、間に合わなかったんですか? こっちごちょいというか曲が抜けてるというか。 あら、パパだって私のこと言えませんよ。 え、僕のどこ? オーロよ。 わざわざまで行って ええ。オーロら見に荒まで行かれたんですか? そこなら必ず見られるって言うんだね。 うん。 でね、飛行機何度も乗り換えてわざわざ行ったわけ。そしたらクリアで。え、それじゃ見られるはずないわよ。 だって暗くならなきゃオーロラは見えないもの。そりゃそうですよ。先生ご存知なかったんですか? いや、だって椅子でも見られるって言うからさ。 オーロラは冬じゃなきゃね。 うん。 冬にやらすかい? 嫌だよ僕は。 寒いところやだよ。寒いの大嫌いだよ、僕。え、でもご夫婦で旅行なさってて喧嘩とかなさらないんですか? [笑い] うちは新婚旅行の時から喧嘩でしたね。 そう。 僕たちはね、一緒に旅行してもね、ね、行動範囲が全然違うんだよ。 ええ、と言いますと。 うん。僕はね、ほら、仕事の主題のためだからさ、ま、興味のある名所給席をいくつか見ればいいんだけどもね。 私はもっぱらショッピングお土産探し大好き。 ああ、じゃあついたら別行動。 うん。うん。 だからね、喧嘩しようにもしょうがないのね。 ああ。 はあ。でも旅はいいわ。 この人ね、 行きたなんかどこでもいいんだね。行くかいって言うとね、つでも行く。行く だって家事しなくていいんですもの。 それですか? おかしい奥様。 こんにちは。 いらっしゃいませ。 リゴもらうか。 はい。毎度。 その身もないな。 はい。 ああ、奥さんならこっちの小ぶりのがお好きですよ。これもおまけ。奥さんにはいつも世話になってるから。 すまないね。はい。 はい。 はい。ありがとう。 ありがとうございます。 父は決まって日に 2回母の病室に通い 2 人で食事をするのを日家にしていました。 え、嘘?知らなかった。 だって言ってなかったもの。 え?お父さん。 うん。 はあ。そうだったんだ。な んだ? 私ね、今まで私のお父さんとお母さんはお見合い結婚だとばっかり思ってたのよ。 失礼ね。歴とした恋愛結婚だわ。 [音楽] あ、初めて聞いたね。 最初どこで出会ったの?それがどこだと思う? どこ?どこ? ママもいいじゃないか。 ヒント。パパにはぴったりで私には全く似合わないところ。 おい、ママ。 ねえ、どこなのよ。 さて、どこでしょ。なあ。休日は月曜日のはずなのに。 その時父は天使が前降りてきたと思ったそうです。 あら、どうしてお休みなんでしょう? さあ、今日は休刊日ではないはずなんだが。 どうしましょう? 今日は入れないんですから。 そうですね。 帰るは ありませんね。 とにかく酒屋の方に出ますか? はい。うん。うん。 [音楽] あの、 あ、あ、どうぞ。 いえ、どうぞ。 あの、図書館はよく いえ、初めて。 え、 本は苦手でも宿題が溜まってしまっていて、 宿題と言うと大学生では まだ高校生です。 ああ、 今日は運動会サボって時間潰し。それに溜まった宿題もやらなきゃならないし、それでしぶしぶ図書館行ったんです。図書館はお休みで半分、半分がっかり。 [音楽] 大学はどちらですか? 1 つ橋です。 1つ橋 神田の1つ橋にある。 東京からいらしたんですか? いや、実家は酒です。大学が ああ、 新しい名前なのであまり知られてませんが経済の大学です。 じゃあ卒業なさったら会社員に いや、就職するつもりはありません。とりあえずはどこかの大学で教えることになるでしょうが、ゆくゆくは筆 1本で行きたいと思ってます。 それは大変ですね。 覚悟はしているつもりです。 は、私のお友達が大きな筆ドんやの娘さんで。 筆どんや。 私何度か伺ったことがあるんですけど、筆だけで食べていくって本当に大変なお仕事だなって。 [音楽] あ、あの、 そう、筆でね。 あの、その筆と言っても、あの、僕の場合は え、 いや、あ、いいです。 父はすぐそばの家へ帰ろうとせずす、母は 試練に乗ろうとせず、2人はただ ひ工まっすぐ歩い たのだそうです。 グレンミラー ジャズの演奏だと何かの雑誌に出ていたな 。ジャズってアメリカの音楽でしょ? 黒人奴隷の音楽から始まったとか弾けるスイングのリズムか。 面白いんですか? いや、まだ見てないもので。 あ、そうね。 そうだ。 え、 一緒に見ませんか?そうすれば面白いかどうか分かる。 茶色の小瓶、 新珠の首飾り、 それからペンシルベニア65サ 聞いてると自然に体がウキウキしてくるジャズって不思議な音楽ですね。 そのジャズをグレンミラーは大勢の兵隊の前で演奏して式を布する。 僕たちにあったのは軍化だけだったが 戦争に行かれたんですか? ま、グレンミラーは異門演奏の途中乗っていた飛行機が激墜されてバー海峡で消束を立ちましたけど僕なんか死ぬ前に戦争が終わってしまった。 そう。 私は満州で母や兄弟をなくして 苦労はしたんだ。 いえ、もっと大変な目にあった人が私なんかまだいい方です。 これ歴史の本? うん。あ、読みたければどうぞ。面白いよ。もう読んだから分かる。 じゃあお借りしても どうぞ。 でもどうやってお返したらいいか。 あの、今日の図書館でまた会うことにすれば。 あ、そうね。それがいいわ。 でも念のために住所を教えてくれませんか? はい。中村区。 あ、ちょっと待って。どうぞ。 中村区大川町。 中村大川番は 何 なんてイカメしい顔で刑ジさんみたいなんですもの。 [音楽] ああ、すいません。あ、あの、あ、チは へえ。考えられない。 何が お父さんが女性に対してそんなに積極的になるなんて。 そう だって初めて会ってその日にナパしてるわけでしょ。 そり僕だってやる時はやるさ。 [笑い] それでどうなったの [音楽] どうも。 あの、私もうお会いしません。どうして? お会いできないんです。 だからどうしてですか? これごめんなさい。 小山さん。 [音楽] 以後交際をお断りいたします。手紙も電話 も一切なさらないでください。固く門切り 型の絶好でした。 国形かもしれませんが、父はその時まだ 1度しか会っていない天使のことを ゆくゆくは伴侶にと考えていたのです。 それだけに失恋の痛みは大きかったに違い ません。 実はうちの町内のうるさい人にパパと一緒 に映画館に入るところを見られていたのね 。名古屋の土柄というかね。そういうお切 がどの町内にもいたんだよ。うん。 その人が父に告をしたものだから高校生のくせに男女交裁なんてもの他だっていつも開けてる父なのにその人の手前こ児になって。 でもお父さん うん。 ショックだったでしょ。 いやあ大学があと 1 年あったしね。で、それに東京に戻れば気を紛らわすものも色々あるしね。 女性とかも まあね。未合いの話だってやたらあったんだろ。 私だってお見合いの話ならはって捨てるほどありましたよ。 まあまあ だってお2 人はこうして結婚なさったわけでしょ。 だから奇跡が起きたの。 奇跡って 運命の再開をしたの。 運命のどこで? グレンミラーの曲がなり響く中でね。 大学を卒業した父は名古屋に戻り実家 から師として岡崎の大学へ通うことにした のです。 そしてある日父は大学時代の友人たちと飲んですなよ。 ダンスホールへ繰り出したのでした。え、 [音楽] こんにちは。僕と踊っていただけます。 こんばんは。 いや、 あの時はごめんなさい。 あの時はあんまり急で何がどうしたのか分からなかった。 実は お待ちのようだ。 お願いできますか?え 彼いいの? ええ、 本当に ただの知り合いの銀行位の方ですもん。 なんだそうか。父にとってまさに奇跡でした。 これ 何? 勤め先の電話番号? いいの?電話して。 秘密書家なので電話は直接天使に通じます 。2人は誰にも気づかれることなく、気 することもなくデートを重ねることができ ました。 もう2人とも結婚に躊躇ありませんでした 。 結婚したのは父が 26歳、母が22歳の時でした。 すいません。遅くない? 父は家業を継ぐわけではないからと派手な敷たりを一切断って式は支援の式上疲労炎も省いたそうです。 急いで。 何してたの? ヨが明けのうから起こされて着替えてからご近所の挨拶回りをして 今までずっと え、それで行く先でお酒を 飲んだの 演技物だからって もう あ、危ない危な あ。 はい、2段目の1 番端のお父様、もう少しご自分の左側へ。そちらの学生さん、もう少し顎を引いてください。新郎様、レンズの方ご覧ください。はい、 それでは3つ数えます。 12の3 戦争が終わってそろそろ10年。 名古屋の住宅事情はまだまだ悪く 新婚の2 人は酒の父の実家に住まなくてはなりませんでした。実家は住み込みの店員さんを入れると 10人の大家族でした。 はい。 お待たせしました。 ありがとうございます。 ありがとうございます。 あ、今おつい持ってきますからね。 ありがとうございます。 明るくて働きもんで。 はい。召し上がり。 できた。嫁だ。 普通の勤め人の娘でしたから、 こういう商店の暮らしが珍しいんでしょ。 ど洋子さんとしては 消化の嫁になったわけじゃなく大学の先生にとついだつもりだったんだろうからな。 それはそうでしょうが。 はい。 よ子さんが見えて真はなかなか強い。 そのうち 僕の方が死輪に敷かれそうですか? ん?くとか敷かれるとかじゃない? 夫婦ってのは 無で食ったくないのが 1番だと思っとる。 よ。 流れに任せて同じ顔を 2 本の丸田のように流れていけば先になったり後になったり長い長い川を楽しんで流れていけばいい。 食ったくなく無邪気にか。 それが夫婦ですか? お代わりはどうですか? お帰りください。 さん、俺も。 はい。ただいま。 兄さんお帰りなさい。 お母さんと 2 月に入ってからはだんだん起き上がるのも辛くなってきて そか でも兄さんの顔見たらきっと元気になるわ。お母さんには仕事で来たって言っといた方がいいかもね。 うん。する。お父さんは 東京へ行った。東京へ 丸山ワクチンならお母さん嫌がらないからお父さん入手の方法調べて週に 1 度東京まで自分で受け取りに行ってるの。 そっかお父さん。 ほら兄さんが日本のテレビで川の解説をしたことがあったでしょ。 あは。が大きく動いた時だろ。 そうだからお母さんね。が動くとテレビで兄さんの顔が見られるって。 そうよ。今度は瀬がつ変動するか楽しみなの。 当分大きな変動はなさそうだよ。 そこなんとかならないの?あなたのディーラーでしょ。 そんな無茶言わないでよ [笑い] ねえ。のんちゃん 何?私退員したらパの仕事場に移っちゃおうかしら。 え、これから先のこと思うと駅前の マンションの方が何かと便利で楽だと思う し、 それに しばらく 手を貸してもらうことを考えるとその方が いいかもしれないでしょう。うん。そうか もしれないね。うん。 あ、でもやっぱり何かの時はご近所のお友達に助けてもらうかもしれないから家にいる方がいいかしら。 どうするのが1 番いいかゆっくり考えて決めればいいじゃないか。お父さんとも相談してさ。 そうよ。今急いで決めなくても。 そうね。 うん。秋のニューヨークか。いいだろうね。 もう綺麗ですよ。 そうだろうね。 うん。良くなったら今年はお父さんと一緒に来てください。 ありがとう。 兄さんそろそろ。 そうだな。飛行機は待ってくれないもんな。ジャカさん、まだ来ます。 ヤ子さんにもゆ太君にもりなちゃんにもよろしくね。 はい。 じゃあタクシーのところまで送ってくる。じゃあまた来ます。 唯一 行ってらっしゃい。 行ってきます。 [笑い] じゃあお父さんここでじはい。僕はね、人間の幸せなんて案外簡単なものだと思うよ。 仕事と 完了。 この2つに満足できれば それだけのことかもしれ。 はい。覚えておきます。 ニューヨークのみんなによしくな。 はい。 行ってらっしゃい。母はこうして私たちに 気持ちの準備をする時間を与えてくれたの だと思います。 意識を取り戻してから1ヶ月半。 それは掛けがえのない濃密な家族の時間で もありました。 どうだ?これなら食べられそうか? 美味しい。 じゃあすいばあちゃんも綺麗。 ありがとう。 ああ、家族でアフリカ行った時ね、 お父さんと私たちをお腹壊したのに、お母さん 1人だけな何ともなくって 痩せたいのに私だけが平気だなんて不公平だってま本当に怒ってたもんな。 [笑い] みんなの分変わってあげたかったわよ。 [笑い] 元気になったらまた行こう。炙り そうね。 でもちょっと遠すぎるかも。 そんなことないよ。飛行機ならすぐだよ。 私 いつかみたいに パパと2人で 玉物園でもいいわ。園か そうだね。 お弁当 ね。うん。お父さん、そろそろ じゃあママ。あ、明日来る何か食べたいものでもあるか?ん? パパ、今夜はパパがいてくださ。 ここに行かずそれ君がいてほしいって言うんだらお母さんお父さん疲れてるんだから今晩だけ [音楽] 止まりは私が私そのつもりで来たしそたまにはゆっくりうちで休まない と、今夜はうちへ帰りなさい。でもお父さん、ここで寝られるかしら? ん、大丈夫だ、大丈夫だよ。じゃあ今夜は僕がマについてるね。 そう。 なぜだかその日に限って母は家に突き添い を父に頼んだのです。 パパな んだ。ごめんなさいで。 パパに こんな 私が パパの お世話をしなきゃならないのに 僕こそ 君のおかげで 君と 出会わなかっ よこ よこ。 なんだ 眠ったのか。 深夜 お前の寝息きを聞いていると 宇宙創像以来の歴史が不団を着てそこに いる気がする。 生きていることの機械さ、美しさ、 哀れさ。 お前の値息が病むと 大地に穴が開いたように寒くなる。 さて、 お前の渋さを掴んで眠れば 地球は始まり。 地球は終わり。 母の最後を見ったのは 父でした。 2000年2月24日 母は68歳でしました。 メモマの父の手帳には その日の空に さえ帰る 青いシグナル ツアは行く という一区だけが 記されています。 そんなお父さん、今になって葬儀に出ない。模服を切るのも嫌だなんて。僕らはどうすればいいんですか? そうよ。お母さんのことをしんできちんとお別れをしたいと思ってる人たちはどうすればいいの? そういう次第もなすればいい。僕は出ないと言ってるんだよ。 お父さんは虫なんですよ。散列してくださった方たちにお礼を言わなければならない立場なんです。 ならば一が虫をやればいいじゃない。 そんなことできるはずないでしょ。お父さん。お母さんはお父さんの妻であると同時に小説家白山郎の伴侶なんです。 いらしてくださった人たちの中にはお父さんの読者だって。その人たちに俺礼を言う人はお父さんしかいないんじゃありませんか。出版関係始め正解や在会からも大勢いらっしゃるんです。みんなお父さんの関係の方々なんです。 形だけの葬儀などしなくていいんだよ。 だけどもうすぐ始まるんです。大勢の人たちがいらっしゃるんですよ。 それならばやればいい。ただし僕は出ない。 お父さんにあれをやれ、これをやれとは言いません。模服を着ていてくださるだけでいいです。お願いします。 葬儀は出たしてやってくれ。僕は出ない。 お父さん、ちょっと、ちょっと来て。な んで? いいから。お父さん、これを見て。 これみんなお母さんが 全部お父さんのものばかりよ。 お母さんがいなくなっても お父さんが不重な思いしないように。 お母さん お父さんの着ていくもの。いつも出して あったでしょう。 この真服も お母さんが出したと思って来てください。 お願いします。 お父さ おじいちゃんも行こうか。 心配しなくていいんだよ。おじいちゃん。 うん。 おばあちゃんは周りの人をとても大事にする人だった。だからみんなに好かれてた。 そうだったな。 おじいちゃんも言ってたじゃない。 おばあちゃんは10分で行けるところを1 時間かかるって。 知り合いに出会うたびにいちいちご挨拶 するから。 だから さよならのご挨拶ができないと おばあちゃん悲しいと思う。 さようならのご挨拶。 おばあちゃん。 まだおじいちゃんにはさよならしたくない かもしれない。 でも お友達にはさよならを言わせてあげて。 そう、 そうだな。 ごめんなさい。生意きなこと言って。 ありがとう。 正解や会社からのものは中の方へ それからか内と か内と親方ちのま、真ん中です。 あの、こちらのも橋でよろしいんですか? はい、お願いします。 は、葬儀には出ないってだこねてたのに。 手伝うか。 こうして父はだっこのように現実の母の死 を拒否し続けたのでした。 仏壇にもお墓にも母はいない。母は父の心 の中だけに存在したのです。 小さな学に入った母の写真、 一の天使の食題、そして 2人で乗ったオリエント急行の模型。 これが父が作った仏壇でした。 大地の上を吹き渡る風。 大地のような母、 風のような父、そして 無条件に明るく 温かく包み込む太陽のような母暗い 迷路にそっとシルべを示す のような父でした。 母がいなくなると父は生活も仕事場でする ようになり、家には滅ったに帰らなくなり ました。 母の思いがこもる家は父にとってついの 場所だったのでしょう。昨日の夕飯はどう したの? そこのコンビニで。 この頃コンビニばかりみたいね。 面白いね。ものがあって 70 過ぎてコンビニデビューっていうのも珍しいわね。はあ。しかしこんなこと初めてだな。 こんなことって 眠れない。 あら、これまでだってよく不民症だって。 今までは眠れないと言っても少しは眠ってた。それが一水もできないっていうのはどんなか初めてわかったよ。召し上がれ。少し食べれば眠くなるかもよ。 でも僕はこっちの方がいい。赤ワインは体にいてママも言ってた。 それじゃあ私もはい。 何か全く飲めないんじゃなかったのか。 大丈夫。ちょうだい。 ああ、美味しい。 美味しいか。 その頃から父にはワインがなくてはならなくなりました。 私が付き合ったのは少しでも父が飲む量を 減らしたかったからですが、そのうち全く 飲めなかった私も行ける口になってしまい ました。 私たちの頼みを聞いて父が家で一緒に 暮らしてくれるようになったのは母の七も 終わりしばらく経ってからでした。 ずっと出版社から依頼されていた母につい ての現稿に本越しを入れて書き始めたのも この頃からです。 ねえ、あなた。 うん。 私のこと書いてくだるんですって。 うん。 嬉しいわ。ちょっと恥ずかしいけど。 最後までかけるかどうか。僕にもわからんけどね。 え、ただいまご紹介いただきました、え、白山三郎でございます。え、 失礼しました。 今日はですね、え、なんだか硬い話をする雰囲気ではございませんので、え、ママ、ママ、 パパ、待って。 遅いんだよ。ちは 危ない、危ない。 ママね。ママ、次の駅で待ってるから。 次の電車でください。 分かったね。ああ。 あ。うん。 ママ起き て。 なんですよ。やっと眠ったのに。見て ごらん。まだの外。 見てごら。あら、綺麗。あらすか行っても見ることができなかったのに。 [音楽] 美しいなあ。 綺麗ですね。 [音楽] おい、今は あれはどこの駅だったっけな? 君が駅弁勝手で列車に乗りくれたのは 生ま お ママ。 そうか。 お 君はいないのか? 私はもお会いできないかと。 僕はどこかで必ずまた会えると思っていた。お上手ね。 いや、嘘じゃない。そう決まっていたんだ。最初にあった時から。 どうして分かるの? 君は僕の守護天使だからさ。守護天使って 君は一生僕を守り僕を楽しませ。幸せにしなければならないんだ。そう決まっているんだ。
【日本のドラマ】 そうか､もう君はいないのか 【フルムービー】
ストーリー – 直木賞作家･城山三郎の回想録を原作に､妻･容子さんと過ごした50年を超える夫婦の軌跡を描く｡出演は田村正和､富司純子､中村勘太郎､長澤まさみら｡
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