橋本会長は「ぎりぎりの判断として無観客という覚悟」と発言。東京オリンピック・パラリンピックの観客上限の判断が再来月に持ち越しになるなど調整が続いています。

 東京オリンピック・パラリンピックに向けて、28日夜に行われた5者協議。

 国際オリンピック委員会・バッハ会長:「苦難の時に日本の方々はへこたれない精神を示してきました。非常に厳しい状況でも、オリンピック開催は可能です」

 5者協議では東京大会を開催することで合意。懸案の観客数の上限については判断を6月に先送りすることが決まりました。

 大会組織委員会の幹部はこんな本音を漏らしています。

 大会組織委員会幹部:「中途半端に観客を入れるくらいなら無観客でいいと思っている。無観客であれば警備、医療、ボランティアなど人手も経費もかからないで済む」

 「開催」前提で協議が進む一方、政府の感染症対策分科会の尾身会長は開催の是非について議論すべきだとの見解を示しました。

 尾身会長は感染力が強いとされる変異ウイルスが拡大するなか、人の移動を極力抑制する必要があるとしています。

 オリンピックとパラリンピックに参加するのは選手だけで約1万5500人。関係者を含めるとその数はどのくらいになるのでしょうか。

 立憲民主党・長妻副代表:「無観客でも選手団あるいはコーチとか関係者とかマスコミとかIOC(国際オリンピック委員会)とか含めて最大9万人という報道もありました。そこらへん尾身先生いかがですか?」

 政府の分科会・尾身会長:「直前になって判断するということはあり得ませんので、前もってですね、オリ・パラの議論についてもう真剣に考えていく時期で、(議論は)当然のことだと私は思います」

 大会組織委員会・橋本会長:「尾身会長のご発言も承知をしておりますけれども、安心安全、最優先の大会をどのように目指していくかということで合意をしております」

 5者協議では感染防止策を強化することでも合意。すべての大会関係者は出国する前に2回検査を受けること、大会期間中、選手は原則、毎日検査を受けること、行動範囲は宿泊先と練習会場などに限定するなどのルールが新たに決まりました。

 東京オリンピックの開幕まであと85日です。
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