『カミソリを飲み込んだような喉の痛み』新型コロナ・オミクロン変異株「ニンバス」感染拡大中…市販薬で熱下げ職場復帰で感染拡大も…さらに「百日ぜき」や「溶連菌」も同時拡大―猛暑で自律神経が疲弊し免疫力低下

お盆休みが終わり、札幌市内のクリニックでは新型コロナウイルスの感染者が増えています。

 同時に、ほかの感染症にも注意が必要だと医療機関は呼びかけています。

 札幌市豊平区の内科クリニックです。

 お盆休みが終わった途端、新型コロナの感染者が急増しました。

「今週は休み明けいきなり増えました。月曜日はいきなり4人陽性がでました」(とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長)

 北海道が8月21日に発表した新型コロナの発生状況によりますと、1医療機関あたりの感染者数は、先週北海道平均で3.82人でした。

 6月中旬から9週連続で増加しています。

 「喉がすごく痛いみたいでカミソリを飲むくらい痛いとか、唾を飲んでも痛いという。熱が1日2日だけ出てそのあと普通の風邪薬で熱が下がったという人が多いので、そうすると職場復帰してしまう」(藤本晶子院長)

 カミソリを飲み込んだような喉の痛み。

 オミクロン株が変異した「ニンバス」が全国で流行しているといいます。

 新型コロナが2023年に「5類」に移行し、治療費は自己負担ですが、後遺症が長引いたりほかの人に移してしまうため、藤本晶子院長はコロナの飲み薬で治療するよう訴えています。

 さらに今、別の感染症も…。

 「咳風邪の『百日ぜき』は相変わらず2023年の秋からずっと出ている。どの感染症も大人もかかります。あと『溶連菌』がパラパラと出てきている」(藤本晶子院長)

 北海道医療大学の塚本容子教授は、「猛暑」が感染症増加の一因だと分析します。

 「エアコンの中に入って外が暑い気温差があると体温調整に自律神経を使って、自律神経が疲れると、免疫力が下がるということが分かっています」(北海道医療大学 塚本容子教授)

 夏の疲れが出やすいこの時期、感染症対策はどうすればいいのでしょうか?

 「自分が何らかの風邪症状、のどが痛い、鼻水が出る、咳が出る。そういう時は咳が収まるまではマスクをしてほしい」(藤本晶子院長)

「アルコール消毒はプール熱などを引き起こすアデノウイルスにはあまり効かないので、石鹸、ソープを使った手洗いの方が有効なウイルスもある」(塚本容子教授)

 子供たちは来週から新学期。

 手洗いを心がけ、咳が出る人はマスクをするなどの対策が必要です。