政府の専門家会議の尾身茂会長は「東京オリンピック・パラリンピックの開催の在り方などについて議論を始める時期に来ている」との認識を示しました。

新型コロナ分科会・尾身茂会長:「組織委員会など関係者が、感染レベルや医療ひっ迫の状況などを踏まえ、オリパラに関わる議論をしっかりやるべき時期に来たと思う」

一方、政府、東京都と組織委員会は、新型コロナ対策について調整会議を開き、参加選手らが守るべきルールをまとめた冊子『プレイブック』を更新しました。変異ウイルスへの対策を強化したもので、選手たちは原則、毎日検査を実施し、来日した大会関係者は原則14日間、公共交通機関の利用は認めません。

また、夜に開かれた国際オリンピック委員会のバッハ会長らを含めた5者協議では、観客数の上限について協議しました。これまで、会場の収容人数の半分までとする案や、無観客とする案などが出ていましたが、国内のスポーツイベントなどの上限の規制に準じて、6月に判断することで合意しました。

プロ野球やJリーグやプロ野球での感染対策を助言する専門家メンバーでもある賀来満夫先生に話を聞きます。

(Q.無観客開催という選択肢については、どう考えていますか?)
無観客も、開催することができる有効な選択肢の一つだと思います。

(Q.これまでにプロ野球やJリーグに助言をしてきて、見えてきた対策はありますか?)
Jリーグでは、観客の数と、どれくらいの対策を取れば感染リスクを下げることができるのかというプロジェクトが進んでいます。そういったものも参考にして頂ければと思います。オリンピックの場合は、選手の検査、観客の検査をしっかり行うこと。選手の陽性例が出た時に、どのように対応できるのか、試合を続行するのか、どのように入退院をするのか、そういった総合的・多角的な対応をしっかり取っていくことが必要だと思います。

(Q.世界中で色んな変異ウイルスも出ているため、検査はかなり厳しくやる必要がありますか?)
世界各国で検査体制が異なります。情報を共有して、世界・日本をつなぐ形での検査体制を充実させていくことが必要だと思います。

(Q.この状況で、オリンピック・パラリンピックはできると考えていますか?)
非常に難しい判断だと思います。もし感染状況が悪化した時には、中止という判断もあるとは思います。
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