#落語 #最上もが#伊東市長#アッコにおまかせ「準備が足りねぇ」「除籍のススメ」
[音楽] 準備が足りねえ。で、お後がよろしいよう でございまして。て、まだ始まってもい ねえよ。コんとこ芸能会っつうのは 準備不足が流行ってんのかね。こっちじゃ アイドルが歌詞覚えられずに口パ失敗して 炎上。こっちじゃ俳優が台本読んで難しい 言葉が多すぎますってセリフ減らされて 台本が最終的に絵本になったとか桃太郎を 演じて桃もしか言ってねえんだからそれも 太郎に失礼だろって話でね。さてさて、 そんなご時世でございますが、今回のお話 は交板というお題で1つ。いやいや、将棋 じゃねえぞ。舞台を降りるってやつだ。で 、どなたが降りたのかと言うと、最上 もがさ、もがさんつったら、まあ、一時期 はアイドルの革命児なんて呼ばれて、金髪 ショートにでっかい目、インスタでは キラキラ、Twitterではバチバチ。 ただまあ言うなれば最上もがってのは存在 が舞台装置みたいなもんでね。出てくる だけで場がもがる。もがくもがいてるんだ よ。で、今回交板したのが山潜り山くりと いう部隊。なんだそれは山潜りって。 どうせならとか崖のりとかもう少し意味が 分かるのにしてくれりゃいいのに。聞く ところによると主演が山に潜って人間の 本性を見つけるって話らしいが、そんな 紋塾の満員電車に30分乗れば嫌でも見え てくるっつうの。でね、もがさん開演の 11日前に交番。十分な準備期間が確保 できなかったって。そりゃ観客のセリフだ よ。気持ちの準備ができてなかったって 言い訳するのはこっちなのよ。チケット 買ってワクワクしながら日めくって最上の 物字が出てくるたびに行きたいが最上級に なってそれで交番?それって最下じゃない の?でもまあもがさんも悩んだんだろうね 。私自身最後まで舞台に立つことを目指し てましたって言ってたけどこれ多分最後 までセリフが覚えられませんでしたの 間違いじゃねえかってね。いや、そんな こと言っちゃ怒られる。私も謝るよ。大変 申し訳ありません。で、今回私が出演する ことは叶いませんでしたが、素晴らしい キャストスタッフの皆さんによる本公園が 素敵な時間になることを祈っていますって 、これなかなかの見切り発射のコメントで 言うなら素晴らしいキャストじゃなくて 素晴らしく間に合ったキャストだろ。の 谷口さんってのも11日前に呼ばれてお雪 スみれ役名 2つあるのに稽古時間半分しかねえって これも山潜りどころか中の繰り広いじゃ ないかとでもまあ舞台ってのはそういう もんでどんなピンチも転換と大学で 乗り越えていくある意味人生の祝図なんだ な仕事ってやつは誰かがやめても代わりが 現れて物語は続くだけどやめた本人の 物語りは止まる。だから交板ってのは本当 は怖い選択なんだよ。準備不足ってのは 覚悟不足と神人。芸の道においてまだ準備 がって言い出したらそりゃ一生立てやし ない。私は思うんだけどね。準備ができ てるかってのは自分が決めることじゃない んだ。舞台に立ってお客の前で滑って 恥かいてそれでも拍手があった時に初めて 準備は足りてたって証明されるもんなんだ よ。だから男子もよく言ってた。ゲは失敗 してなんぼ完璧なんてゲじゃねえって。ま 、男子はしょっちゅ準備ゼロで口座に出て 枕30分やって寝た2分だったけどな。 それがまた受けるんだよ。不思議と最後に 1つもがさんに言いたい。ゲは逃げれば 逃げるほど追いかけてくる。舞台は1度背 を向けたら次のチャンスはもがいてモテに 入らねえかもしれねえ。でも応援して くれる人がいる限り何度でも戻ってこ られる。だからどうか次は交板じゃなく 感想でお願いしたいね。お後がよろしい ようで2幕目助籍の進め。え、なんで ございますが、日本っていうのは学歴が 好きでして歴書 に大学名卒業 ジェミの内容指導教授の名前まで書くで こっちが本気でぼと言ったらそれですって 言われた日にはねえ母じゃなくて元だよ。 もう関係ありませんって。でね、静岡は 伊藤ってこの市長さんがね、大学を卒業し たって言ってたのが実は助籍だったってん で、大騒ぎ。まあ、助籍ってのも聞き慣れ ない言葉だけどね。あれだ。夜逃げした店 が閉店じゃなくて倒産だったって感じ。 もう味噌ラーメンの味じゃなくて帳簿の話 になっちゃってる。しかもこの市長さん 委員会に呼ばれてるのに出てこない。私は 潔迫だって言ってる割には証人看問には出 てこない。まるで私ですって言いながら 非人宮具が散乱してる部屋に住んでるよう なもんでしてね。挙句の果てに辞任して また出直し選挙に出ますって。いやいや、 カップラーメンじゃないんだからお湯して たらもう1回みたいなわけにはいかない でしょ。でね、それにピシャっと意見した のが山の鈴さん23歳。あの子が言ったの がう々してる時間がもったいない。これが ねみた。75歳のあっこさんにどう思うて 振られてすずちゃんがピシッとうダうダし てる時間がもったいない。もうね日本の 国会中継のど真ん中で叫んで欲しい。でも ね、考えてみりゃうダうってのが日本人の 芸なんですよ。決められない、謝れない、 出てこない記憶にございません。これ全部 う々ダ5段活用だよ。うダうダします。 うダうダしてます。うダうダしたくない。 うダうダされます。うダうダされてました 。活用どころか閣僚までしてるんだから たまらないところがそこにすずちゃんです よ。若いってのは素晴らしい。自分で認め て提示して謝った方が綺麗って。ああ、 この人本当に23歳か。伊藤市長は55歳 でこれか。年を重ねりゃ知恵がつくんじゃ ないのよ。年を重ねるとね、王情際が悪く なる。まるで借金が膨らむのと一緒。黙っ てたら利息だけが増えるんだから。で、 市長さん助籍なのに卒業したと言い張って てね。記者が証拠出してくださいって言っ たらその大学の記憶はちょっと薄れており ます。いや、卒業してたら卒業少々ある でしょ。写真くらいあるでしょ。ジェミの 先生いないの?そしたらゼミという形では なく自由な講義形態でってもうなんか アングラ劇団の言い訳みたいになってんの よ。そんで伊東の市民も怒ってますよ。 学歴省は消しからんって。でもね、よく 考えてご覧なさいよ。選挙の時に政策じゃ なくて大学どこですか?って聞いてる時点 で我々の側にも学歴長という罪があるん じゃないかね。東洋大助席とハーバード 卒業どっちが嘘つきそうかって話よ。で、 市長さん最終的に辞任しますって言って 記者に囲まれたらでも出直し選挙にまた出 ますって。あれだ。すいませんでした。で も今夜また来ますって居酒屋で言ったら 追い出されるわ。まあこの騒動を見てると 卒業手なんだろうね。大学だけじゃない。 謝罪の仕方も政治家の言葉も国民の怒りも みんな卒業してないのよ。でも山の内が 言ったうしてる時間がもったいないって 言葉これはもう現代落語のタイトルにして もいい。うダうダの進めじゃないよ。助籍 の進めだ。つまりどうせバレるなら早く 言え助席ですって言って開き直った方が まだ潔ぎ良いって話。もうこれからは履歴 書に卒業じゃなくてちゃんと出た記憶あ りって書こう。もしくは助籍経験あり誠実 に反省剤。そうやってね正直が損をしない 世の中になってほしい。ま、なった試しが ねえけどな。なんて話でございます。 [音楽] [拍手] [音楽]
@落語 #最上もが#伊東市長#アッコにおまかせ「準備が足りねぇ」「除籍のススメ」
「準備が足りねぇ」
えー、おあとがよろしいようでございまして……ってまだ始まってもいねぇよ。
ここんとこ、芸能界っつうのは“準備不足”が流行ってんのかね?
あっちじゃアイドルが歌詞覚えられずに口パク失敗して炎上、こっちじゃ俳優が台本読んで「難しい言葉が多すぎます」って台詞減らされて、台本が最終的に絵本になったとか。
「ももたろう」演じて「もも」しか言ってねぇんだから、それもう“たろう”に失礼だろって話でね。
さてさて、そんなご時世でございますが、今回のお噺は“降板”というお題でひとつ。
いやいや、将棋じゃねぇぞ?
“舞台を降りる”ってやつだ。
で、どなたが降りたのかというと、最上もがさん。
もがさんっつったら、まぁ一時期はアイドルの革命児なんて呼ばれて、金髪ショートにでっかい目、インスタではキラキラ、ツイッターではバチバチ。
ただまぁ、言うなれば「最上もが」ってのは“存在が舞台装置”みたいなもんでね。出てくるだけで場がもがる。もがく。もがいてるんだよ常に。
で、今回降板したのが『山潜り‐YAMAKUGURI‐』という舞台。
なんだそれは、“山潜り”って。
どうせなら『海渡り』とか『崖登り』とか、もう少し意味が分かるのにしてくれりゃいいのに。
聞くところによると、主演が“山に潜って人間の本性を見つける”って話らしいが、そんなもん新宿の満員電車に30分乗れば嫌でも見えてくるっつの。
でね、もがさん、開演の11日前に降板。
「十分な準備期間が確保できなかった」って、そりゃ観客のセリフだよ。
「気持ちの準備ができてなかった」って言い訳するのはこっちなのよ。
チケット買って、ワクワクしながら日めくって、最上の“も”の字が出てくるたびに期待が“最上級”になって……それで降板? それって“最下”じゃないの。
でもまぁ、もがさんも悩んだんだろうね。
「私自身、最後まで舞台に立つことを目指してました」って言ってたけど、これたぶん、“最後まで台詞が覚えられませんでした”の間違いじゃねぇかってね。
いや、そんなこと言っちゃ怒られる。あたしも謝るよ。「大変申し訳ありません」。
で、「今回私が出演することは叶いませんでしたが、素晴らしいキャスト・スタッフの皆さんによる本公演が、素敵な時間になる事を祈っています」って……これ、なかなかの見切り発車のコメントで。
言うなら“素晴らしいキャスト”じゃなくて“すばらしく間に合ったキャスト”だろ。
代役の谷口布実さんってのも、11日前に呼ばれて「お雪/すみれ」役。
役名2つあるのに稽古時間半分しかねぇって、これも“山潜り”どころか“火中の栗拾い”じゃないかと。
でもまぁ、舞台ってのはそういうもんで、どんなピンチも“転換”と“代役”で乗り越えていく。
ある意味、人生の縮図なんだな。
仕事ってやつは誰かが辞めても代わりが現れて、物語は続く。
だけど辞めた本人の物語は止まる。
だから“降板”ってのは、本当は怖ぇ選択なんだよ。
準備不足ってのは“覚悟不足”と紙一重。
芸の道において「まだ準備が」って言い出したら、そりゃ一生立てやしない。
あたしゃ思うんだけどね、「準備ができてるか」ってのは自分が決めることじゃないんだ。
舞台に立って、お客の前で、スベって、恥かいて、それでも拍手があったときに、初めて“準備は足りてた”って証明されるもんなんだよ。
だから談志もよく言ってた。
「芸は失敗してなんぼ。完璧なんて芸じゃねぇ」って。
ま、談志はしょっちゅう“準備ゼロ”で高座に出て、マクラ30分やってネタ2分だったけどな。
それがまた、ウケるんだよ。不思議と。
最後に一つ、もがさんに言いたい。
芸は逃げれば逃げるほど、追いかけてくる。
舞台は一度背を向けたら、次のチャンスは“もがいて”も手に入らねぇかもしれねぇ。
でも、応援してくれる人がいる限り、何度でも戻ってこられる。
だから、どうか……次は“降板”じゃなく、“完走”でお願いしたいね。
お後がよろしいようで──。
2幕目
「除籍のススメ」
えー、なんでございますな、日本ってぇのは「学歴」が好きでして。
履歴書にゃ大学名、卒業年、ゼミの内容、指導教授の名前まで書く。で、こっちが本気で「母校」と言ったら「それ、除籍です」って言われた日には、ねえ、「母」じゃなくて「元カノ」だよ。もう関係ありませんって。
でね、静岡は伊東ってとこの市長さんがね、大学を「卒業した」って言ってたのが、実は「除籍だった」ってんで、大騒ぎ。
まぁ「除籍」ってのも聞き慣れない言葉だけどね、あれだ、夜逃げした店が「閉店」じゃなくて「倒産」だったって感じ。もう、味噌ラーメンの味じゃなくて、帳簿の話になっちゃってる。
しかもこの市長さん、「百条委員会」に呼ばれてるのに、出てこない。
「私は潔白だ」って言ってるわりには、証人喚問には出てこない。
まるで「あたし処女です」って言いながら、避妊具が散乱してる部屋に住んでるようなもんでしてね。
挙句の果てに「辞任してまた出直し選挙に出ます」って、いやいや、カップラーメンじゃないんだから、「お湯捨てたらもう一回」みたいなわけにはいかないでしょ。
でね、それにピシャッと意見したのが、山之内すずさん、23歳。
あの子が言ったのが「ウダウダしてる時間がもったいない」。
…これがねぇ、沁みた。
75歳のアッコさんに「どう思う?」って振られて、すずちゃんがピシッと。「ウダウダしてる時間がもったいない」――もうね、日本の国会中継のど真ん中で叫んでほしい。
でもねぇ、考えてみりゃ「ウダウダ」ってのが、日本人の芸なんですよ。
決められない、謝れない、出てこない、記憶にございません、これぜーんぶ「ウダウダ五段活用」だよ。
「ウダウダします、ウダウダしてます、ウダウダしたくない、ウダウダされます、ウダウダされてました」。
活用どころか、閣僚までしてるんだからたまらない。
ところがそこに、すずちゃんですよ。「若い」ってのは素晴らしい。
「自分で認めて、提示して、謝った方がきれい」って。
ああ、この人ほんとに23歳か? 伊東市長が55歳で、これか。
年を重ねりゃ知恵がつくんじゃないのよ。年を重ねるとね、往生際が悪くなる。
まるで借金が膨らむのと一緒。黙ってたら利息だけが増えるんだから。
で、市長さん、除籍なのに「卒業した」と言い張っててね、記者が「証拠を出してください」って言ったら「その大学の記憶は…ちょっと薄れております」。
いや、卒業してたら卒業証書あるでしょ! 写真くらいあるでしょ! ゼミの先生、いないの?
そしたら「ゼミという形ではなく、自由な講義形態で…」って、もうなんか、アングラ劇団の言い訳みたいになってんのよ。
そんで伊東の市民も怒ってますよ。「学歴詐称はけしからん」って。
でもね、よく考えてごらんなさいよ。選挙のときに、政策じゃなくて「大学どこですか?」って訊いてる時点で、我々の側にも「学歴偏重」という罪があるんじゃないかね?
「東洋大除籍」と「ハーバード卒業」、どっちが嘘つきそうか、って話よ。
で、市長さん、最終的に「辞任します!」って言って、記者に囲まれたら、「でも出直し選挙にまた出ます!」って。
あれだ、「すいませんでした、でも今夜また来ます」って居酒屋で言ったら追い出されるわ。
まぁこの騒動見てると、「卒業」ってなんだろうね。
大学だけじゃない。謝罪の仕方も、政治家の言葉も、国民の怒りも、みんな卒業してないのよ。
でも、山之内すずが言った「ウダウダしてる時間がもったいない」って言葉、これはもう、現代落語のタイトルにしてもいい。
『ウダウダのススメ』じゃないよ、『除籍のススメ』だ。
つまり、「どうせバレるなら早く言え」「除籍ですって言って開き直った方が、まだ潔い」って話。
もうこれからは、履歴書に「卒業」じゃなくて、「ちゃんと出た記憶あり」って書こう。もしくは「除籍経験あり(誠実に反省済)」。
そうやってね、正直者が損をしない世の中になってほしい。
……ま、なったためしがねえけどな!
――なんて噺でございます。