父と“ローラ”と、あの日の涙 #西城秀樹 #傷だらけのローラ #shorts

昭和のある家庭夜7時台に並ぶ夕飯父は 黙ってテレビを見ていた。母は台所から 早く食べなさいと声をかける。その画面の 中で1人の男が叫んでいた。西城秀き挑発 をなびかせ汗を飛ばし体中でヤングマンと 歌っていた。父は頑固で厳しくて笑った顔 を子供はほとんど知らなかった。でも秀樹 は違った。明るくて元気でテレビの中で 理想の大人だった。そんな彼が自分の中に 父のように残った。厳しくされる度秀 みたいな父親が良かったなって思ったこと もあった。そして自分が大人になり家庭を 持ち子供を叱る立場になったある日、ふと テレビから流れてきた傷だらけのローラに 足が止まった。お前も苦しかったんだよな 。そう思った瞬間涙がこぼれた。父も きっとローラのように不器用だったんだ。 西上秀はただのスターじゃなかった。彼は テレビの中でもう1人の父のような存在 だった。歌って走って笑って時には泣いて 倒れてそれでも立ち上がってあの姿がこう ありたいという大人像を育ててくれたあの 頃テレビの中には俺たちの父がもう1人い たんだ。

AI音声:ずんだもん・小百合
昭和の夜、テレビから流れた「傷だらけのローラ」。
自分が父親になってはじめて、あの曲の意味がわかった。
無口で不器用だった父も、きっと心の中では泣いていたのかもしれない。
あの時代を生きたすべての“父”に捧ぐ。