【男はつらいよ④】シリーズ第10作『寅次郎夢枕』(1972年)で繰り広げられる笑いと涙|この回の見どころは「白菜ボンバー」とおいちゃん(村松達雄)の電話口での名演技
あ、行け。じっちゃったか。てめいんだから。この野郎。肩持されたらな。 [音楽] 1ぺぐらい払ってみろ。 何この野郎。向こうから一ぺので漏れんくださいって来たか。この野郎。これ シリーズ第10 作。男は辛いよ。ト次郎夢枕は印象深い作品でした。 中でも虎ラさんの円談話でかかってきた 電話口でおいちゃん役の村松が見せた 名演技は出職でした。そしてその後のあの 白菜ボンバーが炸裂する修がありました。 では見ていきましょう。 旅先での出来事で虎ラさんもぼちぼち身を固めないという気持ちになり、おいちゃんはじめ周囲のみんなが円談相手を探そうということで勢力的に動き始めましたが [音楽] でどうでした?円談の方は とひがおいちゃんに聞く 柴又界隈はダめだねとアの名前が出るとみんなダメになっちゃうんだからな桜 [音楽] とおいちゃんは半分諦めの境 やっぱりねうちのにも当たってみたんだけど誰も兄さ さんの親戚にはなりたくないらしいんですよ。 と広島に似たようなもの。 そうか。身から出た錆だよな と。おいちゃんも徒歩にくれる 社長の方はどうでした と。ひろしがたこに聞く。 ひでえ目にあったよ。今日はねさんの円談の話で来たんだよって言ったらねの乗の乗っけからねまさか虎ラさんじゃないでしょうねってこう言いやがるんだよ。そうじゃねえとも言えねえからさ。その虎さんですよって言ったらね、聞いていた娘がいい年しやがってわって泣き出しやがったよ。 [音楽] その親父もカンカンになって怒りやがって。てめえんとこにはもう印刷なんか頼まねえって。こうだよ。俺はもう一見顧客なくなっちゃったよ。 [音楽] そこへ2 階から静かに降りてきて階段に腰しかけた虎らさん。おいちゃんが気づいてたこ長にめくばせ。 [音楽] あ、行けねえ。しじったか とたこ長が気まずい顔になる。聞いてたよと。とさんがたこにきつい目を向ける。そして重く気まずい空気がむ。 [音楽] その時電話が鳴り、これは助けとばかりにおいちゃんが出る。内容はなんと虎ラさんの円談話。ここからおいちゃんの名縁技義が始まる。虎と虎ラさんの表情には期待が高まってきた様子が見て取れる。 [音楽] はい。はい。家どものおいでございます。はい。え、金務先 虎ラさんの金務先を聞かれて困ったおいちゃんはみんなの方に助けを求める。 [音楽] えっと、本人の金務先はつまりそのなんて言いますか? [音楽] ひがセールスと助けを送る。 あ、あの、セールスでございます。はい。え、ちょっと [音楽] 出版よ。戸さが知恵をつける。 いえいえ。あの、確か出版関係の方じゃないかと。はいはいはい。 [音楽] あの常小学校の千葉又神小学校を卒業いたしましてね。それから勝業の方は少し早めに卒業しまして 虎ラさんは下を向き顔をあげられない。 [音楽] はい。それからあといえいえもちろん東大なんかじゃございません。はい。早稲田大学でも慶王でもございません。そのな何て言いますかね。 [音楽] つまり私の教育方針と申しますのがその実力主義でございましてはい、ありがとうございます。とさんの顔にアンドの色が浮かぶ。 え、もうくだらねえ大学なんぞ。どれよりもその方がよっぽどそう思いましてね。早めに社会に出しましてええ、みっちり鍛えましたようなわけではい。は、趣味。趣味の方は [音楽] ここでみんなの考えが旅行で一致する。 [音楽] いやいや、旅行でございます。 はい。もう当人旅行が何よりも好きでね。はあ。念柄年中旅行しておりますよ。はい。え、ただ。いや、もうそれだけは頑丈そのものでしてもう病気 [音楽] 1つしたことございません。 ここでと虎ラさん急に機嫌が良くなってきてニコニコ顔照れておばちゃんに直回を出す。 [音楽] 本人の性格はもういって大しく真面目一方地道な人間でございまして。まあそんなわけで縁が遠かったのかもしれません。はい。 [音楽] あ、肝心の本人の名前をまだ申し上げておりませんでした。え、はい。名前は車虎次郎と申します。はい。え、風の虎。あ、ご存知で馬鹿にすんな。 [音楽] 急な話の安転に虎ラさんはとする。 いや、バカになんてあんたそんなもしもし。もしもし。あ、切っちゃった。なんだろうね。まうん。 [音楽] いや、トラが有名人だからみんな知ってんだよ。とら、おい、 1杯やろうか。1杯。とら、行こう。 [音楽] そして虎ラさんは新聞で顔を隠して 2階に上がっていく。 お兄ちゃん。 虎ラさんが2 階へ消えたところでたこが喋り始める。 とにかくね、したで探すのは無理だよ。明日っからさ、もうちょっとこの足を伸ばしてね、戦とかさ、他天使とかさ、それでもダメだったらね、千葉とか埼玉とか何江戸川沿いにだな。 [音楽] 関東1円探しね。1人や2 人は引っかかんだよ。 ここで虎と虎ラさんが2 階から降りてくる。そしてたコ社長に食ってかかる。本気せがましいこと言いやがって人の一生に一ぺの大切なことをよ。てめえたちの娯楽にして下げ下げタ楽しんでやがる。 [音楽] お兄ちゃん、そんな言い方ってないでしょう。 本当だよ。それはないよ とタコ社長が反論する。なんだよ、タコ。てめえが文句言う席あんのか。黙ってろ。 こもいい加減にしろって。 兄さん、社長は今日税務所に行くようほっぱり出して 1日中走り回ってたんですよ。 おいちゃんとひろしが愛ついでなめに入るが お兄ちゃん さの精止を振り切って虎ラさんがヒートアップしてくる。 なんだよ偉そうに税務所がどうした?からガタガタガタガタよ。この野郎税金を収めるのは国民の義務でしょ。え?最速されねえうちにトって払え。この馬か。 あんたよくそんなことが得えるね と。おばちゃんも虎さんに起こる。 払ったこともない人がそんなこと言っちゃいけませんよ とひもきつく言い返す。てめえ従業員だからこの野郎の方持つのか。それだったらな [音楽] 1ペくらい測ってみろ と。今度はたこ社長が怒なる。 何この野郎?向こうから一ぺでも俺のとこに来てくださいって来たか。この野郎しっかり騙してやがるな。 とトラさが炸裂する。 仕組みだよ。仕組み。 てめえたくさん食いたいんだったらこの野郎。 とても元にあった白菜を取り上げたコ社長の頭に振り下ろすと白菜枠砕けちった。ここからとらタコの修場となるが皆が止めに入る。 [音楽] やめてやめて と桜が叫ぶ。ここで人袋の王が切れておいちゃんが等々となった。 [音楽] ほら出てけ出てけってんだよ。 おいちゃんそれを言ったはおしまいだろ。出ていけ。 やめなよ。 とばちゃんがおいちゃんを落ち着かせようとする。虎さんが桜に向かい。 聞いたか?お兄ちゃんと言われてんだぞ。俺が一体何悪いことしたってんだよ。これだけ人間のいる中で俺が 1 番辛い思いしてんだよ。悔しい思いしてんだよ。そう思わねえか? そう思うわよ。だけどね、本当に辛いのはお兄ちゃんよりおいちゃんたちの方かもしれないのよ。 [音楽] と言ってさは泣き出しエプロンを顔に当てる。まれなくなり虎さんは店の出口へ向かう。 そうだよな。 1番のはと言って虎さんは店を出ていく。 [音楽] お兄ちゃん とさが悲しそうにつく。最後までご覧いただきありがとうございました。今回の名シーンはいかがだったでしょうか?コメントや高評価をけると嬉しいです。また次の動画でお会いしましょう。 [音楽] [音楽]
第10作『寅次郎夢枕』でもう1点の重要な見どころは、この動画では取り上げませんでしたが、珍しくも寅次郎が失恋しなかったことです。
今回のヒロイン役は八千草薫(撮影当時41歳)で、寅次郎の小学校の同級生「おちよ坊」でした。寅さんは、おちよ坊に人目ぼれしたとらやの下宿人(米倉斉加年)との仲を取り持とうとするのですが、実はおちよ坊は「寅さんのプロポーズ」を期待していたのでした。
寅次郎、一生の不覚でした。