【朗読】空の森と星のたまご|あとがき:風の手紙
[音楽] 風の手紙。 こんにちは。風の精霊の空です。この物語 を最後まで旅してくださってありがとう ございます。この物語は1つの星の卵から 始まりました。願いを抱えて名前もなく ただそっと誰かに出会うことを待っていた 小さな光。でも本当の始まりはそれを 見つけてくれたあなたがいたことなのだと 今ならわかります。 僕は風だから形がありません。でも名前を もらった時初めて誰かにとっての存在に なれた気がしました。物語の中でたくさん の星を巡りました。涙の星、忘れられた 願いの星、笑い声をなくした星、名前の ないこのいる星、どの星にも簡単には言葉 にならない思いがありました。でもそれを 見つめて受け止めてそっと抱きしめていく うちにそれぞれが1つの光になって風に 乗っていきました。優しさって完璧なこと をすることじゃない。そばにいること、 名前を呼ぶこと。泣いても笑えなくても ここにいるよって伝えること。この物語が 誰かの心の片隅でそんな優しさを思い出す きっかけになれたなら、それだけで十分旅 の意味があったと思います。この物語は 1人で生まれたものではありません。一緒 に星を巡ってくれたあなたがいてくれた からこそこの言葉たちが物語に慣れたのだ と思っています。旅は終わりました。でも またどこかで誰かの名前を呼ぶように僕は 風になってそっと語りかけるでしょう。 その時またあなたが顔をあげて空を見て くれたらきっとそこに新しい物語の風が 吹いているはずです。また風の中で会い ましょう。優しいあなたへ。この旅を ありがとう。風の精霊
空の森と星のたまご【オーディオブック全10話】
