この11月に『オリンピック・デザイン・マーケティング:エンブレム問題からオープンデザインへ』(河出書房新社)を刊行した、社会学者の加島卓さん。デザインと広告の歴史を遡り、それらが社会や経済とどう関わりあって人々を動かしてきたのかを加島さんは社会学的に考察してきました。本書では、オリンピック・エンブレム問題に迫りました。
「パクリか?」「出来レースか?」とメディアを騒がせたあの問題の背後には、デザインとオリンピックの関わりあいの歴史、デザイナーと広告代理店とメディアと市民が織りなす現代的な社会問題が隠れていたことを、本書は解き明かします。2020年の東京大会に至るまでの「過去」を整理し、エンブレム問題以降の、東京大会以降の「未来」において、デザインは一体どうなるのかを考えるために重要な一冊です。
今回の対談のお相手は、思想・文学・科学・デザインなどに通じた文筆家/ゲーム作家の山本貴光さん。『文学問題(F+f)+ 』を上梓したばかりの山本さんですが、『文体の科学』では、広告をはじめ、聖書から数式、小説、Twitterまで、メディアとその目的が自ずと最適な文体を獲得することを解き明かしました。
その山本さんの視点から本書の読みどころを紹介していただきながら、オリンピックとデザインの関係、これからのデザインは一体どうなるのかを、お二人で語り合っていただきます。どうぞ、ご期待下さい。
『オリンピック・デザイン・マーケティング:エンブレム問題からオープンデザインへ』(河出書房新社)
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309248356/
神楽坂モノガタリ
http://www.honnonihohi.jp/index.html