なにわ男子 長尾謙杜×山田杏奈、『恋に至る病』でW主演に 本編映像入りティザーも公開
長尾謙杜×山田杏奈、映画『恋に至る病』でW主演 本編映像入りティザーも解禁――若き才能が描く、危うくも美しい“恋”のかたち
2025年秋に公開予定の新作映画『恋に至る病』が、公開前から大きな注目を集めている。本作の主演に抜擢されたのは、今やドラマ・映画・バラエティと幅広く活躍するなにわ男子の長尾謙杜と、実力派若手女優として高い評価を得る山田杏奈。本作は彼らのW主演作として製作され、すでに解禁されたティザー映像にも大きな反響が寄せられている。
恋とは「病」なのか――異色のラブストーリー
『恋に至る病』は、一見すると青春恋愛映画のように見えるが、その内実はかなり“異色”の作品だ。タイトルにもある「病」という言葉が示唆するように、この物語は純粋な恋心というよりも、どこか依存的で、不器用で、歪な“感情”に寄り添っている。
物語の舞台は、地方都市の高校。転校してきた謎多き男子高校生・**榊悠生(さかき・ゆうせい)**を演じるのが長尾謙杜。一見クールで無口な彼だが、その奥にはある“秘密”を抱えている。一方、地元の高校に通いながら平凡な日常を過ごしていた少女・佐伯つばさを演じるのは山田杏奈。成績も良く、友人関係にも恵まれているように見える彼女もまた、心の中には「誰にも言えない想い」を抱いている。
ある日、ふとしたことから出会った悠生とつばさ。最初はすれ違い、警戒し合いながらも、次第にお互いの“痛み”に気づいていく。やがてふたりの関係は、常識では測れない、独特な「依存」と「愛情」が入り混じるものへと変化していく――。
監督は、『夜明けまでバス停で』など、現代社会の陰影を巧みに切り取ってきた今泉かおり。彼女は本作について、「これは“恋愛映画”でありながら、“依存の物語”でもある。人は誰かを好きになることで、時に救われ、時に壊れてしまう。その脆さと美しさを描きたかった」と語っている。
長尾謙杜――少年から青年へ、役者としての“転換点”
長尾謙杜にとって本作は、グループ活動とはまた違った“俳優としての新たな挑戦”となる。これまでにもドラマ『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』や『王様に捧ぐ薬指』などで存在感を発揮してきた彼だが、『恋に至る病』ではこれまでにない「影のある青年」という難しい役どころに挑んでいる。
悠生は、寡黙でどこか他人を寄せ付けないが、つばさの前では次第に素顔を見せていく。長尾はその繊細な心の機微を、表情や所作、間の取り方でじっくりと演じている。監督からは「芝居に対してとても真摯で、細かいところまで自分の解釈を持ち込んでくれる」と信頼を寄せられている。
撮影現場では、カメラが回っていない時も役から離れず、役柄に没入していたという長尾。特に印象的なシーンとして語られているのが、夜の公園でつばさに感情を爆発させる場面。感情の振れ幅が大きく、長回しで撮影されたこのシーンでは、長尾の内面からあふれる“怒り”と“哀しみ”が交錯し、観る者の心を強く揺さぶる。
山田杏奈――静かに燃える女優魂
対する山田杏奈は、これまでにも映画『ミスミソウ』や『小さな恋のうた』、ドラマ『17才の帝国』『早朝始発の殺風景』などで幅広い演技力を披露してきた。つばさというキャラクターは、一見“真面目な優等生”だが、その内面には孤独や不安、自己否定といった感情が渦巻いている。
山田は「人は誰しも、表と裏の顔を持っていて、つばさはその“裏側”を誰にも見せられずに生きている。でも、悠生と出会うことで初めて“誰かに見せてもいい”と思えるようになる。その変化を丁寧に演じたかった」と語っている。
また、劇中では彼女のナレーションも多く、内面の葛藤や揺れ動く感情を声でも表現している。そのナレーションが映像のトーンと相まって、作品に独特の“静謐さ”と“緊張感”を与えている。
本編映像入りティザー公開――世界観に圧倒される1分間
2025年5月20日に解禁されたティザー映像は、まだ1分間の短いものだが、その中に本作の世界観がぎゅっと詰まっている。映像は薄曇りの空から始まり、制服姿のつばさが無言で歩く姿にカットイン。そして、悠生が一人で教室に座る場面、夜の雨の中でふたりが無言で見つめ合うシーンなどが続く。
セリフは少なく、映像美と音楽で感情を伝える構成となっており、視聴者の想像力をかき立てる作りだ。特に印象的なのは、ラストに流れる悠生の「俺、お前のこと、わかんない。でも…なんでだろ、見てたいって思った」というモノローグ。この一言に、ふたりの関係の“危うさ”と“純粋さ”が凝縮されている。
ティザー映像公開後、SNSでは「予告だけで泣きそう」「長尾くんの演技がすごく良い」「山田杏奈ちゃんとの相性が抜群」などといった反響が相次ぎ、早くも“今年の話題作”として期待されている。
音楽・主題歌にも注目
音楽は、映画『花束みたいな恋をした』などでも知られるmabanuaが担当。繊細かつ心を打つサウンドトラックが、登場人物たちの感情の波をより豊かに彩る。また、主題歌はなにわ男子が本作のために書き下ろした新曲「ノクターン」。しっとりとしたミディアムバラードで、映画のエンディングを切なくも美しく締めくくる。
長尾は「この映画とリンクするような曲になっています。歌詞にも注目してもらえたら嬉しいです」とコメントしており、グループとしてもソロ活動としても大きな意義を持つ一作となる。
まとめ:若き才能たちが描く、新時代の“恋愛映画”
『恋に至る病』は、単なる“青春ラブストーリー”ではなく、現代の若者が抱える孤独や不安、愛情と依存の境界線といった複雑なテーマを丁寧に描いた、まさに“心をえぐる”作品となっている。
長尾謙杜と山田杏奈という、まさに今を代表する若手俳優の共演により、観る者は“恋”という名の“病”に、そっと感染していくかもしれない。
本作は2025年秋、全国公開予定。今後の続報や本予告、メイキング映像にもぜひ注目してほしい。