【急増中】「百日せき」感染者数が子どもを中心に急増中 ワクチン接種も検討を 普通の風邪のような症状から始まり咳が長期化

「百日せき」の感染者数が全国で急増し過去最多となっています。重症化で乳児が死亡するケースもあるということです。

 激しいせきの症状で病院に駆け込む人々。最近、こうした患者が急増しているといいます。特に子どもを中心に感染が増加しているのが「百日せき」です。
 6日までの患者の累計は5652人。去年1年間をすでに上回る患者数となっています。
 百日せきは激しいせきが続く細菌性の感染症です。都内の病院では去年11月以降、9人が百日せきと診断されて4人が入院し、このうち生後1カ月の乳児1人が亡くなりました。
 細菌の検査をした6人中5人から、通常用いられる抗菌薬が効かない「耐性菌」が検出されていて、亡くなった乳児も耐性菌に感染していたということです。さらに、ワクチンを打っている大人でも感染のリスクがあるといいます。

 「百日せき」の潜伏期間は7~10日。飛沫で感染すると言われています。症状としては最初の1~2週間は普通の咳が続くため、風邪となかなか見分けがつきにくいということです。
 大体普通の風邪だとそのあと治るんですが、百日せきはここからさらに症状がひどくなります。せきの特徴は、短いせき、そして息を吸うとヒューという音がする、いわゆる喘息のようなせきが出てしまうということです。

 お子さんの間で感染が広がってるということで、中には赤ちゃんが感染するケースもあり、亡くなってしまったお子さんもいるということでした。
 治療に関して葛西医院の小林正宜院長は「治療には抗生物質を使用する。最初の1~2週間に飲めば早く治る」と話しています。
 「百日せき」は見分けがつきにくいため、周囲に感染者がいるかどうか確認して、少しでも心当たりがあれば、すぐに病院に行くべきです。

 「百日せき」の予防は一般的な風邪と同じで、手洗い・消毒、マスク着用、換気など基本的なことを徹底するしかないということです。
 重要なのが、お子さんのワクチンについてで、通常だと生後2カ月~1歳半ぐらいの間に合計4回接種しているということなんですが、このワクチンが早ければ5年ほどで免疫低下してしまうということです。なので小学校入学ぐらいのタイミングで追加接種をするというのも、選択肢の1つです。