阿波大正浪漫 バルトの庭/青い眼の人形

“青い眼の人形  (2分23秒 曲/本居長世 詞/野口雨情)
青い眼をしたお人形は
アメリカ生れ(うまれ)のセルロイド
日本の港へついたとき
いっぱい涙を浮かべてた
わたしは言葉がわからない
迷子(まいご)になったらなんとしょう
やさしい日本の嬢ちゃん(じょうちゃん)よ
仲よく遊んでやっとくれ
仲よく遊んでやっとくれ”
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阿波大正浪漫 バルトの庭(あわたいしょうろまん バルトのにわ)は、徳島県鳴門市大麻町桧にあったテーマパーク。2015年5月6日に閉園。

2006年に公開された映画『バルトの楽園』と、その題材となった板東俘虜収容所をテーマとする。映画のロケで使用されたセットを中心に、実際の収容所建造物も交えて、収容所や映画撮影時の模様を紹介していた。

運営は特定非営利活動法人(NPO)の「ドイツ村BANDOロケ村保存会」であった。

開設と閉園の経緯
2005年の映画撮影の際、鳴門市などが協力する形で、鳴門市板東にロケセットが建設された。撮影終了後の2006年3月から2年間の限定という形で、「BANDOロケ村~歓喜の郷」の名称で有料の施設公開がおこなわれた。これは市が地元のボランティアの協力を得て実施され、市の予想を上回る23万人の来場者があった。地元からは公開の継続を求める声があり、閉鎖2週間後の2008年4月から地元のNPOが市と運営委託契約を結んで公開を再開した。しかし、地権者との関係や立地の問題(河川敷上であった)、さらに建物の安全性を理由に市側は2009年3月以降の契約延長を認めず、2009年2月に再び閉鎖された。

鳴門市側は別の土地への移築による保存をNPOに提案し、NPO側が少し離れた場所の土地を確保した上で移築がおこなわれた。この移築に際して、実際の収容所で使用された兵舎(バラッケ)1棟も敷地内に移築保存されることとなった。2010年4月25日にオープン。

2015年、施設の設置・運営に協力してきた地権者が「一定の地域活性化の役割は果たした」として閉園を運営者に申し入れ、5月6日限りで約5年の歴史に幕を下ろした。施設等の今後については未定としている。2015年12月9日から2016年1月24日まで期間限定で再公開された。

施設
場内では、ボランティアによる無料ガイドがおこなわれていた。

ロケセットの建物
映画の撮影に際して当時を復元して建てられたもの。営門のほか管理棟・売店(民家)・衛兵詰所・印刷所・製パン所・洗面所・酒保・兵舎(バラッケ)の8棟。2011年には製パン所のセット内に実際にパンが焼ける煉瓦窯が再現され[、土日と祝日にはこの窯で焼いたパンが数量限定で販売されていた。

実際の兵舎(バラッケ)
大正時代に建設され、その後転用されていたものを移築復元。将校用兵舎。

野外舞台
2011年9月完成。農村舞台を模した木造平屋で、阿波人形浄瑠璃の上演会や演奏会等を開催した。

利用情報
開場時間:9時 – 16時30分

交通アクセス
高松自動車道 鳴門西バスストップから徒歩10分。
JR板東駅から徒歩約10分。
高松自動車道板野ICから車で約5分。
徳島自動車道 藍住ICから車で約10分。
神戸淡路鳴門自動車道 鳴門ICから車で約15分。

周辺
船本牧舎 – 徒歩2分。国登録有形文化財。1917年建築。板東俘虜収容所のドイツ人の設計により建設された。
ドイツ村公園 – 徒歩2分。板東俘虜収容所の跡地。
霊山寺 – 徒歩8分。四国八十八箇所第一番霊場。ドイツ人俘虜による音楽の授業が境内で行われた。
大麻比古神社 – 徒歩10分。阿波国一宮。ドイツ人俘虜により建設されたドイツ橋と眼鏡橋が現存。
道の駅第九の里 – 徒歩10分。板東俘虜収容所のバラッケ1棟が移築保存されている。
鳴門市ドイツ館 – 徒歩10分。板東俘虜収容所をメインテーマの一つとする博物館。
鳴門市賀川豊彦記念館 – 徒歩10分。建物はドイツ人俘虜の設計により建設された船本牧舎をモデルとしている。
ばんどうの鐘 – 日独友好と恒久平和を祈念して、ドイツ館の背後の山に建設された。
大塚国際美術館

大麻町桧(おおあさちょうひのき)は、徳島県鳴門市の大字。大麻町檜とも記載される。郵便番号は779-0225。

地理
鳴門市の西端に位置。東は板東谷川をもって大麻町板東に、北は讃岐山脈の分水嶺をもって北灘町折野に、西は板野郡板野町に、南は旧吉野川をもって板野郡藍住町に接する。

北半は山地、南半は板東谷川の扇状地からなり、ほとんどが農業地域。北半は果樹園、南半は水田地帯となっている。谷間に農業用溜池が発達している。町内会は桧東・桧西・桧北の3組に分かれる。

南部をJR高徳線が東西に横断し、その北側を徳島県道12号鳴門池田線とそのバイパスが並行する。また主要地方道から徳島県道225号檜藍住線が南方へ分岐し、旧吉野川には桧橋が架設されている。北方へは徳島県道41号徳島北灘線が卯辰越を越えて北灘町折野へ通じている。

第一次世界大戦時のドイツ兵捕虜を収容した板東俘虜収容所跡は現在はドイツ村公園となっており、近傍には鳴門市ドイツ館や道の駅第九の里がある。また2006年に公開された映画『バルトの楽園』のロケセットを観光化した阿波大正浪漫 バルトの庭があったが、2015年5月6日限りで閉園した。

また1990年頃より戸建形式の団地であるリューネの森が建設され、新興住宅地として世帯数や人口を順調に伸ばしつつあるほか、この影響で周囲の施設・道路網等が整備されつつもある。例としてリューネの森北側には、2002年に高松自動車道が開通すると共に鳴門西PA及び鳴門西BSが設置され、鳴門西BSからは京阪神及び高松方面行きの高速バスに乗車することができ、霊山寺への最寄高速バス停としても活用されている。

地形
山:大麻山
川:旧吉野川、板東谷川、寺前谷川

歴史
江戸期から1889年(明治22年)にかけては板東郡および板野郡の村であった。寛文4年(1662年)より板野郡に属す。

1889年に同郡板東村の大字となった。1915年(大正4年)11月より板東町の大字となる。1959年(昭和34年)4月に板東町と堀江町が合併し大麻町が誕生し同町の大字となる。1967年(昭和42年)に大麻町が鳴門市に編入され現在の鳴門市の大字となる。

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる。
番地 小学校 中学校
全域 鳴門市立板東小学校 鳴門市立大麻中学校

施設
ドイツ村公園(板東俘虜収容所跡)
鳴門市ドイツ館(とくしま88景)
鳴門市賀川豊彦記念館
道の駅第九の里
阿波大正浪漫 バルトの庭(閉園)
極楽寺(四国八十八箇所霊場第二番札所)
卯辰越
リューネの森

交通
道路
高速道路
高松自動車道 鳴門西パーキングエリア
都道府県道
徳島県道12号鳴門池田線
徳島県道41号徳島北灘線
徳島県道225号檜藍住線
高速バス
鳴門西バスストップ
路線バス
徳島バス
ドイツ館

二番札所前

『バルトの楽園』(バルトのがくえん、独題:Ode an die Freude)は、2006年公開の日本映画。タイトルの「バルト」とはドイツ語で「ひげ」の意味。主人公の松江豊寿やドイツ人捕虜が生やしていたひげをイメージしている。

内容
第一次世界大戦中の徳島県鳴門市の板東俘虜収容所が舞台で収容所所長・松江豊寿の活躍や、捕虜となったドイツ兵と地元の住民の交流などを史実に基づいて描いた作品。松江は俘虜に対し人道的な扱いを心がけ、捕虜による楽団が『交響曲第9番 歓喜の歌』を日本で初めて演奏した。

スタッフ
製作総指揮:岡田裕介(東映)、宮川昕也(シナノ企画)
監督:出目昌伸
脚本:古田求
音楽:池辺晋一郎
撮影:原一民
美術監督:西岡善信
美術:重田重盛
照明:安藤清人
録音:瀬川徹夫
編集:只野信也
監督補:鈴木康敬
助監督:宮村敏正、濱龍也、宮原寛
技斗:清家三彦
ドイツ語セリフ指導:有限会社ジャーマン・カウンシル・トウキョウ
日本語指導:川鶴晃裕
方言指導:大西秀明、西原明美、本村健太郎、棚木和人
歌唱指導:長野安恒
特撮監督:佛田洋
特撮ユニット:特撮研究所、パナソニック(Studio DU)、デジタル・メディア・ラボ
現像:東映ラボ・テック
仕上協力:東映東京撮影所
協力:ルフトハンザ航空、アートネイチャー、ユーハイム、民主音楽協会
撮影協力:徳島県ロケーションサービス、美馬市、鳴門市ドイツ館、鳴門市阿波踊振興協会、会津若松市、会津若松フィルムコミッション、猪苗代町、墨田区、舞鶴フィルムコミッション ほか
特別協賛:『バルトの楽園』誘致支援委員会(徳島市、鳴門市、大塚製薬・大塚製薬工場、徳島新聞社、JR四国、高川予備校・高川ハイスクール、マルハ物産、日亜化学工業、阿波銀行、大一器械、徳島銀行)
プロデューサー:野口正敏、妹尾啓太、冨永理生子、Michael Schwarz
シニアプロデューサー:小松賢志、古川一博、梅澤道彦
企画:土屋武雄、中村仁、遠藤茂行、亀山慶二
製作者:鶴田尚正、冨木田道臣、早河洋、塚本勲、滝鼻卓雄、渡部世一
製作:『バルトの楽園』製作委員会(東映、シナノ企画、日本出版販売、TOKYO FM、テレビ朝日、加賀電子、読売新聞、福島民報社)

キャスト
板東俘虜収容所職員
松江豊寿 – 松平健:この物語の主人公、板東俘虜収容所長。俘虜達に人道的かつ寛容に接し、地元住民とも交流させた好漢。会津出身。
高木繁 – 國村隼:収容所副官。ドイツ語が堪能で、松江の右腕として彼の方針を支える。
伊藤光康 – 阿部寛:松江の部下で、同じ会津出身。松江とは対照的に気負いがちで、当初は松江の方針に異を唱える。
収容所の俘虜
クルト・ハインリッヒ – ブルーノ・ガンツ:ドイツ軍青島総督(少将)。板東を去るにあたり、松江に感謝の言葉とともに愛用のステッキを贈る。
カルル・バウム – オリバー・ブーツ:各地の収容所で何度か脱走を試みる。板東では松江に薦められ所内のベーカリーで働く。戦後もドイツに帰国せず、「志を」を養女にし、パン職人として神戸に住む。
ヘルマン・ラーケ – コスティア・ウルマン(ドイツ語版):彼が故郷の母に書き続ける手紙が、物語のナレーションの役割をする。村の娘「マツ」を愛するようになる。

徳島の人々
松江歌子 – 高島礼子:豊寿の妻
馬丁宇松 – 平田満:豊寿の家の馬子。兵隊に取られた息子がドイツ軍との戦闘で戦死しており、そのためドイツ人を恨んでいる。
すゑ – 市原悦子:脱走して負傷したカルルを助けた村の女
たみ – 中島ひろ子:すゑの娘
黒田 – 大杉漣:板東小学校校長
志を – 大後寿々花:ドイツ兵の父、オスカー・フランツを探して板東に来るが、カルルから父の戦死を知らされる。その後カルルの養女となる。
マツ – 中山忍:ヘルマンに恋心を抱く村娘
広瀬 – 徳井優:板東町長
林豊 – タモト清嵐:郵便配達の少年
警官 – 福本清三
会津の人々
松江の父 – 三船史郎
幼少時の松江 – 佐藤勇輝
陸軍省関係
多田少将 – 泉谷しげる:松江の方針を生温いと非難、収容所予算を削減する。
島田中佐 – 勝野洋:俘虜情報局局員
南郷巌 – 板東英二:久留米俘虜収容所所長。松江と正反対に、俘虜に過酷な労働を課す。

伊崎充則、今井和子、寺杣昌紀、武野功雄、永倉大輔、真砂皓太、久保酎吉、泉福之助 ほか
ナレーション
林家正蔵