31日朝の東京外国為替市場の円相場は1ドル=153円台前半と、前日夕から横ばい圏で推移。米国市場で強い経済指標を受けて長期金利が上昇し、円の重しになる場面も見られた。この日は日本銀行の金融政策決定会合の結果と植田和男総裁の会見を控えて、方向感に乏しい展開が続きそうだ。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは31日付のリポートで、米金利上昇圧力が再燃した中、米株安によるリスク心理悪化もあり、ドル・円は膠着(こうちゃく)と指摘。目先については、米大統領選を控えてレッド・スウィープのリスクが残る中、日銀会合で利上げ期待を高める発言がなければ、「ドル・円は高止まり・上昇の機運」が維持されやすいとみる。
この日の日銀決定会合は政策据え置きが見込まれている。ブルームバーグが17-22日にエコノミスト53人を対象に実施した調査では、追加利上げの時期について53%が12月会合、32%が来年1月を予想したが、衆議院選挙の結果を受けた政局不透明感から後ずれを見込むエコノミストもある。今回公表される最新の経済・物価情勢の展望(展望リポート)と植田総裁の発言から、追加利上げの時期を探る展開となる。
円相場は午前7時29分現在、対ドルで153円28銭(30日午後5時時点は153円33銭)30日の海外市場は152円78銭から153円49銭のレンジで推移
30日の海外市場で米10年国債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い4.30%程度に上昇し、円は152円台後半から153円台前半に売られた。民間雇用者数が1年余りで最大の増加となり、7-9月の実質国内総生産(GDP)で個人消費が予想を上回った。米金利スワップ市場では年内利下げの織り込みがやや低下した。
31日の東京市場では、月末に伴う実需の売買を注視しつつ、午前は日銀イベント前で積極的な取引が控えられそうだ。午後の植田総裁の会見が焦点となるものの、週末の米雇用統計や来週の米大統領選挙など重要イベントが続くため、相場の方向感が定まりづらい展開も予想される。