
10月29日、複数の米当局者によると、中国の習近平国家主席は昨年11月にサンフランシスコ近郊でバイデン大統領と会談した際、台湾独立に関する米政府の公式見解について文言の修正を求めた。写真は2023年11月、サンフランシスコ近郊ウッドサイドで顔を合わせる両首脳(2024年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ワシントン/北京/台北 29日 ロイター] – 複数の米当局者によると、中国の習近平国家主席は昨年11月にサンフランシスコ近郊でバイデン大統領と会談した際、台湾独立に関する米政府の公式見解について文言の修正を求めた。
米政府は現在、公式見解として台湾の「独立を支持しない」と表明しているが、習氏側は「台湾の独立に反対する」との表現に修正するよう求めたという。
習氏の側近はその後も数カ月にわたって文言の修正を求めたが、米国側は拒否した。
ホワイトハウスはコメント要請に対し「バイデン・ハリス政権は、長年にわたって米国の『一つの中国』政策を貫いてきた」とし、台湾の独立を支持しないと改めて表明した。
中国外務省は「その質問は米政府に聞くべきだ。台湾問題に関する中国の立場は明確で一貫している」と指摘。
台湾外交部(外務省)はコメントを控えた。
習主席がなぜバイデン氏との会談でこの問題を持ち出したかは不明だが、習氏は就任以来、台湾独立に反対する姿勢を強調しており、近年は人民解放軍が台湾周辺での活動を大幅に強化している。
バイデン政権は、中国側の提案は受け入れられないと考えており、当局者によると、台湾は米国とのハイレベル協議で中国側の提案について説明を受けたという。
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