【感想・考察】無関心という恐怖『関心領域』感想レビュー【警告後ネタバレあり】
[音楽] はいということで今回は関心領域公開初日 に見てきたんでこの作品の感想レビュー やっていきたいと思いますまこの動画なん ですが前半はネタバレなし後半はネタバレ ありという構成になっておりますネタバレ する際は事前に警告させてもらいますんで 本作まだご覧なってない方このまま再生 進めてもらって大丈夫ですご安心ください 前半のネタバレなしパートはあらすじとか 全体的な感想見所をご紹介します後半の ネタバレありパートでは気になったところ とかテーマについて触れていこうかなと 思いますまだ本作ご覧なってない方見よう かどうしようか迷ってらっしゃる方判断 材料にしていただけたら幸いですますでに 本作ご覧なった方は余韻に浸りながら頭の モヤモヤ整理していただけたらええなと 思いますまそれでは本日も最後までお 付き合いくださいこのチャンネルでは映画 の紹介やレビュー動画を随時更新しており ます映画好きな方映画情報知りたいよって いう方は是非チャンネル登録よしよくお 願いいたしますそれでは早速本題に参り ましょうまずは本作の概要をご紹介します 舞台は第2次世界対戦化のポーランドです ねユダヤ人の強制収容所アウシュビッツの 司令官ルドルフヘスとその家族は収容所の 隣にある家で生活しておりましたナチスに よるユダヤ人絶滅政策ホロコースト最大の 犠牲者を出したアウシュビッツの隣で生活 する家族とは一体どんなやつなんかとま その様子が描かれるといった内容になって おります原作はマーティンエイミスさんの 同盟小説で監督はアンダーザスキン主のの 捕食で知られるジョナサングレイザーです ねまこれまでにない斬新な表現で描かれた ホロコースト映画っていうことでま観客 批評化両方から絶賛されておりまして第 76回間の国際映画祭ではグランプリを 受賞第96回アカデミー賞では国際長編 映画賞それから音響賞を受賞しております 主演を務めるのはクリスティアン フリーデンとザンドラフラーですね ザンドラフラーさんは落下の解剖学にも 出演されてましたねまそんな本作関心領域 この作品を一言で言うなら小さな違和感を 積み重ねたホロコースト映画ですねまこの 映画ホロコーストを扱った映画であり ながら暴力虐殺の描写が一切出てこないん ですよねカメラで取られるのは最初から 最後までずっと家族の姿なんですよ アウシュビッツの司令官とその奥さん子供 さんワンちゃんそれから家ですねもう ずっとねこれしか描かれないんですよね アウシュビッツ収容所が家のすぐ隣にあり ながらアウシュビッツ内部の様子すらも 描かれないとまごく平凡で幸福な家族の 日常がと描かれていくんですよねで先ほど 申し上げた小さな違和感がその日常風景の 橋柱から伝わってくるんですよま綺麗な庭 が映ったと思ったらいきなり壁があったり とかそれから監視島らしきシルエットが 背景に映り込んでたりま画面の外側で人間 の悲鳴が聞こえてきたりとか青空に黒い煙 がももと立ち上がってたりとか家族が かわす何気ない会話に違和感感じたりとか まあまあそんな感じでこの作品見てると常 にどっかしらに違和感感じるように作られ てるんですよねまそんな小さなあれって いう違和感感を積み重ねることで ホロコーストの残虐性非人間性をじわじわ と炙り出していくまシンドラのリストと たいなユダヤ人の目線でホロコーストの 実態を追体験していくんじゃなくってま 地獄ウズのような光景が繰り広げられてる まとで1つの家族が普通に生活して るっていう違和感を描くことで逆説的に ホロコーストの残虐性を伝えるまそういう 映画なんですよねで映画全体を通して 感じるこの違和感の正体ってユダヤ人の ことを物のように扱ってるこの気持ち悪さ 居心地の悪さなんですよ人間性を剥奪され てる同じ人間やのにまるで人じゃないかの ような扱いを受けてるこれがとてつもなく 気持ち悪くて違和感としてずっと胸に つっかえるんですよねまこの胸くそ悪い 違和感といえば日本では2023年に公開 された映画ヒトラーのための虐殺会議を見 た時の違和感に近いかもしれませんねま このヒトラーのための虐殺会議では ユダヤ人の異相と殺害に関してナチスのお 偉いさんが集まって会議する様子が描か れるんですがまるで相談でもするような タンパク差でユダヤ人の殺害について議論 してるんですよねまナチスのお偉いさんが 淡々とビジネスライクな感じで殺戮を議論 していくその無関心さに何とも言えない 違和感を感じる作品ですま本作関心領域な んですが映画の至るところにこの種の違和 感を感じる仕掛が用意されててまそれが 本作の押しポイントにもなってるんで ちょっと順を追ってご紹介させてもらい ますまず押しポイント1つ目が音ですね 本作アカデミー賞で音教賞を受賞したのも 頷けるほど音の使い方が凄まじい映画です まこの映画暴力的な描写は一切ないんです が画面の外側でずっと何かしらの音が鳴っ てるんですよねま人の叫び声だったり パンっていう乾いた銃声だったりほおって いう焼却炉が稼働する音だったりまそう いった音が常に聞こえてくるんですが カメラは常に家族を映しててま家族は そんな音も気にせずいたって普通の顔し てるんですよこの映像と音の大悲 コントラストが違和感でしかないんですよ ねスターウォーズの海の親ジョージ ルーカスは映画の半分は音でできてるって 言いましたが本作関心領域はそんな ルーカスの言葉が正しかったことを証明し てますねま音が重要な映画なんで劇中音楽 が流れる場面ってのが極端なほどに少ない んですよねま本作で音楽を担当されたミカ レビーさんは実際に劇中で使われてるより ももっとたくさんの音楽をこの映画のため に作曲してたんですが監督のジョナサン グレイザーはあえてその大半を使わなかっ たらしいんですよまアシビで起きてる画面 の外で起きてる出来事の恐怖を音で表現 するためにあえて音楽を犠牲にしたんです よねま本作で音響デザイナーを務めた ジョニーバーンさんはアウシュビッツに 関する600ページにも及ぶ資料を集めて 音の距離感であったりだとか反響具合を 観客が適切に判断できるようにサウンドを 設計したそうですまそういうわけなんで音 の距離感がすごいんですよねま劇中何度も 画面の外側で銃声が鳴るんですけどこれが 音だけでどれぐらいの距離感か感覚的に 分かるようになってるんですよ家の中に おる時に聞こえてくる銃声と家の外におる 時に聞こえる銃声これが全然違うんですよ ねまそれから音に関して言えば僕が映画の 中で1番びっくりした音の使い方があって まとあるシーンなんですけど車のエンジン 音が流れるんですよねま家族が車に乗って 家に戻ってきますで家についてはまた エンジン音が鳴ってるんですよなんやろっ て思ったら上空に飛行機が飛んでてあなん や飛行機の音かって納得してたら空に今度 黒い煙が浮かんでのが見えてくるんですよ ねでまたそこであれって疑問が持ち上がる んですよでそこに来てようやくあこれ エンジン音じゃなくて焼却炉の稼働音なん やって気付かされるんですよねでここで また新たな疑問が持ち上がってくるんです よえずっとエンジン音らしい音なってた けどこれいつの間に焼却論の音に変わって んやろっていうねもしかして最初っから エンジン音やと思ってた音って焼却論の音 やったんかなとかねもうねなんか音の使い 方がほんまにすごいんですよねまちなみに 本作屋外のシーンで遠くからオートバイの エンジン音が度々聞こえてくるんですけど これはアウシュビッツの責任者ルドルフ ヘスが収容所から聞こえてくる悲鳴とか 銃声をかき消すためにエンジン音を鳴らす ためだけの人間を雇ってたっていうそう いうエピソードに基づいてるらしいですね ままだ本作ご覧になってない方是非耳を 済ましてご干渉いただけたらなと思います まそれから本作の押しポイント2つ目なん ですが日常風景を淡々と描く突き放した 映像ですねま本作関心領域音もすごいん ですが映像もすごいんですよまどうすごい のかって言うともうほとんどの映像が引き のえロングショットなんですよねま人物の 頭から足までま全身がが映るぐらい遠く から撮影した映像のことをロングショッ トって言うんですが本作の映像ほとんどが このロングショットなんですよしかも カメラがほとんど動かなくてほぼ固定 カメラなんですよねこの動かない引きのま これにどういう効果があるのかって言うと すごく突き放したような感じ家族の日常 生活を淡々と提示し続けるそんな印象を 与えるんですよねまこの淡々とした感じ 突き放した感じがまた冒頭で申し上げた 違和感を感じさせる仕掛けにもなってて僕 はなんかドキュメンタリーぽさ名っぽさを 感じましたねあの水曜日のダウンタウンで クロちゃんの自宅にカメラ仕掛けた ドッキリ企画があったじゃないですか画面 の構図的にねあれとめっちゃ似てるんです よまそれもそのはずで本作関心領域家の中 のあちこちに固定カメラをセットして役者 さん以外スタッフの方は誰もおらん状態で 撮影されてるんですよねま家の中にカメラ をセットした状態で役者さんたちに演技し てもらってで監督さんとかスタッフさんは トレーラーの中でその映像をチェック するっていうもそうやって撮影された 800時間以上にも及ぶ大大な映像を編集 担当の方が映像を並び替えてストーリーを 組み立てていったともはや ドキュメンタリーの撮影に近いですよね これまそれからライブ感生っぽさを演出 するために照明ライティングも撮影用の ライトを一切組まずに自然校だけを使って 撮影されてるそうですまレオナルド ディカプリオがオスカを撮った映画レベナ トでやっとったんと同じ方法ですよね しかも撮影もアウシュビッツのすぐ近くで 行われてるんですよねま制作者がば本馬も のヘスの家で撮影したかったらしいんです けど現存するヘスの家っていうのがその 状態がすごい悪いらしいんですよねで しかもアウシュビッツは世界遺産に登録さ れてるからその周辺では工事ができひ んかったとまそこでアウシュビッツに近い ハオを撮影用としてヘスの家のレプリカに 作り替えたらしいんですよねまヘス一家が 実際に暮らしてた空間を用意してそこで 役者たちがどのように振舞うのかを観察 するまこのアプローチはドキュメンタリー 的やなってすごい思いましたねこの撮影 方法について監督ジョナサングレイザーは インタビューで次のように語ってますヘス をカリカチュアライズされた悪人として 描くのではなくあくまで事実を淡々と提示 することに注力しました彼らを化け物だと 責めるのは簡単ですですが彼らも最初は夢 を語り合う恋人同士でした彼らが望むもの は私たちと変わりません観客には彼らに 自分自身を重ねて欲しかったとこのように 語っておりますまここまでネタバレなしで 関心領域の概要や見所について語ってき ましたまこっからはちょっと映画の中で気 になったところとかをネタバレありで語っ ていきたいなと思いますまここから作品の 内容についてネタバレしていきますんで まだ本作ご覧なってない方ご注意ください それでは参りましょうまず気になった ところ1つ目なんですが少女とリンゴです ねルドルフが娘に絵本を読み聞かせる シーンで突如挿入されるサーモグラフィー カメラの映像ポーランド人の少女が収容さ れて強制労働をさせられてるユダヤ人たち のためにま作業現場にリゴをこっそりと 置く場面ありましたよねまこれがどういう わけか熱を感知するサーモグラフィー カメラで撮影されてるっていうねなんとも 不思議な場面でしたましかもここで流れる 音楽はまた怖いんですよねこの不気味な 音楽人間の声と新世サザを混ぜ合わせて 作ったら音らしいんですけどそれにしても 怖いですよねまこのシーン一体何なんやっ て疑問に感じた方も結構いらっしゃると 思いますでこのシーンの少女なんですが アウシュビッツ強制収容所がある現地 ポーランドの地元の女の子なんですよね この少女はアウシュビッツに収容された ユダヤ人が6に食べ物も与えられずに過酷 な労働をさせられてるまそういう アウシュビッツの実態を知ってるから彼ら が日中強制労働をさせられてる作業現場に 食べ物を置いてあげてるんですよねこの 少女なんですが監督ジョナサングレイザー がアウシュビッツについてリサーチしてる 中で出会ったアレクサンドリアという女性 がモデルになってまして映画のクレジット でもアレクサンドリアていう名前で表記さ れてましたま当時12歳の少女だった アレクサンドリアは飢餓に苦しむユダヤ人 のために収容所まで自転車で通ってリンゴ を置いていたらしいですそんな彼女はある 日囚人が描いた音楽の楽譜を見つけますま その囚人はユセフウラーとけられ戦争を 生き延びたって言われてますまそれから 劇中で実際に使われてる自転車も少女の 衣装もこのモテルとなった アレクサンドリアさんのものが使われてる そうですねていうかそもそもなんで彼女の シーンサーモグラフィーで撮影されてん のって話なんですけどまこれについて監督 ジョナサングレーザーはパンフレットの中 で彼女をエネルギーとして捉えていたと 語ってました無関心の極地にいる兵備引の 対局に位置する存在として彼女を登場させ たんですねまだから彼女の登場シは熱を 表すイメージとしてサーモグラフィー カメラで撮影されてるとそういうわけだ そうですま彼女の行動は純粋な人間性から 自発的に出たものであってまレジスタンス とか地下活動といった政治的な意味を帯び た行動ではないんですよねまつまり人間と して当たり前の感情から出てきた行動なん やとでこの人間性の発露はユダヤ人を虐殺 することで望み通りの生活を手に入れま その生活を守ることに固執してる兵ビヒは 180°真逆と言えますよね12歳の痛い な少女が格的に理解してる正しさを大の 大人であるヘトビヒがSiri主力のため に見て見ぬふりをして目を背けてると それって人間としてどうなって思いますよ ねまおそらく監督ジョナサングレイザーは 僕たち観客にそういう風に感じて欲しくて 並びと対象的な人物としてこの少女の シーンを配置したんだと思いますまそれ からこの少女の登場シーンでルドルフが娘 に語り聞かせてる童話がヘンゼルとグレー テルってのもなんか皮肉な話ですよねこの ヘンゼルとグレーテルの物語は家が貧しく て親につられた兄弟が森の中で出会った 魔女に騙されてしまうっていうお話なん ですよね身の危険を感じた兄弟は魔女をか に入れて焼き殺してなんとかピンチを脱し するとそういうお話なんですよま壁1枚 隔てた向こう側で数百人のユダヤ人たちが 焼き殺されてるそういう現実を知りながら 娘にこの物語を語って聞かせるルドルフの 心境って一体どんなもんなんでしょうねま それから本作で気になったところ2つ目 やはりラストシーンですね強制収容所の副 観察官に昇進しベルリ郊外の オラニエンブルクに転勤が決まった ルドルフベルリンではその功績を認められ 70万人のハンガリー系ユダヤ人を移相 するま彼の名前を関した作戦の式を取る ように命じられますまこれによって彼は 結局またアウシュ別に戻ることになりまし たパーティー会場に集まった人々をどう やってガスで殺すか考えていたと妻に電話 して話した後階段を降りていくルドルフは ふと足を止めてどっかを見つめるんですよ ねすると衛星がいきなり現代に変わって 博物館になった現代の青3つが映し出さ れるでしばらく現代の映像が流れた後映像 はルドルフに再び戻るとまこのラスト シーンなんですが僕は現代のようにナチス のやったことが歴史にばっせられる未来を まルドルフが想像したんだろうなとそう いう風に解釈しましたラストシンで ルドルフ王としてましたよねずっと無視し 続けてきた両親の化石から来るストレス なんかまそれとも大きな作戦を任された 重圧から来るストレスなのかまそれとも はたまた健康上の理由なんか劇中では はっきりしませんまこのとの理由ですが僕 はルドルフが自分で想像した未来に恐怖し たからだと思いますルドルフの生活って ユダヤ人を虐殺することの上に成り立って ますよね何不自由ない暮らしも身の安全も 全てがユダヤ人を殺戮することで成立し てるんですよヘス一下の幸福な生活と生産 な虐殺は表裏一体の関係性にあるんですよ ねおそらくルドルフが想像したであろう ナチスの諸行が歴史にさかれる未来まもし これが現実のものとなったらっていかま 歴史がね証明してるみたいに実際そうなり ましたけど現実になればルドルフは 文字通り全てを失うことになるんですよね 幸福な生活も家族も身の安全も地位も名誉 も全て失うことになりますまその可能性に 気づいて恐怖のあり王としたんじゃないか 僕にはそんな風に見えましたまちなみに 監督ジョナサングレイザーはインタビュー の中で80年前の話じゃないか我々には 関係ないそういう風にはしたくなかっただ から現代に目を向けてもらいたかったと 語ってましてまラストシンでいきなり現代 の映像が登場する演出的な理由としては 観客の名を代に向けさせたかったとそう いうことになるみたいですねそれから本作 で気になったところ3つ目なんですが クレンジング戦場ですね本作の中には洗う 洗浄するというモチーフが何度も繰り返し 登場しますまルドルフがブーツを脱ぐと 家政府さんがブーツを洗ってましたよねま それからヘトビヒが真血注いでる庭の雑草 はすぐ抜かれ肺が巻かれて綺麗に整えられ てクリーンな状態に保たれてますよねそれ からルドルフはユダヤ人女性と不倫した後 に自分の陰部を丁寧に洗いますよねまあと は子供たちが川で遊んでると焼却炉の肺が 流れてくるシーンありましたよねま川の 表面に肺が浮かんでてその後カヌーを 引っ張って家に帰るシーンでは雨が降って ましたこの雨もちろん焼却路から出た煙を 含んでるんで焼却されたユダヤ人の牌を 大量に含んでるんですよねまそういうわけ なんで帰宅後子供たちをゴシゴシ必死なっ て体洗いますしルドルフ自身も必死なって 体洗うんですよでこの子供たちを洗い 終わった後家政府さんが浴そうに溜まった 尋常じゃない量の骨を見て呆然としてたん があれが個人的にはすごく嫌悪感感じて 印象に残ってますねまそれから庭のシーン で画面に度々映り込んでたシ1つない 真っ白なシツといった風に本作関心領域の 中では洗うっていうモチーフが結構出て くるんですよね僕はこの洗うっていう モチーフはユダヤ人の痕跡を日常から排除 する火なんやろうなって思いましたまヘス 一家の幸福そうな生活ってユダヤ人を虐殺 しているっていう事実の痕跡を綺麗に消す ことで成立してるんですよねまそういった ユダヤ人の痕跡暴力の痕跡を消すために 洗うというモチーフが何度も繰り返し出て くるんじゃないかなとそんな風に思いまし たま特定の民族集団を強制的に排除する ことを民族浄化とは言いますがこれを英語 で言うとエスニッククレンジングになり ますまルドルフたちナチスがやってるのは まさにこれなんですよねユダヤ人を虐殺し ているという痕跡を必死になって消すこと でホロコーストに加担している現実を自分 の関心の外側に置くとまそうして興味関心 の外側に置くことで現実逃避してるんです よねこの家族はまこのヘス一家がユダヤ人 を虐殺しているっていう事実を関心の外側 に置いてるっていうのはま彼らがどっか 後ろめたさを感じてる可能性を逆説的に 示してますよねまもしくはユダヤ人を虐殺 した痕跡っていうのをけわしいもの汚い ものと捉えてんのかまいずれにせよ本作に おいてヘス一下の異常さを示す重要な要素 やと思いますはい続いて気になったところ 4つ目歪んだ家族ですね本作関心領域は アウビの隣で立って平然と生活する家族を 描いた作品ですアウシュビッツの隣で生活 する家族とは一体どんなやつなんかまそれ がごく一般的な家族像と変わらないから 違和感がすごい見ていて非常に気持ち悪 いってのが本作の特徴ですでもこの家族 ってほんまに普通の家族なんですかねま これよく見てみるとなんかおかしいんです よまこれまた冒頭で申し上げた小さな違和 感なんですけど家族の1人1人どっか破綻 してるんですよねま1人ずつ見ていき ましょうまずは父親ルドルフですねアシビ の司令官です彼の場合は性的な方面で破綻 してることが暗示されてますルドルフと妻 のヘトビヒは別々のシングルベッドで寝て ますよねそれから映画の中でスキンシップ はほとんど出てきませんでもユダヤ人の 女性と不倫したりとか電話でライラックの 花を積む時に血が出ないようにって命令し たりとかねしてましたよねこのライラック の花を積むっていうのはおそらく収容所の ユダヤ人に対する性的暴力のことだと思い ますまユダヤ人の女性との不倫が1度だけ はっきりと映像として描かれてますが おそらくルドルフは日常的にああいう行為 をしてるんやと思います日常的に性的暴力 を振りかざし行為が終わった後に自分の 陰部を丁寧に洗うと毎回総し点の想像し たらこいつの破綻ぷりがよう分かりますよ ねまそれから奥さんの兵日比この人は本作 の中で1番破綻してる人物として描かれて ますよねこの人ねおそらく貧しい家庭の 出身なんですよ庭でパーティーしてる時の なんか落ち着きのない感じ振る舞いとか せっかちの歩き方といった言動の橋柱が 仮想階級の名残りとして表現されてました よねでそんな仮想階級貧しい泥出身の兵 ビヒはユ人を虐殺し搾取することで 貧しかった頃には想像すらできひんかった 裕福な暮らしを手に入れることができまし たま彼女が手にかけて育てた庭はその裕福 な暮らしの正長なんですよねだから ルドルフが天気の阪を打ち上げた時激怒 するんですよでこの時に言うセリフがここ が私たちの生存権レーベンスラウムなの よって言うんですよねこの生存権レベ スラウムっていうのは知性学の用語として 知られる言葉でま国家が自給自足をする ために必要な地域を意味しますま国家の 人口が増えればより多くのリソースが必要 になりますよねだから生存権は拡張され ますでそれは国家として当然の権利である とそれがナチスの主張なんですよねま 要するに自国の領土を拡張するための最も らしい理屈としてヒットラーはこの言葉を 使ったんですよねまそんな言葉をへび比が 使ってるというところにすごくダブル ミーニングというか深い意味があるなと 思いましたユダヤ人を搾取して虐殺して手 に入れた今の生活これは当然の権利だとま それを手放すなんてありえへんとヘトビフ は夫にそう主張してるわけなんですよねま どれだけ他人を犠牲にしようが関係ない 自分さえ良ければそれでいいっていう兵 ビヒの主張は究極の利己主義だと言えると 思います母親が家を去った後兵日比が家 政府に安あたりして夫がその気になれば お前なんか肺にして地面にブラまけんねん からなっていうシーンがありましたけど あれが強烈にぞっとしましたね本性が見え たというかまそれからから家族で言うと 子供たちも一見スクスク成長してるように 見えますがどっか破綻してるんですよ長男 はユダヤ人から抜き取った金歯を見つめて 夜更かししてますし弟を音質に閉じ込めて ガスが放出されるみたいな音を口で真似て ましたよね子供がする遊びじゃないです からねまそれから次男は銃声を真似て ドラム叩いてましたしりんごの取り合いし ていた囚人を窓から見てた時には囚人を 叱る証拠の真似をしてましたねまそれから 娘といえば無病らしき症状を見せてまして 度々父親に抱えられてベッドまで連れ戻さ れてましたよね特に何がって言った明確さ はないんですがこれらの断片的な描写から 子供たちにも何らかの影響が出てることが 示唆されてますよねそれから家族と言えば ワンちゃん犬もどっかおかしいんですよま この犬兵とび飛躍のザトラフラーさんの買 のなんですけどもう落ち着きが常にないん ですよねま特にけちなんがヘトビヒの母親 に庭を見せてるシーンありましたよねあの 場面で常にそわそわしてるんですよワン ちゃんおそらく壁の向こう側 アウシュビッツにいる監視権するための ワンちゃんすねあの犬の鳴き声に反応し てるんだと思うんですけどいたずらするし 泣いてるしワンワン言うし常に落ち着き なかったですよねまそれからそわそわし てるといえば生まれてまもない1番下の 子供赤ちゃんもずっと泣いてましたよねま おそらく収支聞こえてくる悲鳴や銃声と いった音に反応してるんやと思いますま 一見何不自由なく幸せを教授してるように 見えるヘス一家ですがその家族全員ワン ちゃん犬に至るまでどっか破綻してますま その理由として考えられるのはただ1つ だけですよねはいここで本作関心領域の テーマについて触れておきたいと思います まタイトルに関した関心領域Zoneオブ インタレストですがまこれはナチスが アウシュビッツ周辺の40平kmの地域を 差して使った遠表現ですまそんな本作の テーマなんですが無関心と人間性の剥奪 こそが悪の根源なんじゃないかとそういう 問いかけだと思います本作で描かれる家族 たちは画面の外から聞こえてくる人の悲鳴 や銃声といった音をまるで気にしてません ユダヤ人から剥ぎ取った金品や衣服を自分 のものにしても当たり前の顔してます僕 たち観客は当然のことながら アウシュビッツという国家による犯罪の方 に意識が向くんですが登場人物たちはそう じゃないんですよねこのなんか同じ事象を 見てるはずやのに見えてるものがそれぞれ 違うっていうのは英語のリッスンとヒア それからルックとCの違いに似てるなって 思いました画面の外側から聞こえてくる 悲鳴や絶叫を意識的に聞こうとしているの かそれともただなってる音が聞こえてくる だけなのかまこの両者の違いを象徴する シーンが映画の中にありましルドルフが トプフうんと税ネ者のリング式焼却路の 設計像を見せられる次のシーンでルドルフ が夜の庭に出て葉巻きを吸うシーンあり ましたよねこのシーンでルドルフがどっか を呆然と見つめながら葉巻きを吸う様子が 珍しくクローズアップで映し出されるん ですよね僕たち観客はてっきり焼却路の 煙突から出た煙を見てるんやと思い込む わけなんですがその後ルドルフはなんと水 が漏れてるプールの蛇口を止めに行くん ですよ思わずえそっちって言いたくなる シーンなんですけどルドルフにとっては ジャクの方が気になることなんですよね僕 たち観客現代人にはアウシュビッツの方が 気になってしょうがないとまこのように 同じもの見てても関心がどこにあるかに よって見えてくる現実が全く違ってくると これこそがまさにタイトルにもなってる 関心領域ですよね関心をどこに向けるかと いうことがいかに大切なんかその向ける ところを間違えたら悪は簡単に出現すると まホロコーストっていう紛れもない国家に よる犯罪行為あんな諸行をしでかしたんが 同じ人間であるってことを忘れてはいけね とま決して過去の話なんかじゃなくて現代 にも通じる話なんやとそういうことを伝え てくれる映画やなと思いましたま近年 フィルターバブルとかいう言葉がよく言わ れるようになってきましたがまこれも言う たら現代版の関心領域ですよねコドに発達 したアルゴリズムがその人の見たい情報 知りたい情報だけを見せてくれるそうやっ て自分の興味関心のあることだけに目を 向けるのは結構危険なんちゃうのまそんな 時代を超えた鋭い洞察問いかけが本作関心 領域には感じられましたま人のふり見て 我がふり直せとは言いますが本作えた後 自分自身の関心のありかを今一度見つめ 直したいなと思った今日この頃ですはいと いうことで映画関心領域についてなかなか と語ってまいりましたここまでお付き合い いただいた皆様ありがとうございました皆 さんの感想是非コメント欄で教えて くださいそれではまた次回の動画でお会い いたしましょうネタリカでし [音楽] たne [音楽]
※事前に警告した後ネタバレに言及しますのでご注意ください。
● 今回ご紹介する作品
作品名:『関心領域』
予告編:https://www.youtube.com/watch?v=oFaqgVl-TQ0
公式サイト:https://happinet-phantom.com/thezoneofinterest/
劇場公開日:2024年5月24日(金)
© Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved.
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🎫目次
00:00 はじめに
01:02 作品の概要
04:22 推しポイント①「音」
07:10 推しポイント②「突き放した映像」
10:04 気になった点①「少女とリンゴ」
13:21 気になった点②「ラストシーンの意味」
15:32 気になった点③「洗浄(クレンジング)」
17:51 気になった点④「歪んだ家族」
22:28 「関心領域」のテーマとは
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