コロナ禍の教育現場で教諭による生徒への暴言があったことが明らかになりました。

熊本市体罰等審議会は、新型コロナウイルスに感染した生徒を『咳込みくん』と呼んだなどとして中学校教諭の言動4件を『暴言等』と認定しました。

【熊本市教育委員会 教育政策課 橋爪 富二雄 審議員】
「『(新型コロナに)かかったから近寄らない』とかはないようにと学校にも子どもたちにも指導が行き渡るように言っているさなか、教員自らそういう発言をしてしまうのは非常に残念」

熊本市体罰等審議会は、市立中学校で男子バレーボール部の顧問を務めていた教諭による言動4件を『暴言等』に認定しました。

熊本市教育委員会によりますと、この教諭は去年4月からことし8月までの間、新型コロナに感染した後に復帰した部員を「咳込みくん」と呼んだり、「なんでコロナにかかっとや」と責めたりして精神的な苦痛を与えたということです。

またほとんどの部員に対し、日常的に「チキン」や「ヘッター(下手なセッター)」「しばくぞ」などの暴言を吐いていて、部員の1人はことし夏に退部しています。

7月、保護者から市教委に『子どもを守る相談票』が届き発覚。

8月にこの教諭は男子バレー部の顧問を解任されました。

【熊本市教育委員会 教育政策課 橋爪 富二雄 審議員】
「非常に残念。ただ恐らくまだこれで全てが終わるというか、止まる(ことはない)。抑止にはなるが、根絶に向けてはまだまだ道のりは長いと考えています」

教諭は、市教委の聞き取りに対し「大変申し訳ない。生徒を鼓舞するつもりだった」と話しているということです。

市教委は今後、担当課が改めて調査し、処分を決める方針です。