新型コロナウイルスの変異種をめぐり、埼玉県は8日、新たに18人がブラジル型に感染した可能性が高いと発表しました。18人はいずれも、先週にブラジル型への感染が公表された10歳未満の女の子とつながりがあるということです。

この変異ウイルスの発生源とされているブラジルでは、深刻な感染状況になっています。

一日の感染者数は8万人を超え、2000人近い死者が出る日もあります。

サンパウロ州では、今月6日から食料などの生活必需品を売る店を除いて店の営業は原則禁止となっています。

この変異ウイルスは、感染力が従来型の2倍という研究結果もあります。さらに問題なのは、以前感染した人が再び感染する可能性があることです。

住民の76%が従来型のウイルスに感染し、集団免疫に達したとも言われるマナウスという都市で感染が再拡大しています。

再感染する確率が25%から61%に上るとの推定もあります。

一方、ヨーロッパでは、イギリス型の変異ウイルスが猛威を振るっていて、年明けには落ち着きつつあった感染が、2月以降に再び拡大している国が多くあります。

イギリス型の変異ウイルスは、感染力が従来型より30%から50%強いと言われています。

ポーランドでは1月初め、イギリス型の割合が全体の5%だったのが、直近の3週間では25%近くに上っているといいます。

1月の段階でイギリス型の割合が45~60%となったチェコでは、死者の数は2万人を超え、人口あたりでは世界最悪レベルとなっています。

感染拡大により、今月から移動の制限や保育園の休園といった強い措置を取らざるを得ない状況となりました。

病床がひっ迫していて、患者を国外に転院させるため、政府はドイツやスイスなどと調整しているといいます。

そのドイツでも、先月中旬ごろから感染者が増加に転じていて、フランスからの入国者に検査を課す場所もあります。それでも、変異ウイルスの拡大は止まらないようです。

ドイツ、メルケル首相:「数日でイギリス型変異ウイルスが主要となり、従来型は消えていくだろう。
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