新型コロナウイルスの感染拡大により、中国の経済は深刻な打撃を受けています。特に若者の失業率は過去最悪の水準に達し、社会問題となっています。2022年4月には、16歳から24歳の年齢層の失業率は18.2％に上昇しました。これは2020年2月の6.2％を大きく上回る数字です。若者たちは就職難に苦しみ、低賃金や不安定な仕事に甘んじるか、あるいは無職のままでいます。
若者の失業問題は、都市部と農村部の両方で深刻です。都市部では、大学新卒者や青年労働者が求人と求職のミスマッチに直面しています。彼らは高い賃金や専門的な職種を望んでいますが、求人側は知識集約型や資本集約型の人材を求めています。一方、農村部では、青年農民工が都市部での就職機会を失っています。彼らは工場労働者としてのスキルしか持っておらず、新型コロナの影響でサプライチェーンが混乱したことで仕事が減っています。
若者たちは生活費を捻出するために、さまざまな方法を試みています。中にはコンクリートパイプで暮らすという極端な例もあります。これは都市部で建設現場や道路工事などで使われる大きなパイプを借りて住むというものです。一般的には1日10元（約170円）程度で借りることができます。パイプの中には布団や荷物を入れて、簡素な寝床にします。水や電気はありませんが、安くて便利な場所にあることが多いです。
コンクリートパイプで生活する若者たちは、インターネット上で注目を集めています。彼らは自分たちの状況を動画や写真で公開し、ネットユーザーから同情や励ましの声を受けています。しかし、彼らは自分たちの将来について不安を抱えており、政府や社会からの支援を求めています。
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