暗号資産の投資をうたうマルチ商法グループの男女9人が逮捕された事件で、グループ内では勧誘の際に「マルチ商法ではない」と説明するよう伝えられていたことがわかりました。

 25日、送検されたマルチ商法グループのリーダー、坂本昂洋容疑者らは、契約の際に法律で定められた書面を交付しなかったなどの疑いが持たれています。

 坂本容疑者らのグループは、ドバイにあるとみられるマーケットピーク社が展開する暗号資産への投資話と称して、大学生を中心とした若者らを勧誘していました。

 その後の捜査関係者への取材で、グループ内では、新たな会員を勧誘する際に「マルチ商法ではないので、契約書も必要ない」と説明するよう伝えられていたことが分かりました。

 また、一部の被害者は、読売テレビの取材に対し、別の人を勧誘する際に「マーケットピーク」という会社名を出さないよう、マニュアルで指示されたと話していました。

 坂本容疑者は、2500人以上の会員から7億7500万円を集めたとみられ、警察は、捜査が及ばないよう巧妙に勧誘していたとみて調べを進めています。