1日に400機以上の飛行機が飛び交う冬の新千歳空港を守っているのが空港除雪隊です。
その最前線に潜入しました。
本文 ■森唯菜アナウンサー:
「おっきいっっっ!!」
「私の身長以上の高さがあります!」
「すごい!早い!雪が舞っている!!」

世界屈指の豪雪地帯、北海道の空の玄関口新千歳空港。1日に400機以上の飛行機が飛び交います。

乗降客数は年間823万人を超え羽田、福岡に次ぐ国内第3位の規模を誇ります。

最近では国際線も復活し、コロナ前の賑わいを取り戻しはじめています。
そんな新千歳空港にとって過酷なのが冬の季節です。

去年2月22日の大雪の日、半日で39センチの観測史上最も多い雪が降り、新千歳空港を発着する全便が欠航。650人がロビーで一夜を明かす大混乱に陥りました。
その裏で休むことなく懸命に動き続けていたのが「空港除雪隊」。
冬の新千歳空港にとっては欠かせない存在です。

■北海道エアポート施設管理課・佐藤孝弘さん:
「厳しい環境下でそれだけの広い除雪範囲を対応しているのは新千歳空港だけなので、そういう意味では世界トップクラスだと思う。」

■喜多和也記者:
「滑走路の奥からライトを灯した除雪車が一斉に向かってきています。」

長さ3000メートル、幅60メートルの滑走路。
そこを除雪車10台がVの字に並んで隊列を組み一気に除雪します。
除雪にかかる時間は、なんとわずか20分!この想像以上の速さの秘密が新千歳空港にしかない高性能除雪車です。

■森唯菜アナウンサー:
「え~~すごい!除雪車みんなが揃って待機しています!」「私の身長以上の高さがあります。大きい~~これが動いていくのがすごい。」

やってきたのはターミナルの南側、滑走路の中間付近にある巨大な倉庫。
除雪車は普段、この倉庫で出動の時を待っています。

■森唯菜アナウンサー:
「この長さは見たことがないですね。」

そう、これこそが新千歳空港にしかない高性能除雪車、その名も「スノープラウ除雪車」です。
特徴は何と言っても、この大きさにあります!
雪を押し出す「プラウ」と呼ばれる板は可動式で、開くと6メートル50センチに!さらに、後ろにブラシなどがついた別の除雪車を連結させると、横幅は25mもの長さになります。

こうした除雪車を使って行われる滑走路の除雪。
新千歳空港では、飛行機の離着陸を止めることなく除雪を行えるのも特徴の1つです。

■北海道エアポート施設管理課・佐藤孝弘さん:
「新千歳には滑走路が2本あり、除雪中は滑走路を交互運用しながら1本の滑走路を活かしながら除雪をしている。」

■森唯菜アナウンサー:
「除雪をする判断基準はありますか?」

■北海道エアポート施設管理課・佐藤孝弘さん:
「雪の質だったり量だったり、そういったもので、(滑走路を)運用できる、出来ないの判断をしてそれをもとに除雪を開始する。」

滑走路の場合は、滑走路上のラインが飛行機から見えなくなりそうであれば除雪するなど、除雪の判断は飛行機の安全運航に支障をきたさないよう、厳しい条件のもとで行われています。
滑走路だけでなく、誘導路や駐機場所など広大な範囲を除雪するため総勢225人にも上る除雪隊。
普段、道路工事を行う会社などが請け負っていて、中には意外な素顔を持った人も

■森唯菜アナウンサー:
「除雪は冬のシーズンですけれど、それ以外は何をしている?」
地崎道路・竹葉淳さん「夏場は安平町で農家をやっています。」
森唯菜アナウンサー「農家!全然違う・・・」

■地崎道路・竹葉淳さん:
「やっぱり機械を扱うなどの部分では共通点はありますね。」
空港の除雪を始めて15年になる竹葉さん。
夏場は施設園芸でホウレンソウなどを育てる農家です。

■地崎道路・竹葉淳さん:「空港は北海道の空の玄関口ということで、非常に皆さんに影響が大きいので定刻運航ができるように時間を守れるようにシビア(厳しく)にやっています。」

昼夜問わず冬の空港を守るその存在によって、きょうも飛行機は空に飛び立ちます。

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#除雪 #スノープラウ #森唯菜