医療機器と看護師を乗せた車が患者の自宅に出向き、オンラインで医師が診察するモバイルクリニックの実証実験が11月15日から岩手県北上市で始まりました。
東北では初めての試みです。
モバイルクリニックは、看護師を乗せた移動診療車が患者の自宅に出向き、医師は病院にいながらオンラインで診察する仕組みです。
15日は、主体となる北上市や北上済生会病院などの関係者が出席して、出発式が開かれました。
北上市 高橋敏彦市長
「北上市内16地区のうち半分・8地区が診療所のない地区。様々な地域の医療提供の課題に応えてくれるのではないか」
モバイルクリニックのシステムは、北上市が約2600万円をかけて東北で初めて導入しました。
デモンストレーションでは、看護師が聴診器を患者にあて、その音を離れた場所にいる医師が聞く場面もありました。
北上済生会病院 一戸貞文院長
「(医師が)訪問診療という形で出ていけば、その半日で病院に来られる何十人を診られなくなるという逆の現象もある。そこを補っていく。非常にメリットとして大きい」
実証実験は2023年2月22日までで、北上市は課題を解決しながら2023年度、本格的に始めたい考えです。