不毛地帯 #4 俺が殺した
不毛地帯 #4 俺が殺した
不毛地帯 #4 俺が殺した
壹岐正(唐沢寿明)は、防衛庁から近畿商事に流れた機密漏えい事件に関して、捜査当局から任意での出頭を求められる。壹岐は、防衛庁の第2次防FXをめぐり、部下の小出宏(松重豊)にライバルであるグラント社の価格見積表を入手させた。その機密書類の出所は、川又伊佐雄(柳葉敏郎)の部下である防衛庁の芦田国雄(古田新太)だった。芦田とともに逮捕された小出は、悪いのは壹岐だと証言していた。近畿商事東京支社長の里井達也(岸部一徳)に電話を入れた壹岐は、任意出頭を求められたことを報告する。里井は、今回の件は小出が独断でやったもので、近畿商事側には機密書類の類は一切ないと突っぱねるよう念を押す。壹岐が出頭したという情報は、防衛庁官房長の貝塚道生(段田安則)を通じて、東京商事の鮫島辰三(遠藤憲一)にも伝わっていた。鮫島は、ラッキード社派の政治家が今回の漏えい事件をもみ消すのではないかと危惧(きぐ)する。すると貝塚は、検察庁が決定的な物証を得ている以上、捜査の打ち切りはない、と返す。出頭した壹岐は、機密文書の漏えいに関する近畿商事の関与を否定する。捜査当局は、小出が隠したコピー機の場所や、経済企画庁長官・久松清蔵(伊東四朗)の関与などもつかんでいた。その際、壹岐は、漏えいしたグラント社の価格見積表が、実は川又のものであることを教えられる。それでも壹岐は、最後まで書類の存在を否定し続け・・・。

原作の小説『不毛地帯』は、1973年から78年までサンデー毎日に連載され、その後、書籍化。舞台となるのは、終戦からひたすら復興を目指して走り続け、経済が驚異的な回復を見せ始めた高度成長期の日本。終戦後、11年もの長きにわたるシベリア抑留という過酷な経験を経て、帰国後、総合商社に入社した男が、戦後の荒廃から社会が立ち直ろうとする激動の時代を背景に、再びビジネスという“戦場”に身を投じ、戦争体験という過去との葛藤を抱えながら、世界を相手に戦う様を描いた物語です。
物語の始まりから終結までおよそ30年間、世界各地を舞台に描く超大作。ドラマ化に当たっては、海外ロケをふんだんに盛り込み、放送期間半年をかけて、壮大な物語を丁寧に紡いでいきます。主演の唐沢さんをはじめ、連続ドラマ数本分と言ってもいい豪華出演者たちが一堂に会してお送りします。
■脚本:橋部敦子■メインテーマ曲:坂本龍一■音楽:菅野祐悟■演出:澤田鎌作/平野眞/水田成英■プロデュース:長部聡介/清水一幸■制作:フジテレビドラマ制作センター■制作著作:フジテレビ
■原作:山崎豊子『不毛地帯』(新潮文庫刊)
原作 山崎豊子『不毛地帯』(新潮文庫刊)
企画協力 一般財団法人山崎豊子文化財団
     野上孝子
     新潮社
(C)1976 (一財)山崎豊子文化財団/新潮社

出演者
唐沢寿明/天海祐希/遠藤憲一/岸部一徳/小雪/佐々木蔵之介/竹野内豊/多部未華子/中村敦夫/橋爪功/原田芳雄/柳葉敏郎/和久井映見 ほか