1972年発売の『グレーテスト・ヒット第2集』に未発表曲として収録された歌で、1963年にNYタウンホールで録音されたライヴ・ヴァージョンだ。アコースティック・ギターの演奏に乗せ、破局を予感しながらも恋人と過ごす日々を待ちわびる切なさ漂う歌で、ヴォーカルの表現力が素晴らしい。この曲の正式なスタジオ録音はないが、1962年から64年にかけて新しい曲ができると音楽出版社にデモテープを渡しており、その中の1曲だった。この歌にも数多くのカバーが存在するが、中でもエルヴィス・プレスリーのヴァージョンはよく知られており、ディランのお気に入りだという。近年公開になった映画『ストックホルム・ケース』では印象的な場面に挿入歌として使われた。うた字幕は佐藤良明氏によるもの。
●プロフィール:1941年、米・ミネソタ州生まれ。大学を中退してニューヨークに向かい、カフェでフォーク・ソングを歌っていたところを、プロデューサーの目に留り、1962年にレコード・デビュー。フォーク〜ロックの時代を超えて現在まで、世界中に影響を与え続ける音楽界の最重要人物。2016年ノーベル文学賞受賞。2021年に再開したワールドツアーは2024年まで続く予定だ。
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