最新の観測で東京・新宿の大気中に、極小のプラスチック=マイクロプラスチックが含まれていることが確認されました。年換算すると実に「約3万4千個」を吸い込んでいる計算になるといいます。海洋“プラごみ”だけでなく、大気中にも拡散するプラスチック。人体へ影響は?

■「海ごみは街から」ゴルゴ13も警鐘 海からは30年以上前のごみも

岩手県を走る三陸鉄道のラッピング列車には、人気漫画「ゴルゴ13」の主人公が描かれ、海洋ごみの削減を呼びかけています。

デューク東郷(ゴルゴ13の主人公)
「ポイ捨てをするな。海ごみは街から出ている。」

その海洋ごみの現状は、どうなっているのでしょうか。

海洋研究開発機構の調査船「しんかい6500」が、5月22日から6月10日にかけて、相模湾の海底で調査を行いました。

水深約750メートルの場所で発見されたのは、プラスチック製のバケツ。インスタントラーメンの袋もあります。

水深およそ1000メートルにはレジ袋も。

3年前(2019年)の調査でも、30年以上前のチキンハンバーグの袋が見つかっています。

プラスチックごみが長年分解されないことが改めて確認されました。しんかい6500に乗船した研究員は、警鐘を鳴らします。

海洋研究開発機構・野牧秀隆主任研究員
「プラスチック、数百年どころか数千年、数万年は分解されずに残るんじゃないかなと思うし、プラスチックに含まれた有害物質は深海魚に限らずとも、海洋生物が食べていって、それを人間が食べることは起きる」

今回、植物などを原料にした分解されやすいプラスチックを試験的に、海底に設置。微生物の働きにより、自然分解されていることを確認できました。

そもそも日本からだけでも海に流れ出すプラスチックごみの量は、年間2万トンから6万トン。ペットボトルに換算すると、約7億本から20億本分と言われ、海洋汚染による生態系への影響が懸念されています。

■東京の大気中にも"プラごみ"が!? 大きさは0.013ミリのものも・・・

私たちは、東京・新宿区にある建物の屋上を訪ねました。

山本恵里伽キャスター
「新宿といいますか、東京全体が一望できる場所ですね」

早稲田大学・大河内博教授
「なかなかこれだけ高いところで観測ができるっていうのはあまりないんですよね」

プラスチックごみの拡散は水中だけに留まりません。最新の研究で大気中にも、拡散していることがわかってきました。

早稲田大学の大河内博教授は、校舎の屋上に設置した観測装置などを使い、大気中に含まれるプラスチックの微粒子=マイクロプラスチックを調べています。

マイクロプラスチックとは、プラスチックごみが自然界で細かく砕かれたものや研磨剤などに使われる微粒子など、5ミリ以下の大きさのものを指します。

早稲田大学・大河内博教授
「例えば海洋マイクロプラスチックが今注目されているのは、まだ目に見えるからなんですね。空気の場合は目に見えないので、どれくらい大変かがわからない。そこがやっぱり問題だし、怖いところ」

大気中で見つかったマイクロプラスチックの直径は0.013ミリと、目に見えないほどの大きさです。

■1年間に吸う 大気中の"プラごみ"は?

今年1月の観測では、新宿の大気中から1立方メートルあたり6.5個のマイクロプラスチックが確認されたといいます。

早稲田大学・大河内博教授
「1日吸うと大体94個ぐらい吸うということになって、1年間にすると3万4000個ぐらい」

2019年には、富士山頂でポリ袋の原料になるポリエチレンなど、様々な種類のプラスチックが検出されたほか、世界中の大気から確認されているといいます。

山本恵里伽キャスター
「健康への影響というのはわかっているんですか?」

早稲田大学・大河内博教授
「現状ではわかっていません。海外の研究では肺の奥から見つかってはいるんですね。肺に入ってしまうと、そこにずっと長期間とどまってしまう。今、そこを世界的に研究を進めているという状況です」

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